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せんだいSD550  山岳移動運用 

地震予知器?試作その4

2011年07月17日 | 地震予知器


 試作を重ねていくうちに、磁石というものの面白さにはまってしまいました。アナログなマグネット工作、けっこう楽しめます。

 いよいよ試作も4台目。これがファイナルとなるかもしれません。テーマは重力との均衡。2個の磁石をSNで上下に向い合せる。上の磁石を固定し、下の磁石を少しずつ離していく。互いに吸着する力が働き、ある距離までは上に吸い上げられますが、磁力の限界点に達すると、今度は重力が勝り、一気に落下することになります。しかし、磁力と重力が均衡を保ち、宙に浮いてしまう絶妙な位置があるのではないか?もし、その位置に磁石を安定させることが可能なら、1号機、2号機のようにナイロン糸の長さで調整する必要はなく、これ以上ない高感度な地震予知器となるのでは?

 そんなことがあり得るのかどうか、まずは実験。3号機で使ったものと同じリング磁石2個に糸を通し、慎重に磁力と重力のバランス点を探しましたが、案の定、うまくいきません。上の磁石に吸着されるぎりぎりのところから、わずかに下に移動させると落下してしまいます。磁石が安定する位置はどうしても探り当てることはできません。糸なので、磁石の安定を保つことができず、磁力線が微妙に変化してしまうようです。

 それではということで、リング磁石に銅パイプを通して試してみました。これなら、磁力の軸は安定するはずです。が・・・、結果は同じでした。吸い付くか落ちるか、どちらかです。均衡点は見当たりません。

 同じ2個の磁石では難しい。では、重力に対してもっと強力な磁力を一方に持たせればバランスを保つのでは?と考え、上の磁石のみを大型のものに替えてみました。結果は?・・・見事に均衡を保ってくれました。もちろん、何の支えもなく中空に浮くわけではありません。銅パイプを介してです(アーンショウの定理)。銅パイプの代わりに、たとえば透明なアクリル管などを使えば、見た目はまさに宙に浮いた状態に見えるのでは?

 ポイントは、上部マグネットの磁力の強さと下部マグネットの適度な重さにあると思われます。たまたま、組み合わせが良かっただけなのかもしれません。実際やってみるとわかりますが、磁力と重力のバランスを得るのは容易ではないです。


 以上を再現したのが、試作4号機です。形は3号機と似ていますが、原理は正反対となります。

 これまでと同様に銅パイプでフレームを作成。高さは15cm。上部に画びょうに吸い付けた直径2.5cmのネオジム磁石を装着。恐ろしく強力です。下部フレームに直径1.1cmの小型リング磁石を上の磁石に吸い付くように通し、下から慎重に持ち上げて均衡点を探します。


磁力と重力の均衡状態

上の磁石に吸い上げられた状態


 上部マグネットから約7cmのところで浮いてくれました。写真ではうまく伝わらないかと思いますが、下のマグネットは銅パイプに引っかかっているということではなく、絶妙なバランスで浮いた状態です。少しくらいなら揺らしても動きませんが、触ったりすると、スーッと上に吸い上げられるか、下に落下します。生活振動で誤作動ということはなさそうです(下部フレームの先端にあるのは、上の磁石に吸着してしまうのを防ぐための留め具です)。






 これで、超高感度なマグネット地震予知器完成・・・。 地電流によるわずかな磁界の変化も見逃すことなく、作動してくれるのでは? 


<7/24追記>
 昨日(7/23)午前8時、4号機が作動しました。ただ、近くの神社のお祭りを知らせる花火があり、その最中にマグネットが落下。花火の振動による誤作動かと思ったのですが、13時34分に宮城県沖を震源とするM6.5(最大震度5強)が発生。当地は震度3とのことですが、市内を歩いていたため、まったく地震に気づきませんでした。
 本日(7/24)午前11時30分頃、2号機の左の鈴のみ落下。その前、11時にまた神社の花火が上がり、同じように振動を感じましたが、その時は、どの予知器も作動しませんでした。花火の振動による誤作動ではなかった? 今回は、2度とも、目の前で作動しました。
 以上、記録として追記しておきます。

<7/25追記>
 本日(7/25)午前3時51分、福島県沖を震源とするM6.2(最大震度5弱)が発生。仙台青葉区は震度4。4/7以来の強い揺れを感じました。
 以上、記録として追記しておきます。

<7/28追記>
 本日(7/28)早朝、北側の部屋に設置している4号機が作動。昨夜就寝時は異常なかったのですが、朝起きて確認したところ、磁石が落下していました。南側に設置している他の予知器は作動せず。
 以上、記録として追記しておきます。

<7/30追記>
 昨日(7/29)午後11時53分、福島県沖を震源とするM5.5(最大震度3)発生。当地は震度2。
 以上、記録として追記しておきます。

<8/1追記>
 昨日(7/31)午前3時54分、福島県沖を震源とするM6.4(最大震度5強)発生。当地は震度3。東京出張中で、ホテルで揺れを感じました。帰宅後、確認したところ、北側の部屋に設置してある4号機が作動していました。事前に作動したのか、揺れによる誤作動なのかは不明。他は、作動なし。
 以上、記録として追記しておきます。



 





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