JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

AZ350RとMA351-03M

2014年11月30日 | 特小・DCR運用


 本日も大年寺山にて午前のみ運用。DCR用モービルホイップAZ350RとMA351-03M、およびラディックス3エレ八木の受信比較をしてみました。運用地はいつもの東屋。テレビ塔下。



 三脚に03Mを設置してワッチすると、ミヤギIT03局(石巻市上品山)とミヤギOS147局(大崎市古川)の交信が聞こえてきました。OS147局は限界すれすれながら、ここで何度か交信に成功しています。入感ポイントは微妙で、その位置にアンテナを設置するとフワッと変調が浮かんできます。30cmもずれると復調しません。ところが今日は同じ位置でも時々復調したり、しなかったり。信号が安定せず、位置を少し変えたところ、何とか聞き取れるレベルになりました。入感ポイントは微妙。アンテナ比較にはかえって好都合、ということで、AZ350Rに換えてみたところ、フワフワは同じですが、多少安定感が感じられ、了解度も良くなりました。入感ポイントも03Mに比べ、広いように感じられます。でもその差はほんのわずか。


MA351-03M

AZ350R

 その後も、弱めの信号を2本差し換えながら聞き比べてみましたが、違いはほとんど感じられません。さらに3エレ八木(手持ち)でも比較。こちらはむしろ2本のモービルホイップの方が了解度は良好、という場面がたびたびありました。


ラディックス3エレ

 ということで、比較した3本のアンテナ。この中で、1本のみ選ぶとしたら、やはりAZ350Rかな、との印象。ただ、途中で小雨がパラついてきたため、余裕をもった比較ができたかどうかは自信ありません。コンディションも良くはなかったようです。

 今一つの天候でしたが、各局移動され、新たなDCR局との出会いもありました。本日も交信いただきました各局様、ありがとうございました。

<DCR>
ミヤギCW50局 仙台市若林区固定5/5 若林区モービル5/5
ミヤギFT161局 岩手県一関市室根山5/5 特小交信不成立 DCR1stQSO
ミヤギIT03局  石巻市上品山5/5
ミヤギSS29局  登米市楠田山5/5 特小交信不成立 DCR1stQSO
ミヤギRK128局 涌谷町箟岳山 特小交信不成
フクシマJM700局 仙台市内モービル ?/5
ミヤギAZ17局  色麻町愛宕山 5/5

 特小はことごとく不成立となってしまいました。お付き合いいただきました各局様、ご迷惑をおかけしました。これに懲りず、次回もよろしくお願いします。




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音質重視?ゲルマラジオ

2014年11月29日 | ゲルマラジオ



 ゲルマラジオの音質にこだわってどうするの?とも思いますが、両耳ステレオイヤフォンで聞き比べてみると、それなりに違いはあります。サラサラして明瞭であったり、低音が効いてこもっていたり・・・。数点の部品すべてが音に影響します。Qの高いコイルでないと、そもそも何も聞こえません。同じ回路でもダイオードや抵抗、コンデンサーを変えると、音量、音質とも変化します。そんな中で、もっとも大きな影響を与えるのがトランスです。市販のステレオイヤフォンを鳴らすための必須部品。よく使われるのがサンスイのST32で、1.2kΩ:8Ωながら、そこそこ鳴ってくれます。ラジオ少年通販の20kΩ:8Ωトランスはさらに大きな音量。ミズホ通信研究所から購入した100kΩ:8Ωは音質も良く、タップ切り替えで好みの音量音質に変えられます。



 先日、秋葉原にて東栄変成器のトランスを入手しました。780円程。ちょっと大きめ。大雑把にいえば、大きい方が音は安定します。試しにミノ虫クリップで回路を組んでみると、なかなかの音量・音質で鳴ってくれました。今回はこれを使って音質重視型?ゲルマラジオを作ってみることにしました。トランスが大きい分、フェライトコアによりコイル部は小型化をはかることにします。

〈材料〉
フェライトコア 長さ16cm×4本
リッツ線    0.4mm×100本 数m
ダイオード   1N60(aitendo)
コンデンサー  100pF(101)
抵抗      470KΩ
トランス    東栄変成器7-10-12kΩ:4-8Ω
他、ポリバリコン、ステレオイヤフォン端子、3P基板など



 小型化といってもフェライトコア4本を束ねたものを使い、これにリッツ線を巻いていきます。Qの高いコイルの条件は、直径を大きくする、太い線材を使う、スペース巻き、この3点です。コアを使っても使わなくともこの原則は変わりません。これまでの多少の経験と技術?をつぎこみ、スペース巻き+分割巻きを採用することにしました。全部で41回巻き。空芯コイルと違って線材は数分の一で済みます。リーズナブル。でもコアが高いので結局同じ。巻き線が短いため実効抵抗は低くなります。またスペース巻きにより浮遊容量も抑えられ、インダクタンス180μH。ほぼ見込み通り。


コイル 材料一式

1N60


 続いて基板。aitendoの1N60を使って定石どおりの回路を組んでみました。トランス接点は一次側12kΩ、2次側8Ω。他の端子も試してみたところ、この組み合わせがベストでした。あとは、いつも通り板材に配置、配線。


完成


 ステレオイヤフォンをつないで聞いてみると、NHK第一放送がちょうど良い音量で聞こえてきました。高音が刺さらず、かつ、こもるわけでもなく、これまで作ったゲルマラジオの中では聞き疲れしない自然な音のように感じました。やはりトランスの影響は大きいです。アンテナ、アース不要。無電源で、聞きたい時にいつでも聞ける、卓上イヤフォンラジオ。邪魔にならず、気に入りました。

 




 
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愛宕山(神社)運用

2014年11月24日 | 特小・DCR運用


 本日も午前のみ、近場の運用ということで、愛宕山(愛宕神社)へ。仙台市太白区。大年寺山より標高は低く約75m。広瀬川をはさんで我が家の真向いに位置し、歩いて10分。自分にとって究極の近場運用地となります。1650年建立とのことで、大天狗像のある山門や黒漆塗りの本殿など歴史的な建造物として文化財に指定されています。今日は紅葉まっさかり、そして七五三。参拝者が絶えません。ということで、あまり人の来ない境内奥のベンチにて運用。


広瀬川から愛宕山(左)

大天狗のある山門


 眺望は抜群。北に開け、遠くは牡鹿半島や金華山まで一望できます。でも、なんといっても仙台中心部のビル群に目を奪われます。数年前まで、30階以上の建物は数えるほどしかなかったのですが、今はここより高い高層ビル、マンションがあちらこちらに。杜の都ならぬ「ビルの都」。震災後、仙台の変貌ぶりは加速がついいるようです。








 本日もAZ350R+DPR6にて運用。上品山(石巻市)移動のミヤギIT03局と交信後、昨日に続き、ミヤギOS147局より応答あり。大崎市固定。昨日は復調しなかった16chにてQSO成立。アンテナマークは立たず、油断すると復調しなくなりそうな信号ではありますが、昨日よりは安定して交信。ビルの合間を縫って、絶妙に届いてくれるようです。

 さて、このAZ350R、チャンネルを選ぶらしい、ということを昨日書きましたが、今日はOS147局の提案でチャンネルを変えながらの実験を試みました。

 その結果は1ch、7ch、12ch、15ch、28chで良好に交信可となりました。逆に20chはケロケロ、なぜか昨日良かった14chもケロケロ状態でした。このアンテナの共振点は下にあると思い込んでいたので、上のチャンネルは厳しいかな?と予想していましたが、そういうわけでもないようです。結果的にはバンド内全域で良好と言えなくもありません。ピンポイントで良くないチャンネルが存在する?な結果でした。限界すれすれの信号、しかもOS147局は自宅固定ということで、面白い実験をさせていただきました。また、良好に交信できていた16chも時間と共に不安定な断続が見られるようになり、伝搬の不思議さを改めて実感。

 メインからQSYしたチャンネルによっては交信できたり、できなかったり、そのチャンネルはコンディションによっても変化。しかもアナログと違って、ケロケロでもあれば良い方で、信号の気配すら感じ取れないことも。これもまたデジタルならではの面白さかな?といったところです。


装備一式


 本日も交信いただきました各局様、ありがとうございました。

<DCR・特小>
ミヤギIT03局 上品山(石巻市)5/5
ミヤギOS147局 大崎市固定 5/5
ミヤギCW50局 若林区固定 DCR5/5 特小5/5

<自宅にて>
青葉山移動局 DCR5/5 コールサインこれからとのこと



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大年寺山運用

2014年11月23日 | 特小・DCR運用


 今日もAZ350Rを持って、大年寺山へ。何しろ自宅から歩いて行けるので気が楽です。ただ、自分と同様、散歩する人が多いので、運用中、よく声をかけられます。「何の調査ですか?」とか「どこまで届くんですか?」とか「相手の方は知り合い同士なんですか?」とか・・・。「デジタル専用の無線なんです」と話すとなぜか「ほ~っ」と納得して、それ以上聞いてこなくなります。





 
 いつもの運用場所、東端の東屋にてアンテナ設置。DPR6、5Wにて何度かCQを出したところ、ミヤギOS147局より応答あり。自宅固定とのこと。13chで復調せず、いったんメインに戻り、14chにQSYしたところ多少フワフワするも、なんとか復調。位置決めしてメリット5。15cmほど動かすと復調しなくなります。ちなみに16chも復調せず。それ以外のチャンネルは試していませんが、このアンテナ、けっこうチャンネルとの相性あるようです。

 しばらくメイン待機で、再度CQ。今度はフクシマJS513局より応答あり。福島県二本松市の安達太良山移動。山頂からくろがね小屋に向かう途中とのこと。メリット5+アンテナ1本。帰宅後調べてみると、安達太良山と大年寺山は距離約85km。わずかに見通し外ではありますが、相性は悪くないとの印象。

 続いてミヤギAC551局。大崎市固定。大年寺山から初めてつながりましたが、終始安定した信号で交信できました。しばらくぶりのQSO。

 本日ヤマガタSA88局が山形県山辺町の玉虫沼移動とのことで、三たびの奥羽山脈越えを狙ったのですが、残念ながら入感なし。ミヤギOS147局との交信をワッチし、動き回ってみたものの、こちらにSA88局の信号はまったく復調しませんでした。残念。

 とはいえ、今日は大年寺山も悪くはないかな、と再認識しました。安達太良および吾妻山系、阿武隈北部の山となら十分交信できそうです。




 本日もQSOいただきました各局さま、ありがとうございました。

 <DCRのみ記載>
ミヤギOS147局 大崎市古川固定 5/5 フワフワあり
フクシマJS513局 二本松市安達太良山 山頂下 5/5+1本
てミヤギAC551局 大崎市岩出山固定 5/5
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昨日、今日の交信

2014年11月16日 | 特小・DCR運用


 前回の大年寺山に続いて、AZ350Rの感触を得られれば、ということで、萱ヶ崎山まで登ってみました。ただ、本日は冬空で寒く、雨もぱらついてきたため早々に撤収、短時間での運用となりました。今日は移動局も少なかったようです。





 この山頂で何度かお相手いただいているミヤギSS500局との交信。これまで使ってきた60cmホイップでは多少断続あってフワフワした信号でしたが、今日は安定して入感。アンテナマークも+1本。登米市米山町。距離約70km。これまでと少し違うな、との感触でした。やはりAZ350R、悪くない印象です。


 さて、帰宅してDPR3の電源を入れると、メインから先ほど萱ヶ崎山で交信いただいたミヤギIT03局(石巻市上品山)の変調が聞こえてきました。お相手のミヤギTM109局の信号は復調ならず。急ぎ、DPR1+GPに切り替えると、今度は両方の信号がきれいに復調され、しばしワッチ。TM109局は宮城野区移動とのこと。交信が終わるのを待って、TM109局をお呼びしてみたところ返答なく、ちょっと厳しいかな?と思いましたが、その後、入感ポイントを探していただき、無事QSO。



 交信終了直後、大崎市のミヤギOS147局よりお呼び出しいただきました。え?ミヤギOS147局? 移動運用ではいつもつないでいただいていますが、自宅固定に入感は初めて。一瞬、仙台市内に来られているのかと思いましたが、なんと大崎市古川愛宕山公園移動。5エレをお使いとのことで、時々ぽつぽつした断続はありますが、話の内容はすべて了解でき、メリット5。OS147局からもメリット5のレポート。大崎市は宮城県のほぼ中央に位置し、仙台から北に約距離約30k。さほど遠いわけではありませんが、我が家のロケが悪るすぎる上に、南側ベランダにGP設置のため、北方向は最悪となっています。そんな中で、TM109局との交信をワッチされて、慎重にポイントを合わせていただいたそうです。感謝。


351MHzデジタル用GP 300MVDU


 昨日、ミヤギCW50局との特小交信。DCRでは唯一、自宅固定同士でQSOできるありがたい存在ですが、最近、4300Lを購入されたとのことで、もしかして自宅同士で10mW交信できるかも?ということで、ダメ元で実験してみました。こちらのリグはDJ-P24L。ベランダに出てお呼びすると、少し間をおいて、明瞭な変調が返ってきました。入感ポイントを合わせてメリット5。CW50局からはノイズレベルと変調が同じくらい、とのことでメリット4。交信できてしまったことに驚きつつ、なんとスケルチまで開くことを確認。気を良くして、室内に移動。出窓からガラス越しに呼んでみたところ、先ほどより多少弱いとのことでしたが、交信成立。距離5km弱。間には仙台市内のビル群が林立し、かつ、我が家のベランダ向きの反対方向である北に位置するため、ロケ最悪。いったいどんな経路で信号が届くのか、不思議としか言いようがないです。200km超の交信とは違った感動を覚えました。特小10mW、また一つ、秘めたる実力を垣間見た思いです。

 そんなわけで、昨日から本日、多くの交信をしたわけではありませんが、新たな手ごたえを少し感じることができました。

 交信いただきました各局様、ありがとうございました。

<萱ヶ崎山にて>DCR、特小のみ記載
ミヤギIT03局 石巻市上品山 DCR5/5 特小5/5
ミヤギCW50局 仙台市青葉区駐車場屋上 DCR5/5 特小5/5
ミヤギFT161局 石巻市旭山 特小5/5
ミヤギSS500局 登米市米山町 DCR5/5

<自宅にて>
昨日
ミヤギCW50局 仙台市若林区 DCR5/5 特小4/5
フクシマJM700局 仙台市泉区 DCR5/5
本日
ミヤギIT03局 石巻市上品山 DCR5/5
ミヤギTM109局 仙台市宮城野区 DCR5/5
ミヤギOS147局 大崎市古川愛宕山 DCR5/5
フクシマJM700局 仙台市宮城野区 DCR4/4




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大型スパイダーコイル

2014年11月15日 | コイル作り


 3端子ICラジオに搭載したスパイダーコイルが意外にも悪くなかったことから、もう少し大型のものを作ってみたくなりました。ただし、このタイプのコイルは、大きくすると面積ばかり広がって見栄えも良くはありません。今回は、シャンテック電子が公開している型枠をそのまま使わせていただきました。

 <参考>
 http://www.shamtecdenshi.jp/about_radio/finished/spidercoil_paper_pattern.pdf

 外周の直径12cm。市販されている巻枠よりかなり大きくなります。その分、材料となる厚紙も丈夫なものでなければなりません。100円ショップを物色していると、ちょうど良いのが見つかりました。写真アルバムの表紙。色紙も使えそうです。

 <巻枠製作>
 シャンテックの型枠をプリントして13か所の切れ込み部分をハサミで切っておく。厚紙はコンパスで12cmの円を描き、円周カッターで切りぬく。その上に型枠コピーを載せて、切れ込み部分をペンでなぞる。なぞった厚紙をその通りに切り抜いていく。以上で羽13本の巻枠完成。ニスを塗って補強してみました。








右は直径9cmの一般的な巻枠


 <コイル巻き>
 巻枠に0.1mm×40本のリッツ線を羽2本飛ばしで巻いていきます。交互巻の方が楽で見た目もきれいに仕上がりますが、とりあえず定石どおり、2本飛ばしとします。何回巻いたか失念したころに、約16m巻いて、巻枠いっぱいとなりました。もっと切れ込みを深くした方が良かったかもしれません。外周直径12cm、巻始め部分の直径6.5cm。インダクタンス209μHとなりました。通常のスパイダーコイルに比べ、厚みもあり、その分線間容量も軽減されることから、インダクタンスが抑えられたようです。


2本飛ばし巻き



 さっそくゲルマラジオにつないで聞いてみたところ、聞こえるには聞こえますが、ほんのかすかな音量・・・期待外れ??? 外周12cmでリッツ線使用を考えるとそんなはずは・・・? いろいろ試してみたところ、バリコンから10cm程コイルを離してみると良く聞こえてきました。またソレノイドコイルに比べ指向性も強く、向きを合わせるとさらに音量アップ。理由はわかりませんが、10~20cmほど、ゲルマラジオ本体から離した方が良く聞こえます。バリコンに密着すると極端に感度低下。ということで、台座に固定し、外付けコイルとして使えるようにしてみました。




台座作成


 音量は直径10cm程度の筒形ソレノイドコイルと同等です。それなりに高感度。窓際で聞く分には、外部アンテナなしで鳴ってくれました。


バリコンを付けて、ミニループアンテナとしても使えます







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分割巻きコイル

2014年11月03日 | コイル作り


 先人たちのコイル巻きの工夫には、底知れないものがあります。その様々な巻き方にはそれぞれ理由があるわけです。しかし、その理由が不明な、というより、自分が単に理解できないものも少なくありません。分割巻きもその一つ。二次コイルとして巻いているわけではなく、つながった1本の線をいくつかに分割して巻いていく。国内、海外問わず、この巻き方はよく見かけます。

 前作に続き、長さ15cmに切り分けたアクリルパイプを使って、分割巻きコイルを作ってみました。今回はコイルのみ。線材はビニール線。リッツ線の方がQは高くなるかもしれませんが、それはおおよそ検討がつきます。あえてビニール線を使うのは、ビニール被覆によって線と線に隙間が確保され、スペース巻きと同じ効果を得ようという考えです。スペース巻き+分割巻きによって、はたしてハイQコイルはできるのか?

 <材料>
 ビニール線   直径2.5mm 長さ20m
 アクリルパイプ 直径15cm 長さ15cm

 難しいことは何もなし。アクリルパイプにホットボンドで線材を固定し巻くのみ。まずは普通に20mすべてを巻いてみました。巻終わりもホットボンドで固定。41回巻き。インダクタンスを測ってみると226μH。スペース巻き効果が出たのか、20m巻いた割には低めです。



 この状態でゲルマラジオに接続して聞いてみました。かなりの音量でNHK第一が入感。NHK第二もまずまず。リッツ線を使った前作の真円ループゲルマラジオとの比較でほぼ同等か少し上回る音量。これまでの経験から、なるべく多く線材を巻き、かつ、インダクタンスを適度に抑える、これがハイQコイルを作るポイントかと。ビニール線によってまずまずの性能は出ているようです。



 続いて、巻終わりの位置を15mm離して固定し、線材を少しずつスライドさせていきます。コイル全体の1/3ほどスライドさせたところで、分割巻き完了。初めてなので2分割としました。一方は25回巻き、もう片方は16回巻き。インダクタンスを測ったところ205μH。少し下がりました。ということは、スペース巻きの一変形ということ?間隔は当てずっぽうで15mmとしましたが、これをどこまで広げてよいのか? 3分割、4分割とした場合の違いは?など、巻きながらいくつものことが脳裏をよぎりました。


コイル間隔は15mm



 巻き終わって、あらためてゲルマラジオに接続してみると、音量増加と共に音に厚みが増したような印象です。単にインダクタンスが下がって、マッチングがさらに良くなったということかもしれませんが、結果的にはビニール線+分割巻き、期待以上で気に入りました。リッツ線で等間隔にスペースをあけて巻くのは至難ですが、分割巻きなら割と容易にできそうです。



 線材を巻く、ただそれだけなのに、試してみたいことが次々出てきます。








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DCR用アンテナ AZ350R

2014年11月02日 | 特小・DCR運用


 今朝起きたら曇天に濃い霧。とても山は無理かな、と思ってのんびりしていたら、みるみる青空に。数日前に入手しておいたデジ簡用新ホイップAZ350Rを試してみる絶好のチャンス。ということで、いつもの大年寺山へ。

 < AZ350R仕様>
全長95cm 重量130g
形式 1/2λ×2段ノンラジアル
利得 5.15dBi

 1/2λは好みで、2mの自作アンテナも多くがこのタイプです。今回、第一電波からモービルホイップが発売になり、速攻で購入しました。

 <本日の装備>
 リグ DPR3 DPR6
 アンテナ AZ350R SRH-350DH



 はじめに石巻市上品山移動のミヤギIT03局との実験。上品山とは距離約52km。ほぼ見通し。特小でも41~51程度で交信可能な位置関係です。双方DPR3、0.2W。こちらは350Rと350DHを直付けにし、取り換えながら、信号の変化を比較実験しました。IT03局は1/4λホイップ。メリット5アンテナマーク0本~1本。350Rの方がアンテナ1本立つ範囲が広く、変調が多少パワフルになったような印象。しかし、思ったほどの違いはなく、ほとんど変わらずとの結果に少しショック。



 気を取り直し、AZ350Rをいつもの三脚固定にしてみました。給電部の高さ約2m。3Dケーブル2.5mでDPR6(M変換コネクター)に接続。この状態でSWRを測ってみたところ、1.1で微動程度。パワーなんと6W? まあ、簡易的な計測器なので、5Wはきっちり出ているということでしょう。業務用途でもあり、たいへん厳密に調整されたアンテナとお見受けしました。


SWR1.1

パワー5W超?


 東松島市移動のミヤギSS500局。モービル半固定で交信。断続はないものの、多少ふわふわした信号で聞こえてきました。メリット5/5。DPR3+ SRH-350DHの方は三脚近くに持っていったもののまったく復調しませんでした。

 大崎市固定のミヤギOS147局。ホームからとのことで、かなり弱い信号。30cm程動かすと復調せず。ベストポジションに三脚を固定し、安定して交信。DPR3+ SRH-350DHでは入感せず。その後、17チャンネルにQSYしたところ、AZ350Rにも入感しなくなり、そのまま交信終了。自分のAZ350Rだけかもしれませんが、共振点はメインより下にあるようです。エレメントの六角ネジで多少長くはできますが、短くはできないので、このまま使うしかありません。



 続いてヤマガタSA88局。山形県寒河江市、慈恩寺山王台公園移動。AZ350Rをお使いとのこと。AZ350R同士での交信。アンテナマークは立たず、弱いものの、フワフワ感はなく、双方メリット5のレポート交換。350DHでは入感せず。SA88局側の350Sで受信を試みたものの入感しないとのことでした。慈恩寺との距離は約58km。険しい山々を越えてよく届くものです。前回に続き、奥羽山脈超え成功。


大年寺山ー慈恩寺山王台公園 壁となるピークは面白山


 イワテCY16局。岩手県遠野市、寺沢高原移動。ミヤギIT03局との交信をワッチ。IT03局の信号は強力に入るものの、CY16局の信号は復調せず。三脚を持って動き回ったところ、ケロケロ寸前のフワフワ信号が聞こえてきました。さらに位置を絞り込んで何とか安定するポイントを見つけることができ、お呼びしたところ、メリット5で交信成立。DPR3+ SRH-350DHでもポイントを探ってみましたが、最後まで復調することはありませんでした。


 以上の結果をまとめると、
1)見通しに近い位置関係では、350Rも350DHもほとんど変わりなし。アンテナマークゼロ本が2本になるなどということはありません。
2)見通し外でやっと復調するような限界ぎりぎりの場合は、350Rが有利。一方はメリット5、もう一方は入感なし。イチかゼロ。はっきり結果が出ます。
3)今日は、無風でしたが、山頂で強風などであれば、細長いAZ350R の了解度は落ちるかもしれません。
4)共振点はメインより下? 今後はなるべく14、13、12チャンネルあたりを使うことにします。
5)このアンテナは50cm程に2分割でき、ザック収納に便利です。



 もっとも頻繁に使う350DHとの比較では、それなりの手ごたえを感じることができました。使えるし、使いやすいアンテナとの印象です。

 本日も交信いただきました各局様、ありがとうございました。



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マイキット150復刻版

2014年11月01日 | ラジオ工作


 ラジオ工作に入る前に、ミノムシクリップで回路を事前に組んでみる、ということをよくやります。その際、ちょっとした部品の交換で、大きく音が変わったりということもよく経験します。そんなことから、試験的に組める簡単な装置があればいいな、と思い、ふと浮かんだのが電子ブロックです。子どものころ、これでずいぶん遊びました。今も売ってるのかな?とネットで検索したら、「学研マイキット150復刻版」というのを見つけました。10年くらい前のもので中古品?かつプレミアがついていましたが、一目でほしくなり、買ってしまいました。


懐かしさの漂う外箱と木製ケース


 元々は1960年代後半に販売され、ラジオ少年たちのあこがれだったようです。送られてきた「復刻版」は当時と同じアタッシュケース風の木箱に入ってなかなか趣があります。ケースを開けると、CR類やメーターなどが整然と並べられ、なんだか子どもの頃に戻ったようにワクワクしてきました。




トランジスタ3種 差し込み式なので変更可能

ダイオード4種 右上が1N60?


 上段にスピーカー、メーター、LED、豆電球、抵抗、電界コンデサ、セラミックコンデンサ各種。下段にトランジスタ3種、ダイオード4種、トランス2種の他、ICラジオユニットと同アンプユニットが組み込まれています。復刻版なので、以前とまったく同じではなく、新しい部品やユニットが採用されているのだそうです。さらに太陽電池、バーアンテナ、バリコン、ボリューム、電圧計などなど。この他、回路を組むためのリード線各種、セラミックイヤフォン、セラミックマイク、テスター棒などが付属し、このセットで150を超える実験ができるとのこと。立派な回路図集(組み立て説明書)も付いていました。


チューナーユニット 3端子IC LMF501

アンプユニット TA7368P


 ラジオについてはゲルマラジオから始まり、12種類の回路が掲載されています。手始めにゲルマラジオ、そしてICラジオを組んでみました。電子ブロックと違い、部品に取り付けられたスプリングにリード線を挟んで配線します。いつものミノムシクリップ方式とほとんど同じなので、自分としては違和感なく組むことができました。配線がごちゃごちゃしますが、電子ブロックより回路の変更などはずっと楽にできます。たとえば、回路図にはなかったICラジオのボリューム追加なども実に簡単です。組み上がった3端子IC+アンプユニットのストレート方式スピーカーラジオ。なかなか高感度かつ音も悪くありませんでした。10年近く経過していることや、一つ一つの部品自体は、品質的には?なところもありますが、使えるレベルではあるようです。





 考えてみると、こういう電子実験キットというのは、以前は、電子ブロックの他にもいくつかあったように思います。自分も3種類くらい持っていました。組み立てもブロック式、ばね式以外にもあったような・・・。今はブレッドボードがありますが、味気ないですね。



 付属の説明書にはラジオ以外にも、面白そうな回路が盛りだくさん。マルコーニの火花無線電信機、光線銃、光通信受信機などというのもあります。これでアナログな世界にどっぷり浸れそうです。





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