JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

大崎市松山散策

2020年07月25日 | 運用スタイルなど


 ドライブの途中で、どこか懐かしい感じの集落を通りがかることがあります。立ち寄るほどでもなくそのまま通り過ぎ、何年かしてもう一度そこに行ってみたいと思っても、それがどこだったかも定かでない、そんなことがあります。自分にとって旧松山町千石もそんな場所の一つですが、「一ノ蔵」酒造の町、ということだけは古い町並みと共に記憶に残っています。一昨日、曇天ではあるものの雨はなさそう、ということでXと電車に乗って出かけてみました。

 仙台駅から東北本線下りに乗車、約1時間で松山駅着。この駅は町の中心部から3キロほど離れおり、街歩きには極めて不便です。地元の方々にとっても当然ながら不便です。聞くところによると東北本線敷設の際に蒸気機関車の煙を嫌い、あえて集落から離れたルートになったのだとか。いわば鉄道も駅も迷惑施設だったわけです。大正から昭和初期、あまりの不便から駅と集落間をつなぐ「人車軌道」なるものを作ったそうですが、6年ほど営業し廃れたようです。人力による手押し鉄道。馬車鉄道は聞いたことがありますが、人力鉄道とは・・・。当時は馬よりも人が押す方が経済的だったのだとか。
 
 今は駅前にタクシー営業所があります。でも、当時を偲び歩いてみることにしました。平坦でなんの面白みもない車道を2kmほど進むと閑散とした上り坂となり峠にさしかかります。この先に本当に集落があるのだろうかと不安になったころ、少し下るとやっと町が見えてきました。コスモス園の標柱があり、そこはもう町の中心部です。メインストリートは豆腐屋、醤油屋など店蔵や土蔵が並び、昭和な感じの町並みが残っていました。茂庭氏の城下町であると共に宿場町としても栄えたようです。今は歩く人もなく寂しい感じがしました。


町の入り口

蔵の残る町並み





 メインストリートの一角に酒ミュージアム、ふるさと歴史館があり入ってみました。昔の酒造りの道具とか、フランク永井の出身地だそうで、さまざま展示がされていましたが、あまり興味は湧きませんでした。羽黒神社、茂庭家霊屋のある石雲寺を回り、千石城址本丸へ。東屋展望台があり大崎平野が一望できました。ここで無線運用でもと考えたものの、やぶ蚊が次々寄ってきて、それどころではありません。早々に退散しました。


路地裏へ

武家屋敷通り

羽黒神社へ

神社から長い階段を下る

コウヤマキの大木(石雲寺)

千石城址へ

本丸跡


 小さな町で、これらをめぐり歩いても2時間ほど。観光に力を入れている感じもなく、実際、観光客と言えるのは自分たちのみのようでした。地元の方々は、草刈りや家の手入れなどに忙しそうで、そんな中を歩いているXと自分はかなり浮いた存在だったかもしれません。ただ、記憶にあった町並みを記憶だけにとどめず、再訪できたのはよかったかなと。ネットで見たり調べたりはできますが、やはりその場の空気感をふくめ実際に訪ねて得られるものは多いです。

 帰りは食事処の「華の蔵」でタクシーを呼んでもらいました。駅まで5分ほどで到着。電車の時刻に少し間があり、ホームからDCRでCQを出してみました。ダメもとで空振りかと思ったら蔵王エコーライン移動局より応答いただきました。いつもながらDCR、よく飛んでくれます。




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中面白山

2020年07月24日 | 奥山 移動運用
 梅雨の中休み、久しぶりに晴天が期待できそうということで、早起きして出かけてみました。ひと月ぶりの登山。 仙山線の始発に乗り、午前7時過ぎに面白山高原駅着。今日は沢コースで長左衛門平から中面白山をめざすことにしました。QTHは山形県山形市。隣の北面白山と違い、ただの通過点という感じで山頂らしい雰囲気はありません。その分、人に会うことも少なく気に入っています。






中面白山


 紅葉川の源頭に向け、幾度も沢を渡渉しながら高度を上げていくと、いつしか沢音も聞こえなくなり、小広くひらけた長左衛門平に到着。駅から1時間30分。右に進めば3つほど小ピークを越え南面白山に至ります。今日は左の北面白山方向へ。ここからが本当の登りとなり、急こう配を直登すること約40分で中面白山山頂着。標高1223m。なんといっても目の前の大東岳が圧巻で、ここから眺める北斜面は深い森が広がるのみ。人工物は何もありません。


大東岳

南面白山方向

中面白山山頂(上下)



 誰もいない山頂の隅にアンテナを設置し、しばしの無線運用。

 <本日の装備>
リグ FTM-10S(145MHzで運用 8W)
アンテナ J型アンテナ
バッテリー リチウム電池18650




 1時間ほど、混信により何度か周波数を変更しながら岩手、山形、宮城、福島、新潟各県の15局に交信いただきました。0エリアは長岡市、小千谷市。小千谷市は城山移動局。標高300m程から1Wとのこと。細々としてノイズまじりの厳しい信号でしたが次第に安定し、53-52でレポート交換。帰宅後、カシミールで確認したところ、飯豊連峰の大日岳や御西岳をまともに挟んでの位置関係とわかりました。反射なのか、あるいは回折なのか、山岳の伝搬は面白いです。距離約190km。本日の最遠方交信でした。




 そうこうしている内に、大東岳、南面白山の山頂部がみるみるガスに覆われてきました。遠くに見えていた熊野岳もガスの中。北面白山まで足を伸ばすこともなく、急ぎ撤収し、元来た道を下山しました


 この一帯は地味な山が連なる上に森も谷も深く、どちらかというとキツい、危険な山域と言えるかもしれません。その分、静かに山に浸れるのが良いところかと。 面白山高原駅を基点に今シーズン、しばし通ってみるつもりです。




コメント (2)
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