JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

北泉ヶ岳―泉ヶ岳 5/30

2022年05月31日 | 奥山 移動運用

 

 

 気温30度近くまで上がった日曜から一転して昨日は10度近く下がりました。平日の登山というのはめったにありませんが、涼しく登れるのでは?といつもの泉ヶ岳に向かいました。登山口バス停に着き、念のため帰りのバス時刻を確認したところ、いつも利用している12時55分のバスは土曜休日のみで、平日は15時10分となっていました。現在8時10分なので、7時間後。山頂往復のみではいくら無線運用をするとしても時間がありすぎる、ということで、北泉ヶ岳と泉ヶ岳に登り、「表コース」を下山する最長ルート(と言ってもたいしたことありません)を辿ってみることにしました。

 泉ヶ岳の西にもう一つのピーク、北泉ヶ岳があります。標高はこちらの方が80mほど高く1253m。仙台市の山としては大東岳、仙台神室に次ぎ3番目の標高ではないかと思います。ただ、船形山への縦走路の通過点的な存在であり、高度感も眺望もない地味な山頂で、この十数年登らずじまいです。

水神コース入り口 キャンプ場周辺

 

 水神コースを30分ほど進むと「水神」の沢に出合い、ここが泉ヶ岳と北泉ヶ岳の分岐となります。泉ヶ岳は名前のとおり水に恵まれ、水神あたりは伏流水が湧き出て、かつては「雨乞い」祈願の場でもあったようです。

水神周辺

 

 この先、ブナ林に変わり、奥山の感じが漂ってきます。黒鼻山分岐、さらに泉ヶ岳分岐の三叉路を過ぎるとブナの大木が散見されました。今日は薄いガスがかかり、一段と奥深さが増したように感じられました。標高差100mほどを一直線に登り、北泉ヶ岳山頂着。10畳ほどの広さ。以前は北側の眺望が少しはあったと記憶しているのですが、樹木が伸び、何も見えず。ふと、ガスが切れ明るくなったなと思ったら、今度はエゾハルゼミの大合唱が始まりました。

北泉ヶ岳山頂

 

 さて、誰もいない山頂でしばしの無線運用。

 

<本日の装備>

リグ FTM-10S(145MHz)+小型PDバッテリー(12V)

アンテナ J型アンテナ

 

 平日なので呼ばれないかなと思いながらもCQを出したところ、県内のほか福島(福島市、伊達市)、山形(寒河江市)、岩手(奥州市、一関市)各局に応答いただきました。ありがたいです。約30分の運用を終え撤収。

泉ヶ岳山頂直下(ガレ場)

 

 いったん三叉路まで下り、泉ヶ岳に登り返し。北泉ヶ岳の山頂のみ晴れていましたが、その後はずっとガスの中。泉ヶ岳山頂手前のガレ場から先ほどの北泉が目の前に見えるはずですが、何も見えず。ここで2度目の無線運用。県内各局のほか、岩手(平泉町)、新潟局に交信いただきました。新潟は長岡市固定局。2段GPとのこと、55-52でレポート交換。弱めながら信号は終始安定し、長めのQSOを楽しむことができました。距離約200km。風で勝手に回ってしまう3エレを避け、今回はJ型アンテナにしたのですが、0エリアと交信でき、少し手ごたえありといったところです。

 

 下山は東端の尾根を下る表コース。「表」と言うより「裏」と言った方がしっくりくるような自然度の高いルートで、休日でも登山者は少ないようです。今日は誰にも出会いませんでした。ブナ林をひたすら直降すると「ドーダン林」の雰囲気の良い台地があり、その先は岩場を縫うように道が続き、「胎内くぐり」なる箇所を通過。山頂から慎重かつゆっくり目に下って1時間15分ほどで車道が見えてきました(表コース登山口)。

表コース

ドーダン林

胎内くぐり

表コース登山口

 

 ここからバス停まで20分ほどの車道歩きとなります。途中、幾筋もの小さな沢や水場があり、あらためて水の豊かな山であることを実感した次第です。無線運用と休憩を含めて約7時間の山歩き。今シーズン5回目の泉ヶ岳ですが、なんだか別の山に登ったような充実感がありました。

 

 

 

 

 

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泉ヶ岳 5/15 0エリアコンテスト

2022年05月15日 | 奥山 移動運用

 

 

 今日は正午まで0エリアコンテスト。天候さえ良ければこの山からお声がけするのが毎年楽しみになっています。標高は1172mと低く奥羽山系の主脈から東にずれた山頂ですが、なぜか新潟県内陸部と通りが良いらしく、固定局や移動局に思いがけなく応答いただくことがあります(145MHz)。でも、それは毎回ということではなく、数回に1回あるかどうかなので、期待はしすぎないようにしています。ロケや位置関係、設備、コンディション、タイミング・・・不思議と同じ局との交信は少ないです。昨年のコンテストの際はあいにくの天候で、2~3局に応答し、早々に下山となりました。今回は高曇りのまずまずの好天。早起きして登ってみました。

 地下鉄泉中央駅前から始発バスで登山口へ。「滑降コース」を登りました。カラマツ林のゆるやかな登りで、スキー場直登のかもしかコースに比べ感覚的にはかなり楽です。4月まであちこちに残っていた残雪はすっかり消え、見返平あたりは新緑真っ盛りでした。

滑降コース入り口付近

 

 80分ほどで山頂着。少し藪漕ぎして所定の運用地へ。蔵王の稜線の一部は雲の中、遠くに朝日連峰が霞んで見えていました。

本日の山頂

三峰山、船形山(右)

 

<本日の装備>

リグ FTM10S(145MHz 10W)

バッテリー PDモバイルバッテリー(12V給電)

アンテナ 3エレ八木

 

 いつも通りの装備です。VFOを回すと0エリアコンテスト局のCQが何局か聞こえてきました。長岡市固定局(2局)、上越市、南蒲原郡田上町、三島郡出雲崎町移動局と55~52でレポート交換。相手局からはコンテスト相場でいづれも59のレポートをいただきましたが、コールサインを聞き返される場面もあり、実際は51~52程ではなかったかと思います。上越市移動局は南葉高原キャンプ場とのことで、帰宅後に調べたところ標高940mのFBなロケのようです。距離約270km。他にも数局聞こえましたが、コールサインは確認できたものの応答のタイミングを逃してしまったり、浮き沈みがあって取り切れなかったり、ローカル局の混信が入ったりと、少し消化不良なところもありました。

 

 コンテスト局へのお声がけが終わったところでCQを出し、宮城、岩手、山形、福島、新潟各局に応答いただきました。0エリアは上越市の別の移動局。大きなQSBがあり、いったんは信号を見失いましたが、再度浮き上がりレポート交換したものの、また沈み込むといった状態で、浮き上がるのを待ってなんとか無事ファイナルを送りました。蔵王、飯豊、朝日連峰が2重、3重に壁となる位置関係で、反射、回折、いろんなパスが絡み合って一筋縄ではいかないようです。そこがこの山頂と0エリアとの面白いところかもしれません。1時間30分の運用、16局と交信しあっという間にバス時刻が迫ってタイムリミット。急ぎ撤収となりました。

 

 下りはかもしかコース。岡沼の水は残らず干上がっておりました。まあ、これが通常の岡沼です。よほど大雨でも降らないかぎり、来シーズンまで水を湛えた光景は見られないかと思います。

 

 

 

 

 

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蔵王温泉散策

2022年05月07日 | 運用スタイルなど

 

 

 地蔵山の翌日、蔵王温泉スキー場上部山麓にあるドッコ沼を散策することにしました。昨日のゴンドラとは別の中央ロープウエイに乗り兜山へ。こちらのゴンドラに乗るのは20年ぶりです。標高1387m。終点のすぐ上が展望台となっており、朝日連峰や上山市街が一望でなかなかの高度感があります。南に目を向けると地蔵山と三宝荒神山の切れ落ちた絶壁が迫って、これには圧倒されてしまいました。地蔵山からみた三宝荒神山はなだらかでつまらなそうな山なのに、荒々しい別の一面を見せられたようでハッとさせられました。

兜山展望台より三宝荒神山(左)と地蔵山(右)

 

 さて、兜山の裏側斜面はスキー場となっており、まだ雪がたっぷりと残っていました。従業員の方の話では、今年はこのあたりの雪が特に多くドッコ沼までの道はまだ未整備、とのこと。雪は締まっており登山靴なら何とかなるだろうと適当にスキー場を下って行ったところ、ブナ林の中にさほど大きくはない幻想的な感じの沼が見えてきました。残雪を映すエメラルドグリーン。流入河川はないようなので、湧き水と雪解け水ということでしょうか。透明度が高く、イワナなのかわかりませんが、10cmくらいの魚が多数泳いだり飛び跳ねたりしていて、いつまでも見飽きませんでした。

ドッコ沼

 

 この先の道は除雪され、スキー場北端にあるスカイケーブルにて温泉街に下山。このスカイケーブル、4人乗りの小さなゴンドラが3分置きくらいに発車するのですが、自分とX以外に乗っている客はおらず、空のゴンドラのみがすれ違っていきます。降り場付近のホテルや民宿、店舗風建物もほとんどが閉鎖状態となっていました。連休中にもかかわらず人の姿もなく、大丈夫なのかと心配になってしまいました。

スカイケーブル降り場付近

 

 さらに下って温泉街のメインストリートである高湯通りへ。両側に小さな温泉宿がところ狭しと並び、共同場の上湯、下湯があり、もっとも賑わいのあった通りです。隣の湯の香通りや河原湯共同浴場との間を何本もの狭い路地が走り、密度感のある湯町を形作っていたと思います。それら昔からの旅館のいくつかが取り壊され空き地や駐車場となって、温泉街の様子もだいぶ変わったなとの印象を持ちました。ただ、旅館の廃墟が放置されている感じはなく、上湯、下湯も他の共同湯も健在なようです。コロナ禍で苦労しながらも少しずつ動き始めているのかもしれません。

温泉街

高湯通り

 

 仙台からバスで容易にアクセスでき、いろんな登山、散策ルートがあり、かつ無線運用もできる、自分にとってはありがたい温泉地と言えます。機会をみてまたおじゃましたいと思います。

 

 

 

 

 

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地蔵山 5/5

2022年05月07日 | 奥山 移動運用

 

 

 好天の連休、バスでアクセス可能な山ということで、山形蔵王の地蔵山に登ってみました。登るといっても山頂近くまでゴンドラで上がるので、歩くのはほんの15分ほどです。熊野岳を往復するつもりで地蔵山の先まで行ってみたところ、雪解けのぬかるみが続き、無理せず途中で引き返しました。標高1736m。

地蔵山

地蔵山より熊野岳

 

 以前はよくここで無線運用しました。山岳での移動運用の面白さを初めて実感したのもこの山です。当時、登山のお守り用として持ち歩いていたハンディ機付属ホイップで思いがけず遠方と交信でき、平地とは別世界の伝搬に驚いた記憶が残っています。ゴンドラ終点から雪面を登ることになりますが、三々五々といったふうに登山者や観光客が登ってきます。通過点的な山頂なので長くとどまる人はいないようです。

 天気快晴。月山、朝日、飯豊、吾妻の白い峰々が壁のように見えていました。ただ、山頂周辺のアオモリトドマツ(オオシラビソ)の立ち枯れは異様なほどで、数年前はこれほどひどくはなかったと思います。直接の原因は虫食いとのことですが、温暖化の影響も受けているようです。自生苗の移植を試みているもののはかばかしくないようで、厳冬期の見事な樹氷はもう期待薄かもしれません。

 

 さて、小広い山頂の隅にアンテナ(145MHz 3エレ)を設置。今回もFTM-10SにモバイルPDバッテリーにて12V給電(パワー10W弱)。開始時すでに11時を回り、昼時に入ってお相手いただける局は少ないのではとも思いましたが、岩手、山形、宮城、福島、茨城、新潟各局にとぎれなく交信いただきました。この山頂より標高差で100mほど高い熊野岳が鎮座しているわりには意外に南方向も悪くないようです。何度かパイルになって取り切れなかった弱い信号もあったように思います。20局交信いたただき終了。標高1700mを超える山頂からの無線運用は約1年ぶり、ロケに勝るものなしとあらためて実感した次第です。

 

 この日は麓の蔵王温泉泊。宿に入る前に温泉街近くにある「鴫の谷地沼」を散策しました。

 

 沼を一周する遊歩道の最奥に水芭蕉の群生地があり、ちょうど見ごろを迎えていました。

 

 

 

 

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