コンパクト化が困難で持ち運びにくい理由から、これまでループ系のアンテナはヘンテナを含めて敬遠していたのですが、デルタループならなんとかなりそうと思い、いくつかのホームページを参考にして作ってみました。デルタループのインピーダンスは約100オームとのことで、50オームとなるようにツインにし、直接給電としました。一見するとAWXアンテナのようにも見えますが、一辺が約70センチ×6の一つのループになっています。利得は5db程あるそうです。風の抵抗を考えて、アンテナマスト直結型としました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/05/d25dfbcae2ea7bfa8ba7e9e606a49cd9.jpg)
《材料》
・伸ばした状態の長さ80センチのロッドアンテナ4本
・ビニール線72センチを2本
・みの虫クリップ4個
・塩ビパイプ50センチ1本
80センチのロッドアンテナ4本は近所のマルツパーツ館で調達。1本500円で計2000円でした。その他の材料は有り合わせのもので作りました。
《作製》
・塩ビパイプにドリルで3ミリ穴を1センチ間隔で2箇所空けます。
穴はパイプの後ろ側まで貫通させます。
・同軸ケーブルは芯線、網線それぞれに端子をハンダ付けしておきます。
・ビニール線両端を1センチ程剥いてみの虫クリップをハンダ付けしておきます。
・ボルトに同軸芯線端子、ワッシャー、ロッドアンテナ2本の順に通した上で、
上の穴に通し後ろから蝶ねじで固定します。
同軸網線端子の方も同様に取付けます。
組み立ては以上です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/51/14ce39da82f78191b3a67cf1eebe41f4.jpg)
給電部
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/43/a8d990b0447ff4da4f2071b1277d5799.jpg)
給電部拡大1
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/07/da76129938fd28b0de0aa3ab77d0f109.jpg)
給電部拡大2
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/37/6e383bcba18358dffae8edeff915020d.jpg)
ロッドを伸ばす前の状態
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/46/863878018b222d328df40743e563d5f1.jpg)
みの虫クリップ取付け
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/5b/b6fd96cc4441e00363dbe06a475d6e84.jpg)
ビニール線をクリップではさんで完成した状態
《設置・撤収》
三脚の目玉クリップに塩ビパイプを固定し、ロッドアンテナを上下90度程度になるように伸ばします。2本のビニール線をみの虫クリップで上下ロッドの先端をはさむようにします。あとはケーブルをハンディ機につなぐだけです。撤収は、この逆なので、1分もかからないと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/be/929b6299919922e20450a4d27e1897a1.jpg)
《調整》
ロッドアンテナの長さで調整します。はじめ、4本のロッドをすべて70センチでSWRを計ってみたところ、1.7程で若干高めとなりました。伸ばしたり縮めたりした結果、最終的には、4本全て75センチ程で1.1まで落ちました。帯域も広く、バンド内ほぼベタ落ち状態です。上下エレメントの角度は80度くらいです。ビニール線を75センチくらいで長めにカットしておいた方が、ロッドエレメント側の寸法を短くできるので、強度も増すのでは?と思います。
《持ち運び》
下のロッドが邪魔して、上のロッドが完全に下向きにならず、斜めになっています。これが難点ですが、ケーブルごと袋に入れてしまえば、デイパックにすっぽり納まります。重さは350グラム程です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/6e/8ac25f1501d3c41ab60ac18baeae9ee0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/37/609182e71a94e7f6b3578700c1fbb58e.jpg)
《使用感》
まだベランダで使ってみただけです。ロッドアンテナとみの虫クリップ留めなので、耐久性はほとんどありません。三脚に固定しても、いかにも頼りない感じで、風が強い日は厳しそうです。市内の信号が聞こえておりましたので、アンテナを回したところ、はっきりとした指向性がありました。給電部方向を向けると強く入感します。同じベランダの3エレ八木との比較では、S2つくらい弱いです。利得5dbの評価どおりの性能と思います。丸森町(当局より約50キロの距離)からのCQが59で聞こえましたので、応答したところ、同じく59のレポートとハンディ機4Wでこのくらい入感していれば立派なものとのコメントをいただきました。とりあえず、実用にはなるようです。連休中にいくつか山行を計画していますので、天候の条件が良ければ、さっそく使ってみたいと思います。
《追記》
見ておわかりの通り、ビニール線を取り付けなければ、AWXアンテナとしても使えます。その場合は、4本のロッドアンテナの長さを49センチに調整します。これでSWRは144MHz、430MHz共に1.1とたいへん良好でした。2バンドOKです。ロッドアンテナ先端の細い部分を使わないので、耐久性も上がります。移動の時は、風の強さ次第で、こちらで使う場面も多くなりそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/dc/2ad616336e90436684224a4773814d1d.jpg)
《追記2》
ツインデルタループの状態で使ってみました。運用場所は、山形県朝日町の一本松公園。棚田百選の「くぬぎ平」を見下ろす風光明媚なところです。周りは山また山なので、必ずしも無線に適しているとは言えないのですが、棚田を眺めながらのQSOに惹かれて登ってみました。
指向性があるので、0エリア朝日連峰方向に向けてCQを出したところ、バックから応答がありました。約1時間で石巻市、大崎市田尻、七ヶ宿町(刈田岳駐車場)、山辺町、村山市と交信できました。石巻市とは55-55、大崎市田尻とは51-51でした(どちらも直線距離で100キロ程度)。スケルチが開いて呼ばれているようなのですが、まったく了解できないケースもありました。アンテナを回してみると、給電部方向で強く入感し、バックもさほど変わりません。サイドの信号はスパっと切れて聞こえなくなります。これが8の字特性というのでしょうか。風さえ強くなければけっこう使えるアンテナではあるようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/05/d25dfbcae2ea7bfa8ba7e9e606a49cd9.jpg)
《材料》
・伸ばした状態の長さ80センチのロッドアンテナ4本
・ビニール線72センチを2本
・みの虫クリップ4個
・塩ビパイプ50センチ1本
80センチのロッドアンテナ4本は近所のマルツパーツ館で調達。1本500円で計2000円でした。その他の材料は有り合わせのもので作りました。
《作製》
・塩ビパイプにドリルで3ミリ穴を1センチ間隔で2箇所空けます。
穴はパイプの後ろ側まで貫通させます。
・同軸ケーブルは芯線、網線それぞれに端子をハンダ付けしておきます。
・ビニール線両端を1センチ程剥いてみの虫クリップをハンダ付けしておきます。
・ボルトに同軸芯線端子、ワッシャー、ロッドアンテナ2本の順に通した上で、
上の穴に通し後ろから蝶ねじで固定します。
同軸網線端子の方も同様に取付けます。
組み立ては以上です。
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給電部
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給電部拡大1
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給電部拡大2
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ロッドを伸ばす前の状態
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/46/863878018b222d328df40743e563d5f1.jpg)
みの虫クリップ取付け
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/5b/b6fd96cc4441e00363dbe06a475d6e84.jpg)
ビニール線をクリップではさんで完成した状態
《設置・撤収》
三脚の目玉クリップに塩ビパイプを固定し、ロッドアンテナを上下90度程度になるように伸ばします。2本のビニール線をみの虫クリップで上下ロッドの先端をはさむようにします。あとはケーブルをハンディ機につなぐだけです。撤収は、この逆なので、1分もかからないと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/be/929b6299919922e20450a4d27e1897a1.jpg)
《調整》
ロッドアンテナの長さで調整します。はじめ、4本のロッドをすべて70センチでSWRを計ってみたところ、1.7程で若干高めとなりました。伸ばしたり縮めたりした結果、最終的には、4本全て75センチ程で1.1まで落ちました。帯域も広く、バンド内ほぼベタ落ち状態です。上下エレメントの角度は80度くらいです。ビニール線を75センチくらいで長めにカットしておいた方が、ロッドエレメント側の寸法を短くできるので、強度も増すのでは?と思います。
《持ち運び》
下のロッドが邪魔して、上のロッドが完全に下向きにならず、斜めになっています。これが難点ですが、ケーブルごと袋に入れてしまえば、デイパックにすっぽり納まります。重さは350グラム程です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/6e/8ac25f1501d3c41ab60ac18baeae9ee0.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/37/609182e71a94e7f6b3578700c1fbb58e.jpg)
《使用感》
まだベランダで使ってみただけです。ロッドアンテナとみの虫クリップ留めなので、耐久性はほとんどありません。三脚に固定しても、いかにも頼りない感じで、風が強い日は厳しそうです。市内の信号が聞こえておりましたので、アンテナを回したところ、はっきりとした指向性がありました。給電部方向を向けると強く入感します。同じベランダの3エレ八木との比較では、S2つくらい弱いです。利得5dbの評価どおりの性能と思います。丸森町(当局より約50キロの距離)からのCQが59で聞こえましたので、応答したところ、同じく59のレポートとハンディ機4Wでこのくらい入感していれば立派なものとのコメントをいただきました。とりあえず、実用にはなるようです。連休中にいくつか山行を計画していますので、天候の条件が良ければ、さっそく使ってみたいと思います。
《追記》
見ておわかりの通り、ビニール線を取り付けなければ、AWXアンテナとしても使えます。その場合は、4本のロッドアンテナの長さを49センチに調整します。これでSWRは144MHz、430MHz共に1.1とたいへん良好でした。2バンドOKです。ロッドアンテナ先端の細い部分を使わないので、耐久性も上がります。移動の時は、風の強さ次第で、こちらで使う場面も多くなりそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/dc/2ad616336e90436684224a4773814d1d.jpg)
《追記2》
ツインデルタループの状態で使ってみました。運用場所は、山形県朝日町の一本松公園。棚田百選の「くぬぎ平」を見下ろす風光明媚なところです。周りは山また山なので、必ずしも無線に適しているとは言えないのですが、棚田を眺めながらのQSOに惹かれて登ってみました。
指向性があるので、0エリア朝日連峰方向に向けてCQを出したところ、バックから応答がありました。約1時間で石巻市、大崎市田尻、七ヶ宿町(刈田岳駐車場)、山辺町、村山市と交信できました。石巻市とは55-55、大崎市田尻とは51-51でした(どちらも直線距離で100キロ程度)。スケルチが開いて呼ばれているようなのですが、まったく了解できないケースもありました。アンテナを回してみると、給電部方向で強く入感し、バックもさほど変わりません。サイドの信号はスパっと切れて聞こえなくなります。これが8の字特性というのでしょうか。風さえ強くなければけっこう使えるアンテナではあるようです。