JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550   特小・DCR 山岳移動 

ミズホ通信研究所AMラジオキット

2014年08月24日 | ラジオ工作


 本日快晴で移動運用日和ではありますが、少々疲れたのでホームにてラジオ作り。MOSFET検波ラジオの材料セットのついでに注文したミズホ通信研究所のAMストレートラジオキットを組み立ててみました。



 その昔、『ラジオの製作』という雑誌にこんな形の通信機キットの広告が載っていたのを思い出して、懐かしくなりました。子どもだった当時は、とても手が出ませんでしたが、よほど欲しかったとみえて、トラウマになっているのか、このスタイルには妙に惹きつけられてしまいます。

 3端子ラジオICと増幅ICによる2IC構成のAMストレートラジオ。回路自体は良くみかけるもので、以前にaitendoさんの同様のキットを組み立てたことがあります。



キット一式(上) 袋の中(下)


 部品一式、電池ボックス、線材、ネジ類、板材、厚紙の前面パネル、それにカラーの組み立て説明プリントが付属します。このプリントは、組み立ての手順、配線図、実体配線図、鳴らなかった場合の対処法などたいへん親切なものです。ラジオ作りの面白さを知ってほしいという思いが伝わってくるようです。バーアンテナは長さ10cmでこの手のキットにしては大きなものが入っていました。

 せっかく古風なスタイルなので、今回も台座と前面パネルをブラックフェイスに仕上げてみました(スプレーしただけ)。まずは基板。ラグ板風に配列されており、印字もしっかりしているので、特に迷うところはありません。ただ、基板自体は小さいため部品間隔が狭くハンダ付けしにくい箇所がありました。続いて、前面パネル裏にポリバリコン、ボリューム、スピーカー、スイッチ、LEDの取付けと配線。バリコン、ボリュームに熱収縮チューブを付けるところなどはこだわりを感じます。最後に、バーアンテナと電池ボックスを接続して完成。ゆっくり時間をかけて3時間といったところです。欠品がないか部品を点検したり、回路がどうなっているのかを考えてみたり、台座への配置に工夫を凝らしたり、いろいろと思いを巡らせながら作るのがキットの楽しみではあります。


基板

ラジオ!C UTC7642

アンプIC TDA2822

完成


 エネループを2本装着し、スイッチオン。LEDが点灯し、高校野球中継が元気に飛び込んできました。NHK仙台第一。仙台第二も。そして慎重にダイヤルを回して東北放送も。当然ながら外部アンテナなし。ストレート式なので分離は良くありません。出力20kWのNHK仙台第一がバリコンのどこを回してもかすかにかぶってきます。仙台第二と東北放送を聞く場合は、バーアンテナのコイル部を可動させたり方角を調整すると、かぶりはなくなります。以前に作ったaitendoの2ICストレートラジオと比較してみたところ、感度、分離ともほぼ同等でした。音質に関してはそこそこです。こもった音で、昔のラジオ風? 耳障りでないのが救いかと・・・。


アンテナ、アース端子を追加してみました(付属外)


 作りごたえがあり楽しめるキットでした。安価(2160円)かつ性能的には実用にも耐えられるし、手を加えやすく、工夫する楽しみもあると思います。ミズホ通信研究所さんにはぜひシリーズ化して後続キットを世に送り出していただきたいものです。



aitendo2IC基板で作ったオリジナルラジオ(左)



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同調回路 比較実験

2014年08月23日 | ゲルマラジオ


 コイル巻数を多くして容量の小さいバリコンを使う、逆にコイル巻数を少なく容量の大きいバリコンを使う、この二つの同調回路、本当に違いはあるのか?同じ条件で実験してみることにしました。

〈準備物〉
コイル  162μHおよび315μH
バリコン 単連ポリバリコン260pF、2連ポリバリコン150pF
      2連エアバリコン290pF+120pF、4連エアバリコン合計308pF



 コイルは、4本のフェライトコアを束ねたものに0.1mm×40本のリッツ線を巻いたものを使いました。162μHは34回巻き、315μHは48回巻き。


34回巻(上)と48回巻(下)


 回路はすべてミノムシクリップで配線し、1N270、トランス、オーディオ用ステレオイヤフォンなどいつも通りの環境を再現。外部アンテナ、アースなし。その上で、コイルおよびバリコンの組み合わせを順次変えながら、受信音の大きさを聞き比べてみました。


ゲルマラジオ実験全景




 その結果は?
 1)162μH+単連ポリバリコン
   かすかにNHK仙台第一が聞こえるのみ
 2)162μH+2連ポリバリコン
   同調点が変化し、聞こえ方は1)とほぼ同じ
 3)315μH+単連ポリバリコン
   上記の2倍程の音量で聞こえる
 4)315μH+2連ポリバリコン
   同調点が変化し、音量は3)とほぼ同じ。同調の山は多少はっきりしている。

 という結果でした。コイル巻数を多く、バリコン容量を少なくするいわゆるHi L同調回路である4)が特別感度良く聞こえるということはありませんでした。ただ、同調点のピークは他に比べて鋭い印象はありました。バリコンを回すと急に音声が浮いてきてまた急に聞こえなくなる、そんな感じです。



 比較のため、手持ちのエアバリコンも試してみました。驚いたことにこちらの方が良く聞こえます。音量の違いは明らかで、切れもなかなか。どちらも国産アルプス製。162μHのコイルでも良く聞こえます。今回の実験では315μH +200pFが最も良く聞こえてきました。コイル巻数を適度に多くした方が感度アップがみられたことから、これまでは170μHを目安にしてきましたが、今後はHi Lを考えてもう少し増やしてみることにします。

 無電源ラジオの性能を決める要はコイルそのものであることは間違いありません。加えて、バリコン容量との関係(同調回路)、バリコンそのものの良し悪しも大きく影響するようです。やはりエアバリコンは素晴らしいです。




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Hi L同調回路

2014年08月22日 | ゲルマラジオ


 前稿の無電源ラジオ。ループアンテナ等と比べコンパクトなコイルながら感度、分離が良好なこと、その理由として5つの要因が考えられることを書きました。実際、他のゲルマラジオと聞き比べてみると、同調点の山がつかみやすく、分離の切れが際立っています。これについて、もう一つの要因に思い至りましたので書いてみます。

 我が家の環境で無電源ラジオから聞こえてくるのは、いくらがんばってもNHK仙台第一、仙台第二、東北放送の3局です。仙台第一が891KHz、第二が1089KHz、東北放送が1260KHz。なので、中波帯の上の方だけ同調できれば良いわけです。下は不要。ということでコイルは170μH前後で十分です。単連のポリバリコンを使った場合、仙台第一がバリコンを回したときに中央から少し左の位置になります。右に回すと仙台第二、さらに回すと東北放送。こんな感じです。そして今回、コイルのインダクタンスが303μHもあるにもかかわらず、ほぼ同じ位置で仙台第一と第二が受信できるのです。これは如何に?


2連ポリバリコン



 実は手元に単連ポリバリコンの持ち合わせがなく、仕方なくスーパー用の2連ポリバリコンを使ってみたのです。これを1連で使うと150pFしかありません。一般的な単連ポリバリコンは260pF程。

 つまり
 1)これまで作製の同調回路  170μH+260pF
 2)今回の同調回路      303μH+150pF

 どちらもほぼ同じ周波数帯に同調します。では1)と2)は同じなのでしょうか?

 ものの本によると、共振周波数は、コイルのインダクタンスLとコンデンサー(バリコン)の容量Cの積で決まります。コイル巻数を少なくして容量の大きいバリコンとの組み合わせでも、コイル巻数を多くして容量の少ないバリコンの組み合わせでも積が同じなら同じ周波数に同調します。前者は1)、後者は2)。後者の組み合わせはHi L同調回路といわれ、前者に比べて感度のピークが鋭くなり、隣接信号との差が明確で分離が良い、という特徴があるそうです。つまり同調回路としてのQが高まるということ。実際に受信した印象もまさしくその通りで、これまでとの違いに思い至った次第です。

 たまたま単連バリコンがなかったことから、小容量バリコンを使ってみるという思わぬ拾い物をしました。それにしてもコイルとバリコンの組み合わせ方で、ずいぶん変わるものです。興味の尽きない無電源ラジオ、またいろいろ試してみたくなりました。



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MOSFET検波 無電源ラジオ

2014年08月18日 | ゲルマラジオ


 ミズホ通信研究所にて領布されているMOSFETを使った無電源ラジオを作ってみました。興味のある方は同研究所ホームページを参照ください(http://mizuho-lab.com/fet/radio.html)。購入したのは「基本部品セット上位版」として販売されているものです。付属のコンデンサーは使いませんでした。



<材料>
・MOSFET ALD110900A
・マルチタップ出力トランス 
・蛇の目基板  
 (以上はミズホ通信研究所領布品)
・塩ビパイプ
・リッツ線 (ラジオ少年)
・ゲルマニウムダイオード 1N270 (aitendo)
・ポリバリコン
・ステレオイヤフォンジャック
・板材、金具他


材料


MOSFET ALD110900A


 無電源ラジオは、同調、検波、音声出力、この3つの回路しかありません。今回はダイオードの代わりにFETで検波させようというわけです。以前からこだわっているとおり、今回もアンテナ、アースなし、単独で両耳マグネチックイヤフォンを鳴らすことを目標とします。そのため、Qの高い大型ソレノイドコイルを搭載することにしました。

 まずはコイルづくり。ホームセンターで購入した直径12cm、幅10.5cmの塩ビパイプ。これをボビンとして0.1mm×100本のリッツ線20mを巻いていきます。筒形コイルとしては過去最大。ちょうど50回巻きで、インダクタンスは303μHとなりました。我が家の環境では少し高め。とりあえず密巻きにしたので、そのうち、スペースをあけてインダクタンスを調整することにします。



 続いて基板。トランス、FET(予備として1N270も)、イヤフォンジャックおよび各配線をハンダ付け。入手したマルチタップトランスは入力最大100kΩ、出力8Ω~300Ωで、以前から使っている「ラジオ少年」のBT-OUT-1H(20kΩ:8Ω)に比べ、入力インピーダンスが高く、マグネチックイヤフォンを鳴らすには好都合です。せっかくなので、出力側をミノムシクリップで切り換えられるようにしてみました。(このトランスはなかなか手に入らないのでは?実はこれが欲しくてセットを購入しました)


マルチタップトランス 出力側切り替え式


 配線が終わったところで、いつものように板材にコイル、基板、バリコンを固定し、組み立て完了。


完成





 室内窓辺のテーブルに置いて、さっそく受信してみると、NHK仙台第一がまずまずの音量で聞こえてきました。両耳ステレオイヤフォンで聞いて、十分了解できる音量。歪みはなく、音質も悪くありません。でも予想したより音量は小さ目。もっとパワフルに聞こえてくるかと思っていたのですが・・・。次にゲルマニウムダイオード1N270に換えてみたところ、明らかに音量が上がりました。2倍以上?仙台第二放送もかすかに聞こえます。このダイオード、これまでも何度か使っていますが、小粒ながらたいへん高感度です。


1N270(左)


 というわけで、今回の試作ではMOSFETは期待したほどではありませんでした。でも、大型ソレノイドコイルとマルチタップトランスの効果ははっきりと実感できました。アンテナ、アースなしでもMOSFET でそこそこ、1N270なら十分すぎる音量で鳴ってくれます。

 しばらくぶりの無電源ラジオ、夏の工作。久々に楽しめました。




〈追記〉

 この無電源ラジオ、大きさの割に思いのほか高性能です(1N270使用時)。感度は、一辺40cmのループアンテナラジオには負けますが、縦30cm×横18cmのミニループラジオよりも良いのです。分離に関しても、まったく混信なくスパッと切れます。おかげで仙台第二がすこぶる聞きやすい。コイルの大きさとしては、数分の一から半分にも関わらず、です。要因として、いくつか考えてみました。

1)コイルに太いリッツ線を使用(ミニループ0.1mm×40本、今回0.1mm×100本)
2)コイル巻き数が多い(ミニループ約180μH、今回300μH)
3)巻枠の形(四角と丸)
4)トランスの入力インピーダンス(ミニループ20kΩ 今回100kΩ)
5)検波器(ミニループ1N60、今回1N270)

 これらが総合的に作用したのだと思いますが、最大の要因はコイル線材のような気がします。あるいは丸く巻いたのが良かったのか?いづれにしても、大型ソレノイドコイルのQの高さを実感した次第です。



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特小1mW 235.7km交信

2014年08月14日 | 特小・DCR運用


 お盆休みを利用して、悲願となっている特小交信200kmオーバーに挑戦しようと、おかざきKG295局とスケジュール調整。8月13日、当局は北上山地の薬師岳、おかざきKG295局は安達太良連峰の鉄山にそれぞれ登山。

薬師岳 標高1644m 岩手県遠野市 濃霧のち晴れ
鉄山  標高1709m 福島県二本松市 晴れ
カシミール3Dによると、山頂間は見通し、距離約235.7km。

〈特小リグ〉
当局 DJ-R20D、DJ-P24L
おかざきKG295局 DJ-R100D、DJ-P24L
 

 早池峰山は何度か登っていますが、その向かいにある薬師岳は初めて。台風11号が過ぎ去りおおむね天気は良好、との期待は外れて、河原坊に着いた時は濃いガスに包まれ何も見えません。車を留め、ここから登山口の小田越まで30分の車道歩きの後、約90分の登山。山頂近くの尾根に出ると、ガスはいくぶん薄くなったものの、風は強まるばかりで、交信どころでないのでは?との不安が・・・。


尾根より

山頂付近



山頂より




 山頂着、午前10時。DCR用のアンテナ(モービルホイップ)と三脚を持参しましたが、強風のため設置をあきらめ直付けに。おかざきKG295局をお呼びしてみると、さっそく応答あり、まだ登山中とのことで待機。10時45分。DCR0.2Wで双方メリット5の良好な伝搬を確認し、いよいよ実験開始。DJ-R20Dにてワッチ。直後、KG295局からのノイズまじりの変調が聞こえてきました。こちらから51のレポート。そしてKG295局より52のレポート。鉄山側も相当な強風とみえて風切音が入り、また薬師岳の風もすさまじく音量を上げても了解しにくい状態。ポイントを探ったところ、なんと足元あたりで良好に入感。岩に座り、風を避けながらで安定して交信を続け、最終的に52-52で交信成立。



 これなら1mWでも可能では? ところが、10mWとは打って変わって、変調のかけらもありません。鉄山側にも何も聞こえず、とのこと。ここで一旦はあきらめモードになったのですが、双方に混信があり、何度かチャンネル変更およびポイントを変えて試している内に、鉄山側より41程度で聞こえているとのレポートが・・・。こちらは相変わらず何も聞こえず。どうしてこちらには聞こえないの? 10mWに戻ると信号はますます安定しスケルチも開く状態に。とても230km以上離れているとは思えない程。どうしても1mW交信を諦めきれず、三たび1mW実験。そしてついにノイズの中に浅い変調を確認。こちらから31、おかざきKG295局より31から41とのレポートをかろうじて確認し、交信成立。鉄山側はR100D、こちらはP24L使用。当初聞こえなかったのは薬師岳の濃いガスが影響したのかもしれません。ガスが切れる幸運なタイミングでの交信だったように思います。距離235.7km。10mW、1mWとも自己記録を大きく更新することとなりました。


薬師岳ー安達太良・鉄山


 震災後、2011年夏頃から始まった、おかざきKG295局さんとの特小交信実験は、念願だった200kmをついに超えることができました。しかも10mWでは余力を残しての余裕の交信。特小ローパワーには本当に驚かされることの連続です。いつもお付き合いいただいているおかざきKG295局さんに感謝です。今回もありがとうございました。
(鉄山側の様子はおかざきKG295局さんのブログをご覧ください)

〈DJ-R20DとDJ-P24L〉
 200kmオーバーの交信実験はなかなかできることではないので、トラブル回避のため念を入れてリグは2台準備し、ついでにそれぞれの受信感度などを比較してみました。結果、今回はDJ-P24Lに軍配があがりました。1mW交信時、DJ-R20Dはノイズまみれでほとんど了解不可。一方DJ-P24Lはバックノイズが少なく変調は浅いものの聞き取ることができました。DJ-R20Dのみであったなら、1mW交信は不成立で終わっていたと思います。ただ10mWではDJ-R20Dの方が変調深く了解しやすい場面もありました。2台持参して正解でした。




 13日薬師岳、14日寺沢高原移動にてDCR、特小各局に交信いただきました。ありがとうございました。

〈薬師岳 遠野市〉DCRホイップ
ミヤギSS500局 登米市米山町 DCR 5/5 
ミヤギOS147局 色麻町   DCR 5/5 
ミヤギIT03局  石巻市上品山 DCR 5/5  特小10mW5/5  1mW31/31
おかざきKG295局 二本松市安達太良・鉄山 DCR 5/5 特小10mW52/52  1mW31~41/31
ミヤギKI529局 加美町 DCR 5/5
ミヤギAZ17局 栗原市築館 DCR 5/5 特小10mW5/5
ミヤギAC551局 大崎市 DCR 5/5
イワテGS320局 一関市須川温泉 DCR 5/5
イワテDE69局 北上市 DCR 5/5

〈寺沢高原 遠野市〉DCR8エレ八木
ミヤギOS147局 三本木町 DCR 5/5 
イワテAG22局 盛岡市   DCR 5/5
イワテGS320局 大迫町  DCR 5/5
ミヤギKI529局 仙台市泉区 DCR 5/5
フクシマAB34局 田村市仙台平 DCR 5/5
イワテAA169局 種山高原 DCR 5/5 特小10mW5/5 1mW5(受信レポート)
(受信のみ)
ヤマガタSA88局 途中で不明に
ミヤギNM81局


寺沢高原 展望台にて


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