JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

水平AWXアンテナを試す

2018年04月22日 | AWXアンテナ



 本日の移動地は泉ヶ岳旗頭展望台(仙台市泉区)、標高787m地点。この場所は今シーズン2度目となります。前回はまだ残雪がありましたが、今日の気温25度以上、スキー場の急登はまともに日が射し、大汗かいてバテ気味になってしまいました。

<本日の装備>
 リグ ID-51、FT1XD
 アンテナ AWXアンテナ、RH770





 いま一つ動作が不明なAWXアンテナの挙動を確かめようと、水平にしたり、垂直にしたり、あるいは手持ちで回しながら、試してみました。福島県二本松市移動(奥岳登山口付近)のJA7RTG局さんとのスケジュール交信。距離92.8km。見通し外。RH770を使い、145MHzのDV、C4FMとも100mWローパワー、51-51で交信成立。AWXアンテナでは水平はケロリがあり厳しい状態、垂直で51-51、RH770よりも安定感が増した感触がありました。地面に対し水平の方がSが上がるというのは思い違いで、通常どおり垂直設置の方が良いのかな、とも思ったのですが、再度手持ちで水平にしたところ、垂直よりSが上がる場面がありました。垂直と水平ではアンテナ向きは異なるようです。




 その後、145MHzFMにてCQを出し、県内および福島局に交信いただきました。手持ちで水平、垂直を試したところ、やはりおおむね水平が良好となりました。S1~2上がるとのこれまでの感触通りの結果。また、地面に対し水平でなく、横向きにした場合も、垂直よりSが上がるケースが見られました。水平や横向きで、指向性が強まる印象もあります。ただし、手持ちで回していると余裕なく、こちらのSの振れ方を追うのが精いっぱい。送信について確かめるまでは至らず、です。いづれにしても、偏波面を変えてみる、これも移動運用ならではの面白さかな、と思います。もうしばらくこのアンテナを試してみます。
 


 この間、VUにおいてFMアナログとデジタルの比較実験を続けています。アナログでノイズの中から何とか聞き取れる41程度の信号の場合、デジタルでは実にクリアに復調するケースが多々あります。まさに別世界。ほんと快適です。極端に弱い信号ではまったく復調しなくなるものの、その限界点は思いのほか粘りがある、との印象です。特に145MHzデジタル。QRPでどこまでできるのか、なかなか興味深いものがあります。


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水平AWXアンテナ

2018年04月21日 | AWXアンテナ


 145MHzと430MHz、デュアルで送信可能なAWXアンテナ。ここ数回の運用で、何度か手持ちで使う場面があり、垂直状態で使うよりも水平に寝かせた状態の方がSが上がるという経験をしました。偏波面は一様でないので相手局次第ではあるものの、おおむね水平の方がS1~2上がります。送信については相手局からレポートをもらったわけではないので不明。このアンテナは、給電の仕方によっても垂直、水平が変わるという説も散見されます。ただ、立てた状態が垂直とすれば横に倒した状態が水平なのか、それでは寝かせた状態はいったい・・・。自作したのは、エレメント長各49cm、芯線側を上に、網線側を下にそれぞれ「くの字」に給電する通常のタイプですが、このアンテナの動作はいま一つ分からないところがあります。とりあえず、地面に対し寝かせた状態を水平AWXアンテナとしておきます。






収納状態 長さ約25cm


 そんなわけで、三脚に水平設置で使えるようにしてみました。SWRを計ってみたところ、マッチングも両バンドとも特に問題なし。ベランダで受信した限りでは、やはりこの状態の方が良好に思えます。果たして送信はいかに? 次回の移動運用で使ってみます。




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AWXアンテナ使用記

2010年05月19日 | AWXアンテナ

 AWXアンテナは何本か自作して、今、手元に残っているのは、ロッドアンテナ4本を塩ビパイプ(ブーム)に取り付けた山岳移動用のもの1本です。本来はツインデルタループとして作ったアンテナですが、左右のエレメントを取り外して長さを調整すれば、AWXアンテナとして使えることは以前に書いた通りです。形はV型ダイポールを上下に取付けたような構造となります。上がエレメント、下がラジアル。

 今回は、あえてAWXアンテナとして使ってみました。運用地は、角田市の大森山(標高315m)山頂です。ここでの無線運用は2度目となります。




 今年一番の気温で、つい何日か前まで寒かったことが嘘のようです。たいした登りではないのですが、一汗かいてしまいました。

 さっそく三脚を広げてアンテナを設置。あらかじめエレメントに印をつけておいて、ロッドの長さは49㎝。あとはX型に広げるだけなので簡単です。念のためAA-200で測定してみると、SWRは1.2と良好。リグはいつものDJ-S17(今回はほとんどが0.8Wの運用でした)。

 今日は同行者がいるのであまり時間はとれません。さっそくCQを出してみました。一応指向性もあるようなので、給電部を南に向けてみました。はじめに若林区のOMよりQRPにてお声がけいただきました。0.8Wで 59のレポート。続いて、伊達市、大河原町(ハンディ)、泉区、大和町(ハンディ)などからも59のレポート。石巻からは53。栗原市移動局からは57。栗駒山のいわかがみ平からオンエアとのこと。2年前の地震で不通が続いていたと思っていましたが、最近復旧したようです。登山道まで復旧したかどうかは判らないとのことでした。




 アンテナを回して信号の強弱を確かめてみました。さほど指向性は強くありません。微弱な信号でない限り、回す必要もないようです。少し指向性のあるGPアンテナという感じです。短時間の運用で、特に遠方との交信はありませんでしたが、ほぼ県内全域には飛んでくれているようです。1時間程、運用を続け、正午すぎにQRT。誰もいない山頂を後にしました。


 このアンテナは、広帯域が特徴で、寸法を変えることなく、145と430の両方に使えます。めったに430に出ることはないのですが、両方使いたいという向きには、自作も簡単で便利なアンテナと思います。


《帰宅後》

 もともと広帯域なアンテナなので調整するところも特にないと、勝手に思い込んでいたのですが、ホームに戻ってから、ちょっとしたいたずらをしてみました。

 まずは角度90度のX型、基本形。AA-200のSWRグラフは下のようになりました。ほぼ1.2フラットです。




 次に、上下のエレメント角度を120度にして、扁平型にしてみました。SWRは1.5フラットに上がりました。





 今度は上下エレメント角度を45度にして、縦長型にしました。同じくSWRは1.5フラットでした。






 やはり基本形が安定しているのかなと思ったのですが、ここでいたずらをして、上を45度に狭め、下を130度程に広げてみました。結果は良好でSWR1.1フラットとなりました。






 今度は逆に上を130度程に広げ、下を45度に狭めたところ、やはり結果はSWR1.1フラットとなりました。どちからを広げすぎても、狭めすぎてもSWRは上がってしまいます。






 どうも上下の角度の総和が170~180度になればSWRは下がるようです。広帯域の特性に大きな変化はありません。あえて変形にすることでどんなメリットがあるのか?指向性は?などわからないことばかりですが、Xの基本形に必ずしもこだわる必要はなさそうです。
 
 まだ試していませんが、エレメント長の調整次第では6mバンドにも使えるようなので、設営や撤収が容易な3バンド移動用アンテナの決定打?となるのかもしれません。



収納状態。
下のエレメントと干渉してコンパクトにまとまりません。もう一工夫してみます。







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AWXアンテナ2 組立式

2009年01月11日 | AWXアンテナ
移動用バージョン


 自作アローラインのラジアル4本を再活用して、144/430MHzデュアルバンドAWXアンテナの移動用バージョンを作ってみました。作るにあたっては、1)軽くコンパクトにまとまりデイパックに収まること、2)組み立てと撤収が簡単なこと、3)前回のAWXアンテナの欠点でもある風の抵抗を受けにくいこと、を考慮しました。


《材料》
 エレメントは50センチの直径3ミリ銅パイプ4本、丸端子6個、塩ビパイプ50センチ1本、同軸ケーブル、以上です。今回、エレメントは、アローラインで使わなくなったラジアル4本に丸端子をハンダ付けしたものをそのまま再利用することにしました。その他の材料も、あり合わせで作りました。


《作り方》
 1)50センチ銅パイプ4本に丸端子をハンダ付けします。
 2)同軸ケーブルの心線側と網線側の両方に同じく丸端子をハンダ付けします。
 3)塩ビパイプに2カ所、ボルトが通るような穴をあけます。
   裏側にも穴をあけ、貫通させます。
   穴の間隔は1.5センチとしました。
 4)それぞれ2本のエレメントと、上のボルトに心線側丸端子、
   下のボルトに網線側丸端子をボルトにセットして、
   塩ビパイプの穴に通します。
   プラプラしない程度に蝶ナットを軽く締めておきます。

 工作は以上です。今回は、アンテナマストとなる塩ビパイプにエレメントと給電部を直接取付けてしまうことで、コンパクトさと風抵抗の問題をクリアしようと考えました。
 上記の取付けの場合は、垂直偏波で不平衡給電となるため、あえてシュペルトップは作らず、直接給電としました。





《組み立て》
 設営は、、塩ビパイプをいつもの三脚クリップに挟み、エレメントを上はV型、下は逆V型に90度広げ、そこで固定するように蝶ナットを締めます。後はハンディ機につなぐだけです。常設ではなく、2~3時間の手元での運用ですから、これで良しとします。



《持ち運び》
 持ち運びは、蝶ナットを緩めて、4本のエレメントをたたむだけです。畳み方は、丸端子がじゃましますので、少しコツがいります。特に上のボルトは長めにしないとうまくエレメントがまとまりません。今回は、35ミリのボルトを使いました。プラプラしないように塩ビパイプと一緒にマジックテープなどで留めて袋に入れてしまえば、デイパックにすっぽり入ります。




《調整》
 今回は、アローラインの残りの材料の使い回しなので、エレメントは49センチですが、このままで、 SWRはバンド内1.2~1.3に収まりました。エレメント角度を、上下、90度よりも広げたり、逆に狭めたりすることでも変化します。心線側と網線側の給電部間隔によっても少し変化するようです。穴の間隔は1.5センチとしたのですが、蝶ナットを使っていますので、ナットの回し方によっては、2つの間隔をいろいろと調整できます。なるべく間隔を開けず、接触ぎりぎりまで近づけた方がSWRは下がってくれました。と言ってもわずかです。調整はアバウトでも十分性能を発揮するアンテナのようです。
 なお、430MHzでも、そのままマッチングします。438MHzあたりに中心がありましたが、バンド内1.3以下に納まっています。





《使用感》
 軽いので、自宅ベランダに出て、手持ちで使ってみました。受信に関しては、接続した瞬間からモービルホイップより優れていると感じました。前方への指向性もはっきりと出ました。前回作ったAWXアンテナは、左右><の形で給電したため、水平偏波となり、指向性が今ひとつわからなかったようです。送信については比較したわけではありませんが、まずまず飛んではくれているようです。山で使うのが楽しみです。

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AWXアンテナ自作

2008年10月26日 | AWXアンテナ


 このタイプのアンテナの市販品はないと思います。145Mと430Mの両方にマッチングするとのことで、インターネットの自作アンテナのホームページを参考に作ってみました。材料は、いつものようにホームセンターとマルツパーツ館ですべてそろいます。
 いちばんやっかいだったのは、中心部、つまりエレメントをX状に固定するための板の加工です。今回は、マルツで見つけた樹脂ケースの蓋を使うことにしました。穴開け加工はキリやドライバーなどの手近な工具で済みました。エレメントはホームセンターで購入した1メートルの銅製の4mm棒(パイプ状でない)2本を半分に90度の角度で折り曲げて、穴開け加工した樹脂製の板に、結束バンドで固定しました。X状に見える2本のエレメントの間隔は、5mm程度としました。
 給電部もこの板に固定してしまった方が、設置するときに楽になると思い、同軸コネクタも同じく結束バンドで固定しました。あとは2本のエレメントとコネクターを半田付けすれば完成です。写真では防水と固定を兼ねて接着ボンドを塗ったために見えにくくなっています。エレメントのカットアンドトライもなく、完全無調整で、両バンドともSWR1.5以下となりました。



 このアンテナは、作るのは簡単なのですが、いざ設置しようとすると面倒なのです。板の部分を固定しなくてはなりませんし、指向性があるので、回せるようにする必要もあります。当局の場合は、給電部コネクタを板に取りつけてしまいましたので、後は、両端MPMPコネクタの同軸管を取りつけるだけで済みました。同軸管を手で回しながらの運用です。
 使用した感じは、指向性があるので、方向を合わせれば、モービルホイップよりも送信、受信とも上だと思います。ただ、このアンテナの指向特性が今ひとつわかりません。相手局に協力いただいて、シャックからベランダに出ては手で回して、またシャックに戻って交信を何度か繰り返しましたが、よくわかりませんでした。 
 欠点としては、作っているときは感じないのですが、実際に設置してみると、かなり空間を取ることがわかります。板状の部分には風の抵抗も受けやすいです。
 当局の環境では常時設置しておけるアンテナではありませんでした。今は、ときどき、室内アンテナとして使う程度です。もし設置できる環境があれば、たいへん安くて、手軽に作れて、性能もよいアンテナだと思います。
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