JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

富士山と初QSO

2011年07月19日 | 奥山 移動運用

 天気にも恵まれた3連休の中日、ひと月ぶりの山岳移動に出かけました。場所は蔵王連峰、熊野岳。今シーズン、地蔵山では何度かQRVしていますが、雷やら強風やらで、熊野岳までは登れずにおりました。

 今回は、お釜のエメラルドグリーンを写真に収めて、あとは、山頂付近でのんびり無線運用の計画。

 早朝5時に仙台の自宅を出て、6時20分、レストハウスから登山開始。お釜の写真を撮りながらゆっくり歩いたつもりですが、7時前に熊野岳山頂に着いてしまいました。誰もいない山頂。遠くに霞がかかり、その上に吾妻、飯豊、朝日、月山、鳥海山のパノラマが広がっていました。


 

 さて、無線運用を始めるには早すぎる時間。どうしたものかと思いながらも、ハンディ機にロッドアンテナRH770を装着。試しにワッチしてみると、こんな時間ですが、430では1エリアのラグチューが聞こえていました。伝搬状態は悪くないようです。

 VFOを回していると、「山梨県南アルプス市」の変調。白峰三山、間ノ岳(標高3189m)の移動局でした。さっそく応答を試みたところ、すぐにコールバック。55-52で交信成立。ハンディ機に付属ホイップとのことでしたが、終始安定して入感。思いがけないQSOを楽しむことができました。

 そして、今度は「/2・・ふじ・・・」とのかすかな信号。もしかして富士山?南アルプスと富士山は隣同士。あり得なくはありません。もう少し強く入る場所はないかと探し回って、なんとか51~52で入感。やはり、富士山山頂からのCQに間違いありません。QTHは静岡県富士宮市。パイルになっている可能性もありますが、タイミングを見計らって呼んでみたところ、一発でコールバック。富士山局からは59のレポート。こちらからは52。QRPとのこと。先ほどの、間ノ岳局に比べると、不安定な信号ではありましたが、こちらの移動地もお伝えし、カード交換を約束して無事ファイナルを送ることができました。間ノ岳、富士山ともに距離約330km。

 富士山山頂からは多くの局がハンディ機などでQRVしているという話を聞きます。でも、最高峰かつ独立峰の山頂の気象の変化は並大抵ではないのだそうで、仙台のローカルも山頂からの運用を楽しみに重い機材を背負って登ったものの、悪天候で無線どころではなかったそうです。天候という恵まれた条件があってはじめて可能となるのが山岳移動運用の難しいところ、確かなことは登ってみないとわからない・・・ということはありますね。

 いつかは、蔵王周辺の山々にも富士山からの信号が聞こえてきて、交信できることもあるのでは?との願望はあったのですが、まったく想定外、かつ唐突に思いがかないました。こんな早朝に、なぜか、お互いがそれぞれの山頂にいて、どちらも天候良く、無線機を手にしている、そして同じ周波数で・・・偶然のタイミング、出会いというものを今回も感じさせられました。




 続いて2mでの無線運用。装備はハンディ機DJ-S57とJ型アンテナ(145MHz)。混み合う山頂を避け、避難小屋近くに移ってCQを出し始めました。

 運用開始から15分後、「JE4・・・」のコール。3連休でもあり、「/7」かと思ったら、なんと広島県尾道市の固定局。これには驚きました。この時、3局ほどに同時にコールいただいたのですが、それに負けない強力な信号。了解度もまったく問題なし。移動地を伝え59を送ると、少し間を置いて、相手局より51のレポート、こちらの弱い信号を拾っていただいているようで、了解すれすれな感じが伝わってきました。コールサインを聞き返されたものの、なんとか確認いただき無事ファイナル。距離約750km。ハンディ機でのこれまでの最長記録(月山―岡山県津山市)を塗り替えることになりました。そういえば、月山の時もJ型アンテナ。つくづく不思議なことが起こるアンテナです。

 さらにこの日は、2エリア岐阜県高山市、乗鞍大黒岳(標高2772m)移動局と59-57。距離約330km。0エリア長野県大町市、鳴沢岳(標高2641m)移動局と56-52。距離約280km。北は、岩手県九戸村、折爪岳(標高852m)移動局と51-55。距離約260km。など信号の伸びも感じられ、久しぶりに山岳移動の醍醐味を味わうことができました。


依然と変わらぬエメラルドグリーン


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