元は第一電波のNR-2Cという145MHzシングルバンドのモービルホイップで、ノンラジアル機能がうまく動作せず、1本ラジアルを付けて山岳GPとして使ってきたことは過去記事に書いた通りです。ノンラジアル実験ボードで少しコツがつかめてきたことから、このアンテナの給電部を新たに作り直してみることにしました。山岳で使うことを考え軽量化し、三脚に設置できるようにしました。エレメントは銅パイプ連結式。製品のエレメント寸法と変わらず126cm。中間コイルにより3/4λとなります。NR-2Cから部品として使用したのは中間コイルのみです。
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ノンラジアルの給電部を作るにあたり、あらかじめ実験ボードで試した結果、LC回路は次の組み合わせとなりました。いくらかでもQを上げられないかと、コイルは太い銅線で巻き数多めとし、その分キャパシティは小さくする、いわゆるHi L回路としました。
・コイル 太さ2.2mmなまし銅管を直径1.5cm 6回巻き
・コンデンサー 5pF +10pF直列(=3pF)
プラケース(タカチ縦9.5mm×横4.5mm×奥行2.5mm)にBNCコネクターをねじ止めし、エレメントを差し込むための銅パイプを固定。コイルを網線側(グランド側)、コンデンサーを芯線側に取り付けます。めんどうなのは穴あけ加工のみで、苦も無く給電部完成。
ところが・・・。さっそくエレメントを差し込んでアナライザーで測ってみると、まったく整合が取れません。楽観して甘くみていたようです。実験ボードでは配線用ミノムシクリップがコンデンサーとして働き、増加したり相殺されたりして、うまくマッチングが取れていただけだったのかもしれません。
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いったん5pF +10pFを外し、同軸ケーブルコンデンサーに変更。これなら少しずつカットしていけば、どこかで共振点が見つかるはず。でも、うまくいきませんでした。共振点らしきものはあるのですが、SWRが下がってくれません。コイル間隔を広げたり縮めたりしてもダメ。試行錯誤の結果、コイル中間からタップをとり、そこに5pF +10pFを追加してみたら、共振点、SWRとも落ち着いてくれました。配線は太く短くを心がけましたが、その長短によっても変化します。これ以上何かをいじるとまた変わってしまいそうなので、ここまでとしました。なぜマッチングが取れているのか、自分でもわからず、です。
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NR-2C(ラジアル追加)の給電部と入れ替えながら、ベランダで聞き比べてみました。強い信号は変わらずですが、弱い信号はNR-2Cの方がわずかに聞きやすく感じました。ちょっとがっかりではありますが、LC回路が異なる上に、調整不足がいなめず、致し方ありません。
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三脚設置 エレメント含む重さ150g
今回は調整8割、製作時間2割といった感じでした。1/2λとは違った手ごわさを感じました。まだベランダでの調整のみで、フィールドでは変わってくるのかもしれません。