JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

熊野岳と御田ノ神園地 6/8

2024年06月09日 | 奥山 移動運用

 

 

 コロナ後、観光客が増えていると聞いてお釜周辺は控えていましたが、梅雨前に一度は歩いておきたいと思い、熊野岳に向かいました。

 

 刈田岳駐車場に午前6時前に到着。途中、エコーライン刈田峠付近の路肩駐車スペースは南蔵王に向かう登山者の車ですでに満杯状態でした。皆さん、早いです。こちらは、お釜の写真を撮ったり、熊野岳でのんびり無線運用の計画なのでゆっくりです。

 

 まずは駐車場のすぐ上、徒歩5分の刈田岳へ。標高1758m、早朝でまだ誰もいない静かな山頂。3週間前に歩いた南蔵王の屏風岳や南屏風岳が正面に見えていました。その先には吾妻、安達太良も。さらに飯豊、朝日連峰、二口山塊、船形山、そしてこれから向かう熊野岳はお釜をはさんで目の前。蔵王山中で屈指の眺望に恵まれた山頂かと思いますが、日中は観光地としての本領を発揮してたいへんな人出となり、登山者が寄り付くような山ではありません。

刈田岳山頂

刈田岳より熊野岳を望む

二口山塊 船形山方向

 

 朝の光線で刻一刻と変わっていくお釜の水面をみながら時間をかけて登ったつもりですが、それでも40分ほどで熊野岳山頂に着いてしまいました。

熊野岳へ

熊野岳山頂 ↑ ↓

 

 標高1841m。蔵王最高峰で、QTHは山形県上山市。時刻はまだ午前7時。無線運用には早すぎるようにも思ったものの、とりあえず、広くて長い山頂の一角にアンテナを設置しました。

 

<本日の装備>

リグ ID-51(5W)

アンテナ VUデュアル3エレ八木

 

 せっかくのデュアル八木でもあり、はじめに430MHzでCQを出してみたところ、早朝にもかかわらず宮城、福島、新潟の5局に応答いただきました。20分ほど運用し、途切れたところで145MHzに移行。混信が入って周波数を変更したり、休憩したりしながら2時間ほど交信を続け、岩手、山形、宮城、福島、新潟の26局にお相手いただきました。ただ、コンディションは終始上がらない感じで、遠方との交信はありませんでした。0エリアは長岡市固定局と佐渡市移動局。コールサインが確認しきれず交信に至らなかったケースもありました。10時近くになり、薄いガスに覆われてきたところでCL、撤収としました。

 

 駐車場に戻り、御田ノ神園地に向かいました。例年ならチングルマが見頃を迎えている時期です。エコーラインを山形県側に下るとすぐ蔵王刈田リフト乗り場があります。ここに車を止め、車道を歩いて3分ほど下ったところにあるのが御田ノ神園地です。高層湿原に設置された木道の最奥に避難小屋と御田ノ神の祠があります。今日は避難小屋の中と周辺で何組か休憩中で、賑わっていました。

御田ノ神園地入り口

避難小屋 ↑ ↓

 

 下山後に、こういう明るい湿原の木道歩きというのはなんといっても気が楽だし、いろんな考えが往きつ戻りつしたりして時間をゆっくり消化するのに好都合な気がします。目当てのチングルマはぽつり咲き出したり、すでに穂になったものもあり、早いのか遅いのかよくわからず、それよりもあたり一面のワタスゲが印象深く、木道の先には熊野岳の山影も望むことができました。

 

 

 

 

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泉ヶ岳 5/26

2024年05月27日 | 奥山 移動運用

 

 

 3週間ぶり、今シーズン5回目の泉ヶ岳。これから梅雨に入り、夏場はこの山にはほとんど登らないので、後半は秋以降になり、この分だと今年も年間10回くらいになりそうです。

 

 自然ふれあい館前、終点でバス降車。気温17度ほど、思いのほか涼しく、空気も乾燥しているようです。好天とあって広い駐車場のあちこちで登山準備中といったところでした。

 

 水神コースより入山。途中、トレランの方々に追いつかれ、あっという間に追い越されていきました。なぜかこの際、負けじと少しピッチを上げ過ぎたようで、水神分岐を過ぎたあたりから急に足が重くなり、いつもは休まない賽の河原で大休止。特段先を急ぐものでも、タイムを競うものでもないわけで、ほどほどのマイペースが一番のようです。賽の河原から先週歩いた南蔵王の稜線が霞んで見えていました。いつもとあまり変わらず登山開始から1時間40分ほどで山頂に到着。

賽の河原↑ ↓

本日の山頂↑ ↓

 

 葉が茂って藪漕ぎがきつくなってきたことから、いつもの運用場所より西に進んだガレ場近くにアンテナを設置。

ガレ場より

 

<本日の装備>

リグ ID-51(145MHz 5W)+PDバッテリー12V給電

アンテナ 軽量3エレ八木

 

 約1時間の無線運用、CQを出したり呼びに回ったりしながら、岩手、宮城、山形、福島の10局に交信いただきました。北は岩手県花巻市固定局、南は福島県二本松市移動局。遠方はありませんでしたが、焼石岳、栗駒山、安達太良山の山頂移動局と交信、登山シーズンとなり山同士でつながる機会が増えてきているように思います。すぐそばで鶯のにぎやかな声鳴きやまずと思っていたら、今度はかすかな地響きと共にドーンッという鈍い音響が断続的に聞こえてきました。王城寺原演習場での迫撃砲演習が始まったようです。無線に影響はないものの落ち着かず、早めにCL。

 

 下山はかもしかコース。まさに山滴る、樹々の葉は幾重にも繁り、目に沁みる一面の緑、同じ山、同じルートでわかっているつもりでも、変わらないのに深まっていく、そんな感じをいつも受けます。

山頂近く

かもしかコースへ

 

 岡沼から振り返ると、3週間前は中腹までだった緑が山頂まで覆いつくされていました。

岡沼より

 

 

 

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蔵王・南屏風岳 5/19

2024年05月20日 | 奥山 移動運用

 

 

 この数日続いた好天も崩れつつある予報ですが、なんとか今日一日は持ちそうということで、南蔵王の縦走路を歩いてみることにしました。

 

 自宅を午前3時に出てエコーラインの刈田峠駐車スペースに4時30分着。すでに陽がのぼって明るく、後烏帽子岳やこれから歩く杉ヶ峰、屏風岳などが眼前に見えていました。

登山口

 

 午前4時45分、南蔵王登山口より入山。例年ならすぐに雪面となりますが、杉ヶ峰の手前に雪が残っていたほかは、ほとんどが夏道となっていました。天候は宮城側、山形側とも安定しているようで、朝日連峰や二口山塊の山々、船形山から泉ヶ岳への稜線も一望でした。50分ほどで杉ヶ峰に到着。

前方に杉ヶ峰

朝日連峰

二口山塊、船形山~泉ヶ岳(右端)

杉ヶ峰山頂

 

 この先、芝草平までは冷気で硬く締まった雪面が続き、慎重に下りました。早朝でまだ行き交う人もなく、静寂そのもの。前方に芝草平の湿原と南屏風岳が見えてきました。

屏風岳、南屏風岳(右)

 

 芝草平は半分ほど新たな木道が敷かれ、以前と同様に歩けるようになっていました。杉ヶ峰と屏風岳に囲まれた平坦地に段差状に点在する高層湿原、目視できるのは3カ所くらいでしょうか。前方に吾妻連峰、足元はショウジョウバカマ、風もなく立ち去りがたいところですが、まだ先は長く、屏風岳への登りにかかりました。

芝草平より吾妻連峰

 

 ろうづめ平への分岐を過ぎ、登山開始からちょうど2時間、屏風岳山頂に到着。標高1817m。眼下は目もくらむ秋山沢の深い谷筋、その北に後烏帽子岳、南に水引入道と馬ノ神岳。ただ、この山頂は標高の割には高山的な雰囲気に乏しいきらいがあり、あまり長居することはありません。

屏風岳山頂

後烏帽子岳

馬ノ神岳と水引入道(右)

 

 屏風岳を後に南屏風岳へ。水引入道の分岐まで来ると、めざす南屏風岳とそれに続く不忘山が目に飛び込んできました。細々として明るく開放感に満ちた縦走路。前方奥には月山、朝日、飯豊、吾妻の山々。まさに南蔵王のハイライト。ふと思い立って南蔵王に行きたくなるのは、この道を歩きたいから、かもしれません。

不忘山、南屛風岳

 

 午前7時15分、登山口から2時間30分、南屏風岳山頂着。少し先に進み、不忘山の写真を撮って、山頂に引き返しました。標高1810m。ここは高山的な雰囲気と眺望に優れ、適度な広さもあって無線運用にも適しており、今回が4回目の運用となります。QTHは宮城県白石市。

南屏風岳山頂↑ ↓

不忘山を望む

 

 しばし休憩後、山頂の隅にアンテナを設置。FTM10SにPDバッテリー12V給電、前半10W設定、後半はバッテリー容量が危うくなり3Wにパワーダウンし、約2時間運用を続けました。このバッテリー、以前は145MHzFM、10W設定で2時間半くらいは持ったのですが、徐々に衰えつつあるようです。早池峰山、磐梯山、安達太良山の山頂移動局といづれも59-57で交信、早池峰山とは距離186km、本日の最遠方交信でした。0エリアは新潟市と長岡市。いづれも固定局でGPとのこと、飯豊連峰の北と南をかすめる位置関係で、どちらも安定して交信できました。距離130~160km。運用開始からほぼ連続して呼んでいただき、岩手、宮城、山形、福島、新潟の29局と交信しCL。

軽量3エレ八木(145MHz)

 

 10時前、山頂を後に往路を刈田峠まで引き返しました。このルートは行きも帰りもアップダウンが続き、時間的にはあまり変わりません。気温が上がり、ザラメ状になった残雪の登り下り、けっこう疲れます。途中、刈田峠避難小屋の様子を見、ほどなくエコーライン登山口に正午過ぎ到着しました。

往路を戻る

南屏風岳を振り返る

刈田峠避難小屋

エコーライン登山口付近

 

 まだ5月中旬とあって、今回も思いのほか静かでした。シャクナゲのつぼみが一部赤くなって、開花は早まるのかもしれません。今シーズン、何度か訪れてみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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栗駒山 5/12

2024年05月13日 | 奥山 移動運用

 

 

 前回この山に登ったのは2019年6月2日なので、かれこれ5年ぶりとなります。どうして足が向かなかったのか、自分でも不思議ですが、たぶん年々登山者が多くなり、有名どころの山を避けていた、ということかと思います。天気は徐々に崩れていく予報ですが、山開き前の今なら人も少ないだろうと、しばらくぶりに登ってみることにしました。

 

 午前5時40分、登山口のいわかがみ平に到着。あたりは濃霧で、視界20mほど。路面は乾いており、濡れるようなガスでないのが救いではあるものの、山頂までずっとこの状態なのでは? 少し不安を抱きつつ中央コースを登り始めました。

登山口付近

 

 ミネザクラが見頃を迎えており、鶯のにぎやかなさえずりを聞きながら、ひたすら登ること40分、小ピークに達したあたりで、ガスが薄くなってきました。そして一瞬、山肌が姿を現したかと思ったら、みるみる空が広がり、いつの間にか足元には雲海が・・・。これが雲抜けというものでしょうか。さきほどまでの不安な気分もたちまち吹き飛びました。山に登っているとまれにこうした現象に遭遇します。もちろん逆のケースも。はじめから先が見えている山歩きより、先の見えない、そして突如起こる変化に身をゆだねる、そんな山歩きの方が案外面白いのでは? と思わなくもありません。

東栗駒山方向

 

 山頂直下の雪面に出ると、北側の眺望が得られ、焼石岳が雲海に浮かんでいました。今年は雪解けが早く、中央コースのほとんどがすでに夏道ですが、ここだけは変わらず大雪面が残っていました。

焼石岳

いわかがみ平はこの雲の中 遠くに泉ヶ岳、船形山

山頂直下

 

 登山開始から約1時間30分、栗駒山山頂に到着。標高1627m。時刻は午前7時20分、まだ誰もいない静かな山頂。南に船形山から泉ヶ岳への稜線とその奥に蔵王、西に高松岳や新庄神室の山々、北には秣岳。鳥海山もこの時点では見えていませんでしたが、後で姿を現してくれました。

山頂

高松岳、新庄神室

秣岳(手前)

 

 さっそく山頂から少し離れたところに3エレを設置。今日は0エリアVHFコンテストの最中で、自分はコンテストに参加というわけではありませんが、山や峠、高台に移動される局が多く、0エリアと交信の可能性が高まるので、毎年の楽しみになっています。

軽量3エレ

 

 145MHz、バンド内ワッチすると、コンテストのCQが何局か聞こえてきました。41~55ほど。はじめに新潟県妙高市移動局。相手局側に信号の落ち込みがあったようで、何度かこちらの移動地を聞き返えされたものの無事確認し、59-55でレポート交換。59はあくまでコンテスト相場かと思います。実際は41~51? 距離約320km。

FTM10s+PDバッテリー(12V給電 実パワー9W前後)

 

 コールサインを了解できた局に順次応答し、長岡市、五泉市、佐渡市、上越市、村上市、三条市、妙高市(2局)の8局に交信いただきました。移動局が多いですが、固定局との交信もありました。上越市とは約300km、佐渡市とは約230km。最遠方は妙高市の関見峠移動局。こちらに55で入感。お呼びすると「/7局、再度コールサインどうぞ」とのこと。59のレポートをいただきましたが、厳しいのかなと思い、リアルレポートをお願いしたところ、そうでもないようで、強く入って驚いているとのことでした。相手局はモービルホイップ、標高1030mのFBなロケのようです。コンテスト中ではあるものの、お互いの設備、移動地などを紹介しあい、終始安定した信号で交信を続けることができました。距離327km。

 

 一方、こちらに52~53ほどで入感し、十分コールサインも了解できる信号でも、応答いただけないケースも多々ありました。応答してもすぐにCQが始まってしまう、スケルチが開いてくれないのでは? と思いますが、もどかしさも感じ、ロケ、設備、タイミング、コンディション、互いのいろんな条件が揃ってはじめて交信が成立、あるいは成立しないということを、あらためて考えさせられました。もっとも、簡単にはつながらない、まれにしかつながらないから嬉しいのであって、これが無線の醍醐味でもあるのかな、とも思います。

 

 ひと段落して、3エレを北に向けてみたところ、8エリア函館局が聞こえてきたものの弱く、そのうち聞こえなくなってしまいました。北方向は、秋田市、大仙市、横手市、鹿角市、八幡平市、滝沢市、盛岡市各局。最遠方は鹿角市の藤助森移動局と59-59。八幡平の西側の山のようです。距離113km。北方向へは信号の伸びは感じられませんでした。3時間ほど山頂にとどまり、28局と交信し、CL。

 

 

 撤収し、往路を下山開始。いつの間にか山頂に人が増えていました。まだ正午前、続々と登ってくる様子も見て取れました。来週19日が山開き、みなさん考えることは同じで、その前に登ろうということなのかもしれません。

雪形が以前とだいぶ違っています

いわかがみ平

 

 長くて単調な石畳の下山路。風もなく暑くなってきました。12時30分、いわかがみ平着。朝、1台もなかった駐車場は半分ほど埋まっていました。

 

 

 

 

 

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泉ヶ岳 5/5

2024年05月06日 | 奥山 移動運用

 

 

 今シーズン4回目の泉ヶ岳。定点運用を始めて10年ほど、無線目的以外のグループ登山などを含めると百回以上登っているかと思います。仙台市民にはもっとも身近な山ということもあり、毎日のように登る方もおられるようです。始発バスにいつも乗り合わせる方もおり、その方が乗車しないと、今日はどうしたのだろう、などといらぬ心配をしたりします。

 

 自然ふれあい館前で降車。午前8時過ぎ、水神コースより登山開始。カタクリやショウジョウバカマ、イチリンソウなどはすでになく、全体が美しい新緑に包まれ、高度を上げるほどにその様子も変わって、賽の河原より上はまだ芽吹いたばかり、あちこちでウグイスが鳴いて、それが山壁や谷に反響するのか、あるいは新緑を通して聞くためか、奥行きがあり、山深さも増したように感じられました。いつもよりは登山者が多いものの、メインルートにしてはさほどでもなく、静かな山道を進み、水神分岐、大岩、賽の河原を経て山頂へ。標高差で600mあり、何度登ってもそれなりにきついです。気温が高いうえに、ほとんど無風状態でしたが、山頂に着いてみると、有難いことに涼しい西風が吹いてきました。

水神付近

賽の河原

山頂

 

 ガレ場の見晴らしから、だいぶ雪解けが進んだ県境の山々の奥に、今日もいまだ真っ白な朝日連峰がその全景を見せてくれました。

後白髭山、三峰山、船形山

蔵王

朝日連峰(奥)

 

 さて、無線運用。145MHz。3エレを蔵王に向けてCQを出したところ、ほぼとぎれなく応答いただき、宮城県内のほか岩手、山形、福島の18局に交信いただきました。連休中日ということで移動局が多いかと思ったらそうでもなく、固定局の応答も少なくありませんでした。最遠方は福島県古殿町の三株山山頂局。59-55。阿武隈山地南部、標高841mで見晴らしの良い山のようです。距離155.1km。田村市の片曽根山局とは59-59、この山とは相性良いようです。距離110km。

軽量3エレ

 

 運用1時間20分を過ぎたころから、リグ内部の高温を知らせる警告音が鳴りだしました。これで2度目。ID-51に12V給電しているのですが、夏日に5W送信を続けること自体、ハンディ機には荷が重いのかもしれません。ちょうど下山時刻も迫り、CL。

 

 かもしかコースを下山。こちらもウグイスのさえずりが終始にぎやかで、鳴き方も少し変わっていて「ホーホケキョキョ」。同じ山でも系統が違うのでしょうか。

 

 干上がって草地となった岡沼から振り返る新緑の山肌、鮮やかなコントラストにハッとさせられました。

岡沼

ゲレンデを下る

 

 この山は暑くて虫も多くなる夏場は敬遠し、ほとんど登ることはありません。梅雨入り前までとなりますが、あと何回かは登れそうです。

 

 

 

 

 

 

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蔵王 地蔵山  4/28

2024年04月29日 | 奥山 移動運用

 

 

 蔵王温泉からゴンドラで一気に標高1700m近くまで上がれ、終点から15分ほどで山頂となる地蔵山は手軽な運用地で、熊野岳まで足を延ばしても1時間弱。車なら刈田岳駐車場から登ってもよいのですが、バス利用なら蔵王温泉を起点とするのが便利で、以前にも何度かこの山で運用したことがあります。今回2年ぶり。

 

 蔵王ロープウェーのゴンドラを乗り継いで終点に到着。一面の雪原ではありますが、木道がすでに露出しており、例年は胸のあたりまで雪に埋まっているお地蔵様周辺もすっかり解けていました。

 

 残雪に覆われた北斜面を登るとあっという間に地蔵山山頂で、ここは日当り良く地面が出て、熊野岳への登山道も夏道となっていました。標高1736m。月山、朝日、飯豊、吾妻連峰、安達太良が一望。今日は快晴ながら、黄砂なのかどの山も霞み、白い稜線があたかも空中に浮かんでいるように見えていました。今シーズン1回目の蔵王、五感すべてに働きかけてくる空気感、空間の広がり、こればかりは訪れてみなければわからないものがあります。

地蔵山山頂

吾妻連峰方向

熊野岳

 

 すでに時刻は11時近く、熊野岳に登っていく方々を見送り、ここで無線運用としました。

 はじめに1200MHz。1λヘンテナを設置しCQを出したところ、仙台市内の固定局に弱い信号を拾っていただきましたが、後が続かず1局のみでCL。このロケなら数局交信できるのではと期待したのですが、相変わらず厳しいです。

1λヘンテナ

 

 続いて145MHz。ワッチしてすぐ、群馬県中之条町の渋峠移動局のCQが聞こえてきました。53~54、十分了解できる信号。お呼びしたところ、「/7局、よろしければご待機ください」とのこと、複数局から呼ばれたようですが、こちらの信号も届いてはいるようです。他局との交信終了後、こちらを呼んでいただき、交信成立となりました。はじめモービルホイップで厳しかったようで10エレスタックを向けていただき、53-57。以前にも何度か2mSSBでつながったことのある局で、FMでは初めてかと思います。標高2172m、日本の国道の最高地点というFBなロケのようです。距離235.7km。本日最初の交信が最遠方交信となりました。

VUデュアル八木 3エレ

ID-51(145MHz 5W)

 

 1時間30分の運用、岩手、山形、宮城、福島、栃木、群馬、新潟の18局に交信いただきました。0エリア最遠方は十日町市固定局と53-57、距離185km。また、栃木県那須連峰の三本槍岳局と59-55、距離118.7km、福島県桧枝岐村の燧ヶ岳局と55-55、距離167kmなど山頂同士での交信もあり、「山と無線」メンバーとの交信もあって、久しぶりに蔵王ならではの伝搬を楽しむことができました。

 

 下山後、鴫の谷地沼と温泉街を散策して帰路につきました。鴫の谷地沼の奥にあるミズバショウ群生地はちょうど見ごろを迎えており、そこになにか動物?と思ったらカモシカでした。温泉街のすぐ近くではありますが、ここはもともと我が住処ということのようです。

 

 標高の高いこの温泉街は今まさに桜の盛り、高湯通りの共同浴場、上湯、河原湯、下湯あたりは古い旅館がいくつか残り、廃業して更地や駐車場になっているところにも新たな店ができたりして、賑わいを取り戻している様子ではありました。といっても、インバウンドなどとは無縁なのか、外国人は見かけず、車のナンバーを見ても近場の方々が多いようで、静かな温泉地のままこれで良いのでは?と思ったりもします。

 

 連休後しばらくはロープウェー山麓線・山頂線が点検休止に入るようです。再開後にまた訪ねてみたいと思います。

 

 

 

 

 

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泉ヶ岳 4/21

2024年04月22日 | 奥山 移動運用

 

 前日、強風の中、山開きとなったようです。今日はほぼ無風の予報、ということで先週に続き登ってみました。今シーズン3回目。登山姿のバス乗客は10人ほど、自然ふれあい館前の駐車場でもいくつものグループが登山準備中の様子で、急に賑わってきたようです。

 

 かもしかコースから入山。取り付きからスキー場を一気に登ることになり、日差しもまともにあびてきついです。山頂まで最短ということで、以前はよくこのコースを登ったのですが、スキー場の登りが体にこたえ、敬遠するようになりました。しばらくぶりに登ってみて、やはりきつさは変らず、です。気温はそう高くはないものの、一汗かいてしまいました。

登山口より

七ツ森・大森山方向

 

 うさぎ平を経て岡沼に至る斜面にショウジョウバカマの群生がみられました。1週間前にはまだ水を湛えていた岡沼はすっかり干上がって草地に変わり、アカゲラなのかコゲラなのか、キツツキの木をたたく音が間断なくこだましていました。

うさぎ平から山頂を望む

岡沼周辺↑ ↓

 

 ここから山頂近くまでほぼ一直線の急登、その急登がこれでもかと続くうえ、眺望もないので、ともかく標高を稼いでくといった感じです。こういう登りの際は、愚かしい日常のもろもろが脳裏に浮かんだりしますが、あまり先のことは考えずに、足を一歩ずつ動かすことのみに集中するしかありません。

 

 登りが少し平坦に変わるとほどなく滑降コースと合流、樹々の間に蔵王の山々が見えてきました。今日は眺望も期待できそうです。

滑降コース合流点

 

 バス停から80分で山頂着。雪はすっかり解けてなくなっていました。初夏の陽気、春はなんの未練も残さず終わりを告げたかのようです。西に進み眺望の良いガレ場へ。蔵王、雁戸山、大東岳、面白山、所々に地肌を現してきつつある様子が見て取れました。その奥に、朝日連峰の峰々が今日は一段と鮮烈な白い姿を見せてくれました。南の大朝日岳から北の以東岳まで長大な雪の壁。この場所が朝日連峰の好展望地でもあることが実感されました。

標高1172m

奥に朝日連峰

蔵王、大東岳方向

 

 少し戻っていつもの無線運用場所へ。雪が無くなったので藪漕ぎもたいへんです。約1時間の運用、宮城県内のほか岩手、山形、福島の13局に交信いただきました。オール東北コンテストの日だったようで、周波数を何度か変更しながら運用しました(145MHz)。北は岩手県花巻市固定局と52-55.距離約115km。南は福島県西白河郡西郷村移動局と53-53。標高800mほどの展望のよい場所からとのこと。距離約150km。この日は「山と無線」の行動日とのことで、交信が途切れた際に何度かバンド内ワッチしてみましたが、山岳移動局の交信は聞こえてきませんでした。そのうち、コンテスト参加のローカル局が多くなって、CLとしました。

 

 下山は滑降コース。自然ふれあい館で1960年代のニュース映像を見たことがありますが、その当時、このコースは草原状で樹木がなく山頂からのスキー滑降には最適だったようです。自分の記憶でも30年ほど前までは見返平あたりから岡沼が見えていたし、緩い尾根道なので少しは眺望も得られた覚えがあります。樹木が大きくなり、今は南がわずかに開ける箇所があるのみです。

見返平↑ ↓

 

 お別れ峠を過ぎ、芽吹いたばかりのカラマツ林を緩く下るとサカイ川の出合、これを渡渉してほどなく下山口に到着しました。

カラマツ林の中の緩い下りが続く

サカイ川出合

下山口

 

 早くも虫が出始め、やぶ蚊はまだですがブユなのか小さいのがまとわりついてうっとうしくなってきました。無線運用中、ダニのような虫が三脚を這い上る様子も見かけました。雪解けも早かったですが、虫の出も早く、これからは防虫ネットとスプレーが必需品のようです。

 

 

 

 

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泉ヶ岳 4/14

2024年04月15日 | 奥山 移動運用

 

 

 二週間ぶりの泉ヶ岳、今シーズン2回目。いつもの通り泉中央駅前から始発バスに乗車、登山姿の乗客は自分を含め3人、山開き前ということもあってまだまだ少ないようです。自然ふれあい館前で下車、広い駐車場の奥にある市民キャンプ場には10張ほど、こちらは好天に恵まれ賑わっている様子でした。

 

 水神コースより入山。すぐ左手にある無名滝に寄ってみました。斜面一帯にカタクリ、イチリンソウ、ショウジョウバカマが咲き始めていました。

無名滝

 

 途中から雪が残っているのでは?と考えていたのですが、水神を過ぎてもまったくなく、雪解け直後のぬかるみもなく、乾いた道が続いていました。笹がまだ倒れており、積雪の痕跡をわずかに残しておりました。

水神付近

 

 大岩を過ぎ、賽の河原の手前あたりでやっと残雪が現れました。解けかかって柔く、踏みぬいた穴があちこちに開いていました。

 

 天気快晴、風もほとんどなく、賽の河原からは蔵王連峰と県境の山々が一望でした。

賽の河原より

 

 ほどなく山頂に到着。積雪20~30cmほど、標柱も三角点周辺も地面がでており、今年はホント少ないです。

山頂↑  三角点付近↓

 

 西に進み、展望の良いガレ場まで行ってみました。後白髭山、三峰山、船形山が間近に迫ってきました。そしてはるか奥に見える白壁の長い稜線は朝日連峰。眺望の良いここで無線とも思うのですが、皆さん休憩したい場所でもあるので、少し藪漕ぎしていつもの運用場所へ。

船形山方向↑  奥に朝日連峰↓

 

 前回は強風に見舞われ山頂での運用を断念しており、実質、今シーズン1回目の泉ヶ岳運用となります。約1時間30分、宮城県内のほか、福島、山形、新潟の17局に交信いただきました(145MHz)。南は郡山市の二ツ石山移動局。阿武隈山地の山で標高742mとのこと、距離121km。大玉村の大名倉山移動局、標高575.8m、距離104km。どちらも59-59、二ツ石山局とは1Wにパワーダウンしても59変わらずでした。0エリアは阿賀野市の五頭山移動局。51-52。コールサインを聞き返され、厳しいところを拾っていただいたようで、アンテナ方向を微調整した後は安定し、双方のJCC、山名等を確認、無事ファイナルを送りました。距離137.5km。本日の最遠方交信でした。

VUデュアル八木

 

 ID-51にPDバッテリー(12V給電)を付けて5W送信を続けていたところ、最後の交信中、内部高温による警告音が鳴りだしました。430ではよくあるのですが、145では珍しいです。気温も上がり、直射日光が影響したかもしれません。何か一工夫必要なようです。

 

 下山はかもしかコース。こちらもすっかり雪が消え、夏道となっていました。

 

 岡沼の水面はだいぶ小さくなり、干上がって本来の岡沼に戻るのもあと数日といったところでしょうか。

 

 

 

 

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泉ヶ岳 3/31

2024年04月01日 | 奥山 移動運用

 

 

 例年より積雪は少ない上に、この数日の暖かさで雪解けもだいぶ進んだようです。本日、好天予報ということで、今シーズン1回目の泉ヶ岳に登ってみました。

 

 泉中央駅バス停より始発に乗車。登山姿の乗客は自分を含め二人、まだ登る人は少ないようです。自然ふれあい館前で下車すると、西からの強風が吹き付けてきました。風が強まるのは昼頃からと考えていたので、これは予想外。無線運用に風は大敵、いやな予感を抱きつつ、水神コースより入山しました。

水神コース登山口

水神平付近

 

 水神平の手前あたりから積雪があり、夏道に沿っていくつもの靴跡が続いていました。水神分岐あたりで積雪15~20cm、登るにつれ深くなり、片足をズボリ、抜いたと思ったら別の足もズボリ、けっこう疲れます。大岩を過ぎ、展望のきく賽の河原へ。

水神分岐

 

 賽の河原の上部のみ、陽当たりがよいらしく、地面が露出していました。風はいよいよ強まって、それも西風と思っていたら北風に変わり、また南西から、という感じで風向が定まらず、ただただ翻弄されるといった状態。

賽の河原 ↑ ↓

 

 登山口から1時間30分、山頂着。積雪1m弱、山頂の標柱が少し埋まっていました。例年は雪に埋もれてしまう周辺の低木が半分も埋まっておらず、これほど少ないのは記憶にありません。

山頂 ↑ ↓

山頂付近

 

 いつもの運用場所まで行ってみました。後白髭山、三峰山、船形山が量感ある山容を見せてくれました。蔵王は黄砂なのか霞の中。ここで無線運用と考えていたのですが、強風というより爆風といった状態でそれどころではなく、あきらめて早々に下山することにしました。

 

 下山はかもしかコース。標高で70~80mほど下って樹林帯に入ると、少し風が収まってきました。雪の斜面、その中に6畳くらいの平坦地があり、ここなら可能では?ということで、アンテナを設置しました。眺望は皆無、北は山頂を背負っており望み薄。アンテナ方向を南西向けにし、CQを出したり、聞こえてきた局に応答したりし、145MHzにて宮城県内および福島県の田村市、須賀川市など7局に交信いただきました。最遠方は須賀川市の宇津峰移動局。標高676m、阿武隈山地南部にある山のようです。距離125.5km。59-59。帰宅後、カシミールで見てみると、泉ヶ岳と宇津峰は見通しとわかりました。どうりで強いはずです。1時間ほど運用しCL。誰一人来ない静かな雪面での無線運用、これはこれで新鮮な感じがありました。

VUデュアル八木(145MHz3エレ、430MHz3エレ)

標高1118mを表示

 

 さて、かもしかコース途中に岡沼があります。いつもは干上がっているのですが、今時期のみ雪解け水が溜まって、沼になります。いわば幻の沼、毎年の楽しみでもあります。滑降コースへの分岐を過ぎてすぐ、青々と水を湛えた姿が見えてきました。今まさに刻一刻と雪が解けて水となり、水面が広がっていく、そんな様子も見て取れました。ここは風も強くはなく、いつまでも立ち去りがたい思いでしたが、バス時刻も迫って先を急ぐことにしました。

岡沼 

山頂を振り返る

 

 スキー場上部に出るとすっかり雪はなくなり、ここでスパッツを外し、いっきに駆け下りました。

スキー場上部より

 

 

 

 

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北泉ヶ岳―泉ヶ岳 11/3

2023年11月04日 | 奥山 移動運用

 

 

 北泉ヶ岳は泉ヶ岳と双耳峰のようになっていて、標高1253m。県境の山を除くと大東岳、仙台神室に次ぎ仙台で3番目に高い山かと思われます(違うかもしれません)。ただ、ルート上も山頂からも眺望はなく、船形山への縦走路の通過点といった感じの地味な存在で、1度だけ無線運用したことがありますが、平日だったこともあり、あまり芳しい印象はなかったように思います。落葉が進んできた今時期はどんな感じだろうと思い、今回はこの山で無線運用してみることにしました。

 

 いつもの始発バス、自然ふれあい館前で下車。標高600mほどですが、紅葉はこのあたりまで降りてきているようです。

 

 水神コースから入山、水神分岐で泉ヶ岳への登山道と分かれ、沢を渡渉して北泉ヶ岳へ。緩やかな登山道は赤、黄色など鮮やかなコントラスト、今、まさに紅葉真っ盛りといったところです。標高が上がるにつれ、落葉して冬枯れとなったブナ、樺が目立つようになり、水神分岐から40分ほどで三叉路に到着。

水神付近

 

 前方に北泉ヶ岳が見えてきました。いったん少し下るとブナやカツラ、椎などの大木が林立する平坦地となり、山深い感じが漂ってきます。

前方に北泉ヶ岳

泉ヶ岳

 

 ブナ林の中のほぼ一直線の緩い登り。樹間に泉ヶ岳が見えますが、すっきり見える場所はなく、ホント眺望に恵まれない山です。バス停から2時間弱で山頂着。狭い山頂。3人の登山者が休んでいました。ポツリポツリと登ってきますが、眺めもないので長居する感じではないようです。

北泉ヶ岳山頂 ↑↓

 

 少し下ったところにアンテナを設置しました。

 

 アローラインの銅パイプ差し込み式エレメントはいろんな場所で測定した結果47.2cmで確定しハンダ付け、今回はこれを持参しました。あらためて測定してみたところ、これで問題ないようです。

 

 さっそく145.160でCQを出し、岩手、宮城、福島各局に呼んでいただきました。遠方の交信はありませんでしたが、南は福島県石川郡浅川町固定局と55-41。こちらの信号はそれなりに届いている様子。ただ受信が厳しく、ポールの傾きで信号が強まる位置を探りながら交信を続け、なんとかファイナルを送りました。距離約152km。泉ヶ岳より標高で80mほど高いものの、樹木の影響、あるいは泉ヶ岳が壁になるのか、バンド内ワッチしても遠方局の入感はなく、やはり無線には芳しくないのかもしれません。約30分、6局に交信いただき早めにCL。

 

 三叉路まで戻り、このまま下山とも考えましたが、まだ時間的な余裕もあり、泉ヶ岳山頂を経由することにしました。熊笹平から登り返すこと20分ほど、見晴らしの良いガレ場となり、振り返ると先ほどの北泉ヶ岳が目の前に見えてきました。奥には三峰山、船形山も。好天で雲一つなし。遠くに蔵王の山々も霞んで見えていました。

北泉ヶ岳 奥に船形山

 

 いつもの運用場所に行ってみると、何度かこの山でお会いしているギフNX71(JS2JHV)局さんと偶然アイボール。ライセンスフリー無線の方は一斉オンエアデーとのことでだいぶ賑わっている様子でした。

 

 泉ヶ岳山頂を踏み、滑降コースへ。見返平付近から見事な紅葉が続き、まさに山の粧い。これもあと数日というところでしょうか。

下山口

 

 今日は11月初旬にしては異様なほどの暑さで少し疲れました。

 

 

 

 

 

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泉ヶ岳 10/22

2023年10月23日 | 奥山 移動運用

 

 

 まとまった降雪があったようで、気象庁のライブカメラでは蔵王や栗駒山は真っ白。高い山は厳しくなってきたようです。平地は晴れの予報、泉ヶ岳なら大丈夫そうということで出かけてみました。今シーズン、4回目。思い立って気軽に登れるのがこの山の良いところで、バスに乗ってしまえば登山口まで運んでくれるというのは、なんといってもありがたいです。自然ふれあい館前で降車。早朝のキャンプ場はあちこち煙が上がり賑わっていました。

 

 午前8時、登山開始。今回も水神コースから入山。登山者が多く以前は敬遠していたのですが、山頂直下の賽の河原から眺望が得られ、それが達成感ともなって、このところこのコースで登ることが多いです。4回目ということもあり、前回以上に体が山に馴染んできたようです。水神から先、ほどほどに紅葉が進んで、遠くの山が樹間から垣間見えるようになってきました。空気は冷たく締まり、多少汗をかく程度。大岩を経て、賽の河原へ。黄色から赤に変わり、薄っすら雪も残ってコントラストが鮮やかになってきました。蔵王は雪雲の中、その下の山肌は白く、面白山や大東岳にも冠雪があったようです。90分ほどで山頂着。

水神からの登り

賽の河原

蔵王、二口山塊方向

 

 西に進みガレ場まで行ってみました。正面に後白髭山、三峰山、その手前、黒鼻山の尾根あたりまで紅葉が進んできているようです。

山頂付近

ガレ場より

後白髭山(正面)と三峰山(右)

 

 いつもの無線運用場所に戻り、アンテナを設置しました。

 

 

 本日も装備はFTM10SとアローラインAL-144F。エレメントは、1)先日作った銅パイプ差し込み式、2)純正エレメントに六角スペーサーを継ぎ足して少し長くしたもの、の2本用意しました。銅パイプ差し込み式は長さを変えて測定したところ47.0cmでメイン付近にマッチングしてくれました。六角スペーサーの方は、純正エレメントに変更を加えずに長さ調整できる方法として試してみました(M5 サイズ10mm)。ただ、ネジ切りが微妙に異なるようで、途中までしかネジ込めません。エレメント長47.5cm。その状態での測定結果は写真のとおりです。

六角スペーサー(M5)継ぎ足し

 

 多少メインより下に振れ、SWR1.5以下の帯域は広くなった感じで悪くありません。自分は下の方の周波数を使うことが多いので好都合、ということで、今回はこちらのエレメントを使ってみました。

 上空の青空が曇天に変わり、西風も強まってきたようです。気温2~3度。かなり寒く、長くは運用できそうにありません。144.900でCQを出したところ、今日は反応がよく、ほぼ連続して岩手、宮城、山形、福島、新潟各局に応答いただきました。北は岩手県花巻市固定局と58-57。距離120kmほど。南は福島県郡山市の会津布引山移動局と59-57。会津との境にある標高1082mの山のようで、2局と交信。距離133km。西は新潟県佐渡市移動局と53-51。佐渡島の標高840m地点とのことで、はじめは厳しめな信号でしたが、アンテナポールを微妙に傾けたところ変調が浮き上がり、その後は安定して交信を続けることができました。距離205km。本日の最遠方交信でした。このほか、二本松市の安達太良山、山形県小国町の朴ノ木峠移動局等と交信。途中、みぞれが降りだし、アンテナにも水滴が付いたようですが特に問題なく、14局に交信いただき約1時間の運用を終了しました。AL-144Fのエレメントも、これ以上追い込まなくとも良いのでは?との感触です。

 

 紅葉の写真も撮りたいと思い、早めに撤収。いつの間にか山頂はずいぶん賑わっている様子でした。かもしかコースを下山。いつもながら岡沼で何枚か写真を撮りました。同じような構図ですが、今時期は数日間があいただけでもずいぶん違った風景を見せてくれます。

岡沼にて ↑↓

 

 12時20分、自然ふれあい館着。ここは登山靴の洗い場スペースがあって助かります。施設の中は食堂休憩スペースと野菜や果物の小さな産直売り場があり、今日は海老芋を買い求め、帰路につきました。

自然ふれあい館前 バス停方向

 

 

 

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南屛風岳 10/14

2023年10月15日 | 奥山 移動運用

 

 

 ここ数年、紅葉時期の蔵王は歩いたことがなく、前回がいつだったのかも記憶から遠ざかっています。翌日は天候が崩れる予報、晴天は今日まで、ということで土曜日ですが、早起きして出かけてみました。南屏風岳は昨年7月に登って以来です。

 

 午前3時半に自宅を出て、エコーライン刈田峠に5時着。道路側面に10台ほど駐車可能なスペースがあり、出遅れるとすぐに満杯になってしまいます。今日は1台のみ止っていました。あたりはまだ真っ暗、5時20分、日の出前の明るさが漂ってきたところで出発としました。

 

 振り返ると刈田岳が夜明けと共に赤く染まってきました。杉ヶ峰に30分ほどで到着。だいぶ明るくなり、朝日に照らされた二口山塊の山々が圧巻でした。

杉ヶ峰へ

杉ヶ峰山頂

二口山塊

 

 いったん下り芝草平へ。まだ時刻は6時過ぎ、ここでゆっくり写真でも撮ろうと考えていたのですが、木道の補修工事中とのことで、立ち入り禁止となっていました。仕方なく、そのまま通過。目の前に見えてきた屏風岳の北斜面はすでに紅葉は終わり、冬枯れといった様子です。

屏風岳へ

 

 午前7時、屏風岳山頂着。東側は高度感のある断崖絶壁で、眼下に深く谷を刻んだ秋山沢、その左に後烏帽子岳、右に水引入道と馬ノ神岳、そして一面の紅葉。標高1500~1600mあたりが真っ盛りといったところでしょうか。

屏風岳山頂

後烏帽子岳

水引入道

 

 山頂で小休止後、南屏風岳へ。少し進むと、南屏風岳から不忘山に続く稜線が見えてきました。蔵王連峰の南端部。長大な蔵王縦走路の中にあって、高山的な雰囲気と眺望を兼ね備えた自分的には連峰の核心部。ハイマツ帯に続く細々とした登山道。今日も盆地を薄く覆った靄の先に、月山、朝日、飯豊、吾妻、安達太良と奥羽山系の峰々が連なっていました。

不忘山(左)と南屛風岳(右)

縦走路より朝日連峰

 

 午前7時40分、南屏風岳山頂着。標高1810m。山頂から先に進んだところで、痩せ尾根に続くひときは整った姿の不忘山が迫ってきました。時間的には十分往復できるし、行ってみたい気持ちが湧いてきますが、膝の調子を考えてここまでとし、写真のみ撮って山頂に戻りました。

南屛風岳山頂

不忘山を望む

 

 さて、誰もいない山頂にてしばしの無線運用。今日はしばらくぶりにJ型アンテナを持参、380gの軽量三脚も購入したので使ってみました。念のため測定したところ、共振点、SWRとも問題なし。リグはいつものFTM10S(145MHz)。さっそくバンド内ワッチするとこんな早朝なのに不法局と思われる交信があちらこちらにあって、なかなか空きがありません。そういえば今日は土曜日。メインの隣の周波数は使いたくないのですが、致し方なく144.980でCQを出しました。他の登山者がほとんど来ず、来ても不忘山に向かって通過するのみといった感じで、1時間40分ほど運用を続け、岩手、宮城、山形、福島、茨城の22局に交信いただきました。北は盛岡市の天峰山移動局(204km)、南は茨城県常陸太田市移動局(148km)が最遠方で、信号の伸びは感じられず、といったところでしたが、正面に飯豊連峰を眺め、素晴らしいロケの中、多くの局に交信いただきました。感謝です。最後はバッテリー切れが近づき、あわただしくなってしまいました。

正面に飯豊連峰

 

 休憩後、10時前、山頂を後にしました。刈田峠までの長い道のり。屏風岳に戻る途中、水引入道南面から権現沢、そこから不忘山東面にせりあがる鮮やかな紅葉、朝には気づかなかった風景を目にしました。

水引入道南面

不忘山東面

屏風岳への登り返し

馬ノ神岳(左)と水引入道(右)

 

 屏風岳、芝草平、杉ヶ峰を過ぎ、遠かったエコーラインが間近に見えてきました。

芝草平付近より南屛風岳を振り返る

刈田岳とエコーライン

正午、刈田峠登山口着。

 

 同じ蔵王でもお釜や熊野岳周辺は平日でも観光客で賑わっているようです。南蔵王は登山者のみなのでもともと静かですが、予想した以上に人が少なく、紅葉の山歩きを楽しめたように思います。

 

 

 

 

 

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泉ヶ岳 10/8 

2023年10月09日 | 奥山 移動運用

 

 

 前日まで蔵王行きを考えていたものの、当日朝、気象庁のライブカメラを確認したところガスで何も見えず、天気図でも怪しげな感じがあって取りやめ、いつもの泉ヶ岳に向かうことにしました。

 

 地下鉄泉中央駅前から始発バスで登山口へ。乗客は意外に少なく、登山口の自然ふれあい館前で6人が降車。車で来られる方が圧倒的に多く、広い駐車場では登山準備中のグループなどが何組もありました。

自然ふれあい館前

 

 今回も水神コースから入山。水神分岐、大岩を経て賽の河原へ。まだ膝の具合が本調子とは言えないものの、山に体が馴染んできた感じがあり、水神から先の急登もさほど苦にならずに済み、気持ち的にも辺りを見る余裕があったようです。大岩付近でオコジョを見かけたものの、すばしこくて写真は撮れませんでした。

大岩付近

 

 賽の河原からは二口山塊や船形山周辺の山々が見渡せました。今期3回目にしてやっと晴れてくれました。ただ、予想した通り、蔵王のみ雲の中。今日はこの山にして正解だったようです。

賽の河原 奥に大東岳、面白山

 

 バス停から90分で山頂着。紅葉は始まりかけたばかりといったところで、山頂から西に進んだ展望地ガレ場付近が少しだけ色づいていました。

 

 

 いつもの無線運用場所に移動し、アンテナを設置。本日もアローラインとFTM10S(145MHz)。いつもどおりの装備です。念のためアナライザーで測定してみると、やはり共振点が上にあり、メイン付近SWR1.4、少し高めです。CQを出したり聞こえた局に応答したりで福島、山形、宮城の13局に交信いただきました。コンテストもあったようで、バンド内ワッチしてみましたが、0エリアの信号は聞こえてきませんでした。山岳では福島県須賀川市の宇津峰山移動局と55-52。阿武隈山地南部にある677mの山のようです。栗駒山移動局と59-59。山岳同士でときどきお会いする局で、栗駒山は紅葉まっさかりとのこと、賑わっていたようです。このほか、日光周辺の山からの信号も聞こえましたが、タイミングを逃してしまいました。

 

 約1時間で無線運用を切り上げ、展望地にてしばし休憩後、かもしかコースを下山。

岡沼

岡沼より山頂を振り返る

 

 前回水浸しとなっていた岡沼はすっかり干上がり、ススキの原と化していました。

 

 

 

 

 

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月山 9/24

2023年09月25日 | 奥山 移動運用

 

 

 泉ヶ岳に2度登り膝の調子も悪くなさそう、ということで1年ぶりに月山に出かけてみました。午前3時前に仙台の自宅を出て、姥沢駐車場に5時着。まだ真っ暗な中、ぽつりぽつりと数人が登っていきますが、自分は少し明るくなるのを待って登り始めました。

 

 姥沢登山口から30分ほどで湿原帯の木道歩きとなり、稜線に陽が差してきました。振り返ると朝日連峰が一望。6時40分牛首着。

奥に朝日連峰

 

 だんだん陽の差す範囲が広くなり周りの斜面が鮮やかになってきました。ここから標高差約300m。一歩ごとに高度を増し、7時30分山頂台地の一角に到着。山頂の奥に鳥海山、東に蔵王、船形連峰、南西に朝日、飯豊、吾妻の山々。やはり山歩きは早朝がいちばんです。途中で膝が痛み始めたらどうしようとか不安はあったものの、なんとか持ちこたえてくれているようです。

月山山頂 奥に鳥海山

東側 奥は新庄神室

肘折温泉方向

 

 まだ時刻は8時前、早すぎるかもしれませんが、山頂が混み合わないうちに無線運用を始めることにしました。装備はいつものFTM10s+小型PDバッテリー12V給電、モノバンドアローライン(145MHz)。CQを出すと、長岡市、新潟市、三条市、五泉市、小千谷市、弥彦村、柏崎市、新発田市、加茂市など0エリアの他、岩手、宮城、山形、福島各局にほぼ途切れなく呼んでいただき、約2時間の運用で30局と交信。最後はバッテリー切れで中断、再度電源を入れ直したところなんとか起動し、ファイナルを送りました。特に遠方はありませんでしたが、しばらくぶりに山岳運用を楽しめたように思います。

 

 山頂周辺がだんだん賑わってきました。パンと缶コーヒーの朝食兼昼食を摂りながらしばし休憩。

 

そうこうしているうちにも続々と登山者が登ってきます。10時20分下山開始。

 

 まだ時間も早いので、牛首から稜線を進み、姥ヶ岳を経由することにしました。例年なら今時期、このあたりは紅葉で染まるのですが、まだその気配はないようです。これから一気に染まっていくのかもしれません。

姥ヶ岳へ

湯殿山登山口分岐

姥ヶ岳山頂

 

 姥ヶ岳山頂を後にぐるりと一周して分岐まで戻り、今回もリフトを使わず姥沢登山口に下山。自分的には長丁場だったようで、最後は足がふらつく感じがありました。この感じというのもしばらくぶりです。13時30分駐車場着。

姥沢登山口分岐

 

 下山後、志津温泉の手前に地蔵沼というのがあり寄り道してみました。歩いて一周できるようになっているようです。

地蔵沼

湧水池

 

 沼にかかる浮き橋を渡り、さらにブナ林の中を進んだ遊歩道の先に、ひっそりと小さな湧水池がありました。月山の雪が解け、もしかしたら何年も何十年も地中をさまよい、ここに湧き出る、そして沼の水源の一つとなる・・・。湖畔からはさきほど登った姥ヶ岳が姿を見せていました。

 

 

 

 

 

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泉ヶ岳 9/17

2023年09月18日 | 奥山 移動運用

 

 

 

 この山は奥羽山系から東に派生して、平地に近い天候になることが多いし、ライブカメラで確認もできるので予想はしやすいのですが、雨はないだろうと出かけてみると登山口は雨だった、ということがまれにあります。

 

 地下鉄泉中央駅前のバス停では曇り空ながら雨になりそうな様子はなく、今日は10人ほどの登山者が乗車。ところが芳の平の手前あたりから霧雨となり、登山口の自然ふれあい館前バス停で小雨状態の中を全員が降車。登山途中に降るならまだしも登り始めから雨というのは憂鬱なものです。それでも皆さん、お構いなしという感じで登っていきます。

 

 

 前回と同じ水神コースから入山。雨雲の中を歩いている状態で、終始降りやまず。この天候でもトレランの方々が雨具もつけずズブ濡れで走り去っていきました。ゆっくり目に登り、水神分岐、大岩、賽の河原を経て約100分で山頂着。先週に続いての山歩きということで、少し体が慣れてきた感じがあり、膝痛のぶり返しもなし。これなら、他の山も大丈夫では? そんな感触がありました。雨の登山というのは意識が外に行かず、写真などもあまり撮らない分、身体の調子とか内部に思考が集中するようです。

 

水神分岐

 

賽の河原

山頂

 

 無線運用はいつもの場所まで行ってみましたが、相変わらずの霧雨~小雨状態でログを付けられそうになく、あきらめることにしました。こういう天候ではハンディ機の方がよかったかもしれません。FTM10S+ポール+外部アンテナとなるとけっこう設営だけでも厳しいです。以前なら多少の悪天候でも無理してアンテナを上げたのですが、その気力はもうないようです。

 

 ということで早々に山頂を後にし、かもしかコースを下山。途中、この時期には珍しく、岡沼に水が溜まっていました。登山道も20センチほど冠水して通れず、迂回ルートを回りました。この数日、そんなに降ったとも思えないのですが、意外な風景を目にすることができました。これも雨の山ならでは、でしょうか。

かもしかコースへ

岡沼↑↓

 

 

 バス時刻には早いので自然ふれあい館で休憩。しばらくして雨が上がってきました。連休とあって、ふれあい館前のキャンプ場は十数張のテントで埋まっていました。

 

 

 

 

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