JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

地震予知器 その後

2012年03月19日 | 地震予知器


 途方もない地震と津波に揺さぶられた長くて短い1年が過ぎました。昨年の今頃は、陸海空すべてが寸断され、冷蔵庫の食糧も尽きかけ、これからいったいどうなるのだろう、などと考え始めていたことを思い出します。

 さて、こんな大地震に見舞われたのだから、何か前兆らしきものがなかったのか、ということから、思いつきで作り始めたマグネット式地震予知器。いつか、その検証をしておきたいと思いながら、なかなか確証がつかめず、今日に至っています。当初、余震の続く今こそ、地震発生と予知器作動の因果関係を検証するチャンスと考えていたのですが、簡単ではありませんでした。

 その理由は
1) 昨年の8月ごろまで大きな余震が頻繁にあり、予知器が作動してもそれがどの地震に対応したものなのか不明。
2)予知器が作動して比較的大きな地震が起こることもあるが、作動しなくとも地震が起こる事例もあった。
3)生活振動や人工ノイズなどによる誤作動も考えられ、確証がつかめない。

 磁界も電界も刻々と変化しているわけです。無電源電界強度計も観測を続けていますが、本当によく変化します。日々、同じということはありません。磁界にしても、家電製品の人工ノイズから天体の位置まで、さまざまな影響を受け、一定ということはないはずです。その中で、地下深くの岩盤破壊を起因とする磁界の変化のみをとらえるというのは、この単純な装置には荷が重すぎるということでしょう。
  
 では、この地震予知器、何の意味もないのか?というと、そんなことはありません。このブログでは6号機まで紹介していますが、実はその後も作り続け、今は10台の予知器を我が家のあらゆる窓辺に設置してあります。

 1台のみの作動であれば、誤作動ということも考えられますが、位置の異なる複数が同時または連続的に作動したとなれば、強い磁界の変化があったと考えられます。これまでも複数が作動し、その1~3日後、比較的大きな地震発生ということを経験しており、因果関係はあるとの印象は強まっています。

 マグネット式地震予知器には、
 1)誰でも簡単かつ安価に作れる
 2)電源不要
 3)常時見ている必要がない
 4)鈴や磁石が落ちる、という現象が何か不安な気持ちを惹起させる

  というメリットがあります。気長に観察するのにはよい装置です。

 作った当初は、そもそも本当に鈴や磁石が落ちたりするのか、ずっと、このまま何の変化もないのでは?と思っていたのですが、あにはからんや、なぜか、鈴ははらりと落下し、磁石も前触れなく落ちます。不思議な現象ではあります。






 これは、今年作った予知器です。リング磁石を2個、ナイロン糸で落ちないように宙に浮かせてあるだけの装置です。簡単そうに見えますが、リング磁石の重みに加え、ナイロン糸のわずかな伸縮もあり、安定して宙に浮かせるのは至難です。鈴と違って、近づけすぎると吸着し、離し過ぎると簡単に落下してしまいます。重力との関係では、これまでで最も高感度と言えるかもしれません。ナイロン糸が免震の役割を果たすのか、いったん宙に浮かせられれば生活振動には意外な粘りも見せくれます。二つの磁石が微妙に揺らぎ、見ているだけでも楽しめる、いわば、癒し系予知器。

 1週間ほど前から、この予知器が何度か作動しました。この間、当地では、震度1~3の揺れが数度あり、それを予知した動きだったのか、単なる誤作動なのか・・・は不明です。




コメント (11)
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