JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

栗駒山 9/24

2017年09月24日 | 奥山 移動運用



 強風のため前回山頂を断念した栗駒山。今日は朝方前線の影響が残るものの、おおむね晴れの予報。早起きして登ってみました。午前6時過ぎ、宮城県側登山口のいわかがみ平に着いてみると、すでに駐車場は半分ほど埋まっていました。出発の準備をしている間にも、次々埋まっていきます。隣で準備している方にお聞きしたところ、紅葉が早まっているとのこと。今日の日を待ち望んでいたようです。

 30分ほど登ると、その姿が見えてきました。待ち望んだだけのことはあります。山装う、まさに全山紅葉。









 こんな素晴らしい景色の中、無粋にもアンテナを上げるのは気が引けましたが、目立たない場所で、それも何度か場所を変えながら、運用しました。元々人気の山であり、かつ、ベストシーズンということで、ひっそり運用しているつもりでも、いつの間にか、周りに人が増えてしまいます。4エレループでなく、J型アンテナなどホイップ系にすればよかったと後悔。登る時期でもアンテナを選ぶ必要がありますね。

<本日の装備>
リグ FT-817(144MHz SSBおよびFM 5W)
電源 内蔵型リチウム電池
アンテナ 4エレループアンテナ



 今日は、8エリア、0エリア、7エリア(福島、宮城、山形、秋田、岩手)各局に交信いただきました。サイドバンドでは、1エリアの移動局やその相手局も聞こえ、コールサインもすべて確認できましたが、QSBがあり交信に至りませんでした。北アルプス局も入感。残念ながら呼ぶ前に聞こえなくなってしまいました。コンディションはいま一つだったようです。最遠方は、8エリア亀田郡七飯町の横津岳移動局。41-41でレポート交換。変調が浅く、信号も弱めではあったものの安定感はあり、不安なく交信を続けることができました。距離約330km。

 久しぶりの好天に恵まれての運用。やはり山岳移動は天気次第です。でも、本当は無線のことなど忘れて、心ゆくまで紅葉を楽しむ、いま時期はそれが良いのかな?と思ったりもします。




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自分的・山と無線

2017年09月20日 | 運用スタイルなど



 山岳移動といってもスタイルはそれぞれで、登山主体で休憩中1〜2局交信して下山という方もおれば、無線が目的で山に登るという方もおります。自分は、かつて無線趣味はなく、山歩きのみでした。今はどちらかというと後者に近いです。山頂付近での無線運用を楽しみに登るので、登ることや機材の重さはさほど苦になりません。人間、この先に具体的な楽しみがあると苦にならないものです。

 といっても登山用具を含め、必要最小限の装備にとどめます。食料はバンとテルモスのコーヒー、非常食のみ。山頂にこだわらない。日頃のトレーニング、装備や設営手順の練習をしておく。好天になりそうな山を選び、基本、ソロで登る。自分が心がけているのはそんなところです。もちろん他の登山者の迷惑にならないような場所を選んで運用します。そもそも無線ができそうにない狭い山頂の山にはあまり登らなくなりました。広い山頂や尾根を持つ山、たとえば蔵王・熊野岳とか地蔵山、吾妻・高山、月山、鳥海山など。定点運用の泉ヶ岳の場合は、藪漕ぎして登山道から離れたところで運用します。



 最近、SOTAという山岳無線のアワードプログラムのことを知りました。今のところ、SOTA参加局と交信したことはありませんが、山岳移動局が増えてくれるとしたらありがたいかな、と思います。

 自分的にはその山頂から、このアンテナを使ってどのような飛び方をするのか、どんな遠方とつながるのか、相手局のロケや設備を含めその際の諸々の条件とは?といったところに関心があります。なので、平地ではさほど飛ばない2mバンドで運用し、山で使うためのアンテナや器材を自作します。山頂のロケは圧倒的に有利なので、そこに偶然のタイミングが加わる確率が高く、驚くほど遠方から呼ばれたり、逆に信じがたい信号が飛び込んできたり・・・思いもよらないことが起こりやすいのです。時に想定外の電波の振る舞いに驚愕し、時に翻弄される。偶然性や意外性、これが最大の醍醐味であることをいつも実感します。

 アンテナも少しの工夫を加えることで飛び方が変貌します。その振幅が平地よりもはるかに大きく、そこが山岳の面白いところです。この世界に一度取り憑かれると、抜けられない不思議な魔力があります。山に登ること、機材一式を担ぐこと、けっして楽ではないですが、その壁を乗り越えてでも続けたくなる何かがあります。同じ山でも日々伝搬は変化する。リグ、アンテナ、バッテリー、登山用具・・・工夫のしどころも無限にある。技術的研究はともかく、自己訓練的ストイックさもあるのかな、とも思います。そして類は友を呼ぶ。休日、毎回声が聞こえていた局が突然聞こえなくなっても、彼はどこかに登ってQRVしているのです。山と無線、百人百様ではありますが、魔力には逆らえません。




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熊野岳9/19

2017年09月19日 | 奥山 移動運用



 台風一過、早起きして熊野岳に登ってみました。雲一つない晴天を期待したものの、明け方、まだ台風の影響が残っているのか、南蔵王から地蔵山あたりの稜線に雲がかかっていました。ガスっていても朝のうちだけだろうと、刈田岳駐車場から登り始めました。





 歩き始めてすぐ、一瞬ガスが晴れ、御釜と熊野岳が姿をみせてくれました。台風過ぎて秋深まる、といいますが、だいぶそれらしくなってきました。濃いガスと強風の中、熊野岳避難小屋まで登り、しばらく待機していると、上空にまた青空が。そしてすぐガスに覆われてしまう。こんなことを何度か繰り返しながら、10時ごろにはだいぶ薄くなり、視界が開けてきました。ここ数回の山行は荒れ模様続き。今日は少しだけ眺望を楽しむことができました。




 無線の方は、144MHzSSBで運用しました。平日かつサイドバンドということで、なかなか声がかかりません。強風による風切り音もあったとみえて、了解度は下がっていたかもしれません。風に耐えるのが精いっぱい。4エレループも南西に向けたままで、特に合わせることもしませんでした。それでも、ぽつりぽつりと固定局に呼んでいただき、宮城、福島、山形、新潟各県の12局に交信いただきました。最遠方は新潟県十日町市、距離約180km。コンディションも上がってなかったようです。サイドバンドはFMと違い、山頂からCQを出してもパイルになることはないし、空振りがほとんどです。運用局が圧倒的に少ない。まして今日は平日。SSB特有の変調で応答があった瞬間というのは、いつもありがたさを実感します。


-NCR18650B 4本直列-
 FT-817に4本直列で使ってみました。運用開始時16.4V。その後、受信だけでもけっこう電圧下がってきます。使い始めから約2時間、数局と交信し、終了時14.4V。低空飛行の3本直列と違い、余裕で5Wを維持します。リグも思ったほど熱くはなりませんでした。サイドバンドなら2~3時間、5W運用可能ではとの感触ですが、今日は交信数が少なかったので後日また試してみます。





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泉ヶ岳定点運用2017 9/16

2017年09月16日 | 奥山 移動運用



 今シーズン5回目となる泉ヶ岳定点運用。明日、明後日と台風の北上で荒れた天気となりそうということで、本日、登ってみました。地下鉄泉中央駅からバスで泉ヶ岳の登山口へ。バス乗車中から小雨が降り出してしまいました。晴れは期待できないにしても雨はないだろうと楽観していただけに、急に暗い気分に。それでも、いつものカモシカコースを直登し、山頂まで登ってみました。案の定、降雨まじりの濃いガスで何も見えず。今シーズンはなかなか天気に恵まれません。






 雨の無線運用は難儀です。アンテナも機材もメモ紙も濡れ、自分自身も濡れます。ろくにログも取れません。気が進まないところはありつつも、せっかく山頂まで登ったので、少しでも・・・といつもの場所にアンテナを設営。








 <本日の装備>
 ・リグ FTM10S(145MHz FM 10W)
 ・電源 NCR18650B 3本セット
 ・アンテナ 変形3エレ八木

 設営してすぐ、アンテナは水滴まみれとなったものの、SWRは多少上がる程度で問題なし。水滴で急激に悪化することもあり、このあたりの関係性がいま一つわかりません。リグは傘で覆い、アンテナを南西に向け約2時間運用。山形、福島、宮城、秋田、新潟の16局に交信いただきました。特に遠方との交信はなく、固定局が多かったかな、との印象ですが、山同士の交信もありました。新庄神室連峰の槍ヶ先(山形県新庄市)、鳥海山月山森(山形県遊佐町)、秣岳(秋田県東成瀬村)各移動局。0エリアは新潟市東区固定局1局のみ。こちらには信号のブレもなく55で入感していましたが、相手局の方にはQSBがあり、急に落ち込む場面があったようです。雨による減衰の影響だったのかもしれません。そろそろ運用を終え、撤収に入ろうとした頃から雨もあがり、少し明るいガスに変わってきました。ホント、山はあまのじゃくです。



< リチウム電池NCR18650B >
 FTM10S(145MHz・10W)でNCR18650Bバッテリー(3本セット)がどの程度持つのか、パワー計で確認しながら運用してみました。開始時の電圧12.4V。ほぼ満充電状態。約1時間の運用で11.4Vに低下。10W変わらず。11Vを切ったあたりから8Wほどに低下。運用終了時の電圧10.4V。パワー8Wを維持。といったところでした。約2時間のほぼ連続交信。あえて受信よりこちらの送信時間の方を長めにしました。1時間ほど10Wを維持し、その後、8~6Wで1~2時間の運用が可能なようです。今日はハイパワーで運用しましたが、いつもはミドルパワー(3W)中心。自分の運用スタイルならこれで十分かな、との印象です。重さわずか150g。ずいぶん軽量になります。




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栗駒山 岩頭

2017年09月03日 | 奥山 移動運用


 今日の東北地方は広く晴天。どの山に登っても天気が崩れることはないだろうと考え、岩手県側から栗駒山に登ってみました。しかし、山はあまのじゃくです。自分の予想どおりになどなってくれません。登山口の須川温泉は濃いガス。午前7時前登山開始。天狗平に到着すると、今度は猛烈な西風が加わり、山頂を断念。秣岳方向へ平坦な道を300mほど進んだところにある通称「岩頭」をめざすことにしました。晴れていれば天馬尾根、新庄神室、焼石連峰が見渡せるなかなかの展望地です。北面が断崖絶壁となっており、ここで無線運用も悪くないかな、とかねて考えていた場所でもあります。ところが着いてみると、北面からの強風をまともに受け、立っていることすらできません。通過するのも身の危険を感じるほど。とても無線運用は無理と判断し、少し戻った這い松の中で運用することにしました。ロケが良いとはとても言えませんが、致し方ありません。標高1570m地点。QTHは岩手県一関市。


龍泉ヶ原湿原と秣岳(岩頭より)

昭和湖もガスの中


 <本日の装備>
リグ FT-817(144MHz FMおよびSSBで運用)
電源 内蔵リチウムバッテリー、リチウム充電池NCR18650B(3本直列)
アンテナ 4エレループアンテナ









 三脚を石で固定し、4エレループを設置。霧の湿気ですぐさまエレメントに水滴が付いてきます。でも今日はなぜかSWRの悪化はみられません。おおむね1.2以下で安定。南は広い尾根で遮られるため北方向に向け、ほとんど動かしませんでした。SSBをワッチしたところ、何も聞こえてきません。先週の熊野岳とは大違い。約3時間SSBおよびFMで運用し、8エリア、7エリア(岩手県、秋田県、宮城県)各局に交信いただきました。最遠方は、北海道松前町移動局。標高500mほどの高台から10エレ八木をお使いとのことでした。はじめFMで応答いただき41-52(5W)。その後SSBでもおつなぎいただき53-51でレポート交換(2.5W)。どちらもSは振らないものの、QSBのない安定感のある信号でした。SSBは若干変調が浅く、FMの方が明瞭に届いていました。距離約300km。


<リチウム充電池NCR18650B>
 初めて使ってみました。満充電時12.5V。内蔵のリチウムバッテリーが2.5Wマーク点滅となった時点でこれに切り替えました。約1時間の運用で2.5Wマーク点滅。内蔵リチウムとほぼ同じ傾向でした。そのまま2.5Wで1時間ほど運用し、終了時の電圧11.2V。今日はSSBとFM混在なのでこんなものかな、といったところです。SSB中心なら内蔵のリチウムバッテリー+NCR18650Bバッテリー1セットで十分との感触です。長い時間5Wで運用する場合はリチウムフェライトに分があります。軽さをとるか、パワーをとるか、ですね。機会をみて、FTM10Sでも使ってみます。


<4エレループの印象>
 考えていた以上に風には強いです。細めの塩ビパイプとステンレスバネ線の組み合わせなので、風の抵抗が少ないようです。バネの張力が強いためエレメントが外れることもなく、よく耐えてくれました。SSBにおけるフロアノイズの少なさも実感できました。帯域の狭さと合わせ、サイドバンドでより効果を発揮するアンテナとの印象です。


 本日も交信いただきました各局様に感謝です。ありがとうございました。





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リチウム充電池NCR18650B

2017年09月02日 | 移動運用装備



 リチウム充電池単体セルを扱うのは危険を伴うことから、これまで手を出すことはありませんでした。最悪、発火や爆発もありうる・・・。そのことはわかっていつつも、いくつかのブログで紹介されているのを見て、自分も試したくなってしまいました。



 NCR18650Bという型番のパナソニック製。電圧3.7V。容量は3400mAhだそうです。保護回路付きの電池ホルダー(直列)と一緒に購入してみました。3本用と4本用があり、3本の場合、定格11.1V。4本の場合は14.8Vとなります。

 FT-817とFTM10sで使うことを考えると、3本にするか4本にするか悩ましいところです。3本の場合は満充電時12.6Vなので電圧低めではあるものの、FT-817で5W、FTM10sで10W可能と思われます。しかし最大パワーの持続時間は限られ、10.5Vを下回ったあたりでシャットダウンの可能性大です。ただ、ミドルパワーならそれなりに持ってはくれそうです。一方、4本の場合は、最大パワーを余裕で確保できますが、満充電時16.8Vとリグの定格電圧を超えてしまいます。満充電せず16Vあたりで停止すれば問題ないとはいえ、せっかくの大容量を生かしきれないことになります。また15V〜16Vで運用すればリグ本体がかなりの熱を発することになり、貴重な電力が無駄な熱に変わってしまうわけです。これは自分の考える方向性とは違うし、好みでありません。ということで、3本タイプで使うことにしました。



 性能的には6502.jpの内蔵型リチウムバッテリーと同等と思われます。ちなみに3本タイプ電池ホルダーを817のバッテリースペースに入るか試したところ、わずかに大きく、残念ながら入りませんでした。まあ、これはこれで良し。もともと外付けで使うことを考えているので、DCコネクター(メス)を取り付けました。





 3本の電池をセットした状態で、様子を見ながら充電してみました。電圧12.6Vに達したところで完了。手持ちの充電器(13V)で充電できました。さほど熱くもなりません。これで外部電源としていつでも使えます。重さ150g。2セット用意し300g。軽いです。その日の運用に合わせ、1セットもしくは2セット持っていくつもりです。電圧の下がり具合など今使っている内蔵型リチウムとの違いはあるのか、何度か使いながら確かめてみます。






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