JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

大年寺山 山頂付近

2015年11月29日 | 特小・DCR運用


 青葉山から連なる尾根の東端に位置するのが大年寺山で、3本のテレビ塔があります。標高120mほど。いつもは東側の東屋や北側の公園ですが、今回は山頂部の広場から運用してみました。すぐ下に野草園があり、北方向は良く開けています。南は仙台放送のテレビ塔や4階建ての介護施設などがあり、眺望はありません。以前、430Mhzでテレビ塔からの強烈な抑圧を受け、運用を諦めたことがあります。標高はいつもの公園より高いものの、伝搬に影響を与えるものが複雑に入り組んでいる場所でもあり、どうかな?と思いつつも、しばらくぶりに運用してみました。

 自宅から散歩がてら歩いて20分ほど。山頂広場には以前は東屋がありましたが、取り払われ、展望台風になっていました。一時小雨がぱらついたものの、風もなくまずまずの天気。北に広がる仙台中心部が一望。


展望台

山頂より北方向(上、下)




 まずは、145MHzDVモード。女神山(福島県川俣町)山頂のJA7RTG局と交信。双方パワー1Wで59-59、100mWに下げても54-54のレポート。南方向であるにも関わらず、良好な伝搬で、DCRに比べ変調も聞きやすく感じました。続いて430MHzDVにQSY。厳しいかも?ということで、あらかじめ5Wに設定してお呼びしたものの、まったく応答なし。何度か呼んでみても同様。予想を上回る厳しさ? はて困った、周波数を間違えて指定してしまったのでは?などと混乱していると、いつもお世話になっている仙台ローカル局より「女神山に54で入感している」とのQSPをいただき、移動しながらポイントを探ったところ、何とか復調。少しでも動くと見失ってしまいそうな信号で、とても続けられそうにありません。このままでは再び迷子状態になりそうなため145MHzに戻り、事なきを得ました。ロケ的な特殊要因なのかもしれませんが、145と430では別世界でした。145MHzDVモードはローパワーでも伝搬に粘りが感じられ、アナログと違った面白さがあります。もっと使われて良いと思うし、いろいろとロケや条件を変えて実験したいところですが、いかんせんお相手がほとんどおりません。


アローライン(145MHz)にて



 続いてDCR。DPR6に350R直付けで運用。何度かCQを出すも応答なし。応答があってもとぎれとぎれで交信ならず。何かいつもと様子が違うような・・・。ということでアンテナを350DHに換えてみたところ、ミヤギEO18局(宮城野区移動)のCQが聞こえてきました。メリット5で交信。アンテナを350Rに戻して実験してみたところ、EO18局には変わらず入感するとのこと、当局側はケロケロに。送信はできて、受信ができない?イモネジが緩んでいるわけでもなく、?な状態に。続いてミヤギOS147局(大崎市移動)に5エレを向けていただき、少しフワフワした信号ながらメリット5で交信(350DH)。同様に350Rに換えて実験したところ、はやり受信がケロケロに。350DHに戻し、良好に交信を続けることができました。原因不明。

 帰宅後、350Rの共振点、SWRを測ったところ特に問題なし。受信もベランダのGPとさほど変わらず、これまで通り問題ありませんでした。大年寺山山頂付近のミラクルな特殊事情なのか、テレビ塔からの輻射による影響を受けやすいアンテナとか? 次は350Rと3エレでも持って、あらためて試してみたいと思います。

 本日もお相手いただきました各局さま、ありがとうございました。

〈145DV〉
JA7RTG局 福島県川俣町 女神山 54-54 100mW

〈DCR〉
ミヤギEO18局 宮城野区移動 5-5 1stQSO
ミヤギOS147局 大崎市移動 5-5
ミヤギRK128局 松島町 白坂山 5-5
ヤマガタAB51局 青葉区移動 5-5

〈特小〉
ミヤギEO18局 宮城野区移動 4-3





コメント (4)
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萱ヶ崎山 奥羽山脈越え

2015年11月22日 | 特小・DCR運用


 里山シーズン到来。1年ぶりに萱ヶ崎山(仙台市太白区)に登ってみました。この山頂で昨年、一度だけDCRで奥羽山脈越えの交信に成功しています。その時は、三脚に設置したモービルホイップを三脚ごと動かしながら、復調ポイントを探った記憶があります。大年寺山や愛宕神社などに比べ標高もあり、ロケ的には悪くないはずですが、山形方面にはあまりよろしくないとの印象があります。今回は、3エレ八木を使って再挑戦してみました。


登山道

山頂付近

遠くに蔵王連峰


 山頂に着いて各局と交信の後、山形方面との相性のよいミヤギOS147局(大崎市)にヤマガタSA88局(寒河江市)をお呼びいただいたところ、当局の信号は12エレ八木を向けてもまったく入感なし、とのこと。そんなはずは・・・。3エレを持ってきたのは失敗だったかな?と思いつつあきらめきれず、またまた三脚をもって動き回ったところ、7~8m西に移動したあたりでフワッとSA88局の変調を確認。慎重に3エレを回して入感ポイントを探ることができました。メリット5で交信成立。GPと八木を切り替えていただきましたが、どちらも問題なく、最終的にはアンテナバー1本立つほどの安定交信となりました。





 帰宅後、カシミールで確認したところ、南面白山付近をうまく回折しているようで、3エレの向きもちょうどそんな感じでした。山頂かつ八木なので、回せばよいと過信していましたが、そうではないと反省。ほんの数メートル動いただけで、伝搬の状態は大きく異なるということがよくわかりました。351MHz侮るべからず。たとえ3エレでも一度信号を捉えれば、モービルホイップに比べると安定感があり、利得の高さを実感できたことも収穫でした。今回も危ういところで奥羽山脈越え成功。ミヤギOS147局、ヤマガタSA88局に感謝。


寒河江市ー萱ヶ崎山 


 今日は好天に恵まれ、ポカポカ陽気の中、移動各局も多く楽しめました。交信いただきました各局さま、ありがとうございました。


〈特小〉10mW
ミヤギIT03局 石巻市 上品山 5-5
ミヤギHO40局 大崎市 加護坊山 5-5
ミヤギKK33局 大崎市 加護坊山 5-5
ミヤギNE410局 利府町 番ヶ森山 5-5

〈DCR〉
フクシマFD55局 福島県田村市 移ヶ岳 5-5
ミヤギRK128局 松島町 白坂山 5-5
ミヤギIT03局 石巻市 上品山 5-5
ミヤギKI529局 青葉区モービル 5-5
イワテDE56局 岩手県平泉町 5-5
ミヤギAA771局 泉区 泉ヶ岳中腹 5-5
センダイK932局 青葉区 大倉 5-5
ミヤギNE410局 利府町 番ヶ森山 5-5
ミヤギOS147局 大崎市 江合川 5-5
ヤマガタSA88局 山形県寒河江市 5-5




コメント (9)
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東北放送(JOIR)の受信

2015年11月14日 | ゲルマラジオ


 我が家の環境において無電源ラジオ(外部アンテナ、アースなし)で受信できる放送は、NHK仙台第一、同第二、東北放送の3局であることは何度か書いた通りです。東北放送については受信できるといっても、大きなループコイルを搭載した機種に限られ、それも蚊の鳴くような微弱な音声が聞こえるという程度です。ところが先日、愛宕神社での移動受信では圧倒的な音量で受信できたことから、なぜ我が家でこれほど弱いのか?あらためて考えてみました。

〈送信設備と我が家との距離、受信状況〉
NHK仙台第一  891KHz 20kW 距離約4km  59
NHK仙台第二 1089KHz 10kW 距離約4km 55
東北放送   1260KHz 20kW  距離約8km 31〜41

 一般的に考えられる要因は、1)送信出力、2)送信所からの距離、3)障害物の3点。電波は、理想的な状態では距離と周波数の二乗に比例して減衰するので、距離が2倍になると信号は1/4に減衰します。同様に、周波数が2倍になると信号は1/4に減衰するとされています。NHK第一と東北放送の送信出力は共に20kW。我が家との距離は2倍なので、理想空間で考えた場合、東北放送の信号はNHK第一の1/4に減衰します。無電源ラジオではある程度の電解強度がないと音声にならないことを考えると、31から41程度は妥当なようにも思えるし、もう少し強く入ってもよさそうな気もします。

 愛宕神社と我が家は、広瀬川を挟んで向かい同士。送信所からの距離は変わらないので、地形的な影響が大きいのだろうと思われます。愛宕神社からは東北放送の送信所は見通し、我が家は標高が低く、大小のビルに阻まれ送信所のアンテナはまったく見えません。1000KHz(1MHz)前後の地表波なので、さほど障害物の影響はないと考えていましたが、そうでもないのでしょうか? 中波の波は、ラジアルアースを広い地面にとって送信するそうで、あたかも地中そのものを伝搬するように地表を這って伝わると聞いていたのですが・・・。我が家がホットスポットならぬクールスポットになっているとか。

 ものは試し。東北放送を安定受信するため、外部アンテナ、アースを取り付けてみることにしました。アンテナはベランダに設置してあるアマチュア無線用のVUホイップアンテナ(長さ約1.5m)。アースは、エアコン用の室内アース端子。自作のゲルマラジオはすべてアンテナ、アース無しを前提に作ったものなので、外部接続端子はありません。コイル部にリンクコイルを3~4回巻き、一方にアンテナ、片方にアースを取り付けてみたところ、東北放送が55程度で明瞭に入感しました。ステレオイヤフォンで聴いて、ちょうどよい音量。NHK第一放送、第二放送の方は、とても無電源とは思えない大音量となりました。その副作用で、第一が第二にかぶってきます。全体に分離が悪化。


エアコンアース

リンクコイルを巻いて受信


 リンクコイルを使わず、エアーバリコンの端子側にアンテナ、ボディ側にアースを接続したところ、何も聞こえなくなってしまいました。そこで、アンテナ側はそのままとし、アースを2連バリコンの空いている方の端子に接続したところ、今度はリンクコイルを使った時と同等か、それ以上の音量で聞こえてきました。分離も良好となり、第二放送に第一放送がわずかにかぶりますが、ほとんど気にならなくなり、東北放送にかぶりはありません。回路的には、アース側にカップラーを入れた状態となり、うまく同調してくれたようです。アンテナは空中に、アースは大地に、という固定観念が強いですが、要は短縮ダイポールアンテナを構築し、同調を取ってやれば良いわけです。


2連バリコンの片方をアース側整合に活用



 この程度の外部アンテナ、アースでも、ないとあるとでは大違いで、東北放送も良好に受信できることが確認できました。特にクールスポットというわけでもなさそうです。このアンテナとアースに匹敵するコイルを搭載すれば、単体での安定受信も可能なはずで、もう一工夫してみようとの意欲もわいてきました。また、外部アンテナ、アースを工夫したり、カップラ―やタップで同調回路の分離を良くすれば、上記3局以外の放送も受信できるのでは?との期待も出てきました。ゲルマラジオDXとか。秋の夜長、ゆっくり考えてみます。



コメント (2)
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ゲルマラジオ用バーアンテナ 改良

2015年11月03日 | コイル作り



 長さ18cmのコア7本を塩ビパイプに仕込んだバーアンテナに改良を加え、また比較のためもう一本、同様のものを作ってみました。

 1本目は、前作の上から同じリッツ線を重ね巻きし、両端を結合。つまりリッツ線1本(0.1mm×100本)から2本(0.1mm×200本)に増量し、線材を太くしてみました。ブッシュの溝がこれで目いっぱいなので、これ以上は増量できません。インダクタンスを測ってみると、159μHと1本の時とほとんど変化なし。巻き方を変えたわけでなく、線材を縦に重ねているだけなので、変わらないようです。





 もう1本は、太さ1.2mmのスズメッキ線を巻いてみました。35回巻き。インダクタンス158μH。線材による変化はありません。裸線なので、ミノムシクリップを使ってコイルのどこからでもタップが取れます。海外のサイトでよく見かける、タップからダイオードに直結する回路なども簡単に試せることから、実験用としてつくってみました。






 さっそく、ゲルマラジオ実験ボードにつないで聞いてみたところ、リッツ線を2倍に増量したコイルは、1本のみの時と比べて、さほどの感度アップは実感できませんでした。東北放送も受信できるのでは?と期待しましたが、ほとんど聞き取れないのは、1本の時と同様。NHK仙台第一や第二は、音質にゆとりや深みが増したような印象はありますが、気のせいかもしれません。続いて、スズメッキ線を巻いたコイル。単線なのでリッツ線にかなわないだろうと予想していましたが、そうでもないです。リッツ線と変わらず、なかなかの高感度。ただ、東北放送は聞き取れません。


 今回、コイル線材によって、音質もずいぶん変わるということに気づきました。リッツ線は低音に厚みがあり聴いていて疲れません。スズメッキ線の方は、高音が効いてクリアな音質。材質はもとより、たとえば撚り線と単線、撚り線のより方などによっても変わってくるのだろうと思います。スピーカーケーブルやオーディオケーブルにこだわる人の気持ちがわかるような気がします。ふと、物置に眠っているスピーカーケーブルでコイルを巻いたらどんな音になるのだろうなどと、良からぬことを思いついてしまいました。


 愛宕神社でのゲルマラジオ受信実験では、東北放送が思いのほか強く入感したことから、なんとか我が家でも安定して受信できないものか、それも外部アンテナなし、なるべく小型のコイルで、ということで試行錯誤を重ねています。未だ成功ならず。



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