JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

ナテックの2エレ八木

2018年04月30日 | 移動用市販アンテナ


 今年2月に運用開始されたD-STAR仙台青葉430レピーター。宮城県内のほとんどをカバーしてくれるようで、山掛けあるいはゲート越えで連絡を取り合い、DCRや145MHzでのシンプレックス交信に移行する、というような場面が多くなっています。なので、430と145のデュアルで使えるアンテナが必要で、軽量、簡便、そこそこの性能のものはないかと考えをめぐらせています。山岳定番のRH770やAWXアンテナもその一つ。
 
 ふと、10年ほど前に購入し物置に眠っていたナテックの144MHz2エレ八木のことを思い出し、しばらくぶりに使ってみることにしました。「狩猟用八木アンテナ」として販売されているもので、エレメント材質がロッドアンテナタイプと形状記憶合金タイプがあります。自分が購入したのはロッドアンテナタイプです(型番NY144X)。ロッドをすべて伸ばすと145MHz帯にマッチします。いたずらしてロッドを最も短くした状態でSWRを計ってみたら430でも1.5に納まってくれました。この場合、放射器のエレメント寸法29.5cm(給電部含む)。ちょっと短いので少し伸ばしてみたものの、かえって悪化してしまいます。ロッド最短状態がベスト。SWRベタ落ちとはなりませんが、送信できないこともないのでは?


430MHz

145MHz


 本日、移動地はいつもの大年寺山(仙台市太白区)。ここは3本のテレビ塔があり、特に430帯の抑圧がひどく、ノイズのみでS5~7振ってしまいます。ロッドを短くして430をワッチしたところ、方角によってはさほどノイズを拾わないことがわかりました。D-STAR仙台青葉430レピーター山掛けでお呼びし、昨日に続きJP7IEL局さん(大崎市固定)より応答いただきました。レピーターアクセスは問題なし。続いてシンプレックスで各種実験。はじめに430FM(5W)。入感ポイントを探りなんとかノイズの中に変調を確認。DVモードに移行したところ、多少ふわふわ感を伴いながらも復調してくれました。51-51。430FMではより遠方の局とも交信できましたので、この状態で送受信とも可能ではあるようです。続いてロッドを伸ばし、145MHzにQSY。FM、DVとも信号がぐんと上がり1Wでも53-53。C4FMもDVとほとんど変わりありませんでした。試しにRH770でお呼びしたところケロケロで復調せずとのレポート、2エレに戻し安定復調という場面もありました。



収納状態


 AWXアンテナのようにそのままでデュアルバンドとはいかず、エレメントを伸ばしたり縮めたりという手間はありますが、1本で両バンド使えるとの手ごたえはありました。重さ240gと軽量。145MHzについては性能的にも悪くありません。時々使ってみたいと思います。
 





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大山公園、一本松公園(山形県大江町、朝日町)

2018年04月29日 | 里山 移動運用


 今日は知人に会いに山形に出かけ、時間をみて付近の高台から無線運用してみました。


 午前は大江町の大山公園。標高200~300mと思われますが、ほぼ360度の眺望が得られるなかなかの展望地で、長大な尾根を連ねる残雪の朝日連峰は圧巻です。145MHzFMでCQを出したところ、山形各局及び仙台市宮城野区の固定局と交信いただきました。ハンディ機5Wでも仙台市内まで届くようです。続いてD-STAR天童430レピーターから仙台青葉レピーターにゲート越え。JP7IEL局さん(宮城県大崎市固定)に応答いただきました。DCRでも可能なのでは?ということで、試したものの、まったくメリットなし。あちこち歩きまわってお呼びしたものの、残念ながら応答はありませんでした。


大山公園(西村山郡大江町)

朝日連峰


 午後、大江町から南西に約10km、朝日町へ。何度か訪れたことのある椹平の棚田が見渡せる一本松公園から短時間、運用してみました。ここも西に大朝日岳、南に白鷹山、北に月山、葉山と風光明媚なところではありますが、奥まっている上、ほぼ同じ高さの丘陵地が連なり、ロケ的には良いわけではありません。D-STAR天童430レピーターまでの距離二十数km。ダメもとでアクセスを試みたところ、ダウンリンクあり。ゲート越えで仙台青葉レピーターから再度JP7IEL局さんに応答いただき、DCRにQSY。何度か位置を変えながらお呼びし、何度目かで変調を確認。デジタルなので、イチかゼロ。突如、音声が聞こえてきます。大山公園よりもロケ的に不利と思われ、つながることはないだろうと考えていたのですが、位置決めした後はメリット5で安定交信となりました。距離約78km。帰宅後、カシミールで確認してみると、船形山が壁になり、とてもつながりそうもない位置関係。DCRの貫通力にはホント、驚いてしまいます。


一本松公園より椹平の棚田(朝日町)

宮宿の集落と白鷹山



 D-STARレピーターも依然と比べだいぶ増えてきました。移動先からゲート越えで連絡をとり、シンプレックスで交信実験、そんな活用方法にも少し手ごたえを感じました。






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水平AWXアンテナを試す

2018年04月22日 | AWXアンテナ



 本日の移動地は泉ヶ岳旗頭展望台(仙台市泉区)、標高787m地点。この場所は今シーズン2度目となります。前回はまだ残雪がありましたが、今日の気温25度以上、スキー場の急登はまともに日が射し、大汗かいてバテ気味になってしまいました。

<本日の装備>
 リグ ID-51、FT1XD
 アンテナ AWXアンテナ、RH770





 いま一つ動作が不明なAWXアンテナの挙動を確かめようと、水平にしたり、垂直にしたり、あるいは手持ちで回しながら、試してみました。福島県二本松市移動(奥岳登山口付近)のJA7RTG局さんとのスケジュール交信。距離92.8km。見通し外。RH770を使い、145MHzのDV、C4FMとも100mWローパワー、51-51で交信成立。AWXアンテナでは水平はケロリがあり厳しい状態、垂直で51-51、RH770よりも安定感が増した感触がありました。地面に対し水平の方がSが上がるというのは思い違いで、通常どおり垂直設置の方が良いのかな、とも思ったのですが、再度手持ちで水平にしたところ、垂直よりSが上がる場面がありました。垂直と水平ではアンテナ向きは異なるようです。




 その後、145MHzFMにてCQを出し、県内および福島局に交信いただきました。手持ちで水平、垂直を試したところ、やはりおおむね水平が良好となりました。S1~2上がるとのこれまでの感触通りの結果。また、地面に対し水平でなく、横向きにした場合も、垂直よりSが上がるケースが見られました。水平や横向きで、指向性が強まる印象もあります。ただし、手持ちで回していると余裕なく、こちらのSの振れ方を追うのが精いっぱい。送信について確かめるまでは至らず、です。いづれにしても、偏波面を変えてみる、これも移動運用ならではの面白さかな、と思います。もうしばらくこのアンテナを試してみます。
 


 この間、VUにおいてFMアナログとデジタルの比較実験を続けています。アナログでノイズの中から何とか聞き取れる41程度の信号の場合、デジタルでは実にクリアに復調するケースが多々あります。まさに別世界。ほんと快適です。極端に弱い信号ではまったく復調しなくなるものの、その限界点は思いのほか粘りがある、との印象です。特に145MHzデジタル。QRPでどこまでできるのか、なかなか興味深いものがあります。


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水平AWXアンテナ

2018年04月21日 | AWXアンテナ


 145MHzと430MHz、デュアルで送信可能なAWXアンテナ。ここ数回の運用で、何度か手持ちで使う場面があり、垂直状態で使うよりも水平に寝かせた状態の方がSが上がるという経験をしました。偏波面は一様でないので相手局次第ではあるものの、おおむね水平の方がS1~2上がります。送信については相手局からレポートをもらったわけではないので不明。このアンテナは、給電の仕方によっても垂直、水平が変わるという説も散見されます。ただ、立てた状態が垂直とすれば横に倒した状態が水平なのか、それでは寝かせた状態はいったい・・・。自作したのは、エレメント長各49cm、芯線側を上に、網線側を下にそれぞれ「くの字」に給電する通常のタイプですが、このアンテナの動作はいま一つ分からないところがあります。とりあえず、地面に対し寝かせた状態を水平AWXアンテナとしておきます。






収納状態 長さ約25cm


 そんなわけで、三脚に水平設置で使えるようにしてみました。SWRを計ってみたところ、マッチングも両バンドとも特に問題なし。ベランダで受信した限りでは、やはりこの状態の方が良好に思えます。果たして送信はいかに? 次回の移動運用で使ってみます。




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神行堂山(南三陸町)

2018年04月08日 | 里山 移動運用


 南三陸町の中心部、志津川から西に入った山間に入谷があります。童子山、惣内山などの山々に囲まれた箱庭のような集落で、かつて養蚕が盛んだったとみえ、そこかしこに放置された桑畑やこの地方特有のスレート(玄昌石)屋根の民家が点在する里の風景が気に入り、何度か足を運んでいます。今日はあちこちで炭焼きの煙がのぼっていました。その入谷集落の最高峰が神行堂山、といっても標高461m。典型的な里山です。山頂へのルートはいくつかあるようですが、自分は山の神平からしか登ったことはありません。坂の貝峠からも登れるようですし、それとは別に山頂から北に下る踏み跡もあります。機会をみて踏査してみたいと考えています。


山の神平より





 登山口から約40分の登りで、あっけなく山頂着。寒の戻りで肌寒いものの、高曇りのまずまずの天気。この山にしても惣内山にしても、山中で人に出会ったことはありません。静かな里の静かな山。今日もXと自分のみ、登って下るまで誰に会うこともありませんでした。


山頂

AWXアンテナ


 さて、無線の方は、本日もJA7RTG局さん(福島県二本松市奥岳駐車場付近移動)と145および430デジタルDVモードでの交信実験。奥岳付近は季節外れの降雪と風で厳しい様子ではありましたが、双方100mWにて51-51で交信できました。雪の影響によるメリットの低下もあったようです。距離156km。たとえ信号強度が弱くとも安定して復調さえすればアナログより快適。ローパワーでもまだまだ距離は伸びそうな感触でした。

 終了後、D-STARの仙台青葉430レピーターに山掛けでアクセス可能かどうか試してみました。何度かアンテナの向きを調整して試したものの、残念ながらダウンリンクの戻りはありませんでした。楽勝で届くと予想していたのですが、甘くなかったようです。145MHzFMでは宮城県内のほか、岩手、秋田各局に交信いただきました。最遠方は秋田県山本郡八峰町の高峰山(367m)移動局。日本海側、青森県との県境の町とのことで、距離約208km。レポート51-55。不安なく交信を続けることができました(当局5W)。お互い低山にも関わらず奥羽山脈の山々を越え、よく届くものです。

 本日も交信いただきました各局さまに感謝。ありがとうございました。



登山口にて



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本日の萱ヶ崎山

2018年04月01日 | 里山 移動運用


 今日も萱ヶ崎山に登ってみました。前回から2週間しか経ってませんが、登山口は紅白の梅が満開となっていました。登山道の周辺はカタクリの葉が顔を出し、花を付けた株もちらほら。里山もめっきり春らしくなってきました。茂庭台団地から直登するこのルートは標識がない上に藪っぽく、他の登山者と出会ったことは一度もありません。今日も人とは会わなかったものの、偶然にもカモシカと出会ってしまいました。先方も驚いたようで、しばらくこちらの様子をじっと伺い、登山道の奥に消えていきました。良い写真が撮れず残念。市街地に近いこんな里山でもカモシカが住めるだけの環境が残っている、これはこれでありがたいかな、と思ったりもします。







 薄曇りの曇天ながら、山頂付近からは蔵王連峰が今日も一望でした。風もなくまずまずの運用日和。先週に続きJA7RTG局さん(白石蔵王移動)とデジタルモード(DV)でのスケジュール交信。145および430のデジタルにてロングにお付き合いいただきました。 


本日もツインデルタループ


 
 その後145MHzFMでCQを出したところ、福島県会津美里町の固定局から応答がありました。この山で会津の局は初めてです。レポート54-55。相手局は50W、こちらは5W。高台のロケから1段GPとのことで、驚くほど安定した信号で交信を続けることできました。距離約135km。帰宅後、カシミールで確認したところ、吾妻連峰の一切経や東吾妻山がまともに壁となる位置関係。反射なのかあるいは吾妻山回折なのか、ローパワーのこちらの信号がよく届いたものだと不思議な気分になりました。前回は0エリア、新潟の局も聞こえてきました。標高わずか370mほどの低山で、高圧線や鉄塔もあり、けっして良いロケとは言えない山ではあるものの、この山でしか得られない意外なパスがあるのでは?などとあらためて見直した次第です。

 



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