JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

DJ-G7で1200MHz運用

2024年01月07日 | 移動運用装備

 

 

 DJ-G7を購入したのは2012年12月、使用開始は2013年1月なので、かれこれ11年以上経過したことになります。当初は1200MHzの伝搬に興味があり、山岳移動局同士でスケジュールを組み、山頂間での交信実験を楽しみました。ただ、付属ホイップ+1Wということもあり、意外なほど飛ばず、印象としては特小交信(420MHz帯 10mW)とさほど変わらなかったような記憶があります。特小同様、電波の通り道、信号の強弱を探りながら交信を続ける感じで、地面すれすれで交信成立、などということもあったように思います。使用開始から半年ほどで送信できなくなるトラブルがあり、修理に出しました。その後は特にトラブルはなく、アンテナも5エレプリンテナや10エレループを導入したところ、別世界という感じで、そこそこ楽しめたようには思いますが、なんといっても運用局が少なく、いつのまにか物置で眠ってしまった、そんな経過をたどっています。4年ほど前、IC-9700が出始めたころ、1度物置から取り出したことがありますが、1200MHzの状況にあまり変化なく、また眠ってしまいました。このリグは2022年6月、生産終了となったようです。

 

 

 IC-905も発売され、移動局はどうかわかりませんが、ワッチされている固定局はそれなりに増えているのでは?ということで、物置から再び取り出し、1月3日および本日、大年寺山にて使ってみました。

 

 膝の故障やらいろいろあって、大年寺山も約1年ぶりです。以前はなかった熊目撃情報注意の標識がありました。

 

 北東方向に開けた空き地に10エレループを設置、1200MHzメインにてCQを出したところ、1月3日は5局、本日は3局に応答いただきました。ほとんど仙台市内の固定局、1局のみ石巻市の移動局。もう1局、柴田町移動局との交信を試みたものの、こちらには41で入感、相手局には届かなったようで、交信不成立。サイドの切れが半端なく、アンテナを回すのみでなく、上下方向にも動かして信号を捉える、やはりそんな運用が必要なのかもしれません。いづれ面白い伝搬ではあります。交信の中で1200MHzの最近の状況も多少知ることができました。お相手いただいた各局に感謝です。

 

 10エレループはかさばるので、山歩きに持って行くには難があります。もう少し装備を見直して、今シーズン、近場の里山からでも運用してみようかと考えています。

 

 

 

 

 

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簡易的片支持ブーム その2

2022年12月01日 | 移動運用装備

 

 

 八木アンテナを垂直偏波で使う場合、マストや同軸ケーブル引き回しによるエレメントへの干渉が起きやすく、以前、送受信性能を大きく損なうということを経験し簡易的な片支持ブームを自作しました。

 

 ケーブルの引き回しでどのように影響するのか? 実際に引き回し方を変えながらあるいはケーブルをブラつかせながら受信してみると一目瞭然です。送信の影響は電界強度計で測ったり相手局からレポートをいただくことになりますが、明瞭に変化します。信号が低下したり了解度が悪化するような良くない引き回し方であってもSWR的には良好だったりするのでかえってやっかいで、八木アンテナの落とし穴と言えるかもしれません。

 ケーブルはエレメントに対し真横に引き出してからマストに沿って下すのがベストで、メーカーなどからも八木をシングルで使う場合は片支持ブームの使用が推奨されている通りかと思います。

 

 ということで山岳移動用に作った簡易的な片支持ブームを使い続けてきたのですが、1)形がT型で収納に難がある、2)クリップ2個使用で寒い時期は意外と手間取る、など使いにくい点がありました。

 今回はブーム長を前作より10cm短くして15cmとし、自重と応力を抑えてクリップ1個で固定することにしました。写真の通り前作以上に簡便なものです。重さ40g、I型形状で取り付けやすさと収納も良くなりました。応力が加わるクリップ部分はボルトと接着剤で面的に固定。アンテナとの接続はこれまで同様塩ビパイプ差し込み式としました。

前作(上)と今回作

 

 重さ120gのVUデュアル八木(145MHz2エレ、430MHz3エレ)を取り付けてみたところ、クリップ1個でも問題なさそうで、ブームを短くしたこともあってもう少し重さのある自作八木でも耐えられるようです。不安がまったくないわけではありませんが、手元での短時間の運用なのでこれで良しとします。

 

 

 ただ、アンテナとの間隔はわずか15cm、エレメントへの干渉を打ち消すのに十分なのか、というのはまだよくわかりません。一応、電界強度計で測ってみて、この間隔でも大丈夫そう、という感触はあります。

 

 

 里山は標高が低い上にさほど眺望に恵まれているわけでもなく、ホイップ系では厳しい場面があって、やはり小型八木が有利なようです。さっそく次回、使ってみたいと思います。

 

 

 

 

 

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山の無線装備(現状編)

2022年10月01日 | 移動運用装備

 

 

 山での無線運用を続けてかれこれ15年ほど、交信中いつも話題になるのはリグやパワー、アンテナ、バッテリーのことで、自分はほとんど145MHzのみなので、機材といっても知れているし、すべてザックに入るものばかりで大げさなものはありません。ただ、登る山や運用時間を想定していくつか使い分けており、自分の体力技量、標高や天候などの条件、それらと無線という趣味の両立、簡素な装備ながらそこにさまざま悩みどころもあるし、試行錯誤もあるわけです。それらは過去にも何度か書いたとおりですが、この間、気に入って使っている装備・機材について、使い続けている古いものや新たに導入したものなど経過や感想を含めて書いてみます。「自分的・山の無線装備」現状編。

 

<リグ・パワー>  

 ハンディ機はほとんど使わなくなりました。IC-705とFTM-10Sがメインリグです。天候悪化でIC-705をひどく濡らしてしまったことがあり、以降、特に奥山ではFTM-10Sを使うことが多くなりました。山に「濡れ」はつきもので、古い機種ながらやはり防水リグは安心感があります。どちらも10W可。山頂のロケなら小パワーでよく飛ぶし、あえてQRPという楽しみ方も一理かと思います。一方、周りの障害物がない分、平地以上にパワーの違いが明瞭になるのも山頂であって、アンテナ次第といっても狭い山頂など八木が使えない場合も多いわけです。5W以下で遠方の局のスケルチが開かず10Wでは気づいてくれる、あるいは多少でもメリットが上がり応答いただく、そんなケースが実感として多々あり、常にフルパワーにするかどうかは別として、山で10W、そこそこの手ごたえは感じられます。残念ながらFTM-10Sは生産終了となってしまいました。山岳でも使い手の良いリグで、せめてユーザーサポートの継続を願いたいところです。今さらながらではありますが、防水の他にもIC-705にないFTM-10Sの良い点があるので挙げてみます。

・同じ10W でも消費電流が2A以下(実測1.91A)。

・12V給電の場合もほぼフルパワーが維持される(IC-705はパワー低下)。

・本体とコントローラーが別で、同軸ケーブルが短くて済み運用の自由度が高い。

・送信時にPTTを押し続ける必要がなく疲れない(1回押すと送信、再度押すと受信)。

 

 特に低消費電流がこのリグの最大の特徴で、2A以下で10W出せる省エネ・高効率の機種は他に例がないと思います。その分、バッテリーは小さく軽いもので済むわけで、山では本当にありがたいです。数年前に受信音が聞こえなくなる不具合で修理に出し、その際、受信感度、送信出力についても再調整を依頼しました。修理から戻ってきたリグというのは愛着が深まるもので、可能なうちはメインリグとして使い続けるつもりです。IC-705はSSBやD-starに出たい時とか、熱の問題もあり主に寒い時期の運用が中心です。

 

<バッテリー>

 重量と容量のバランス、ノイズの有無、安定性、信頼性などなど、これまでさまざまなものを使ってみて、2年前からPDバッテリー(USB・Type-C出力12V 3.0A / 15V 3.0A)に落ち着いています。大容量のRP-PB201(20000mAh)と小容量のJMB-F100PD(10000mAh)を山行、運用時間、使用リグで使い分けており、主にRP-PB201はIC-705に15V給電、JMB-F100PDはFTM-10Sに12V給電として使います。この組み合わせでIC-705は3~4時間、FTM-10Sは2.5時間ほど持ちます(145MHz・FM・10Wにて)。両方とも山で20回ほど使ってみて不安に感じたことはなく、ノイズも特段気になったことはないです。充電もハイスピード。劣化の様子もなく信頼できるバッテリーと思います。以前にはPDやType-Cの登場などというのはまったく予期せぬことで、バッテリー周辺の進化にはほとほと驚いてしまいます。

 

<アンテナ >

 自作のほかメーカー製を改良?するなどしてさまざま使ってきました。今は自作3エレ(OWA八木)、J型アンテナ、サガのアローライン(AL-144F)のいづれかを持っていくことがほとんどです。どれも本体150gほど、ザックにポロッと入り、ポールにクリップで取り付けるのみで設営の手間もないです。使用頻度ではアローライン。風に強く天候に左右されにくいため、ついこれをザックに入れてしまいます。今使っているAL-144Fは2代目で、いろいろといじり過ぎた1代目からさらに軽量化し、細めのRG58ケーブル3mを給電部に直結しています。本来5D2V専用のため、網線側の固定に一工夫必要ですが特に難しいこともありません。3エレ、J型アンテナもRG58ケーブル3mを使用。コネクターはすべてBNCに統一。現地で手間のないのが一番です。3本とも性能的には特に不満なく、よく飛んでくれます(運用実績は毎度の移動記事に記載)。

アローラインと機材一式

 

<アンテナ設置ポール>

 長い間、三脚の重さが最大のネックでした。これに替わる「折り畳み式モノポール」を自作してみたものの、いまひとつ。たどり着いたのが雪崩捜索用のプローブ(ゾンデ)です。各種あり、使っているのはブラックダイヤモンド製の長さ240cmのプローブ。収納寸法45cm、重さ250g。もともと固い雪面に刺して使う道具なのでしなりがなく、好都合です。20~30cm地面に刺して固定するだけ。これで軽量アンテナなら問題なく上げられ、地上高2m以上を確保できるし、設置面積をとらず、目立ちにくいのも利点かと思います。地面が固くて刺さりにくいこともありますが、東北の山は岩場が少なく、たいてい大丈夫なようです。課題としては、3エレの場合、風で勝手に回ってしまうことと、カーボン製なのでアンテナによっては微妙な影響があるようで、ケーブルの引き回し方などさらに検証が必要かもしれません。

片支持ブーム、3エレ八木、RG58ケーブル、プローブ(収納状態)

 

 現状編としてはこんなところで、さらなる軽量化とか、工夫のしどころはまだまだあるように思います。すばやく設置・撤収でき、簡素でおっくうにならない装備が信条です。誰しも静かさを求めて山に向かうので、周りに登山者がいる状況では運用を控える、もしくは即撤収。なるべくなら人の少ない山を選び、山頂にこだわらず、山中身軽に歩き回り、見晴らしの良い適地があれば、良く整合のとれたアンテナでしばし交信を楽しむ・・・現実はなかなかそうもいかず、そうなってもいないのですが、そんな山岳移動が理想ではあります。

 

 

 

 

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IC-705 ヒートシンクに戻す

2021年12月11日 | 移動運用装備

 

 

 冷却ファンを取り付けることで放熱効果が高まるのは間違いないものの、メリットよりもデメリットの方が気になり、ヒートシンクに戻すことにしました。

 

 理由としては

 1)ファンからのノイズがパッチンコアを付けても皆無と言い切れない

 2)同じPDにつなぐとリグへの給電が不安定になる現象がみられる

   (PDの種類によるかと思います)

 3)ファン用電源ケーブルが1本追加されて煩わしく設営、撤収の手間が増える

 

 IC-705の冷却、けっこう悩ましいです。固定局で使う分には電源も別にできるし、ノイズも特に問題になることはないかもしれません。でも、山では制限が多く、ケーブルも少ない方が良いわけです。実際使ってみるとファン用電源ケーブルのひと手間がけっこう煩わしく感じます。自分の場合、運用中に他の登山者が登ってきたら撤収し別の場所へ、という感じなのでやはり簡便で機動的なのが一番です。これから冬場は手もかじかんでくるのでなおさらかと。

 

 

 ヒートシンクは7cm×5cm×1cm。IC-705のバッテリースペースのシャーシ部分はいろいろと微妙な凹凸があり、ヒートシンクの下にアルミテープと熱伝導シートを張り密着度を高めています。ファンほどの放熱効果は望めないのですが、自分的にはこの方法がしっくりくるようです。今日は気温10度前後、微風。運用中TEMPメーターがレッドゾーンに上がることはありませんでした。

 

 暑い時期になったら何らか工夫して冷却ファンにまた戻すかもしれません。

 

 

 

 

 

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IC-705 冷却ファン

2021年11月27日 | 移動運用装備

 

 

 鷹討山の運用では久しぶりに145MHzDVモードでロングQSOを続けました。10W運用だったこともあり、後半では送信のたびにTEMPメーターがレッドゾーンを行ったり来たりという感じで少し心配になりました。付属バッテリーを外してヒートシンクを取り付けているとはいえ、FMおよびDVモード10W出力で長時間運用の場合、レッドゾーンは覚悟しなければなりません。

 ということで冷却ファンを試してみることにしました。純正乾電池ケースにファンを組み込む方法とかスリット部分に取り付ける、あるいは百均のクールファン活用などネットでいろんな情報が出ており参考にさせていただきました。アマゾンで検索するとスマホ用冷却ファンなどというのもあり、この手のものがいくらでも表示されます。世の中には熱くなる商品が増殖しているということでしょうか。

 

  IC-705のバッテリー収納スペースはプラスティック部分が9cm×6cm、その下のアルミシャーシ部分は多少狭くなり、さらにいくつかの凹凸や接点があります。冷却ファンのみであればシャーシに密着させる必要もないわけです。

 

 考慮したのは、1)バッテリースペースへの装着・固定、2)電源ケーブルの取り回し、3)冷却効果、の3点。自分が購入(アマゾン)したのは縦6cm×横6cm×幅1cmのごく一般的なUSBファンで、取り付け可能な最大の大きさかと思います。

 

シャーシの穴は樹脂板でカバー

PDバッテリーから容易に給電

収納時

 

 さっそくバッテリースペースに装着してみると少しきつめの固定具合が絶妙で、705のためにあるのでは?と思ってしまうほどジャストフィットしてくれました。厚みが1cmなので出っ張りもなし。ケーブルはスペースの空いた部分に格納することにしました。吸出しでも吹き付けでも効果はあまり変わらず、これまで使ってきたヒートシンクに比べると冷え方はだいぶ良さそうです。耐久性に疑問なところはありますが、しばらくこれを装着して使ってみます。

 

<11/28追記 ノイズ発生>

 本日移動で上記のファンを付けて運用したところ、145MHzにおいてノイズが乗ることに気づきました。55くらいの信号であればあまり問題になりませんが、51~52程の弱い信号の場合、ノイズに埋もれて変調が聞き取れなくなってしまいます。同じ信号でDVモードに切り替えたところファンなしでメリット5、ファンを入れるとまったく復調せず、変調の気配すらなくなってしまいました。帰宅後、スコープでもノイズレベルの上昇が確認できました。試しにファン側にパッチンコアを付けたところノイズは感じられなくなり、弱い変調も取れるようになりました。コア1~2個で効果あります。ファンの種類や個体差もあるかと思います。他のバンドへの影響はわかりません。

 

 

 また、運用中ファンのUSB端子をPDから抜き差しすると、リグの電源が落ちるという現象もありました。そのままですぐ復帰はします。PD側の仕様なのかもしれません。この状態でもう少し様子を見てみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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アルミパイプのハンダ付け

2021年09月26日 | 移動運用装備

 

 

 アンテナのエレメント材としてアルミパイプをこれまで使わなかったのは、変形しやすい理由のほか、ハンダ付けができないと考えていたからです。接合するには溶接したりバーナーでロウ付けするなど敷居が高いうえ、細かい部分には向かないのでは?との思い込みもありました。ところが最近、アルミであっても手軽にハンダ付けできるらしい、ということを知りました。アルミが本当にハンダ付けできるとしたらかなり活用の幅が広がるのでは? でも、使用に耐えうる強度は確保できるのか? 半信半疑ながら、自作した3エレ八木のエレメントで試してみることにしました。

 

 

 共立エレショップで扱っている「アルミ用ヤニ入りハンダ」というものを購入。1m530円と普通の工作用糸ハンダに比べ割高です。

 特殊な4芯フラックスが入っているそうで、説明では

・アルミ及びアルミ合金のはんだ付が容易
・電解腐食に対して大幅に改善
・アルミとほとんどのアルミ合金・異種金属に対し優れた浸透性を持つ

 などとされています。

 

 太さ4mmのアルミパイプと丸端子のハンダ付け。丸端子の素材は銅100%に錫メッキしたもの、半田ごては90Wの工作用でいつも使っているものです。

 

 丸端子を装着したアルミパイプにコテ先を当て、対象物を30秒ほど熱したところでそっと糸ハンダの先端を接触させると、これまでにないフラックスの匂いが立ちのぼってきました。さらに二度、三度と糸ハンダを接触させている内、今度は十分に熱せられたアルミパイプ表面を流れるようにハンダが融けていく様子が見てとれました。思いのほか簡単に接合。いつものハンダ付けと特段変わらず、拍子抜けするほどです。冷めてから確認したところ、しっかり一体化しているようで接合部が外れたりする心配はなさそうです。強度的にもたぶん問題なし。

 

3エレ八木に装着

 

 それにしてもアルミがこんな簡単にハンダ付けできるとは・・・。ちょっとした驚きでした。銅パイプに比べ数分の一の軽さ、今後はアンテナやコイル作りにアルミを使ってみようかと思います。自分が知らなかっただけかもしれませんが、糸ハンダの世界もいつの間にか進化していることを実感した次第です。

 

 

 

 

 

 

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簡易的な片支持ブーム

2021年09月18日 | 移動運用装備

 

 

 泉ヶ岳での運用の際、同軸ケーブルの引き回し方により信号が大きく変化することにあらためて気づかされました。八木アンテナの意外な落とし穴と言えるのかもしれません。固定の場合は問題ないと思いますが、移動では毎回引き回し方が変わったりします。室内で再現してみたところ、やはり後方もしくは横に延ばすのがベスト。エレメント近くのマストで束ねたりするとSWR的にはさほど問題なくとも信号は悪化します。ということで、給電部コネクターから横にケーブルを伸ばせるように簡易的な片支持ブームを作ってみました。

 

 

 

 以前も三脚ネジにストレートブラケットを取り付けて突き出す器具を作ったことはありますが、スチール製で重く、三脚以外のモノポールには使えない不便さがありました。今回は角材と目玉クリップ2個でポールに固定する方法としました。アンテナの固定は塩ビパイプ差し込み式。写真の通り簡便なものです。長さ25cm、重さ70g。

 

 

 

 まだ実際に使ったわけではありませんが、三脚ポールにもモノポール(地面突きさし)にも対応可能となり、クリップ2個使用で自作の軽量八木なら問題なさそうです。わずか25cmであっても横に延ばすことでケーブルの影響が抑えられ、アンテナ本来の性能を引き出せるのでは?と少し期待しています。次回の運用で使ってみます。

 

 

 

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PDモバイルバッテリーの容量

2021年07月31日 | 移動運用装備

 

 

 USB Type-C・PDバッテリーの登場で山岳移動時の電源問題はほとんどなくなり、大小2つのPDを必要に応じて使い分けています。容量は10000mAhと20000mAh。小さい方は大きさ重さ運用可能時間とも半分ほどで、これはこれで使い勝手は悪くありません。

 

 さて、モバイルバッテリーの容量はどんどん大きくなって20000mAh程度は普通並みといったところです。容量ばかり大きくて12V~15Vで3Aを出せないものも多いです。無線機で使うには容量にかかわらず45Wh以上必要ですが、意外に少ないのです。それにしてもこの容量って実際のところどれほどのものなんでしょうか。

 

 

 ハンディ機やIC-705に付属するバッテリーは2000mAh前後。とすると10000mAhのPDは5倍もの容量?と思ってしまいますが、重量から考えてもそんなはずはありません。

 

 IC-705の付属バッテリーBP-272 7.4V  1880mAh

 PDモバイルバッテリー(小)   3.7V 10000mAh

 

 リチウム単体セルはおおよそ3.7Vなので、BP-272はセル2個直列で7.4V。一方のPDバッテリーはセル複数を並列にし5V~20Vに昇圧していると考えられ、並列なので3.7V(もしくは3.6V)で容量表記されています。これを7.4V換算にすると、3.7×10000/7.4=5000mAhとなりBP-272の約2.5倍の容量となります。付属バッテリーと比較してどの程度の容量なのか、わかりやすくなるという話です。BP-272の重さ100g、PDは200g、エネルギー密度はなかなかのものです。

 

 ハンディ機に外部給電する場合は12V、IC-705の場合も12Vまたは15V給電となるので、実際の運用では

 

12V 3.7×10000/12=3083mAh

15V  3.7×10000/15=2466mAh

 

 20000mAhのPDであればこの倍。あくまで目安にすぎませんが、これまでの運用からみてもこんなところかと思います。

 20000mAhのPDバッテリーの場合、IC-705に15V給電しFM10W出力(3A弱)で4時間ほど持ちそうな感触です。蔵王熊野岳で4時間近く運用しましたが、SSB中心だったため半分の消費で済みました。猿鼻山では10000mAhのPDを使いFM10Wで2時間運用し(FTM10S)、6割の消費で余裕でした。大小どちらもシャットダウンするまで使ったことはありません。通常の登山の際は10000mAh、無線運用を目的に登る場合は20000mAhを持っていけば十分、そんなおおまかな理解で使っています。

 

 

 

 

 

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IC-705の12V給電 再実験

2021年07月05日 | 移動運用装備

 

 

 前回の記事でIC-705に12V給電した場合、5Wが上限となったことを書きました。以前に別のPDから給電した際には7Wほど出ていたことから腑に落ちず、二つのバッテリーで再度実験してみました。

 

 

 小型モバイルバッテリーJMB-F100PDから12Vケーブルで給電。IC-705は10W設定で送信。その結果、11.7V、2.27A、パワー計は7Wを示しました。前回は何かの間違い?と思いつつ、何度かPTTを押しているとなぜか1.95Aに低下し、パワーも5W弱に下がってしまいました。前回と同じ状態。再度PTTを押すと7Wに戻ったり、5Wに下がったり・・・??。

 

 

この場合7W出力

こうなると5W弱

 

 次にもう一つのモバイルバッテリーRP-PB201につなぎ直しました。11.8V、2.33A、パワー7Wを表示。同じことを繰り返しましたが、上記のような現象はなく、安定して7Wとなりました。問題なし。

RP-PB201にて

 

 JMB-F100PDに12Vケーブルをつなぎ10W送信した場合、原因はわかりませんが不安定になるようです。単に個体の問題かもしれませんが、モバイルバッテリーというのは実際に使ってみて気付くことが多いです。たとえ仕様を満たしていても機種によりいろいろあるのはいつものことではあります。ということでJMB-F100PDとIC-705の組み合わせの場合は、15Vケーブルで給電するのが無難なようです(この場合問題なし)。

 

 ちなみにFTM-10Sに12Vケーブルでつないだ場合は、もともと2A以下で10W出せるのでこのような現象は起こりません。12V給電でも安定して10W弱のパワーとなります。

 

 

 

 

 

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IC-705とFTM-10Sの消費電流

2021年07月03日 | 移動運用装備

 

 

 小型モバイルバッテリー(JMB-F100PD)をつないでIC-705とFTM-10Sの消費電流およびパワーの出方にどのような違いがあるのか比べてみました(145MHzFMにて)。バッテリー・USB電流計・リグ・パワー計・ダミーロードの順で接続。

 

 

 

 受信時は両機種とも0.23Aで変わりませんでした。液晶表示の大きいIC-705が不利と思いましたがそうでもありません。続いて送信時。

 

15Vケーブルで接続した場合。

 

< IC-705 >  

10W設定 2.6A  5W設定1.94A   3W設定 1.06A

 

< FTM-10S >   

10W 設定1.91A (5W設定なし)  3W 設定1.06A 

 

となりました。

 

 この際の実パワーはどれも設定どおりとなりました。IC-705の5WとFTM-10Sの10W時の消費電流がほぼ同じ。つまり同じ消費電流でFTM-10Sは倍のパワーが出せるということです。

 

IC-705 10W

FTM-10S  10W

 

 次に12Vケーブルで接続してみました。

 

< IC-705 >  

10W設定 1.98A 

 

< FTM-10S >   

10W設定 1.96A 

 

 この際、IC-705の実パワーは5Wとなりました。5W設定に落としてみたところ消費電流変わらず、パワーも5W変わらず。IC-705に12V給電した場合は5Wが上限となりました。RP-PB201をつないだ時は12Vケーブルでも7W程の実パワーとなるので、モバイルバッテリーの機種によって多少の違いがあるのかもしれません。一方、FTM-10Sでは10W弱の実パワーとなりました。12V給電でもほぼ設定どおりのパワーとなります。

 

IC-705 12V給電 10W設定

FTM-10S 12V給電 10W設定

 

 給電電圧ごとの消費電流、実パワー、比べてみるとけっこう違います。

 

 

 FTM-10Sは10W送信時の消費電流2Aと仕様にも明記されています。測定した結果はその通りで、あらためて省エネかつ効率の良いリグと感心しました。生産終了との話もありますが、このリグも捨てがたく、大事に使いたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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IC-705 小型モバイルバッテリー

2021年06月19日 | 移動運用装備

 

 

 USB- Type Cモバイルバッテリーの登場で山岳移動時の電源問題はほぼ解消されたといってよいと思います。IC-705を導入して以来、外部バッテリーとして約8ヵ月、回数にして20回ほどRP-PB201を組み合わせて使ってきましたが、問題な点や不安に感じることは一度もありませんでした。信頼できるバッテリーと思います。ただ自分の場合、運用時間は2時間前後のことが多く、10Wフルパワーでも半分も減らないことが多いです。重さも370gあり、容量は少なくて良いのでもっと小型軽量のものあればと思うようになりました。ネットで探したところ15V3A仕様で小型のものは意外にないのです。大容量を謳うものが多く、当然ながら重いわけです。そんな中で、コンピュケースジャパンというところのJMB-F100PDという機種が見つかり、早速購入してみました。在庫が少なくなっているようで色はピンクのみでした。

 

  付属バッテリー    JMB-F100PD     RP-PB201

 

<仕様>

容量:10000mAh
入力:Type-C  5V 3.0A / 9V 3.0A / 12V 3.0A / 15V 3.0A / 20V 2.25A
出力:USB-A  5V 2.1A
出力:USB-A  5V 3.0A / 9V 2.0A / 12V 1.5A
出力:Type-C  5V 3.0A / 9V 3.0A / 12V 3.0A / 15V 3.0A / 20V 2.25A
寸法:109×62×21.5mm
重量:200g

 

 RP-PB201と比べ充電容量半分、重さ、大きさもほぼ半分で、手に持つとそれ以上に軽量コンパクトに感じます。日本製のリチウムセルを使っているとのことですが、製造はmade in chinaです。0~100%まで1%単位で残量表示があり、電源ボタンを押すと残量が表示され、電源が入っていることがわかるようになっています。RP-PB201ではケーブルをリグにつなげば給電されますが、この機種はボタンを押して電源を入れないと給電されない仕様のようです。

 

充電中 Type-C充電器でのみ可

 

 IC-705に15Vトリガーケーブルでつないでみました。受信時0.21A、145MHzFMにて断続的に送信したところ、

 

10W 14.6V、3.17A

9W 14.7V、3.05A

8W 14.7V、2.98A

5W 14.8V、2.37A

3W 14.7V、1.89A

 

 となりました。9~10Wでは仕様を超えた電流が流れているもののダウンすることはありませんでした。10W可能です。ただ、バッテリー側の負荷を考えるとFMの場合8Wほどに抑えておいた方がよいのかもしれません。ノイズの有無については安定化電源と差し替えながら比べてみて、特に気になるものは感じられませんでした。

 

8W送信時

5W送信時

 

 モバイルバッテリーはどれも当たり外れが多く、使い始めが良くても数回でダメになることもあれば、逆に使うほどに安定してくることもあります。この機種は軽量、コンパクト、かつ10W送信も可能なので、運用時間が長くないのであれば重宝に使えそうな印象はあります。実際のところどの程度持ちこたえてくれるのか、残量表示の何%でリグの電源が切れるのか?など、何度か使ってみてまたレポートしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

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IC-705ヒートシンクを試す 

2021年01月04日 | 移動運用装備



 1月2日、3日、近くの大年寺山からニューイヤーQSOに参加、発熱対策としてIC-705に取り付けたヒートシンクの効果を確かめながら両日とも2時間ほど運用しました。


 2日は大年寺山の山頂部公園から145MHzFMにて運用。あえてヒートシンクは取り付けず、付属バッテリーを外した状態で放熱しながらフルパワー10W(外部電源)にて交信を続けました。約1時間経過し、15局目あたりでTEMPメーターは紫色ゾーンとなったものの、そこからの上昇は緩やかで、結局約2時間で25局に交信いただき、レッドゾーンに至る前に終了としました。







 3日は同じ大年寺山の東側公園から430FMと144MHzSSBにて運用。この日は少し改良したヒートシンクを装着。ヒートシンク底面にアルミテープを重ね張りし、バッテリースペースのアルミシャーシとの間に隙間が出ないよう密着度を高めてみました。




 両バンドともフルパワー。はじめに430FMにて10局に交信いただきました。145MHzFMは周波数がほぼ埋まる盛況ぶりでしたが、430は連続して呼んでいただいたかと思うといったん途切れ、間をおいて再度CQを出してまた呼んでいただくといった感じでした。約1時間経過しTEMPメーターは青色4個点灯で止まったまま。続いて144MHzSSBにて、こちらも同様に連続して呼ばれたかと思うと後が続かず、それでもポツリポツリと10局に交信いただきました。この日は約2時間半の運用。TEMPメーターは青色4個点灯から上昇することはありませんでした。











 両日とも気温1℃前後、いわば冷蔵庫の中で運用しているような状態で、雪の冷却効果が加わったかもしれません。運用状況も多少異なります。それでも1日目と2日目の違いは明らかで、ヒートシンク(改良)の効果が実感されました。着脱は自己融着テープを丸めたものを隙間に挟んでいます。あまりスマートとはいえないのですが、しっかり固定され問題ないようです。外部電源+ヒートシンク。この状態でしばらく使ってみることにします。


<430MHzプリンテナ>
 430 MHzの運用は作ったばかりのプリンテナを使ってみました。受信を比較したところRH770よりも良く5/8λダイポールにわずかに及ばない、との感触でした。と言ってもさほどの違いではありません。気仙沼市固定局のCQが51で聞こえ、方向を合わせ呼んでみました(距離約95km)。コールサインのラストレターが取れないとのことで何度か送ってみましたが了解いただけず、交信に至りませんでした。パワーの違いもあるかと思います。機会をみて送信を含め試してみます。







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IC-705の簡易的アンテナアナライザー機能

2020年12月29日 | 移動運用装備



 アンテナの自作をしたり、アンテナ測定や調整が楽しく、それ自体を趣味としているので、山岳移動をする際も時々アンテナアナライザーを持参します。環境によってアンテナ特性がどのように変化するのか、といったことにも興味があり、実際、地形や植生等で変化することが少なくありません。興味の多くはアンテナの振る舞いに向けられているので、無線運用はほとんどしないで、測定のみに時間を費やすこともあります。ただ、無線機、アンテナ、バッテリーなど機材一式に加えアナライザー(AA-200)を持つと結構な重さになり、これが悩みの種でもあるわけです。

 実は購入して初めてわかったのですが、IC-705にはアンテナのSWR測定のみでなく、バンド内のSWR数値をプロットして視覚化する機能が搭載されています(プロット測定)。バンド内全域のSWRを把握したり、共振点がバンド内のどこにあるのか、といったことをおおよそ把握できる優れた機能で、いわば簡易的なアンテナアナライザーと言えるかと思います。HFから430まで全バンド可。周波数ピッチは10、50、100、500KHz。最大13本の棒グラフで表示され、SWR1.5を超えると赤色になります。アンテナの挙動とその輪郭を得るには十分かと思います。数回のタッチ操作とPTTを押すだけなので手袋をしたままでも操作可能で使い勝手も悪くありません。無線機+アンテナアナライザー付属。こんな優れた機能が搭載されていることを知り、とても得した気分になりました。IC-7300で同じことができるようですが、移動運用前提のIC-705の場合、この機能のありがた味はより大きく、自分的にはこの点だけでも価値があると思っています。


430㎒ モービルホイップ(CSB7900)


145㎒ アローライン


7㎒ EHアンテナ


 欠点というわけではありませんが、今後もし改良されるとすればこのようにしてほしい点をあげてみます。

①棒グラフではなく、曲線で表示できるようになればなお良い。棒グラフでもおおよその共振点はわかりますが、曲線であればより明確となります。

②IC-705はアマチュア無線機なのでアマチュアバンド内でのみ送信可能なわけです。なので、バンド外は測定できません。ここがアンテナアナライザー単体と根本的に異なるところです。自作アンテナ等で、共振点がバンド内にあれば良いのですが、バンド外であった場合は役に立ちません。バンド外も10mW以下の微弱な電波を出して測定できるようになると完璧かな、と思います。法令的な問題があるかもしれませんが・・・。

③今後、ハンディ機(ID-52プラス?)にもこの機能が搭載されることを期待。

 というわけで、アンテナ自作の際は別にアナライザーが必須ですが、バンド内に調整が取れていて、現地で微調整といった用途にはとても便利に使える機能と思います。装備の軽量化もできそうです。







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IC-705  VU帯(FM)の受信感度

2020年12月27日 | 移動運用装備

 IC-705の受信方式は、VUを含め25MHz以上がダウンコンバージョンIFサンプリング方式とのことです。VU帯でどの程度の受信感度なのか、スーパーヘテロダインのID-51やFT817と比較してどうなのか、IC-705を購入したのはそんな興味が涌いてのことです。

 この1ヶ月ほど、主に145MHzFMにて聞き比べをしてみました。3機種とも付属(内部)バッテリー。IC-705はプリアンプオン。自宅ベランダのアローラインにて、固定局からの弱めの信号をID-51(初期型)、FT817(ND)と切り替えながら耳を傾けました(あくまで自分の環境と耳での感触です)。

 その結果、
 ID-51>FT817≧ IC-705 となりました。






 31程度の信号。なにかを話しているのはわかるが何を話しているのかまでは判別しかねる微妙な信号の場合、ID-51は話の内容が断片的にでも了解でき頭一つ抜け出ています。FT817と IC-705はほとんど了解できません。FT817はFM特有のノイズレベルが高いものの、ノイズのベースが均一的で、かつ高音域が立ってわずかに変調の片鱗をとらえやすい感じがあります。IC-705はFMノイズ音がほどよく抑えられているものの、粒状のブツブツノイズを拾いやすいようです。ノイズリダクションを効かせるとかえって変調のエッジが甘くなりとらえにくくなります。FMの場合、この機能は通常オフでよいように思いました。41~51くらいの信号ではブツブツノイズは気になるものの了解度にあまり差はなくなります。ざっくり言えば同等と言えなくもないのですが、厳しく見ればIC-705の受信感度はわずかにFT817に及ばず、との感触です。ID-51との比較では感度の差がより感じられ、ノイズに埋もれそうな微弱信号の場合はID-51に分があります。これらは430MHzFMに関しても同様の傾向です。


 感度のみが受信性能のすべてではないものの最新機のIC-705にはもっと頑張ってほしいというのが正直なところです。HF帯は悪くない印象があり、それより上の周波数帯に関しては技術の蓄積されてきたスーパーヘテロダインに未だ及ばずということでしょうか。今後の改良に期待したいと思います。どのようなノイズを拾いやすいのか、野外ではどうか、隣接信号からのかぶり、SSBでの感度・了解度などなど・・・追々試しながら様子をみてみます。








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IC-705 ヒートシンク

2020年12月20日 | 移動運用装備

 IC-705には放熱用のスリットが設けられているものの、裏面の半分以上は付属バッテリーで占められ、十分な放熱は期待できません。この間の運用では気温が低かったこともあり、145や430FMでも付属バッテリーを外してアルミシャーシをむき出しにすれば、手で触れないほど熱々にはなりませんでした。ただ、終段デバイスの温度が一定以上になると自動的にパワーダウンする仕様となっており、放熱を効率化するに越したことはありません。

 安直な方法ですが、ヒートシンクを付けたらどうだろう?と考え試してみました。以前にテスラコイルの冷却用にマルツで購入した余りものですが、これがIC-705のバッテリースペースにジャストフィットしてくれました。縦5cm、横7cm、高さ1cm。アルミシャーシに底面を密着させ、隙間にゴム材を挟んで仮固定しました。いざという時は付属バッテリーを装着できるようにしておく必要もあるので、ヒートシンクを完全固定してしまうわけにもいきません。こんなものでも無いよりはましでは?






 本日、大年寺山にてJP7IEL局にお相手いただき、この状態で使ってみました。145MHzFMおよびDVにてパワー5W~10W。約1時間30分の交信中、時々ヒートシンクを触ってみたところ、徐々に熱くなって放熱されている様子がうかがえました。終段FETの温度を示すTEMPメーターもさほど上がらず推移。空冷ファンを取り付けたようにはいかないにしても、ある程度の冷却効果は期待できるかな、といった感触はありました。






 欠点もあります。付属バッテリーを外すとアルミシャーシと内部基板との間に穴が二つ開いているのです。放熱のためには良いのですが、元々考慮されていない防水性が皆無となり埃が入る可能性もあります。またバッテリー用の電気接点もむき出しになります。ということで、最も放熱が必要となる夏場は湿気も多くこの方法では問題があります。空冷ファンほど大げさでなく、もう少しスマートかつ有効な方法があれば、と考え中です。










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