JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

サイレントヒヤリングモード

2013年12月30日 | 特小・DCR運用


 最大10mWというローパワーの特小トランシーバー。微弱信号ゆえの様々な機能が搭載されています。BH47FRの取説をめくってみたところ、サイレントヒヤリングモードというのがありました。PTTを押し続けなくとも送信を続ける機能で、マイクゲインが自動的に高くなり、離れた部屋の様子を別のトランシーバーでモニターできます。連続送信なのでパワーは1mWに設定され、最大8時間連続送信し、終了となります。なぜ8時間なのかはわかりません。



 DJ-R20Dにもケアモニターという同様な機能があります。こちらは、DJ-R20D同士であれば親機から子機側の送信オンオフ操作も可能です。

 さて、このサイレントヒヤリングモードを使って何ができるのか?想定されているのは、お年寄りの見守りかと思われます。サイレントヒヤリング。意味深ですね。考えようによっては盗聴器のようなものです。まあ、自分がそうなったら、こういうもので見守られるのはごめんですね。それ以外の使い方としては、1mWを連続送信させ、信号がどの範囲、地点まで届くのかを実験するなどが考えられます。自分は持っていませんが、DJ-R100Dにはビーコンモードというのがあるようで、それに近い使い方ができるのでは?

 実は当局の無線部屋は家の中でも少し離れた位置にあるため、いつもワッチというわけにはいかないのです。試しにBH47FRをこのモードに設定して無線機の前に置き、DJ-CH27を胸ポケットに入れワッチしてみました。音声はきれいに拾ってくれます。無線機の前に座ってなくとも、家中どこでもワッチ可。シャックから一時離れなければならない、でもワッチは続けたい、というような場面では重宝しそうです。




 窓際に設置したマイレピーターも、年末、近所の買い物などの連絡で活躍しています。家中どこにいてもレピーター経由で応答できる、というのがスバラシイ。しかも子機側はパワー1mWで十分。近場の連絡にはDCRより特小が便利です。使い方いろいろ、特小、やはり侮れません。



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特小3エレ効果

2013年12月23日 | 特小・DCR運用

 この3連休、仙台はどんよりした寒い日が続きました。土日がCM、今日のみ休みが取れ、久しぶりの無線運用。ふくしまFK123局さんは福島市近郊の十万劫山。自分はご近所運用地の大年寺山。カシミール3Dでは、いくつものピークが遮り見通し外。特小はもちろんDCRも厳しそう、でも430+3エレに5Wなら何とかなるかな、と楽観。予定の10時。430およびDCRで何度か断続的に呼んでみたものの、まったく応答ありません。430でも信号の片鱗も感じられませんでした。距離64.2km。大年寺山から福島市とは過去に交信できており、ちょっと?な結果となりました。ふくしまFK123局さんからも何度も呼んでいただいたとのことでしたが、何も確認できませんでした。交信不成立、残念。



大年寺山より太平洋



 続いて、ミヤギIT03局さん。石巻市牧山移動。先日特小用7エレ八木を自作され、その効果を試したところですが、本日は自分も430用3エレを用いて、簡易的に八木効果を確かめてみることにしました。

 430用3エレ八木アンテナ
 ナテックNY430X3
 利得9dBi

 形状記憶合金製のねじ込み式エレメント、重さたったの200gということで、山でいつも重宝するアンテナです。3エレですが導波器2本、放射器1本で反射器はありません。通常は、手持ちすることで人体を反射器替わりとします。

 大年寺山―牧山の距離は46.7km。見通し。特小10mWでメリット5。続いて1mWにてメリット4。さらにこの状態で双方コンパンダ―機能オンに。バックノイズが消滅、了解度が上がってメリット5。コンパンダ―、いつものことながらお見事というほかありません。

 さて、この状態で3エレ八木のブームに沿って、P24Lをスライドさせてみました。その結果、第一エレメントと第二エレメントの間に置くことでもっとも信号が強くなるポイントが見つかりました。そして八木アンテナを特小機ごと回してみると、シグナルの強弱を確認でき、八木効果の出ていることが見て取れました。みやぎIT03局も自作7エレを使用。双方八木により、1mWでもスケルチが開き、Sメーター1個点灯。10mWとほとんど変わらない通信品質となりました。



 次にNY430X3の放射エレメントの上部のみ取り外し、ここにP24Lを置いてみました。上記の方法と違ってエレメントはきれいには並びません。結果、ほぼ同等の効果。この他、3エレの前方と後方でも強くなるポイントがありました。特小機の位置決めをするのは最初の方法が最も簡単です。

 八木のブームに沿ってスライドさせるだけのお手軽方法ですが、手ごたえあり!です。マッチングがどうとかはさておき、実際、双方の了解度が上がっていることから、限界ぎりぎりの信号では、けっこう使えそうです。




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愛宕神社―牡鹿半島 特小実験

2013年12月15日 | 特小・DCR運用


 久しぶりに休みが取れたというのに、今朝の仙台は一面真っ白。天気次第では、近くの里山へと考えていましたが、あきらめてのんびりモード。

 DCRをワッチしているとミヤギIT03局とミヤギTM109局の交信が聞こえてきました。IT03局は牡鹿半島の御番所公園移動とのこと。交信終了を待って、お呼びしたところ、メリット5。今日はショート運用とのことで、自分も急いで愛宕神社に登ることにしました。


牡鹿半島方向

 雪で滑そうな階段を上ること15分。神社からいつも見えている泉ヶ岳も雪雲の中。牡鹿半島、金華山方面も真っ白で何も見えません。そして山手から冷たい雪がちらついてきます。DCRでお呼びしたところ、双方メリット5+アンテナマーク1本。安定した信号を確認して、特小実験へ。


 牡鹿半島の突端にある御番所公園までは約57km。内、9割は海上となります。カシミールでは見通し判定ですが、愛宕神社より高そうなビルがちらほら散見される位置関係。本日のリグは、双方DJ-P24L。ベンチに座ったまま、こちらから10mWで呼んでみると、すぐにメリット5で入感との応答あり。こちらからもメリット5。RSでは51程度。ノイズが高めで、入感ポイントも広くはありません。



 続いて1mW。10mWと違って呼んでもなかなか応答ありません。少し動き回って信号を探すと、一瞬フワッと浮いてくるものの、ポイントが安定しません。ノイズにかき消されて了解不能。スノーノイズの影響? IT03局の方にも同様に所々変調は聞こえていたそうですが、レポート交換はならず。残念ながら1mW交信不成立。


愛宕神社ー御番所公園 見通し


 今回、IT03局自作の特小用6エレ八木を試してみたいとのこと。10mWで実験したところ、付属アンテナよりも信号が安定し、入感ポイントも広くなることが確認できました。付属ホイップで51の信号が52~53に上昇。また360度回してもらったところ、信号の強弱は明瞭に感じられました。でも強くSを振ってくるわけではありません。再度、単体で交信。若干ノイズが増えた印象ですが、さほど遜色はありません。先日のG7+RH770での受信比較の時も感じたことですが、P24L付属のホイップはベストマッチングとみえて、たった16cmではあるものの、侮れません。

 ミヤギIT03局には、本日も寒い中、特小実験およびFBQSOありがとうございました。



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中型ループゲルマラジオ

2013年12月15日 | ゲルマラジオ


 先月組み立てたシャンテックのAMループアンテナキット。一辺が40cmの中型ループアンテナで、さすがこの大きさになると性能はすばらしいものがあります。当初からこのアンテナ単体でゲルマラジオに仕上げようと考えていたのですが、昨日~本日暇をみて、やっと完成させることができました。



 材料はこれまで何度か作製したものと同じです。ゲルマラジオとは言え、両耳イヤフォンにこだわっているので今回もトランスを使ってインピーダンス変換。
<材料>
・ダイオード1N60(シャンテック電子)
・バリコンシャフト、つまみ(aitendo)
・ポリバリコン、トランスBT-OUT-1H(ラジオ少年)
・ステレオイヤフォン端子(秋月電子)







これ以上ないシンプル回路。特別なものは何もありません。製作は、ポリバリコン、トランス、ダイオード、イヤフォン端子をそれぞれ配置して、ハンダ付けしていきます。本来のループアンテナとして使えるように、ポリバリコンはミノムシクリップで接続。でも、このバリコンでアンテナ自体の同調がとれるので、直接ハンダ付けでも良かったかもしれません。裏側の見栄えはイマイチです。表側はダイヤル付きの同調ツマミがポイントで、なかなかいい感じに仕上がったと自己満足しています。

 さっそく、両耳ステレオイヤフォンで聞いてみました。まずはNHK仙台第一。十分すぎる音量で聞こえてきました。これで無電源? 普通に市販ラジオをイヤフォンで聞くのと変わりありません。さらにNHK仙台第二。こちらも十分な音量。そして前作のミニループゲルマラジオでは不可能だった東北放送も入感。窓近くでは問題なくリスニング可能。外部アンテナなし、単体で東北放送が受信できたのは初めてです。さすが中型ループアンテナ。


 今朝のNHK仙台第一「音楽の泉」。曲目はベートーベン交響曲第7番。第1楽章から第4楽章までこのゲルマラジオで楽しみました。FM放送やCDのように高音質というわけにはいきませんが、ダイオード1個とトランスとマグネチックイヤフォン、たったこれだけの部品で再生する雑味のないクリアな音。しばし感動してしまいました。





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