JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

移動運用の山  あれこれ

2008年11月26日 | 里山 移動運用
(続きは「移動運用の山あれこれ2」へ)


◎惣内山 南三陸町

 神行堂山の隣りに位置する山です。「そうないやま」と読みます。標高380メートル。山頂へは3つのコースがありますが、いづれも標識などはほとんどありません。藪っぽい所もあり、登山としてもあまり一般的ではありませんが、1時間ほどで到着した山頂下のススキ原からは、志津川湾を見下ろすように一望できます。天気に恵まれれば、大海原を眺めながらの贅沢なQSOが楽しめます。よほどのことがない限り、誰にも会うことはないと思います。
 この日は、グループ登山でしたので、ほとんど無線の時間は取れませんでしたが、ハンディ機DJ-S17にロッドアンテナのみの運用で、南相馬、奥州市、仙台市若林区、登米市と交信できました。直づけアンテナでしたので、自分が1~2メートル動くだけでSが2つくらい上がったりして、面白い実験ができました。
 さて、この山の中腹には、樹齢600年とも伝えられるケヤキの巨木が生息しています。その名も「蔵王権現」。苔むしたその姿には、何か圧倒されるものがあります。根本からは清水が湧き出ており、不思議な領域となっています。登山の際には、この霊験あらたかな巨木と対面されることとをお勧めします。
 下山した入谷の集落は、あちらこちらで炭焼きの煙があがっていました。










◎神行堂山 南三陸町

 南三陸町(旧志津川町)入谷地区にあり、「しんぎょうどうやま」と読みます。標高461メートル。この地区には、他に、惣内山、童子山があり、この3つの山に囲まれるように入谷の集落が点在しています。養蚕が盛んだったころのなごりで桑畑が多く、懐かしい東北の原風景を思わせます。その中で、神行堂山はシンボル的存在となっています。登山口は、最上部の「石の平」地区にあります。普門院の大銀杏、石の平の巨石群など見所も多いので、麓から歩いて登ってみることをお勧めします。麓の「さんさん館」(旧林際小学校)より約1時間の登山です。

 山頂からは、南に志津川湾、北は室根山をはじめ北上の山々、遠くには栗駒山など、ここならではの山岳眺望が楽しめます。誰とも会わないことの方が多いと思いますが、もし他に登山者がいる場合でも、山頂尾根が長く、無線の運用場所には困らないと思います。ただし、風の通り道となっているようで、強風が吹くことがあります。

 さて、当日はいつものハンディ機DJ-S17と自作アローラインにての運用でした。いくつかの局が入感していましたが、普段聞慣れないコールサインが飛び交ってQTHが今ひとつわかりません。メインでCQを出してみたところ、一関市、登米市、気仙沼市、七ヶ浜町などからお声がけいただきました。また思いがけず福島県二本松市の固定局と移動局とも交信できました。距離にして約200キロ。福島市内のモービル局の信号も意外と強く入っていました。一方で仙台市内の局とは1局も交信できず、また信号も聞こえてきませんでした。山名もどこか神がかっていますが、不思議なロケーションなのかもしれません。





◎水沼山  石巻市
 
 移動運用で有名な上品山の東側に位置する375メートルの里山です。石巻市水沼地区から林道が山頂下まで延びています。10台程度の駐車スペースもあります。当日は、積雪が膝までありましたので、歩いて登りましたが、約1時間の登山でした。このあたり一帯は、近年、ハイキングコースとして整備されたようです。ただ、林道や廃道が入り組んでおり、標識も古くなっているものが見受けられる等、迷いやすい箇所があるので注意が必要です。
 山頂付近は、ツツジ園になっており、芝生が敷かれて、眺めは抜群です。南には石巻市内と太平洋、西は上品山への稜線と北上川、東は硯上山などの山々が見渡せます。
 上品山よりも90メートルほど低いのですが、レーダーや電波塔、鉄塔など影響を与えるものが何もありません。山頂が広く、登山者も少ないので運用場所に困ることはないかと思います。海でも眺めながら、いつまでものんびりQSOしたくなる雰囲気です。

 この日は、自作したばかりのJ型アンテナを試してみました。再現性に心配がありましたので、SWRを計ってみたところ、組み立てたままの状態で、1.1ほぼベタ落ちでした。周りに何もなければ、心配はないようです。電源を入れてすぐ、福島市内の交信が聞こえていました。仙台市内をはじめ県内各局の交信もよく聞こえます。時間があまりなかったので、メインでCQを出すと、さっそく、利府、角田、白石、仙台、岩手北上、石巻各局と交信できました。各局ともハンディ機とは思えない信号とのレポートをいただきました。北上市とは、こちらが4W、相手局が5Wで、55-52。送受信とも終止安定して交信ができました。J型アンテナは簡単な構造ですが、たいへん効率のよい優れものと感じました。SBB7モービルホイップとの比較で、Sは変わらないが了解度に安定感があるように思います。

 下山後、水沼地区にある龍泉寺に立寄り、イチョウの大木を見てきました。樹齢300年。古い山門とともに、一見の価値ありです。












◎鹿狼山 福島県新地町

 深山(山元町)の南に位置する阿武隈の山です。標高430m。深山よりも100m以上高いことになります。最寄り駅は、常磐線の新地駅。麓の鹿狼温泉が主要な登山口ですが、他にも丸森町などいくつかのルートがあります。どのコースで歩いても1時間程で山頂です。見晴らしは、北以外は開けており、東には太平洋、西は蔵王連峰、南は阿武隈の山々が一望です。小さな山ですが尾根が急峻で、高度感もあります。山頂には芝草があって、ずっとこのまま眺めていたくなるような憩える雰囲気があります。
 さて、無線ですが、手軽な山なので、休日に訪れたときは登山者でにぎわっていました。グループや家族が次々登ってきます。当局も数人のグループで登ったこともあり、じっくり腰を据えて、無線に集中とはいきませんでした。人を避けて、山頂神社の裏手なら落ち着けるかもしれません。この日は、いつものカメラ三脚と外部アンテナはあきらめ、ハンディ機にロッドアンテナのみの運用となりました。短時間でしたが、宮城、福島各局と交信できました。本吉郡、南相馬など海側の信号が強力に入っていました。相手局次第ですが、ハンディ機で1エリアとの交信も可能かもしれません。ここは、仙台から簡単に日帰りでき、ときどき、登ってみたいと思います。
 下山後は、新しくなった鹿狼温泉に入浴。場所も高台に移って、露天風呂からの眺めもなかなかでした。





◎三方塚山   村田町、岩沼市、名取市の境

 1町2市のちょうど境に位置する標高330mの山です。岩沼駅から大師温泉行きの市民バスが出ており、これに乗って「中井」バス停下車。歩いて約1時間で山頂です。さらに奥には、名取市最高峰の外山、五社山への道が続いています。南東に眺望が開け、阿武隈北部の山々や太平洋が見渡せます。樹林越しですが西に蔵王連峰も見えていました。
 電波塔があるので、林道を使ってクルマでも来れるのかもしれません。
 山頂には、分岐点の標識があり、今回は村田町側(といっても特に線が引いてあるわけではありませんが)で運用。ロッド式のアローラインを組み立て、ハンディ機のスイッチを入れたところ、ちょうど四方山(角田市)移動局が呼んでいましたので早速応答、59で交信。さらに室根山(一関市)移動局とも59で交信。さい先のよいスタートでした。
 続いて、こちらからCQ。福島県内各局、角田市、仙台市各局と交信していたのですが、時々強力な電波の抑圧により、59で入感しているのに聞き取れなくなってしまいました。こんな現象は初めてでした。もちろん、「妨害」によるものではありません(それはすぐわかります)。その時は、隣の周波数を使っている強力な局により抑圧が生じているのではと思ったのですが・・・。 昼を挟んで午後からは、こうした抑圧もなくなり、県内各局と交信できました。後で考えると、近くの電波塔から断続的に送信があり、抑圧を生じているのではないか?と思うようになりました。もう一度、行ってみて、同じ現象が起こるかどうか、確めてみることにします。抑圧現象さえなければ、地形的には遮るもののない、FBなロケーションでした。特に福島方面は良さそうです。
 なお、麓の大師温泉旅館は2008年12月にて閉館しておりました。この地域の貴重な温泉でしたので、残念です。








◎中ノ森山  仙台市太白区

 仙台市内から秋保温泉に向かう途中、赤石橋の右手に見えるこんもりとした里山です。標高295メートル。この辺りは、太白山を小型にしたような、お椀型の山が散見されますが、藪山が多く、しっかりとした登山道が山頂まで続いているのはこの山くらいではないでしょうか。
 北赤石バス停から、赤石小学校の裏手に周ると、静かな集落が広がっており、その一角にある赤い鳥居が登山口となっています。見事な竹林に入り、続いて杉林が終わって、雑木林の急登を約20分で山頂に到着。一本道なので迷うことはありません。
 三角点の置かれた山頂からは、南西の見晴らしが良く、晴れていれば蔵王連峰や青麻山が一望できます。ただ、山頂は狭いので、もし、他のハイカーがいる場合は、山頂から北に伸びる登山道に移動するなど配慮が必要になります。
 さて、無線の方は、144Mのみの運用でしたが、角田市、山形県村山市、仙台市内各局と交信できました。2エレを使い蔵王反射で福島方面を試してみましたが、CQを出しても応答はありませんでした。村山市は52-53で、安定して入感していました。角田市、仙台各局は互いに59。また、相手局の協力により、2エレとモービルホイップを比較しながら交信でき、有意義なレポートをいただくことができました(この件は、さらに実験を重ねて、そのうち、投稿したいと思います)。
 ここは蔵王の展望台といった感じです。バス停から歩けて、里の雰囲気も見晴らしも良く気に入りました。下山後、赤石橋近くの中華屋「龍宝」にて遅い昼食。「五目おこげ」は味もボリュームも大満足でした。










◎泉ヶ岳 仙台市泉区

 仙台では最もなじみのある山で、移動運用される方も多いと思います。当局も毎年2~3度は登る山です。標高1170m。山頂から北泉ヶ岳方向に100メートル程進んだあたりで運用することが多いです。430MHzで北は盛岡、南は福島県郡山付近まで5Wでお互い55程度で交信できています。一度横浜市内の局の信号が聞こえてきたことがありますが、交信には至りませんでした。スイスクワッドを新潟方面に向けて何度かCQを出してみましたが、交信には至っていません。日本海側とはあまりよろしくないのでしょうか。
 この山は、山頂近辺の尾根が比較的広いので、場所は確保しやすいですが、登山者も多いです。昼食時は避けるなど、気を使うことが多いです。中腹のうさぎ平あたりで、じっくり時間をとって運用するのもいいかな、とも思っています。



◎地蔵山 山形市

 山形蔵王の山です。蔵王温泉からゴンドラで最上部まで楽に行くことができます。ゴンドラをおりて、20分ほどの登山で地蔵山山頂です。標高1700m。ここは山頂付近が広く、無線運用には最適ですね。見晴らしも最高です。登山者や観光客もいますが、広いので少し離れれば気になりません。電波の飛びもFBです。ハンディ機附属のホイップアンテナで新潟、福島、酒田、宮城県側各地と楽に交信できました。ここは毎年1度は行きたくなりました。ただし、標高が高いので夏でも寒いです。


◎萱ヶ崎山 仙台市青葉区



 仙台市の西側に広がる丘陵地で、蕃山の最高峰が萱ヶ崎山です。標高379m。泉ヶ岳を別にすれば、仙台中心部から近いもっとも標高の高い地点です。登山口は数カ所あり、どのコースでも1時間で登れます。開山堂のあたりはハイカーが多いですが、萱ヶ崎山はめったに人の姿もなく静かです。見晴らしは北東に開け仙台中心部がよく見えます。山頂脇の高圧線鉄塔の辺りからは南側の見晴らしが良く、蔵王連峰を眺めることができます。
はじめてここで無線機の電源を入れたときに、いきなり福島の信号が入ってきて驚きました。高圧線があって、無線には適さないと思っていたのですが、そうでもないようです。その後、何度か430MHzで運用しましたが、仙南および福島各局と交信できました。南方向が良いようです。ここは、1日かけて行く山ではなく、半日で十分です。朝自宅を出れば、昼には帰る、午後でかければ夕方に帰るという感じで、気軽に散策と交信が楽しめるお気に入りの場所です。


◎愛宕山(愛宕神社) 仙台市太白区

 標高はたぶん80m程度と思います。当局の自宅の目の前にある小高い丘に建つ神社で、初詣やどんと祭、七五三でにぎわいます。ここの境内は北に展望が開けており、仙台市中心部のビル街が一望できます。西には泉ヶ岳、船形山、七つ森などの山々、東に目を転じれば松島、金華山となかなかの眺めです。自宅から歩いて15分程度なので、休日の午後の散歩コースとなっています。散歩がてらハンディ機とアンテナを持って、時々、ここからCQを出しています。北方向が良く、430+4W+スイスクワッドで岩手県遠野市と、144+4W+J型アンテナで山形県酒田市(鳥海山中腹)と交信できています。南は、後ろに八木山~大年寺山があって、よろしくないようです。時々参拝者が散策していますが、休日でも静かなことが多いです。当局にとっては、究極のお手軽移動運用場所となっています。ちなみに自宅は青葉区、この神社は広瀬川をはさんで太白区となります。




◎青麻山 蔵王町

 仙南の蔵王町にある標高799.9m、あと10センチで800mの山です。「あおそさん」と読みます。蔵王連峰の東にそびえる独立峰で、里山としてはたいへん目立つ存在です。11月のある日、初めてこの山に登ってきました。標高600m地点の登山口(電波塔がある)まで車で入れるので、山頂まで標高差200m、1時間で登れます。山頂は、東に開け、山間の集落がよく見えます。天気がよければ太平洋も見えると思います(当日は、霞んで見えませんでした)。逆に西側は雑木林となっており、雄大な蔵王の山々を見ることはできません。絶好の位置なのにもったいないですね。
 さて、交信ですが、山頂は他の登山者が10人以上おりましたので、尾根上の780m地点(雑木林の中)から運用しました。430MHzではスイスクワッドを使ったためか、大崎市、角田市と59でつながったのですが、CQを出してもそれ以上は交信できませんでした。SBB7を使えばまた違ったかもしれません。145MHzの方はSBB7を使用し、県内各局および南相馬と59で交信できました。福島寄りなので、もう少し福島各局と交信できるかと思ったのですが、タイミングが良くなかったようです。今回は、時間の制約もあって、試してみることはできませんでしたが、コース上に運用できそうなポイントが何カ所かありますので、場所を変えながら、再度挑戦してみたいと思います。







◎深山(しんざん) 山元町

 福島から続く阿武隈丘陵の北端近くに位置する標高287mの里山です。JR常磐線山下駅から歩いて約2時間、登山口からは1時間で山頂に立つことができます。
 山頂からは、東に太平洋、西に蔵王連峰が一望です。南北は木立に囲まれていますが、地形的には全方向に開いていると言ってよいと思います。東屋やベンチ、桜の広場もあり「山頂公園」といった雰囲気です。
 11月下旬に、いつものハンディ機をもって登ってみました。登山者は、三々五々やってきますが、混み合うようなことはありませんでした。どちらかというと、さびしいくらい静かな山です。 
 山頂の一角、日当りの良い場所に腰をおろして、ハンディ機(145M)の電源を入れたところ、タイミングよく、南三陸町田束山移動局の信号が聞こえてきました。さっそく応答。52-55で交信できました。続いて、こちらから2mでCQを出してみました。アンテナはSBB7、出力は4W弱(乾電池運用)です。塩竈市、松島町、柴田町、大河原町、岩沼市、福島市、伊達市各局と交信できました。仙台の局とは交信できませんでしたが、ちょうど昼時でもあり、タイミングの問題かと思います。最後に、寒河江市のモービル局と交信できました。蔵王連峰をはさんで、終止、安定して信号が届いているのには驚きました。意外に、山形方面がよいのかもしれません。
 当日は、風が冷たく、1時間程で切り上げましたが、何と言っても、新雪をまとった蔵王の山々を眺めながらの交信は最高でした。暖かい時期に、のんびりとQSOしてみたいです。
 下山後、ラーメンを食べて帰りました。山元町役場のすぐ隣にある「金ちゃんラーメン」。手打ちめんで、クセになりそうな食感です。昼は午後2時までなので、早めに下山しないと間に合いません。









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里山移動運用 事始め

2008年11月17日 | 運用スタイルなど
 無線を始める前からの趣味は山歩きでした。遭難対策の一つとして資格を取得したというのが、無線を始めたきっかけでした。今は、単に山に登りたいというよりも、無線がしたいから山に登るという気持ちにシフトしつつあります。初めの頃は、山頂に着いて、1~2局ほど交信して満足していたのですが、だんだん楽しみ方が変わってきたという感じです。

 ところが、登山と無線というのは、一見共通するようにも思えますが、そうでないところも感じてきました。特に、複数で山歩きをすると、山頂で休憩してお昼を食べて、時間のすきをみて無線を始める、でも他の同行者を待たせて、交信を続けるわけにもいかない。山頂が狭く、人が多いような時は、迷惑になるので、無線を始めるわけにもいかない、そんなケースが度々あります。そんなわけで、山岳移動では、1)広い山頂や尾根があり他の登山者と離れた場所が確保できる、2)なるべく人の少ない静かな山、3)単独(一人)で登る(または無線が趣味の人同士で登る)、がベターですね。

 春から秋にかけては、標高の高い奥羽山脈の山々に登りますが、冬場は里山歩きが中心になります。無線では高い山の方が有利ですね。でも、標高200~500m程の低山も予想しないところに電波が飛んでいったりしてその意外性が面白いです。最近は体力の問題もあって、里山からのQSOの面白さに魅力を見いだしています。

 装備は、山登りですから軽いのが何よりで、当局の場合はハンディ機です。FT817も考えているのですが、今のところVUのみの運用です。現在使っているのは、アルインコのDJ-S17(145M)とDJ-S47(430M)という機種で、形は同じ、バッテリーその他のオプションもすべて共通となっています。



 軽さから言えば、デユアルバンド機1台なのですが、トラブルが起こったときのことを考えて別々にしました。防水仕様で丈夫なこと、バッテリーが共用なので、2台で使い回しができること、乾電池でも5W出力できること、低周波出力(音量)が大きく、強風の中でも聞き取りやすい、など「山岳仕様」が気に入っています。性能的には、送受信とも特に劣っているとは感じません。価格も安く、2台買っても他社の1台分くらいです。

 バッテリーは、メインで使うのは、三洋から出ているエネループというニッケル水素電池です。これを附属の電池ケースに6個入れてセットするのですが、私が使った感じでは一番持ちが良いようです。この電池の優れているのは、リチウム電池のように継ぎ足し充電ができる(メモリー効果が起こらない)、自己放電(自然放電)が極めて少ない、という点で、使い勝手がよく気に入っています。いつもこの電池パックを中心に、予備で附属のバッテリーを2個持っていくというパターンで、5W運用でも1回の山行(数時間のQSO)には十分余裕があります。



 空中線は、始めのうちは、ハンディ機附属のホイップアンテナで楽しんでいたのですが、今は、別のアンテナを担いていくことが多いです。山での運用なので、現地で細かい組み立てが必要なものは敬遠しています。たとえば八木の場合、いくら蝶ねじで工具不要といっても小さいナットやワッシャーを凍えた手で取り扱うのは無理がありそうに思います(・・・でも使ってみたいです)。
 よく使うのは430用スイスクワッドと2バンド兼用モービルホイップです。コメットのSBB7というのを使っています。利得がある割りに軽めで3分割するとデイパックにちょうど入ります。組み立ては、六画レンチで締めるだけなので、1分もかかりません。スイスクワッドもデイパックにそのまま入ります。はじめは、これらを変換コネクターで直付けしていました。ただ、これだと、無線機側のコネクターを痛めやすいのと、長時間の運用では手が疲れます。
 そこで、小型のカメラ三脚に取付けてみることにしました。三脚のカメラ固定用のねじに「めがねクリップ」をナットで固定し、モービルホイップをワンタッチで挟むようにしました。後はMJ-SMAPの変換ケーブル1mでハンディ機と接続します。使った感じは、たいへんFBです。同じように、スイスクワッド(430MHz用)もワンタッチです。カメラ三脚なので水平、垂直、仰角を自由自在で変更できます。今は、このスタイルに定着しつつあります。







 本格的な移動運用とはほど遠いお手軽運用ですが、準備の手間を最小限にして、自分の足で稼ぐという感じでしょうか。天候もすぐ変わることがありますし、予期せぬ大集団の登山者がやってくることもありますので、撤収や場所の移動をすばやくできるような状態での運用が一番だと思います。しばらくは、小さな里山に登ってはCQを出して電波の飛び方を楽しみたいと思っています。



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