JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550   特小・DCR 山岳移動 

FT-817 リチウムバッテリーと充電器

2017年07月18日 | 移動運用装備


 FT-817は送信時2.0Aの上、受信時も消費電流が大きいので付属品のニッケル水素バッテリーに実用性は期待できません。皆さん苦労されているようで、交信の最中にバッテリーについて聞かれることがよくあります。以前に書いたとおり、自分は内蔵型リチウムバッテリーのほか、バイク用リチウムバッテリーを直結して使っています。2時間程の運用の場合は内蔵リチウムバッテリーのみになります。





 この内蔵型リチウムバッテリーは6502.jpから購入しました。型番FLB85.32。今は改良型のFLB86に変更になっているようです。容量約3.2Ah、重さ160g。ケーブルがなくすっきりするし、軽いので山岳移動では助かります。

 ただ、電圧が公称11.1V~11.4Vと低めです。内蔵させるためにはこれ以上セルを増やせないので致し方ありません。実際のところは充電直後12.2V前後、1~2時間の使用で11.2Vあたりまで低下、といった感じで、5Wは出せるのですが、かなり低空飛行ではあります。

 もう一つ問題点としては、817付属の充電器PA-48Aで満充電にならないこと、どの時点で満充電なのかわかりにくいことがあります。取説によると「817の電圧表示で12.6V以上にならないようにしてください」とのことなので、そのあたりが満充電と思われます。PA-48Aを含め手持ちのACアダプターを試したところ、12Vタイプによる満充電は難しいようです。5W可能時間が短かめなのは、そもそも満充電になっていないことが原因でもあるわけです。

 ということで、13V程度のACアダプターはないものかと探したところ、ちょうど良いのがあり、入手してみました。サクルという会社のスイッチングACアダプター。13V、10A、最大130Wというヘビー級の仕様。大きさも817の半分くらいあります。


右がPA-48A(817付属品)



 昨日の泉ヶ岳運用後、さっそくこれで充電してみました。充電前11.2V、10時間の充電で12.7Vに上昇、満充電と判断し終了としました。817本体の回路設計上、10Aだからと言って急速充電にはなりませんが、確実に満充電することができます。これでもう少し5Wでの運用時間を伸ばせるかもしれません。充電器ではなく、電源としても使ってみました。13.1Vと表示され、ノイズの発生も特にみられませんでした。10Aなので余裕で使えますね。気に入りました。

<追記>
ノイズの件。電源として使った場合、無線機にノイズが発生します。





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泉ヶ岳定点運用2017 7/17

2017年07月17日 | 奥山 移動運用



 海の日もまた山へ。今シーズン4回目の泉ヶ岳定点運用。比較的涼しい仙台ですが、本日の気温32度とかで、滝のような汗をかきつつ、いつものカモシカコースを直登。今日は霞んで蔵王は見えません。皆さん海に向かったのか、数人のみの静かな山頂でした。



 <本日の装備>
リグ FT-817 5W-2.5W  144MHzSSBで運用
電源 内蔵リチウムバッテリー3.24Ah
アンテナ 変形3エレ八木

 この山ではFMやデジタル(DVシンプレックス)での運用のみで、SSBは実質今日が初めて。FT817用の内蔵リチウムバッテリーの持ちも試してみることにします。これまでの経験では2mFMで1時間程度5Wを維持するものの、その後2.5Wマークの点滅が始まります。SSBではどの程度5W可能なんでしょう?




手作りスタンドに立てて運用
 

 3エレは南方向に向けたまま、ほとんど変えませんでした。ワッチしたところ、7エリア以外の交信が聞こえてくることはなく、先週の熊野岳に比べ、バンド内は急に静かになったような印象でした。コンディションなのか、ロケなのか、タイミングなのか? いづれコンディションが上がっている様子はありません。それでも、ときどきFMメインでアナウンスしながらのちょうど2時間の運用。南は福島県いわき市、川俣町、南相馬市、福島市各局。北は岩手県奥州市。西は新潟県長岡市および山形県、宮城県内各局、合わせて16局に交信いただきました。長岡市とこの山頂は相性がよく、今日は2局と交信いただきました。南のいわき市から59のレポートをいただき、1エリア局とも可能では・・・と思いましたが、実現ならず、でした。

 バッテリーの方は、14局目の方と交信中に2.5Wマークが点滅を始めました。電圧表示も11.4V~11.2V(使用開始時12.2V)に低下。ここまで約1時間40分。5Wの持続時間はFMのおおよそ1.5倍といったところでしょうか。その後2.5Wで交信自体は問題なく続けることができました。この山頂での運用はバス時刻との関係で2時間と決まっていることから、SSBの運用であればこのバッテリーのみで十分かな、といったところです。
 

本日の装備一式


 狭帯域による飛びの良さといった実感はまだないものの、微妙な周波数のずれを伴うことによるアナログな面白さはSSBならではと思います。サイドバンドなので応答してみました、という方もおられました。FT-817。少し愛着が湧いてきました。今シーズンは、2mSSBで活用の機会を増やしてみようかと考えています。





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蔵王・熊野岳

2017年07月09日 | 奥山 移動運用


 購入したものの、重さがこたえ、ほとんど使うことのなかったFT817。熊野岳なら登山といっても30分ほど。今日は、このリグで144MHzSSBをメインに運用してみることにしました。
 
 朝4時に仙台を出て、蔵王刈田岳駐車場に5時30分着。山頂小屋付近にアンテナを設営し、運用開始が6時25分。天気快晴。



<本日の装備>
リグ FT-817 5W
電源 内蔵リチウムバッテリー+リチウムフェライトバッテリー4Ah
アンテナ 変形3エレ八木

 山で144MHzSSBを運用したのは吾妻高山以来。そのときは何局か交信いただいたものの、5WQRPの非力さで呼んでも応答がないケースが続き、いまひとつ手ごたえは得られませんでした。本日はいかに。





 SSBのバンド内をワッチしてすぐ、なんと「/8」の弱い変調が聞こえてきました。8? これまで熊野岳で8エリアとの交信実績はなく、信号が聞こえてきたことすらありません。まだ準備が整わず、すぐには応答できずにいると、8同士のローカル交信に移ったようでした。南に向けていた3エレを急いで北に向けると、相手局の変調もかすかに確認できる状態でした。もしかしてとんでもないコンディションなのでは?ローカル局との交信終了を待って呼んでみたところ、59-59であっさり交信成立。この山で8エリアとの初交信となりました。滝川市の移動局で熊野岳との距離おおよそ620km。たいへん安定した信号。交信後もQRTするまで途切れることなく聞こえていました。

 北にアンテナを向けたまま、空き周波数を見つけてこちらからCQ。青森県十和田市、弘前市、岩手県釜石市、雫石町、遠野市、奥州市、秋田県北秋田市のほか、宮城県、山形県各局に交信いただきました。思いのほかSSBをワッチされている固定局が多いように感じました。

 南は、千葉県八千代市、埼玉県児玉郡上里町、朝霞市、神奈川県横須賀市、横須賀市十三峠、横浜市保土ヶ谷区、千葉県長生郡睦沢町および福島県各局に交信いただきました。南の最長交信は東京都の御蔵島でした。59-52。御蔵島にはFMメインでアナウンスした信号もきれいに入感していたとことで、FMであっても十分交信できたのかもしれません。アンテナはGPとのことでした。距離約480km。




 さて、サイドバンドの交信がとぎれ、FMをワッチしてみると、さきほど交信いただいた1エリア局の信号が41程度で聞こえていました。SSBに比べると弱く、これでは厳しいかなとしばらく聞いていると、突如、強力な変調がかぶってきました。なんとまたしても「/8」。FMで8エリア・・・。しかもアンテナバックから?すかさず向きを変え、応答。中頓別町移動局で稚内の少し南東とのこと。57-57で交信成立。この時点ではどのくらいの距離なのか実感もわきませんでしたが、実に安定かつ強力な信号でした。標高532mとのことなので、山の名前をお聞きしたところ、「ピンネシリ岳」という山の近くの「しれこま岳」とのことでした。帰宅後、地図で確認してみると、中頓別町の知駒岳とわかりました。熊野岳との距離約771km。自分にとって2mでの最長交信記録となりました。ビッグなアンテナでもお使いですか?とお聞きしたところ、モービルホイップのNR22Lとのことでした。やはり8エリアは尋常でないコンディションだったのかもしれません。SSBの交信がとぎれ、たまたまワッチしていたFM周波数での思いもかけない幸運。偶然の出会いというものを今回も感じさせられました。


 約4時間半の運用で40局と交信。39局はSSB、1局がFMでした。QRPながらSSBでは相手局のFBなアンテナに助けられ、それなりに楽しめたように思います。本日も交信いただきました各局さま、ありがとうございました。





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泉ヶ岳の伝搬

2017年07月03日 | 奥山 移動運用



 定点運用を続けている泉ヶ岳。日帰りで手軽に登れることやQTHが仙台市ということで真冬を除き年5~6回ほど登っています。標高1800m前後の蔵王連峰に比べ約500m低い一方、奥羽山脈の主脈から東に離れ、仙台平野に突き出た山頂で太平洋にも近い、といった特徴があります。この山頂の電波伝搬(主に145MHz)について、現時点での印象を書いてみます。




 山頂(1172m)のロケは台形で見晴らしは良くないものの、地形的には東西南北に開けています。山頂台地の一角からは、遠く仙台のビル群が一望のほか、蔵王はじめ奥羽山脈の山々、その奥に朝日連峰、北に栗駒山などが眺望できます。標高600mほどの駐車場付近で運用される局は多いですが、倍の標高となる山頂はまったく異なる伝搬といってよいと思います。

 これまでの交信実績から、145MHzFMで宮城県内全域と山形県村山〜置賜地方、岩手県盛岡市近辺、福島県浜通りいわき市、中通り白河市あたりまでをカバーするようです。新潟県も長岡市まではロケの良い局とはつながっています。1エリアは神奈川、群馬、栃木の信号は何度か受信のみできていますが、今のところ交信実績はありません。ただ、DCR(5W)で栃木県大田原市の御亭山、特小(10mW)で茨城県大子町の八溝山と交信できています。交信距離としては200kmに届かず、150〜170kmといったところです。カシミールで調べてみると、蔵王熊野岳の場合、1エリア方向は安達太良山が障壁となります。一方、泉ヶ岳は蔵王、吾妻、安達太良、那須連峰の東を抜け、さらに八溝山もすり抜け、大きな障壁は見当たりません。これで標高がもっと高ければ言うことないのですが、位置と地形だけで考えれば145MHzでも交信できてもよさそうな気がします。

 一方、西方向の0エリアに関しては、思いのほか、信号の伸びが感じられます。この山頂より標高の高い奥羽山脈、朝日連峰、飯豊連峰など二重、三重の障壁があるにもかかわらず、いくつかの局とは実に安定したQSOが可能です。また0エリアのコンテストの際は、モービル局を含む移動各局が入感し、交信もできています。なにか複雑な反射や回折であることは間違いありませんが、いつも不思議な感覚にとらわれます。ただ、熊野岳のように北アルプスや中央アルプスの移動局が入感ということは今のところありません。山岳回折を意識し、鋭角な山、たとえば雁戸山や大朝日岳などに八木を向けてみるなども試してみる価値はあるかもしれません。

 北については、栗駒山から先は山また山、太平洋側も北上山地が連なり、あまり良い印象はなく、交信実績も少ないのが現状です。八幡平や早池峰山、平庭岳移動局、盛岡市固定局とはつながっています。秋田県の局とはまだ交信がなく、船形山や栗駒山が壁になっている印象。8エリアの信号が聞こえてきた、などということも皆無です。

 現状はそんなところです。仙台市泉区QTHの貴重な山頂であり、定点運用を続けていけば、何らか得られるものもあるのでは?と考えています。


<山頂からの可視範囲>
 地図ソフトのカシミールで泉ヶ岳山頂からの可視範囲を作成してみました。西は朝日連峰のほか、飯豊連峰の北股岳、梅花皮岳、頼母木山が見通し。ただ、実際に飯豊の山を目視できたことはありません。長岡市との伝搬は、北股岳付近の山岳回折である可能性が高いように思えます。北は奥羽山脈が良くありません。わずかに焼石連峰の経塚山。北上山地は広範囲に見通しがきき、沿岸部の五葉山、六角牛山、氷上山。内陸部の早池峰山、薬師岳。北限は盛岡市の北にある大尺山。南は、吾妻連峰は可視外であるものの鬼面山、箕輪山、鉄山、安達太良山が見通し。阿武隈山地の多くも可視内。日山、女神山、羽山、麓山、大滝根山、片曽根山、口太山、移ヶ岳など。南限は八溝山から高笹山あたり。



 標高が低い割には、なかなかの山頂といえるのではないでしょうか。これらの山々の幾つかとは特小1mW・10mWでも既につながっています。偶然の機会にでも恵まれれば、QRPにて山頂同士、交信してみたいものです。






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