JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

疣石山314m(亘理郡山元町)

2021年04月25日 | 里山 移動運用

 震災の前、雪の積もるこの山で無線運用したことがあります。その時の山頂は樹木の中にぽっかり開けた小空間という感じで、わずかに太平洋も眺められ悪くなった記憶があります。その後、訪れるたびに藪に覆われるようになり、ただの通過点のような薄暗い山頂に変わっていきました。ところが数日前、OMのブログでこの山に新たな作業道が作られ、山頂付近も伐採されて眺望が得られるようになったとの記事を目にしました。どのように変わったのか、気になって本日登ってみました。

 常磐線山下駅下車。高瀬峠をめざします。石切り場まではまともな林道ですが、その先は路面がえぐれ徒歩がやっとの状態。でも刈払いがされ以前よりは歩きやすくなっていました。峠から南の斜面を登ると大森山、今日は北へ。名乗峠(旧高瀬峠)を経て螺吹山の手前、右の枝道を進むとちょっとした展望地になっていました。石切り場の真上の場所のようで、太平洋や大森山が目の前に見えていました。


高瀬峠へ


高瀬峠






 登山道に戻り先へ。螺吹山はどこが山頂なのかよくわからず、標識も見過ごしてしまいました。ところどころ倒木があるものの藪っぽい感じはなく、良く踏まれた登山道を進むと、急に樹木がなくなり、伐採された斜面が目に飛び込んできました。


伐採地

 
 角田側から尾根の手前まで作業道がせり上がっており、伐採地のへりを縫うように登山道が続いていました。その登山道を一登りした小ピークが疣石山(別名大沢山)。平坦な山頂との印象があったのですが、樹木がなくなってみると意外にも西側は急な崖となって高度感のある山頂に変貌していました。眼下に蛇行する阿武隈川、遠くに吾妻小富士や一切経山、安達太良連峰の稜線も確認できました。伐採によるものとはいえ、このあたりではなかなかの眺望と言えるかもしれません。


疣石山山頂







 誰もいない山頂でさっそく無線運用。IC-705に外付けバッテリーを付け、2mSSBにてCQを出しました。アンテナは軽量化のためRH-770のみ。塩釜市、仙台市、亘理町、蔵王町、福島市、相馬市、伊達郡、須賀川市各局より応答いただきました。樹木がなくなったためか、南西(福島方向)が良好な印象を受けました。続いてJP7IEL局と430にて交信。距離約70km。入感ポイントを合わせて51-51。ノイズが盛大に絡み厳しいかと思いましたがDVに移り安定して交信を続けることができました。




 約1時間半の運用を終わり馬船峠へ。急な斜面を北に登り返すと西に開けた金津展望台がありました。D-star仙台青葉レピーターにアクセスできるのでは?と思い試したものの、ダウンリンクはありませんでした。鷹討山の稜線が壁になっているようです。東街道コース分岐の先に太平洋側が開ける展望地があり、再度アクセスしてみました。今度はダウンリンクあり。Google Mapsに記録を残し、JP7IEL局と再度交信。






 下山は気になっていた中尾根の沢コースとしました。山元町側、角田市側とも以前にはなかったルートが新らたにできているようです。いつの間にか人の手が加わり変わりゆく里山。約5ヵ月ぶりの山歩き。何度も通っている山域ながら、いろんな発見がありました。





コメント (4)
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スパイダーコイル 立体巻き

2021年04月04日 | コイル作り


 スパイダーコイルの型枠というのはたいがい厚紙を切り抜いて作るので強度的にはいま一つです。aitendoで扱っている型枠はプリント基板と同じ材質のようで、試しに購入したところけっこうな強度がありました。これならばということで、以前に考えてそのままになっていた立体巻きを試してみることにしました。


<材料>
型枠 aitendo SPL90-15 直径9cm 羽15枚
線材 0.35mmポリウレタン線
ベーク中空パイプ 長さ1cm
自在ブッシュ 溝4個






 型枠2枚を使い約1㎝の厚みを持たせた構造とします。中央と15枚の羽根先端に3mm穴が開いており、そこに長さ1cmの中空パイプを接着。乾いたらもう一枚の型枠を貼り合わせる。中空パイプは数カ所のみで良いかと考えていたのですが、パイプ無しの羽にたわみが生じることがわかり、すべての箇所に取り付けることにしました。今回も自在ブッシュを両面テープで貼り、分割巻きを採用。これで枠完成。あとは線材をブッシュの溝に沿って巻くだけです。溝が4個で枠の直径も小さいことを考慮し、1つの溝に10回巻きとしました。分割巻きは2度目ですが、厚みがあって前回以上に巻きにくく、集中力が続きません。油断すると溝を間違えてしまうのと、何回巻いたのかわからなくなります。溝に通すたびに目視しながら巻き進めました。最後の溝に10回巻いたところでインダクタンスを測ってみると109μH。思いのほか上がってくれません。追加でさらに5回巻いて168μH。これで良しとしました。中間タップは容量的に意味がないので付けませんでした。45回巻き。








 横から眺めるとバスケットコイルを平たくしたように見えなくもありません。立体的な巻き方により浮遊容量が抑えられ分離も良くなるのでは?

 ゲルマラジオ実験ボードにつなぎコイル単体で室内受信してみました。厚みが1cmあるので自立します。慎重にバリコンを回すとNHK仙台第一がかすかに聞こえてきました。弱々しくほんのかすかです。コイルの方角を合わせ41ほど。最大限に集中し話の内容が了解できる程度。窓際で少し上がり41~51。以前、10cmの薄い型枠にリッツ線を巻いたことがあり、その際は音声の片りんも聞き取ることができませんでした。それに比べると少しマシかな、といったところです。エアコンアースに接続したところだいぶ聞きやすくなったものの、仙台第二放送は受信できず、分離の良し悪しまでは確認できませんでした。








 今回は手間がかかったわりには期待したほどではなく、ちょっとがっかりな結果でした。ただ、この型枠自体はいろんな巻き方ができそうで、また何か試してみようかと思います。






コメント (2)
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