JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

DJ-CH27とDJ-P24L その2

2013年09月29日 | 特小・DCR運用


 本日、絶好の登山日和というのに一日中CM。仕事の合間、職場から自宅の特小マイレピーターに懲りもせずアクセス実験してみました。レピーターは自宅の北側窓に置いてあるだけです。距離約2km。職場の窓の一か所から、本当に限界すれすれでアクセスできます。自宅と職場の間はビルが密集し、まったくの見通し外。昔は杜の都などと言われた仙台ですが、今ではビルの都です。そんなビルの間をどういう経路ですり抜けてくるのか、息も絶え絶えの信号が届いてくれます。限界すれすれでアクセスでき、しかも人の目を気にすることなく安定した状態で実験できる、というのがミソ。

 実際、この場所で、アクセスしてみると、コンディションの良い場合は、それなりにダウンリンクが確認できるのですが、天候などでコンディションが下がるとノイズに埋もれてわからなくなることがあります。まさに微弱信号。

 本日のアクセス実験の結果は
 DJ-R20D>DJ-P24L>DJ-CH27 となりました。

 今日はDJ-P24Lの方がDJ-CH27よりも信号のピークが明瞭な印象を受けました。DJ-R20Dはやはり頭一つ上ですね。ピピッ音がノイズに埋もれることなく、浮き上がってきます。他の2機種はわずかに埋もれがちでした。

 7年前に2台購入したDJ-R20D、ずっと現役です。でも、防水でもないし、7年も経てばいつ壊れてもおかしくないだろうと。しかも製造はすでに終了して新品は買えない。であれば動作が完全なうちにいろんな機種と比較してみたい、というのも今回新機種を購入した動機です。これまでのところ、DJ-CH27とDJ-P24L、どちらもほぼ同等の性能ではありますが、DJ-R20Dを超えるまではいかないようです。

 使い勝手や機能面などでは良い所もあります。良い点、良くないと思った点を以下まとめておきます。

<DJ-CH27>
 良い点
・薄くて軽量。110g。
・リチウム電池付属で充電式
・Sメーター(4レベル)、送受信ランプ、電池残量表示がある


見やすいSメーター類


 良くない点
・本体が薄い分、音に深みがない。乾いた音。
・スケルチ開放が上下ボタン2個を同時に押す必要があり使いにくい
・機能設定も2個のボタン同時押しの必要があり使いにくい
・10mWのみで、1mW送信はできない


<DJ-P24L>
良い点
・防水で作りがしっかりしている
・聞きやすい音質
・スケルチ開放は1ボタンで可
・レピーター設定などをメモリーでき、すぐ呼び出せる
・エネループでも動作可
・1mW設定あり。単信でも可(ただし連続送信不可)。

良くない点
・Sメーター(5レベル)を表示できるが簡易的で確認しにくい
・バッテリー表示がなくなる寸前にしか表示されない
・DJ-R20Dよりは軽いが、電池2本で少し重い。172g。


細い線状の簡易Sメーター


 機能面でもっとも重視するのは、スケルチ開放ボタンがあるかどうかです。ボタンを押せば開放、もう一度押せば閉じるタイプ。スケルチオン状態では不可能だった交信がこれまで幾度もありました。というより、数十kmを超えるような交信は、すべて不可能だったかもしれません。2機種ともこの点は備えていますが、使い勝手では1ボタンのDJ-P24Lですね。山頂で手袋をはめ、冬場、凍える手で2ボタン押し、この選択はありえませんね。


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DJ-CH27とDJ-P24L

2013年09月27日 | 特小・DCR運用


 新たに購入した特小トランシーバー2機種。DJ-R20Dと比較しながら、何度か使ってみました。数回前の投稿でDJ-CH27について、感度、S/NともDJ-R20Dより劣る、と書いたのですが、その後の印象は少し変わりました。3台はいずれもアルインコのロングアンテナタイプ。使ってみると、それぞれの持ち味とか特徴があって、一概に良いとも悪いとも言えません。違いはないのか?と言われれば・・・なくもないです。




 吾妻高山での日光男体山(トチギKN46局)との交信。見通し外。うまくポイントを合わせると、すーッとノイズレベルが下がり、変調が浮き上がってきます。でもそのポイントは安定しない、そんな状況。DJ-R20Dで捉えた信号の位置にDJ-P24Lを持っていくと、一瞬聞こえなくなりますが、少し位置を変えると入感ポイントはすぐに見つかります。DJ-CH27も同じポイントで強く入感とはなりません。位置を探ったところ、ほぼ同等に聞こえてきました。入感ポイントが異なるのは、アンテナ長の違いが関係しているのでは?



 DJ-R20D 17.5cm
 DJ-P24L 16.3cm
 DJ-CH27 15.2cm

 上品山ー大年寺山での実験時、DJ-CH27で信号を見失ってしまったのもこれが原因では?と考えています。同じ位置に持っていっても聞こえるとは限らない。その機種個々の電界ポイントをうまく捉えて、もっとも良く聞こえる状態で比較する必要があります。



 そんなあれこれを試してみた結果、DJ-R20Dで41程度の信号であれば、DJ-CH27とDJ-P24Lでも同等に受信できるとの感触をえることができました(スケルチオープン状態)。

 聞こえ方は、
 DJ-CH27  高音が強くパンチの効いた変調
 DJ-P24L  ノイズ音が柔らかく、変調はこもった感じ
 DJ-R20D  上の二つの中間

 DJ-P24Lの音がこもっているといっても、了解度は悪くありません。ソフトなノイズ音の中に変調が乗ってくる感じ。DJ-CH27はノイズ自体の高音がきつく好みでありませんが、変調が乗ってくると、メリハリがあって了解度は高いように感じられました。DJ-R20Dはその中間で、ノイズを抑えて変調が浮き上がってくる感じ。最もバランスがとれて聞きやすいのはやはりDJ-R20Dでは? 受信感度は同等、S/Nは持ち味の違い、そんな印象です。

 レピーターにアクセスできるかどうかも試してみました。実は、自宅レピーターに職場からアクセスできるポイントを発見したのです。PTTを押すと一瞬ノイズが弱くなり、かすかにピピッという音と共にダウンリンクが帰ってきます。

 DJ-P24L  わずかに聞き取れる(ポイント狭い)
 DJ-CH27   わずかに聞き取れる(ポイント狭い)
 DJ-R20D  わずかに聞き取れる(ポイント若干広い)

 あえて比べれば DJ-R20D>DJ-CH27>DJ-P24L かな? 違いはほとんどありません。

 ということで、DJ-CH27とDJ-P24L、どちらも評判通りDX向きの良いリグです。パワーこそ10mWですが、受信性能は本格派。これが特小の面白さのゆえんですね。




 ID-51+430用3エレ八木で、特小交信を受信してみました。特小機で31~41の信号が52程度に上がります。さすがですね。お互いにこの方法で受信し合えば、交信距離は格段に伸びるのでは?

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萱ヶ崎山 移動運用

2013年09月23日 | 特小・DCR運用


 晴れの予報が実際は曇天。遠出するのはやめ、仙台近郊の萱ヶ崎山にて運用してみました。仙台市太白区。標高379m。合併前の仙台市の最高地点。自分にとっては大年寺山に次ぐお手軽運用場所です。

 しばらくぶりに登ってみたところ、山頂の鉄塔付近は低木が伐採されて、特に南側の見晴らしが良くなっていました。数年に一度、送電線の管理のため、伐採が入るようです。これなら当分、他の登山者がいても運用場所に困ることはなさそうです。





 本日の装備
・リグ G7、DPR3、DJ-R20D、DJ-CH27、DJ-P24
・アンテナ RH770、DCR用60cmモービルホイップ

 DCRでCQを出してみたものの、応答なし。高山のようにはいきません。しばらく待機すると、ミヤギSS500局のCQが聞こえてきました。宮城県北部の南方町・瀬峰町モービル半固定。双方1Wにてメリット5。続いて特小に移って交信を試みたものの、残念ながら信号は確認できませんでした。たぶん見通し外。



 続いてミヤギOS147局。大崎市河川堤防移動。ホーム固定からは大崎方面に届くことはないのですが、ここは良く飛んでくれます。双方1W。メリット5。

 さらにイワテDE69局。一関市室根山移動。標高895m。メリット5+アンテナマーク2本。萱ヶ崎山と室根山は見通しで、距離99.5km。こちらが0.2Wにパワーダウンしてもメリット変わらずとのことでした。

 最後にミヤギIT03局。石巻市京ヶ森。標高281m。0.2Wにてメリット5+アンテナマーク3本。良好な伝搬を確認して、今回も特小実験にお付き合いいただきました。萱ヶ崎山から金華山、牡鹿半島、石巻方面は見通しで、距離約58km。実際、霞んだ中にそれらしき山々が見えていました。


萱ヶ崎山ー京ヶ森

 DJ-P24でワッチすると、すぐにミヤギIT03局の変調が浮き上がってきました。ノイズはありますが、十分了解可能。ポイントを合わせると、スケルチオンでも開いてくれます。メリット5。Sメーターは0~1個点灯。続いて、CH27、R20Dでそれぞれ受信、送信を繰り返して実験したところ、3機種ともほとんど変わりませんでした。R20Dでの送信時、若干信号が強くなる、とのレポートをいただきました。受信に関しては、スケルチがすれすれで開く程度の信号であれば、大きな違いはない、という印象です。

 この数回の運用で、特小トランシーバー3機種のそれぞれの感触を得つつあります。一方、前回はこうであったのに、今回は逆の印象を持つ、ということもありました。ある意味、甲乙つけがたいレベルではあります。



 本日も交信いただきました各局様、ありがとうございました。



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DCR・特小 吾妻高山移動

2013年09月22日 | 特小・DCR運用


 先週の連休は台風の直撃を受けて移動運用どころではありませんでした。そのストレス発散というわけでもありませんが、約1ヶ月ぶりの山岳運用。移動地は、前回と同じ吾妻連峰、高山にしました。今年3度目。1エリア方面のロケがよく登山者が少ない、ということで、最近、蔵王よりもこちらに足が向いてしまいます。


吾妻小富士と高山(奥)

鳥子平より

山頂からの安達太良連峰


 本日の装備。
・リグ ID-51、DPR3、DJ-R20D、DJ-CH27、DJ-P24
・アンテナ RH770、DCR用3エレ八木、430用3エレ八木(特小ワッチ用)

 今回は、最近購入した特小トランシーバー2機種とDJ-R20Dとの比較をするのが目的で、これについてはいくつかの感触を得ることができましたので、後日レポートしたいと思います。今回は交信結果のみアップします。


ラディックスDCR用3エレ


 山頂に着いて、まずはホーム待機のXとDCRにて交信。メリット5。あらためてこの山頂と自宅間で交信可能なことを確認しました。距離約85km。

 続いて、3エレを1エリア方向に向けてCQを出したところ、トシマFZ52局より応答いただきました。東京都豊島区固定。メリット5.。この山頂からなら1エリアのDCR固定局と交信できるのでは?と期待していたので、やっと実現しました。距離約220km。呼び出しチャンネルにおいては安定して交信できましたが、別のチャンネルにQSYしたところ、断続して取れなくなってしまいました。再度、呼び出しチャンネルにもどってQSO。3エレのマッチングが狭いのかもしれません。

 今日は、いたばしロールコールが山形県月山移動ということもあり、7エリア向けに移動されていた局が多かったようで、DCR、特小にて各局と交信いただきました。日光男体山、三株山(石川郡古殿町)、八溝山、羽黒山(宇都宮市)、平ヶ岳(魚沼市)、日光太郎山。そして、いたばしAB303局(月山)ともDCRにて初交信を果たすことができました。神奈川県の大山移動局の信号がメリット5で聞こえていたので何度か呼んでみましたが、混信に悩まされていたようで、応答はいただけませんでした。高山と大山周辺は相性がよく、以前430で何度も交信できています。次回に期待したいと思います。



 北方面は、蔵王刈田岳、仙台市宮城野区、多賀城市、石巻市の移動局とDCRおよび特小で交信いただきました。多賀城市のマンション15階の局との特小交信は興味深いものがありました。距離約90km。もしかすると見通しなのかもしれませんが、意外なところに飛んでいくものです。特小の飛びには本当に驚かされます。


<DCR>3エレ八木使用
・としまFZ52局 東京都豊島区固定 5+アンテナマーク0本
・ミヤギKI529局 宇都宮市モービル 5+2本
・イバラキTK911/7局 三株山(石川郡古殿町)5+3本
・イバラキAB399局 八溝山 5+3本
・トチギKN46局 日光男体山 5+1本
・ミヤギKI529局 羽黒山(宇都宮市) 5+1本
・サイタマKM117/0局 平ヶ岳(魚沼市)5+1本
・チバCH47局 太郎山(日光市)5+0本(双方0.2W)
・ミヤギIT03局 京ヶ森(石巻市)5+3本
・ヤマガタAA197局 蔵王刈田岳駐車場 5+2本
・ミヤギBA102局 仙台市宮城野区外人墓地 5+3本
・いたばしAB303局 月山 5+1本


高山ー月山 東吾妻山が壁となって「見えない」判定 
特小は交信できませんでした



<特小>
・ミヤギKI529局 宇都宮市モービル半固定 かすかに聞こえるも交信ならず
・トチギKN46局 日光男体山 4-3
・イバラキTK911/7局 三株山(石川郡古殿町)メリット5-5
・イバラキAB399局 八溝山 メリット5-5
・ミヤギKI529局 羽黒山(宇都宮市)信号確認できず、交信不成立
・チバCH47局 太郎山(日光市)信号確認できず、交信不成立
・ミヤギIT03局 京ヶ森(石巻市)5-5
・ヤマガタAA197局 蔵王刈田岳駐車場 5-5
・ミヤギBA102局 仙台市宮城野区外人墓地 5-5
・多賀城市局 多賀城市マンション15F 4-4

 交信いただきました各局様、ありがとうございました。


<追記> 
 ホームに帰ってから、カシミール3Dで見通しと距離を確認してみました。特小で交信できなかったミヤギKI529局さんの移動地、羽黒山と高山はかろうじて見通しであることがわかりました。そして、チバCH47局さんの移動地、日光太郎山も高山と見通しでした。こちらは、理想的な伝搬空間といえます。それなのに、なぜ、信号の片鱗も感じられなかったのか。隣の日光男体山に移動されていたトチギKN46局さんとは見通しでないにもかかわらず交信できていたのに、何とも腑に落ちません。いろいろ考えているうちに、ふと思い当たりました。高山山頂にある2枚の反射板の影響かも?と。もう少し歩き回ってみれば、入感ポイントを見つけられたのでは・・・。次回の課題としておきます。


高山ー羽黒山 「見えます」 約115km


高山ー日光太郎山 「見えます」 約120km


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DJ-R20DとDJ-CH27性能比較

2013年09月15日 | 特小・DCR運用


 台風接近の本日早朝、DCRにてミヤギIT03局のCQが聞こえてきました。石巻市の上品山移動とのこと。この機会を逃してはなるまいと、こちらも大年寺山へ。購入して間もないDJ-CH27の性能とはどの程度のものか?試したかったことを実行してみました。

 大年寺山は標高約120m。今回は野草園のすぐ上、最も標高の高い地点まで登ってみました。アンテナ鉄塔の真下。冬場なら眺めが良いのですが、今は木が生い茂ってさほど眺望はありません。天気は曇天。今にも降り出しそう。一方の上品山(石巻市)は標高466m。430レピーターが設置されており、ほぼ宮城県内全域をカバーするFBなロケーションです。大年寺山との間はカシミール3Dでは見通しで、距離約51.5km。


大年寺山最上部より


上品山ー大年寺山


 DCRで呼んでみるとすぐに応答あり、メリット5+アンテナマーク2本で交信できました。双方1w。さっそく、特小にて交信実験開始。DJ-R20Dで呼んでみましたが、まったく応答ありません。たしか見通し、そんなはずは・・・。DJ-CH27で呼んでみても応答なし。よく見るとDJ-CH27の方は、アンテナ鉄塔からの抑圧でSが目いっぱい振っています。これでは・・・。DJ-R20Dの方はそれほどでもありません。動き回ってみたところ、一瞬変調らしきものが聞こえましたが、まったく了解できず。交信不成立。DCRに戻って確認してみたところ、こちらの信号は41~51で上品山には聞こえていたそうです。






 伊達家墓所近くの東屋まで下りて、再挑戦。ここはなぜか抑圧はないのです。雨がぱらつき始め、コンディションは良くなさそう。DJ-R20Dでロングに呼びかけ受信に入ると、ミヤギIT03局からもこちらを呼ぶかすかな信号が確認できました。こちらの信号は届いていないようで、それぞれが呼び合うという状態が数分続きました。その内、若干信号が上がるポイントが見つかり、慎重に位置決めをして呼んでみると、やっと上品山より応答がありました。31-41でレポート交換。交信成立。この状態でDJ-CH27に持ち替えて呼んでみたところ、まったく変調が確認できなくなりました。DJ-R20Dではフワっと信号が浮いてくるのですが、DJ-CH27はノイズが高く何もとらえることができません。再度DJ-R20Dに戻ると、41で入感。


 以上の結果でした。ミヤギIT03局のリグはモトローラのMS80ショートアンテナとのこと。本当に限界ぎりぎりの交信でした。大年寺山の樹木により完全見通しではないこと、雨による減衰の影響があったかもしれません。

 この交信だけで判断はできませんが、印象としては
 ・DJ-CH27の受信感度は、DJ-R20Dには及ばない。
 ・ノイズを拾いやすく、S/NもDJ-R20Dより劣る。
 ・送信に関してはよくわからず。
 

 今回のような限界ぎりぎりの信号の場合、DJ-R20Dでは交信できるがDJ-CH27では交信できない、という場面が出てきそうです。あらためてDJ-R20Dの感度、S/Nの良さに感服しました。

 実験ではDJ-CH27のコンパンダ機能はオフにしておきました。オンならノイズが抑えられたのかもしれません。この機能、今一つ効果のほどがわからなくて・・・。了解度が上がるような、下がるような・・・。

さらに比較を重ねてレポートしてみます。





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簡易的特小レピーター実験

2013年09月14日 | 特小・DCR運用


 我が家の特小トランシーバーは3台となりました。
 ・DJ-R20D 2台
 ・DJ-CH27 1台

 3台とも中継機対応。DJ-R20Dはそれ自体がレピーターにもなるので、次のようなシステムで、災害時を想定した簡易的な実験をしてみました。

 1、DJ-R20D1台をレピーターモードにして、4F北側の窓に設置
 2、もう一台のDJ-R20D(中継機モード)はXが持って室内で待機(家中どこでも可)
 3、DJ-CH27(中継機モード)を持ち歩き、レピーターにアクセスして交信する

 Xが家中どこにいても応答できるというのが、このシステムのミソです。これで、手前勝手な実験のために、窓近くに待機してもらう必要がなくなりました。リグをポケットにでも入れ、音声が入ったら応答してもらう。ケイタイ感覚。レピーターの位置はロケが良いというわけではないので、あくまで近場での連絡を想定した実験です。


窓に立てかけただけのレピーター(DJ-R20D)


 まずは、近くのスーパー西友五橋店。我が家との間に東北学院大学があり、10階程の建物が遮る環境ですが、55で交信。すでにノイズまじりにはなっています。続いて地下鉄愛宕橋駅前と七十七銀行荒町支店前。同じく55。距離300m程。ここまではポイントを探さなくとも、すぐに交信できました。もちろん見通しではなく、間にビルやマンションが林立しています。10mWの微弱電波がどういう経路をたどって届いているのか?ほんと不思議です。


 さらに北に進んで、
 仙台中央警察署800m 42~52
 仙台トラストタワー(3.11直後避難所になりました)1km 42
 七十七銀行本店(青葉通り)1.2km 41
 JR仙台駅前デッキ 1.2km 31~41

 いづれも交信可。もっとも遠い仙台駅前デッキでメリット3〜4で交信できました。位置は微妙です。信号自体も弱い上に、バックノイズに埋もれる感じ。うまくポイントを探すと、なんとか了解可能。DJ-CH-27は4個のSメーターが付いていますが、0〜1個点灯でした。この辺が限界ですね。



 あらかじめ交信ポイントを確認しておけば、1km内の連絡用として使えるかも、と言ったところです。10mwのローパワー、そして我が家のロケを考えれば、上々の結果と言えると思います。レピーター位置を窓の上の方にするとか、一時的にベランダに設置するとか、工夫のしどころはありそうです。


 今後発生するであろう大規模災害では、町内会や学校、医療機関、企業関係などでいっせいにDCR(デジタル簡易無線)が使われる可能性があります。その際にネックになるのが出力の強さで、あっという間に30チャンネルが埋まって混信しまくり→使用不能・・・と予想しています。その点、特小はご近所内交信には最適ですね。




DJ-CH27
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DCR、特小 ホテル運用

2013年09月08日 | ホテル移動運用

 最近は出張の際も、VX-3(アマチュアVU)、DPR3(デジ簡)、DJ-R20D(特小)の3台をカバンに入れて持っていくことが常となりました。小型軽量の機種ばかりですが、それでも、それなりの重さにはなります。単3電池三本使うDJ-R20Dをもう少し軽いものにしたいということで、先日、秋葉原の山本無線でDJ-CH27という特小機を買い求めました。

 店に陳列されていたロングアンテナタイプのリグの電源をすべて入れてみたところ、DJ-CH27(実際、展示されていたのは同じシリーズのDJ-CH20)のみ、なぜかスケルチが開いて近くの業務交信の信号を拾うのです。位置の関係かと思って変えてみても同じ結果。これって感度が良いのでは?店の人に聞いたら、「感度いいですよ(ショートアンテナタイプに比べて?)。バッテリーと充電器も付いてお買い得です」との一般的コメント。ロングアンテナタイプで軽量な機種をと思っていたので、あまり考えずにこれに決めました。


DJ-CH27


 今回のホテルも麹町の定宿。21階。窓から東京タワーが上の方だけ見えているので、たぶん南向きです。遠くに、羽田に着陸する旅客機も見えました。


ホテルの窓より


 さっそくDPR3(0.5W)にクリップ基台の1/2λホイップを接続、ワッチ状態にして待機。しばらくして、チバCN483/1局のCQが入感。千葉県君津市の鹿野山移動。メリット5+アンテナマーク1本。続いて、ヨコハマYH564局。横浜市戸塚区固定。メリット5+2本。高台のマンション12階で、東京タワーが見えているとのこと。もしかして特小でも可能では?ダメ元で実験をお願いしてみました。窓のあちこちから位置を変えて呼んでみましたが応答なし。諦めかけていたところに、突如スケルチが開き、ヨコハマYH564さんの音声がかすかに浮き上がってきました。慎重に位置決めをして応答したところ、何とか交信成立。41-41。ヨコハマYH564さんはベランダに出て、こちらのノイズ混じりの信号を捉えていただいたようです。距離約40km。DJ-CH27での初交信となりました。感謝。



 21時過ぎ、こちらからDCRにてCQを出してみました。
 サイタマBX71局。越谷市固定。メリット5+0本
 チバCH47局。船橋市。メリット5+2本
 オオタY16局。足立区。メリット5+2本
 ヨコハマAA815局。横浜市旭区。メリット5+0本。

 ヨコハマAA815局とは、大山レピーターによる特小実験を試みましたが、交信ならずでした。レピーターからの信号は51で届いていましたが、こちらの変調は乗っていかなかったようです。レピーターへのアクセス自体は可能でした。また富士山レピーターへのアクセスも可能でしたが、かなり不安定な状態でした。

 翌朝も横浜方面から入感。
 ヨコハマDR302局。横浜市都筑区移動。メリット5+0本(途切れあり)
 YST局。相模原市南区固定。メリット5+0本。

 各局様、FBQSOありがとうございました。




<特小トランシーバーDJ-CH27>

 初めて使ってみました。薄くて軽いのに作りはしっかりしています。買ってすぐ、スケルチ開放ボタンがないことに気付いて、DXには不向きかなと落胆したのですが、サイタマBX71さんにチャンネルボタン両押しで開放できることをご教示いただきました。ありがとうございます。スケルチレベル調整もできます。Sメーターもあるし、機能的にはなんら遜色ない印象です。送受信性能は今回ではよくわかりません。DJ-R20Dに比べ、アンテナが2cm程短いのが気になります。次回、比較してみたいと思います。

<追記>
 DJ-CH27の中継器設定(At)が、初期設定の2になっていたため、レピーターにうまくつながらなかったようです。ヨコハマAA815さんのブログを拝見して気付きました。アルインコの特小機の場合は、この点、要注意ですね。



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大年寺山お手軽移動運用

2013年09月02日 | 里山 移動運用


 大年寺山は青葉丘陵の東端に位置し、ここから海まで高台はありません。標高120m。テレビ塔が3基あり、どこからでも目立ちます。我が家からは、歩いて20分ほど。ちょっと登りがきついですが、メタボ解消にはちょうどよい散歩コースとなっています。伊達家の墓所もあって鬱蒼とした雰囲気ながら、ここ数年公園化が進み、新たな見晴らしポイントもできました。休日の午後、しばらくぶりにハンディ機をもって出かけてみました。


第一のビューポイント


 野草園への細く急な道を左折するとほどなく、左手に広い公園が現れます。ここが第一のビューポイント。北に眺望が開け、確認していませんが、遠く栗駒山も見えるそうです。西には太白山や蔵王。そして何と言っても仙台の市街地が一望できます。ここで無線運用でもよいのですが、すぐ隣の伊達家墓所付近まで行ってみました。テレビ塔の真下。この辺りから市街地は木立で見えません。そのかわり太平洋、金華山方面が望めます。ここの東屋で運用することに。


東屋付近


 〈特小〉
 DJ-R20Dのレピーターモードという機能を使ってみました。自宅側のリグをレピーターにして窓際に設置。いわばマイレピーター。歩きながら、もう一台からアクセスし、どこまで応答あるかの実験。応答ある場合は、PTTを押すとピピッと反応してSメーターが振れます。430レピーターのようにモールスで返してくれるわけではありませんが、これでも十分です。途中、愛宕神社の陰になって応答なくなり、野草園への急坂を登るとまた応答しだして、東屋のあたりでも、S1〜2程度で応答ありました。距離約1km。これなら一人で実験可能。ハマりそうです。



 〈DCR〉
 ここに登れば何がしか聞こえてくるかと期待したのですが、業務を含めて何も聞こえず。仙台のデジ簡は静かです。断続的にCQを出したところ、何度目かで1局のみ応答いただきました。ミヤギBK30局。長町南付近。メリット5+アンテナマーク3本。DCRは始めて間もないそうで、応答いただき感謝です。帰宅後、ホームにてミヤギIT03局(石巻市牧山)とメリット5+1本でQSO。





 〈430、1200MHz〉
 430では涌谷町加護坊山移動局と0.3Wで59-59。岩手県遠野市の寺沢高原からの信号が52程で聞こえていましたが、タイミングが合わず交信できませんでした。1200でも久しぶりにCQを出してみました。仙台市内OM2局と交信いただきました。そしてそれをワッチされていた近くのOM局が訪ねてこられてアイボール。思わぬサプライズ。近場のお手軽運用ならではですね。各局ありがとうございました。


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