ZDRドイツ国営放送は原発事故直後から即TV取材を開始して、その番組の一部がYoutubeに投稿してあり現在も視聴出来る。
ヨーロッパの人達は、福島の人達が何事も無かった様に住んで居る事が大変不思議だそうで、ARDドイツ国営教育放送ではその謎を解く科学ドキュメンタリー番組の取材を7月と9月に実施した。
そば打ち仲間のHTさんは英会話が堪能で英語版のブログとフェースブックも開設している事からARDのデレクター?と知合い、福島市内周辺取材のコーデネーターを引き受ける事になった。現役時代とは全く異なった仕事は事前の取材交渉も任されて、7月の取材先農協や福島市除染課、環境省福島事務所も実質拒否され大変苦労した様だ。
福島市内には10日ほど滞在して帰国した。取材の様子から番組にはならないと思っていたら、9月に再び10日ほど訪れた。多分本国から根回したのだろう、今度は何れも許可されたものの、除染現場は取材用に仕込まれた現場監督達?を集めた模範除染で、家庭の庭に埋め込んだり積み上げた汚染物保管場所の撮影は厳禁だったそうだ。
彼等には日本のTV局では考えられない取材先でのOFFの日があるそうで、その日はスカイラインや温泉等の観光地へ案内したり、毎日の昼食も初めは嫌っていた日本そばも何時しか「HTさんそば屋へ行きましょう」とリクエストされる好物になり、毎日市内の美味いそば屋通い、目当てのそば屋が休みの時は困ってしまったらしい。
HTさんにとっては思いもよらなかった貴重な体験だったろうし、HTさんが知らせて来る取材陣の行動にも同業者OBとしても興味があった。そして制作した番組も視聴したかったのでHTさんにお願いしたら、数本制作された1本が字幕を挿入してYoutubeにUPされたと返信された。
https://www.youtube.com/watch?v=e3vXmK1ycG8&feature=youtu.be
カメラマンが主張したいと推察される思い入れのカットも2カットあって、感心しながら同業者は万国共通だなと改めて実感した。
またこの番組を視聴して、異常に恐怖心を抱いて双方の爺婆の反対を強引に押し切って自主避難していた娘達も帰還して8ヵ月過ぎた。今では何事も無かった様な生活ぶりは『馴れとは本当に恐ろしい』事だと思い知らされた。
原発再稼動は絶対に許してはならない。ノーモア福島、国内でもう一基爆発したら完全に日本は沈没だ!