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AIとは何だ 第6回

2018年10月16日 | ブログ
ディープラーニング

 人工知能まで行かなくとも、コンピュータは人類に多くの利便性を与えてきた。鉄道などの切符の予約手配など、昔は盆暮の混雑時には、1週間前に徹夜で並んで指定席を手に入れたりしていたものだ。テレビゲームも家庭用の安価な小型機で遊べるようになったし、銀行のATM、企業の経営システム支援ソフト、インターネットと便利な世の中だ。

 さらにここにきて、囲碁や将棋ソフトはプロを凌駕した。生産年齢人口の減少で、人手不足と言われ、女性も老人も外国人も活用社会だと言っているけれど、コンピュータの進化でエリート業種であった銀行員など、銀行が支店を減らし、窓口業務を減らし社員を減らすため、リストラされる危機に直面している。

 高度な知能が必要と考えられていた職業が、コンピュータ(AI)に席巻され始めた。それもこれも2012年、ディープラーニングを用いた人工知能が画像認識に圧倒的な成果を収めたことに始まるらしい。今や「ディープラーニングとは何か」が「AIとは何か」ということになった。ただディープラーニングはAIの要素技術の一つで、ディープラーニング自体がAIというわけではないそうだ。

 そもそも、ディープラーニング(Deep Learning:深層学習)は囲碁や将棋のコンピュータ化のように、すべてをプログラミングすることの不可能な事案を、機械学習と言って、コンピュータ自身に試行錯誤する能力を与えるものという認識がある。しかし、その仕組みは分からない。本を読んでも、もっとも読みが浅いせいもあるが、専門家に直接説明を聞いてもおそらく理解不能であろう。

 そして、ディープラーニングが画像認識や音声認識に非常に優れる成果を挙げたことで注目されたとは知らなかった。

 人工知能は、人間の脳の研究から始まったようで、人間の神経細胞であるニューロンを機械で再現を試みる挑戦であるそうな。人間の脳はニューロンの巨大なネットワークなのだ。これを模して、ディープニューラルネットワーク(DNN)というパターン認識が可能なように設計したアルゴリズム(計算プログラム)を多層構造化したものが登場したのだ。

 これは、十分なデータ量があれば、人間の関与なしにコンピュータが自動的にデータからその特徴を割り出すことができる。DNNの他、アルゴリズムには局所的な情報の抽象化及び位置普遍性をもたせた順伝播型ニューラルネットワーク(CNN)や音声、動画データのような可変長のデータを扱える中間層に再帰的な構造をもたせた双方向に信号が伝播するニューラルネットワークを利用したアルゴリズム(RNN)が開発されているそうだ。

 機械(コンピュータ)は無機質で、生命体は有機質と異なるようで、生命体であっても、この世に存在する限られた原子の組み合わせでできており、それら原子は、それぞれ原子核の周りを電子がまわっている構造をしている。人工知能の行く先には人工生命の誕生があるのかも知れない。







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