中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

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最近の話題から 第17回

2017年07月19日 | ブログ
酷暑

 南で、北で連日の豪雨のニュースを聞きながら、空梅雨気味の南関東では連日真夏の太陽に晒されている。もっとも昨日は、一部都内や神奈川ではスコールがあったようだが。今年は、北海道で列島一番の暑さを記録した日があったりで、全国どこでもこの時期、暑いことに違いはない。

 企業での定年前の数年間は、物流関係の仕事をしていた関係上、充填場となる工場倉庫の暑さ対策で、6月ごろには熱中症に関する自前セミナーを開いたり、計画的に予算化してスポットクーラーを買い揃えたりしたことを思い出す。今も連日猛暑と戦いながら働いている方々を目にすると大変だなと心配にもなる。

 転勤で千葉県内房に来た30数年前は、山口県の瀬戸内海沿いの町よりは、夕方にも風があるだけ涼しく過ごしやすいと思ったものだけれど、20年くらい前からではないか、この地も猛暑ではなく酷暑と言われるようになった。練馬や埼玉、群馬よりは千葉はマシ(やや涼し)とは思うけれど、市内の観測地点が全国有数の最高気温にラインナップされるのも珍しくなくなっていたのだ。

 市街地における暑さへの人工的な加担は、オフィスの冷房機からの放熱、舗装道路の照り返し、さらに車のエンジン熱と排気ガスが三大要因と思うのだけれど、クーラーの省エネ技術、車の低燃費化によって、微妙ではあるが改善があるように感じる。今年は何となくそれほどの酷暑とは思わない。慣れもある。勿論暑さの本番はこれからではある。

 世界的にみれば僅かこの半世紀で20億人以上人口が増え、開発途上国を加えエネルギー消費量、温暖化効果ガスの放出は格段に増えており、少々の省エネ対策では、この温暖化傾向を食い止めることなどできはしない。

 3年後のこの季節、東京でオリンピックがある。いろいろ暑さ対策は考えているだろうから、部外者がとやかく言うこともないのだろうけれど、選手、役員、応援者そして警備関係者のみなさんの期間中の無事を今から祈るばかりだ。

 先の東京オリンピックは、「世界中の青空を全部東京に持ってきてしまったような、素晴らしい秋日和でございます。」開会式の実況中継でNHKアナンサーが残した名セリフが印象深い。53年前の10月10日であった。

 小池ファーストで、都議会議員の総入れ替えには成功したけれど、ひよっこ議員ばかりで本当に大丈夫だろうか。最終的に結果責任は選挙で選んだ都民に降りかかる。猪瀬知事の東京オリンピック招致成功までは、政府も自民党政権に復帰しており、「お・も・て・な・し」が流行語となるなど、2020年東京オリンピックの成功に疑いはなかった。

 しかし、猪瀬知事の失脚に自由民主党が間違えた。今回の都議会選挙の大敗の遠因でもある。苦しい時期の自民党を見捨てて新党を立ち上げて離党した人物を候補に上げた。防衛大臣の失言も女性議員のパラハラも、辿ればその場しのぎの政府自民党の上層部の定まらなくなった理念の揺らぎにあると言える。老舗の大企業だって理念を忘れた経営者によって崩壊する。

 少々の夏の暑さそのものは乗り切ることができる。しかし、国民一人一人の忍耐では、外交で国益を損なわぬことも、オリンピックへの諸施策を立案・実施することもできない。指導者層、すなわち政府、そして東京の政治家諸兄、官僚諸君がこの難局、酷暑を乗り切って貰わねばならない。


コメント
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