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時事散歩Ⅵ 第2回

2017年11月04日 | ブログ
希望は失望の始まり

 小池旋風がピタリと止まり、逆に国民から反感さえ抱かれるようになったのは、9月29日の記者会見での「さらさらない」「排除します」と民進党議員を厳しく選別する発言からとされる。しかし、SNSの詳細分析では、記者会見の2日前、希望の党と民進党の合流を模索し始めた9月27日にそのイメージはマイナスに転じていたという。(日経ビジネス2017.10.30号「時事深層」)

 SNSは多くの若者の意識は捉えるかもしれないが、SNSなど使わないおじちゃん、おばちゃんの世界はまた別であろうから、その分析が国民全体の意識をどこまで代表するかは兎も角、国民は思ったより早く、小池都知事や希望の党から離れていたようだ。

 もっとも私など、日本新党モデルの小池新党も小池都知事自身も信じていないから都民や国民が目を覚ましたことは良かったと思う程度だ。

 以前から「女性は政治家には向かない」という持論を持っている身からすれば、今回も見事に小池氏は女性の欠点を曝け出したと思っただけだ。弱弱しく見せながら、しかし一定の権力を握った途端豹変するのが女性の性だ。そして上手くゆかないと、ガラスの天井とか、女性には行く手を遮る見えない壁があるなどと吹聴して自身の実力のなさに目をつぶる。

 将来の女性宰相候補などとヨイショされて、内心その気になっている現役の女性議員は小池氏以外にも何人もおられるようだけれど、どうか勘弁願いたい。診るところ宰相の器を持つ女性国会議員など一人も居りはしない。勿論、政界などとは縁遠い世界で生きているただの庶民に何が分かるかと言われればそうだけれど、人には自然と発する「気」がある。言葉より庶民はその「気」を頼りに議員を評価する。

 それにしても、前原氏が希望の党との合流を決める前に、細野氏はじめ数人が離党し、希望の党ができると早速駆け込んだ民進党議員も居た。「猿は木から落ちても猿だが国会議員は選挙に落ちればただの人」とは数十年前のギャグだけれど、それだけ選挙は議員にとって切実なのだ。国家100年の計も、政治理念もかなぐり捨ててというより、初めからそんなものは無い面々が当選確率の高さを求めて風を読む。その繰り返しが国民からの信頼を失墜させる。

 「希望」、何と曖昧で、どんな政治理念もひっつけようと思えばひっつき、響きだけは良い言葉。新幹線の「のぞみ」は希望の大和言葉だと言う。列車のネーミングならいざしらず、政権交代さえ目指すという政党なら、やっぱりそれなりの名前が欲しいと思うのは、旧い人間だからか。小池氏を「3日天下」と評した評論家の方が居られたが、それにしても希望から失望、絶望へとの変化が早過ぎたのはやはりその実力ゆえであろう。
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