都道府県魅力度ランキング2020
今年の1位も北海道。2位の京都府に10.9ポイントの差をつけて断トツと言える。3位だった東京が4位に後退し、沖縄と交代した。5位の神奈川、6位の大阪府、7位の奈良県は変化なし。中堅どころでは青森県と宮崎県がそれぞれ順位を6つ上げて、20位から14位へ、28位から22位へとランクアップしたのが目立つ。
テレビで一番評判になっていたのは毎年ビリだった茨木県が5つ上げて42位になったこと。東京の茨木県のアンテナショップも来店者が増えて売り上げは3割増しとのこと。知事さんは観光行政に力を入れた成果が出たと喜んでおられたが、県民は42位ならビリの方が目立つからいいとの意見が多かった。
茨木県に代わり最下位となったのが栃木県。世界遺産の日光東照宮があり、日光江戸村や鬼怒川温泉郷、東武ワールドスクウェアもあること。この時期いろは坂から中禅寺湖は紅葉の見頃を迎える。華厳の滝、竜頭ノ滝。またイチゴの「とちおとめ」は有名で、いちご狩りで食べた栃木のいちご園のいちごの味は忘れられない。栃木県が最下位は納得がいかない。
日光東照宮は誰でも知っている観光名所だが、日光江戸村や鬼怒川温泉郷、東武ワールドスクウェアなどは宣伝不足だと思う。東京からであれば、東武特急と日光江戸村と東武ワールドスクウェアの入場券、ホテル代を一括して購入すれば相当割安感がある。江戸村から東照宮まで無料バスも出ている。ワールドスクウェアの完成度(縮尺25分の1)は想像以上だった。
魅力度ランキングだけでなく、「幸福度」ランキングというのもある。こちらは昨年に続き宮崎県が一位。県民所得が高いわけでもなく、逆に借金で困っている人が結構多いというが、お金持ちの東京都25位、魅力度の高い北海道32位や京都府7位を抑えている。沖縄県はこちらでも2位と健闘している。米軍基地の多さは実はそれほど気にならないようだ。
最下位は昨年に続き秋田県。東北勢は福島県45位、青森県44位、山形県40位、宮城県39位と振るわない。そんな中、岩手県が昨年の46位から24位に急浮上。コロナ感染者が当初0人を続けたことが住む人に恵まれていたことを自覚させたものか。安倍前首相の選挙区のある山口県は41位(昨年45位)で、長期政権の官房長官だった菅新総理の出身地の秋田県が連続最下位とは皮肉な結果か。
幸福度は推測するに、気候は影響が大きいと見るが、所得の影響は、所得の平均値と最頻度値とのギャップが少ない(貧富の差が小さい)ことが大切だと思う。幸福度は結局、住民の人間関係が良いかどうかではないか。
1番2番と競うことを良しとしない歌謡曲もあったが、このようなランキングは、公費に依存するのではなく、知恵を出して大いに競えば、地方の活性化に貢献する。楽しいことではないかと思う。
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