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日本が危ない 第9回

2017年04月25日 | ブログ
インテリ層の退廃

 インテリ層と言うのは語弊があるかも知れない。単なるこの国の上層部でそれなりの地位に就いているからと言って、インテリであるとは限らないし、インテリであっても必ずしも高い地位に就いているとも限らない。

 毎日新聞のネットニュースに公益社団法人「全国老人福祉施設協議会」の理事等が、会の公金を自分たちの飲食費に充当し、会議費で処理したことが報じられていた。このような公金に群がる話は昔から山ほどあって驚くことでも何でもないし、一人当たりにすれば、数十万円レベルのさもしい話ではあるが、あってはならないことである。

 そもそも政治家とかが、「福祉、福祉」と言い始めたら眉唾と思った方がいいと昔から思っている。地方議員でも政党ぐるみで、新たな制度を構築して、子供や老人、障碍者への福祉をさらに充実したと喧伝したりするけれど、別に自分の懐が痛むわけでもなく、みんな国民、県民、市民の税金を使う話。選挙で選挙民に直接お金を配れば買収罪でアウトだけれど、福祉で税金をばらまくのは、ただで票になって、通常褒められこそすれ罪になどならない。そのような連中が集まった会だから馬脚を現すものとおかしかった。

 もっとも政治家の中にも、福祉政策と真剣に取り組み、年金・医療・介護・児童福祉などの制度作りに貢献して来た方もおられることと思う。しかし、それが本物であれば、福祉を自身の事業のために利用したり、関連費用を私的に流用などけっしてしなかったであろう。自身の名声のためにも利用しなかった方々ではないか。

 文部科学省の役人の天下りが国会で問題視された。法律で明確に禁止されている行為を、教育を司るトップの省庁が起こしたルール違反である。森友問題の忖度レベルの話ではなかろうと思うが、その後誰がどのように責任を取り、天下りの当人たちがその後どのように処分されたかなどあまり報道されていないように思う。

 人材活用という観点からすれば、国であれ、県であれ、市町村であれ、行政での経験を活かして定年後も適材適所で働いて貰うことは結構なことである。法律で禁止すべき問題ではないとは思う。ただ、「天下り」についてまわる不信は、お飾りの役職に就けて税金から高給を支払うこと。都度退職金まで支払うらしいこと。昔のように公務員の現役時代の給与が民間より低いわけではないのだから、定年後にそこまで優遇して働いて貰うこともないが、次は我が身と現役世代はシステムを温存する。国家・国民のためにはなっていない。

 民間の大企業でも、社長、会長退任後、相談役などの名目で、手当を払い続けるシステムがあったりする。会社が傾く原因だと切り捨てる賢い経営者も居る反面、実力がないサラリーマン経営者ほど、保身のため先輩を立てて厚遇する。

 薬漬け、検査漬けで医療費の増大を助長する医師集団も退廃の一翼を担う存在である。勿論立派な医師もたくさんいる。問題は、医師という社会的評価に胡坐をかき、儲け第一主義の輩である。昔の医者は「仁術」、現代の医者は「算術」と揶揄されるのも当然である。

 弁護士のイメージも悪化している。「死刑制度廃止」などを弁護士会は主張するが、国民の多数は「死刑」を必要と感じている。中には老人の財産管理を担いながら、それを食い物にした弁護士も居た。裁判は正義を争うものではなく、勝ち負けがすべてだと、テレビドラマなどで揶揄される職業に堕した。

 魚は頭から腐る。国家も同様である。日本が危ない。


コメント
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