マスコミの劣化
連日テレビの報道番組は、東京都の豊洲新市場の問題と大阪の森友学園の問題に多くの時間を割いていたけれど、どうしたいのか着地点が見えない。いつものメンバーのコメンテーターを揃えて、要は面白がって好きに言っているだけだ。
こちらはマスコミの責任ではないが、3代前の知事を喚問しても、グレーゾーンは「記憶に無い」「部下に任していた」で終わり。そもそも喚問するなら、土地を売った側の東京瓦斯の当時の責任者も同時に喚問しなければ、片手落ちである。土地取引の過程で、知事もしくは市場長など権限のあった人間が、東京瓦斯に利益供与してリベートを得たとするなら、東京地検や窓際さんの東京国税局にお出ましをいただかねばなるまいに。
何のことはない、小池都知事の都民ファースト擬きの宣伝のために、東京都議会や大手マスメディアが使われているだけの話だ。
地下水の有害物質の件は、専門家が市場建屋内に影響はなく、「問題ない」と言っているのである。だって豊洲新市場の下の地下水(何処から採っているのかなど、サンプリング方法にもよるが)に有害物質があれば、それほど離れていない築地市場の地下水にだってあるだろう。築地市場は建物が古い分、室内の衛生状態は悪いだろうし、首都直下地震などへの抵抗力も新市場と比べれば格段に低いだろうから、それらを総合した意味での、安心・安全が現状では担保されているとは言い難いのではないか。築地市場の跡地にはオリンピックのための道路建設も予定されていたようだけれど、こちらも気になる。専門家が大丈夫と言っているにも関わらず、有害物資質の風評に惑わされ、移転を決断しない知事は、石原さんの現知事の不作為論に軍配があがる。
森友学園の件。安倍首相の夫人が、賄賂を受けて、秘書を通じて官庁に働きかけたという疑いがあるなら、たとえその額が少なくても問題はある。しかし、話は逆で、教育に力を注ぐ当時の籠池前理事長に賛同し、100万円を寄付した行為が、籠池氏の証言通りあったとしても、安倍さんの選挙区での話でもなく、疑獄には該当しない。それこそ忖度という定量的でない人の心に踏み込み、隙あらば誹謗中傷し、現内閣に打撃を与えようする、下司の政治家を煽ってワイドショーを盛り上げているだけの話だ。
首相夫人側からのFAXでの返信の話がある。一見「0」回答のようで、今後に対応に含みを持たせているため、関係官僚の「忖度」に影響力があったとして、隣の国を笑えない民主主義の根幹に関わる大きな問題だと吹聴するどこかの大学の学長もいる(3月26日、TBSサンデーモーニング)が、針小棒大の代表的発言である。この程度の人物が大学の学長とは日本が危ない。いろんなところからくる陳情に、立場上白けた返答ができるわけもなく、行政に「忖度」されて、そうなった証拠があるわけでもない。この程度の関わりで行政が8億円も値引きするなら、神風が吹くなら、安倍首相の答弁のように、安倍さんの地元の陳情はすべて通ってしまう。
マスコミと言うか、ジャーナリズムは、物事をあらゆる角度から検証する必要がある。今のテレビをはじめとするマスコミは、国民が面白がるであろう論点からの視点に偏して物事を捉えるところに大きな問題がある。
純粋に8億円値引きの根拠を問うならいざしらず、首相夫人への追及にマスコミが喜んで乗り、必要以上に大問題のように時間を割いて報道するところが、「マスコミの劣化」と言わず何と云おう。
連日テレビの報道番組は、東京都の豊洲新市場の問題と大阪の森友学園の問題に多くの時間を割いていたけれど、どうしたいのか着地点が見えない。いつものメンバーのコメンテーターを揃えて、要は面白がって好きに言っているだけだ。
こちらはマスコミの責任ではないが、3代前の知事を喚問しても、グレーゾーンは「記憶に無い」「部下に任していた」で終わり。そもそも喚問するなら、土地を売った側の東京瓦斯の当時の責任者も同時に喚問しなければ、片手落ちである。土地取引の過程で、知事もしくは市場長など権限のあった人間が、東京瓦斯に利益供与してリベートを得たとするなら、東京地検や窓際さんの東京国税局にお出ましをいただかねばなるまいに。
何のことはない、小池都知事の都民ファースト擬きの宣伝のために、東京都議会や大手マスメディアが使われているだけの話だ。
地下水の有害物質の件は、専門家が市場建屋内に影響はなく、「問題ない」と言っているのである。だって豊洲新市場の下の地下水(何処から採っているのかなど、サンプリング方法にもよるが)に有害物質があれば、それほど離れていない築地市場の地下水にだってあるだろう。築地市場は建物が古い分、室内の衛生状態は悪いだろうし、首都直下地震などへの抵抗力も新市場と比べれば格段に低いだろうから、それらを総合した意味での、安心・安全が現状では担保されているとは言い難いのではないか。築地市場の跡地にはオリンピックのための道路建設も予定されていたようだけれど、こちらも気になる。専門家が大丈夫と言っているにも関わらず、有害物資質の風評に惑わされ、移転を決断しない知事は、石原さんの現知事の不作為論に軍配があがる。
森友学園の件。安倍首相の夫人が、賄賂を受けて、秘書を通じて官庁に働きかけたという疑いがあるなら、たとえその額が少なくても問題はある。しかし、話は逆で、教育に力を注ぐ当時の籠池前理事長に賛同し、100万円を寄付した行為が、籠池氏の証言通りあったとしても、安倍さんの選挙区での話でもなく、疑獄には該当しない。それこそ忖度という定量的でない人の心に踏み込み、隙あらば誹謗中傷し、現内閣に打撃を与えようする、下司の政治家を煽ってワイドショーを盛り上げているだけの話だ。
首相夫人側からのFAXでの返信の話がある。一見「0」回答のようで、今後に対応に含みを持たせているため、関係官僚の「忖度」に影響力があったとして、隣の国を笑えない民主主義の根幹に関わる大きな問題だと吹聴するどこかの大学の学長もいる(3月26日、TBSサンデーモーニング)が、針小棒大の代表的発言である。この程度の人物が大学の学長とは日本が危ない。いろんなところからくる陳情に、立場上白けた返答ができるわけもなく、行政に「忖度」されて、そうなった証拠があるわけでもない。この程度の関わりで行政が8億円も値引きするなら、神風が吹くなら、安倍首相の答弁のように、安倍さんの地元の陳情はすべて通ってしまう。
マスコミと言うか、ジャーナリズムは、物事をあらゆる角度から検証する必要がある。今のテレビをはじめとするマスコミは、国民が面白がるであろう論点からの視点に偏して物事を捉えるところに大きな問題がある。
純粋に8億円値引きの根拠を問うならいざしらず、首相夫人への追及にマスコミが喜んで乗り、必要以上に大問題のように時間を割いて報道するところが、「マスコミの劣化」と言わず何と云おう。