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プロジェクトZ後記その2

2008年06月05日 | Weblog
符合

 プロジェクトZの伏線として、筆者自身のプロジェクトXがある。23歳の人生これからという時に網膜剥離を患った。幸い大事に至らず、定年を迎えた今も自動車免許を保持出来ている視力を維持できていることは真に幸いとしか言いようがない。網膜剥離のことは、そのときの周囲のみなさまへの感謝も込めてプロローグを含めて4回に亘って記述させていただいた。

NHKプロジェクトXのテーマは逆境からの挑戦である。筆者は自ら意識して挑戦したわけではないが、結果はまさにどん底逆境からの、やはり一つのプロジェクトXであったと思う。

長く暖めていたテーマという割には、書き出しこそ当該番組や映画で感銘を受けた日本ビクターVHSの開発の話と決めていたのだけれど、そのことと筆者の軌跡のつながりなどは考えてもいなかった。ところが書き進めたあとでその符合に驚いたのだけれど、VHSの開発と筆者の軌跡がみごとなまでに重なっていたのである。偶然といえばそれだけのことで、それが何なのといわれればそれまでのことではあるけれど。筆者にとって神の采配に感謝し光栄と思える事実であった。

VHSの高野氏が日本ビクター横浜工場のVTR事業部長に就任され、憂愁のうちに毎日酔いつぶれていたのが、オープン間もない居酒屋「きしや」*であり、昭和45年晩秋とある。筆者が網膜剥離で入院・手術を余儀なくされたのがまさにその時期である。さらに高野氏が完成したVHS試作機を松下幸之助氏にお見せしたのが昭和50年9月3日とある。筆者がポリピロピレン用新触媒の海外26カ国特許に名をつらね、その社内通知書が配付されているのが昭和50年9月4日。書き終えて知った不思議な符合であった。



   この稿は、幻冬舎版「プロジェクトX 挑戦者たち1-窓際族が世界規格を 
   作った」を一部参考にさせていただきました。
   *居酒屋「きしや」:NHKプロジェクトXでVHSの番組終了後、全国のサ
            ラリーマンの東京出張の際の「きしや」詣が話題になった。
コメント
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