中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

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プロジェクトZ後記その1

2008年06月03日 | Weblog
感性

 長く暖めていたテーマであった。しかし恐らく、中小企業診断士とならなかったなら、こうして不特定多数の方々に読んでいただくために書くこともなかったであろう。なぜ中小企業診断士にこだわるかと言えば、プロジェクトZの成功体験が、企業活動の上で多くの示唆を与えるものではないかとの想いからである。それは第18回にコンピテンシーモデルとして要約したけれど、実はそれより全編を通じて「感性」にこだわった。

企業活動は人、もの、金、情報と言われる経営資源から成り立つものであるけれど、結局そのすべてを人間が運用する以上組織を構成する人々の想いが正しくなければならない。いくら知性が優れていても正しいモラルを持っていないとその知性が正しく運用されずに、一時の成功は収めてもいずれ破綻する。同じような忠告を多くの人々が繰り返し発しながら、企業の不祥事は後を絶たないのも人間の仕業ゆえであろう。しかし、優れた感性を持った経営者なら、自らの組織を破綻させるような不祥事を見過ごすことは無いはずである。

また、いくら科学が進歩したからといって、論理的に説明できることは限られており、最終的には人の感性に頼らざるを得ないこと。特に人材を見極めるなどの眼力というものは感性しかないと思えること。

それらの想いが重なって、成功要因の共通項としてトップの豊かで確かな感性をあげた。豊かで確かな感性を持ったトップの下には、必ずや同様の人々が集まっているはずであるから。

 筆者程度の者が言うのは甚だ僭越なことかもしれないけれど、本稿の中にも述べたけれど「あらゆる訓練や努力は感性を磨くためにある」のではないか。
コメント
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