上半期最終日。
コロナ、コロナで過ぎた半年。
半年後どうなっているか、全く予想できない(T_T)。
取りあえず、吹奏楽の話題。珍しくかなり長いです(苦笑)。
昨日Facebookで、北海道教育大岩見沢校准教授・渡部謙一先生のTLがたいそう盛り上がった。
それは渡部先生が、このようにお書きになったから↓
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「きちんと全曲取り上げよう」レパートリー
Percy Aldridge Grainger (オーストラリア/アメリカ)
あくまで渡?の好みです。でも間違いなく吹奏楽の名曲であることに異論はないのでは。
●Lincolnshire Posy?リンカーンシャーの花束
ご存知グレインジャーの代表曲。第3曲の変拍子も、今となってはそれほど振ることは難しくはないのではと思います。「やりがい」という点でどの楽器も楽しくやりがい多く演奏できるよう、グレインジャーは意図して書いているように感じます。
●Children's March "Over the Hills and Far Away"
子供のマーチ/丘を越えて遠くに行こう!
先日FBにアップした作品。
何が興味深いかと言って、取り上げられている主題は 実質2つ。限られた素材の味付け方の豊富さがグレインジャーの最大の特徴の一つ。何より、メロディーが優しい。
●Colonial Song/植民地の歌(コロニアル・ソング、とカタカナのほうがベターですかね)
少し複雑に書かれていますが、よくスコアを読めば理解できます。ちょうどいい勉強になります。かなり創意工夫にあふれて書かれている、郷愁あふれる名曲。
●Molly on the Shore/岸辺のモリー
リズミックで楽しい作品ですが、全てのパートで、きちんとした技術が要求されています。頑張れば、この曲が皆さんの技術を育ててくれます。(最近の作品にそういうのが殆ど無いですね。疲れるばかりで)
●Shepherd's Hey/羊飼いの呼び声(これも、カタカナ読みのほうが良いのでは?)
今となっては、小中学生でも余裕でできるでしょう。グレインジャー入門に適しているのでは。適度に技術も音色の感性も必要ですし。
●Country Gardens うーむ、、、カントリーガーデンズ、のほうがい絶対いいな。田舎の庭?そりゃちょっと。。
ちょっと以前、TVCMにも使われていたので、皆さんどこかで聞いていると思います。オリジナルメロディー版とストコフスキーから以来の編曲版があります。後者のほうが歯ごたえがあって良いかもしれませんね。
ここからは、作曲者本以外の編曲作品もの。
●Handel in the Strand/ストランド街のヘンデル
個人的にはとても好きな曲。難しくなく、ただただキュートで心和む作品。日本で演奏されているのをあまり耳にしたことがないかも。スーパーウィンズでは2010年にやりましたね。音源探せばあります。実はこの吹奏楽版の大本は、かのスーザが編曲したもの。グレインジャーとスーザで色々やり取りしたという、なんだかマニアックでワクワク物の佳品。
●Scottish Strathspey and Reel/スコットランドのストラスピーとリール
これもあまり知られていないのでは?ご存じの方も多いでしょうが、パーシー君は数多く自作を吹奏楽を始めとした多種な編成に書いています。上記の作品はこれを覗いて皆、数種類の編成に書いています。この曲かなり吹奏楽向きなのになぜ書かなかったのでしょう?
●In a Nutshell suite /早わかり組曲
多くの皆さんは、あのラトルとバーミンガムのCDでご存知かと。手前味噌ながら渡?が編曲しました。映像や音源もありますが、近日中にナクソスから出ますのでお楽しみに!もともとオケその他に書かれたこの作品の1曲めや、有名な4曲目「ガムサッカーズマーチ」は他者の手で編曲が出ていますが、いくら演奏しやすいからと言って、何でもかんでも半音下げてフラット系にするのはどうかと思うのですが。シャープが多くても練習して体得すれば勉強になると思うのですが。。この邦題は世界のグレインジャー研究の第一人者宮澤淳一教授の名訳。
約20年前に福島の原町二中のために書きました。CDがオークション等で出ていると思います。驚異の中学生の演奏です。
以上の作品の楽譜情報がご希望御方はメッセンジャーへ!
グレインジャーは、歴史の趨勢に組み込まれるタイプの作曲家ではないですが、時代の淘汰の波を交わし、生き残る作曲家だと思います。彼に関する伝記もいくつかあるので、チャンスやら条件が整えば翻訳したいところです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私もシェアさせて頂きました(^^)。
そしたら、次々来る返信の中に、「Irish Tune and County Derry には2種バージョンがあるでしょう?」(音楽評論家・石塚潤一氏)とあり、
調べてみると、私、知らずに持ってたwww。
U.S.Marine BandとDallas Wind Symphony盤の2種類。
実は、“Irish Tune ”はよく知っているからと舐めてかかって、ちゃんと聴いてなかったのですな(>_<)。
聴き直すと、確かに内声の動きが全く違うし、大体オルガン入ってるし(驚)、Marine Bandなんか合唱まで入ってるし!?
もうビックリ。
確かにグレインジャーは、もっと、いやもっともっと演奏され、聴かれるべき作曲家だと思う。
個人的には渡部先生が挙げている“Shepherd's Hey”や『早わかり』は大好き。
ついでに、Dallasつながりで、久々にFF&Dallas Wind Symphonyも引っ張り出してみた。
POMP & PIPES!
ここには、premiere recordingとして、“The Power of Rome and the Christian Heart”も収録されていて、
演奏時間約15分とグレインジャーにしては結構な大作。
そういえば、彼の合唱作品の音源も持っていたっけ↓
グレインジャー、ハマると深い。
多くの人にハマって欲しい作曲家w。