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立ち上がれ普通のイスラム教徒

2015-01-11 11:05:43 | 国際・政治
パリの週刊誌銃撃事件は一応の終結を見たが、3人のテロリストとイエメン・アルカイダとの繋がりがわかり世界に衝撃を与えていると報じられた。日本のマスコミは当初鈍感だった。だが、欧州民主主義の根本となる価値観「報道・表現の自由」が危機にさらされたと受け止められている。

事件後に欧米首脳やメディアはイスラム教全体を敵視すべきではないと主張し、イスラム教の宗教指導者はテロを非難する声明を出したというが、そういう冷静な声は残虐な殺人を報じる前では弱い。これを機会に欧州の極右政党などの反イスラム感情を煽る動きが欧州各地に広がっているという。

事件の背景には欧州に人口の10%がイスラム教徒で、経済格差や差別がテロの温床になっていると報じられている。欧州内の事情に加え深刻なのは、アルカイダ系やISIS等のイスラム過激派内の主導権争い見られ、今後も注目を浴びる国際的なテロ競争になる恐れがあるという。

欧州内の反イスラムの憎しみの対象はアラブ・中東ではなく、自国に住むイスラム系の移民やその子孫になるというところに深刻さがある。移民とはいえ自国民同志なのだ。仮に過激派が100万人に一人だとしても何十人もの過激派が生まれ社会を恐怖に陥れる。欧州市民は今イスラムの恐怖の中で暮らしているはずだ。

私は残りの穏健なイスラム教徒が立ち上がり自浄能力を示さなければ問題は解決しないと予測する。話は第二次世界大戦に遡る。日本が真珠湾奇襲をし米国本土の日系アメリカ人が財産を奪われ収容所送りになった時、多くが不満を腹にしまって米軍に志願し勇敢に戦って国への忠誠心を示し血の実績で信頼を得た。今、イスラム教徒は住んでいる国への忠誠を示す時だと思う。

イスラム教徒は私達は関係ないと肩をすぼめて被害者意識だけで生きていくのは辛い。大統領や首相などの指導者やマスコミが報じても、当面差別は益々拡大していくだろう。それが又テロを生むかもしれない。この悪循環を避けるのは普通のイスラム教徒が立ち上がり自らテロと戦うことだ。私はそれが短期間に市民として信頼を回復し誇りを持って生きる道であると信じる。■

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