田舎暮らし雑感２０２０（１５）

いつもの庭師に来て貰い庭の手入れをして貰った。毎年庭の手入れが田舎暮らしのケジメをつけることになる。この後に実家横とお寺の２つのお墓掃除を済ませ全予定を終わる。母が衰えても日々手入れをした頃に比べ、毎年庭が荒れて来ると言うと庭師はそれでも庭の形は保たれていると慰めてくれた。

だが、母が元気な頃に撮った庭の写真集と現在の庭を見比べると、庭師の手入れが終わった直後でも華がないのは免れなかった。ご近所の歩くのがやっとという一人暮らしのお婆ちゃんの家の庭が、毎日の手入れで奇麗に手入れされている。私はたまに気が向いた時草むしりする位、その差は大きい。

これからもっと厳しくなる。庭師に「元気で長生きして、来年も宜しく」と言うと、一人は大丈夫と答えた。だがもう一人は「３年前に糖尿病がもとで脳梗塞になったが幸運にも回復した。」と聞き身近に感じた。母は同じ経緯を辿り回復しなかった。私が残り何年元気に実家に戻れるか考えてしまう。

腰痛でバドミントン練習に参加しなくなり山裾歩きを始めて半年近くたった。何度も投稿した寺巡りから山裾歩きを始めたが、幾らやっても体力の衰えは避けられない。ポッコリお腹が目立つようになり、半年前にはけたズボンのバンドがきつく逆に腿回りが緩くなった。フットワークなどの瞬発的な動きをするトレーニングをすると自然と腿が大きくなった。今はバドミントンは出来ないと改めて実感した。

頻繁に山裾歩きをするようになってから散歩時の目線が上がった。次に歩く山道を求めて山裾や中腹の家々を探すようになった。今や大洲盆地を囲む山の目に付くところは大抵歩いてしまった。昨年までは下ばかり向いて歩いた。川に浮かぶ鴨やサギなどの渡り鳥で季節を感じていた。来年も山だ。

庭師に聞いた話では、今年のコメの不作はこの地全体の問題だったようだ。原因は以前投稿した雲霞（うんか）と呼ばれる害虫で、酷いところはいつもの２割しか収穫がない農家もあったという。ただ、この地は農村地帯とは言えども最早コメの不作が大きなニュースにならないのが現実だ。

田舎の盆地の端っこに住むと会話する人は限られている。このところ気になる「誤嚥」を防ぐ為に独居老人の私も誰彼構わず話しかける。一番多いのは近所の８０－９０代の後家さん達、次にちょっと若めの犬の散歩の奥様達、それから山歩き中の見知らぬ人達、何故か女性が多い。固有名詞が出てこない問題も。

７月末に東京から戻った頃から断酒を始め、元々下戸の私は苦も無く今も続けている。断酒の目的が何だったか忘れた。最近体温を上げようと甘酒にショウガを飲んでいるが、効き目が感じられず色々試している。気が付いたら酒粕でアルコール成分があった。これも断酒になる？■