都議会で女性議員にセクハラヤジを飛ばした議員を追求する動きが急速に消えかかっているように感じる。少なくともマスコミ報道を見る限りでは。名乗り出た鈴木議員だけが悪者になり、他にたちの悪いヤジを飛ばした議員達は安全地帯に逃げ込んだようだ。私が心配した通りになった。
これが一番マズイ終わり方だ。悪いことをしても正直に名乗り出たら酷い目にあうだけ、押し黙って逃げれば何の罰も受けない。逃げ得の世界だ。これだけマスコミが大騒ぎしても、もう忘れられた。日本中の多くの子供達にはいい教育になった。馬鹿正直に名乗り出たりするなと。
関係者は執念を持って追求を続けて欲しい。同時に「セクハラヤジの決着のつけ方」で指摘したように、議員個人の問題として終わらせず所属政党の問題として追求すべきだ。自民党が何もせず世論が静かになるのを待ってやり過ごすのを都民が許すかどうかが問われている。
私がこういう記事を書いているということは、事態は逆の方向に進んでいると思うからだ。みんなの党は議会の中途半端な合意でこれ以上追及しないと決め、ヤジられた議員も(説得を)受け入れた。マスコミも急激に追及の熱意が失せた。
世界中の報道を引用して一時的に報じても、ここで終わらせるマスコミも都議会と同じレベルだ。政治は民意の現れという。どうせこの程度だと見抜いているかもしれない。だが、まだ最強の手が残っている。選挙まで都民の記憶が残っていることを思い知らせることだ。■