おやじ特別便

ひまじんおやじの日常

早い撤退

2012-07-11 12:46:51 | 日記・エッセイ・コラム
【今日の 消火活動】

若いころ町内会の役員で自主防災委員と言うものをしたことがある。
ある夜、ふと目覚めたらサイレンの音が。
こりゃあ近所で火事だ!と気づき飛び起きて防災倉庫へ行った。
ところが防災委員長のナオジさんしか来ていない
さすが元消防団長だと思いながら、しばらく2人で他の隊員を待ったが一向に集合する気配なし。
仕方がないので2人で可搬ポンプをナオジさんの軽四輪に積み込み出動する。

現場は港の近くの民家であった。周りには消火栓など無い。どうしようかと思っていると
ナオジさんが「港の水だ」と言う。ああそうか、海の水なら困らないほどあるなあ。さっそくポンプの吸管(吸い込み口のホース)を港に入れて塩水を使用して消火活動。
火災のあった家の手前には駐車場があって、夜間のことで相当数の近所の人たちの車が止めてあった。
しばらく2人でシュウシュウと海水を出し続けていたが、そのうちにやっと消防車が来場して消火を始めた。
さすが地元の防災会、素早い出動で初期消火に貢献したのであった。

消火活動も本格的となり、何台も消防車が参加するようになった。
これまでやれば初期の目的は達成した、と見るや
ナオジさんから撤収の命令が下った。
こうなれば玄人に任せて素人の我々は引き下がった方がいいだろうとの判断。

始動も早かったが撤退も早い。
その後塩水をかぶった車たちがどうなったのか知る由もない。
いまだに「あれで良かったのか」と思っている。