新テロ特措法案衆議院再可決のあと、
暫定税率延長問題、株価下落、目処の立たない年金問題などなど…
問題山積の政府、国会であるが、
どういういきさつか、昨年末にはUFO論議が湧き上がっていた。
クリスマス前ということのご愛嬌だったのかも知れないが、
こんなことを真剣に閣議で話し合うくらいなら
新型インフルエンザ対策など、もっと切実な脅威について
議論していただきたいものだ。
しかし、UFOが全く荒唐無稽な話かと言われれば、
答えはノーと言いたい。
高校時代、一度目撃したことがあるのだ。
あの時、友人複数で同時に確認したので間違いはない。
夕方、北の空にオレンジ色の光を発しながらジグザグに
飛行する物体を見たのである。数秒で消滅してしまったが
通常の航空機ではありえない航跡だった…
そんなことを思い出していた時、それよりさらに数年前、
寒い季節に毎週楽しみにしていたテレビ番組
『謎の円盤UFO』のことがフラッシュバックしてきた。
1970年10月から1971年3月まで、土曜日午後8時から
日本テレビ系列で放映されていたイギリスのSFドラマだ。
毎週土曜日午後8時前になると寮の食堂にある
ボロいテレビの前は寮生でいっぱいとなった。
同時間帯は裏ではザ・ドリフターズの(しょーもない)高視聴率番組
『8時だョ!全員集合』をやっていたが、
これを見たいというものは一人もいなかった。
『1980年、すでに人類は地球防衛組織シャドーを結成していた…』
このオープニングで始まる同番組は、
試験直前であろうが、他に用事があろうが、
なにがなんでも見逃さない、
皆、気合十分で大いに楽しみにしていたものだ(バカ)。
アポロ11号による月面着陸(1969年7月)が成功した翌年であり、
宇宙開発の急展開が期待されていた当時、10年後の近未来には
こんなこともきっとあり得るだろうと真剣に思っていたのである。
もっとも、テレビにかじりつく中学生たちのほとんどが
もっとも期待していたのは番組自体ではなく、
月面基地ムーンベースのエリス中尉だったかもしれない(低俗)。
UFO接近をコンピュータ衛星シドがキャッチ、これを受けて
ムーンベースからインターセプターの出撃を指示するのが
エリス中尉だった。
愛らしいお顔でボディラインくっきりの
『コスモルック』の彼女が現れると、
テレビの前では一斉に歓声が上がったものだ。
毎度、3機編隊でやってくるUFOに対し、
なぜか3機しかないインターセプターが
これを攻撃するのだが、必ず何機かは撃ち損じるのだった…
続いて大気圏に入っては海中で待機するスカイダイバーから発進した
スカイワンが迎撃する。
これも失敗に終わると、着陸地点にハイテク戦車シャドーモービルが
出動するという展開だ。
インターセプターは3機じゃ足りないでしょっ!もっと増やせよ、
と、いつも思いながら見ていたことを覚えているが、
そこで撃ち損じるから物語になっていたのであろう。
英単語 "intercept" が『妨害する、迎撃する』という意味であることを
覚えたのも、この番組のおかげだった(それだけかい)。
ところで、この番組で活躍していた、
ストレイカー司令官役のエド・ビショップ氏と
フォスター大佐役のマイケル・ビリントン氏の両人は
同じ2005年6月に死去している。誠に残念なことである。
また、副官フリーマン大佐役のジョージ・セウェル氏も
昨年4月、癌で83歳で逝去したそうである。
決断を迫られ苦悩するストレイカー司令官に対し、
補佐役というお気楽な立場で、いつもヌーボーとしていて
どこか我々のあこがれの的(なんで?)であった
あの副司令官を好演していた氏の訃報には
一層の寂しさを感じるのである(ほんとかい)。
なお、あのエリス中尉を演じたガブリエル・ドレイクさんは
まだ現役の役者さんだそうである。
できれば、
今のお姿を拝見しない方がいいのかも知れない…(現在63歳)