MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

鹿男 玉木宏

2008-01-26 08:47:44 | テレビ番組

「いにしへの 奈良の都の八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」

平安時代、伊勢大輔が京の宮中で詠んだ

百人一首に収められている歌である。

この時代にして、奈良は『いにしえの都』であったのだ…

さて、フジテレビドラマ、

『鹿男あをによし』…

こういうのをまさにキテレツドラマというのであろう。

万城目学原作の同名小説のドラマ化である。

これまた、ここんとこ MrK お気にの

『ありえねぇ』系ファンタジードラマであるが…

ただ、ちょっと毛色の変わったドラマに仕上がっており

不思議と惹きつけられるものがある。

「あをによし 奈良の都は 咲く花の 薫ふがごとし 今盛りなり」

(詠み人、小野老)

いにしえの都、平城京の繁栄を人の心に想いおこさせる万葉集の歌。

ドラマの題にある『あをに(青丹)よし』は

『奈良』にかかる枕言葉だそうである。

…物語は、

人付き合いが下手で、何をするにも不運がつきまとっていた主人公

(小説では『おれ』、ドラマでは玉木宏演じる『小川孝信』)が

大学の研究室でも粗相をし、奈良の女子高に

臨時教師として赴任するところから始まる。

そこでも、女子生徒との関係はぎくしゃくするのだったが、

神無月10月に、小川の前に鹿が現れ、

地震が頻発している日本を救うための儀式に必要な

『サンカク』の『運び番』になるよう命令される。

姉妹校対抗で行われる剣道の優勝杯が

その『サンカク』と呼ばれていることを知った小川は

剣道部の顧問となって、それを取り戻そうと優勝を

めざすのだが…

Photo_2 主役の玉木宏がすっかり『鹿顔』でgood!

『魚顔』の堀田イト役の多部未華子もはまり役だ。

綾瀬はるか演じる歴史教師藤原によって

春日大社、東大寺、朱雀門、平城京跡など

数々の名所が紹介され、奈良の独特の雰囲気も伝わってくる。

登場する教師達には、小川の『神経衰弱』のほか

『マドンナ』

『リチャード』(演ずるは「大事な大事なアタックチャ~ンス」のあの方)

などのあだ名がつけられ、あたかも奈良版『坊ちゃん』だ。

現代と悠久の昔が隣り合わせにある風景に、

不思議と私達の心は癒される。

最近の産科救急問題で悪いイメージがつきまとっている奈良だが、

このドラマでちょっとプラス的にブームになりそうな予感。

なんとなくわけのわからんストーリーながら

今後の展開から目が離せない、

そんな楽しみなドラマである。

コメント (2)
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