「たった一つ…
今、目の前にある命だけを見ろ。
一つの命だけを見ろ。
…それが俺たちの仕事だ」
あ
久々の進藤節が炸裂だ。
あ
江口洋介復帰で
8月11日、ようやく『救命病棟24時』第4シリーズが
華々しく?スタート。
初回は15分拡大版だった。
しかし、まあ、
救急医療現場を舞台にシリーズを重ねながら
ネタは尽きないもので、
今回は、救急医療現場の疲弊、救急医の立ち去り、
救急患者のたらい回しなどに代表される救急医療の崩壊、
モンスター・ペイシェント、医療裁判など取り上げ、
テーマは盛りだくさんだ。
昨夜、ありがたく初回を見させていただいた。
あ
冒頭、救急患者間の受け入れ要請に対し
医療機関はことごとく拒否で救急車は立ち往生。
肺塞栓症で瀕死の妊婦の容体は
刻一刻と悪化してゆく…緊迫の場面。
と、そこに国際人道支援医師団の一員として
派遣されていたアフリカから帰国したばかりの
スーパー救急医、進藤(江口洋介)がさっそうと現れる。
心肺停止状態に陥ったその患者に的確な処置を施し
母子とも奇跡的に救命する。
救急医が一斉退職し機能不全に陥っていた
海南医科大学付属病院高度救命救急センター。
そこに着任した進藤は
各科からの寄せ集めのスタッフでとりあえず再建。
キャパシティを越えて重症の救急患者を次々に受け入れる。
現場は早々に混乱、疲弊。
そこにアメリカ帰りで救急医療の理想のあり方を追求する
有能な医師・澤井(ユースケ・サンタマリア)が医局長に就任。
澤井は旧来の救急医の精神を貫こうとする進藤と対立する。
今後の展開が楽しみだ。
あ
ただ、今回も気になったのは、
どんなに重症であっても腕のよい医師が治療すれば
必ずよい結果が得られるような錯覚を
このドラマが視聴者に与えること。
稲垣吾郎そっくりの冒頭の妊婦の夫が、
一時、子供の経過が思わしくなかったことから
進藤を訴えるといきまいていたのだが、
最終的には、母子ともに後遺症なく回復。
進藤に感謝の手紙と写真が送られる(もらっても困ると思うが…)。
結果良ければすべてよし、当然だろう。
ドラマとしては、できれば、
悪い結果に終わったが、家族から感謝の言葉をもらった、
という設定にしてほしかった。
この最後のシーンで
第一回の盛り上がりから一気に興ざめしてしまった感じだ。
それと、すご腕の外科医澤井のユースケ・サンタマリアは
明らかにミスキャストだろう(知性も貫禄も感じられない)。
さらにタイトル、
『救命病棟24時』よりも『救命病棟36時』の方が
説得力があるように思うがいかがだろう?
(36時間連続勤務してるんだよ~、って感じ)