味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

安けれども危うきを忘れず。

2015-04-21 10:28:38 | ブログ
第2305号 27.04.21(火)
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安けれども危うきを忘れず。『易経』
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 現在が安泰であるといっても、いつ危ないことが起こるかもしれないという注意を忘れてはならない。その心掛けが身の安全、国の安全には必要だ。24
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 【コメント】大変大事な教えであります。敗戦後、平和と繁栄をスローガンにして生きてきた日本人は、この平和が永遠に続くと思っていように思われてなりまん。
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 二度と戦争をしてはなりませんが、万一に備えての防備はしなくてはならないのです。そして天災地変に具えても、です。
日々を一所懸命生きていると一日がアッという間に過ぎてしまいます。
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 昨日は、鹿児島市のまち美化指導員に任命されていますので、26年度活動状況の報告文書を作成し、今先郵便局にお願いして参りました。
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『大学味講』(第142回)
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  第二章  正  心 
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 「誠意」の次に「正心」について次のように解説しております。
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 所謂身を修むるは、其の心を正しうするに在りとは、身忿懥(こころふんち)する所あれば、則ち其の正しきを得ず。恐懼する所あれば、則ち其の正しきを得ず。好楽(こうごう)する所あれば、則ち其の正しきを得ず。憂患する所あれば、則ち其の正しきを得ず。心焉(ここ)に或らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食へども其の味わいを知らず。此れを身を修むるは、其の心を正しうするに在りと謂ふ。
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『論語』(第242)
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 斉すれば必ず明衣あり。布をす。斉すれば必ず食を変ず。居れば必ず坐を遷す。
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 (ものいみ)をする時には必ず沐浴(もくよく)して後に明衣(めいい)を着る。その体を明潔にするためである。明衣は布で作る。素朴を重んずるためである。斉をする時には必ず平常の食物を変じ、酒を飲んだり、葷(くん・なまぐさ)を食べたりするようなことはしない。必ず平常の座から遷って、別の処に居る。
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『農士道』(第121回)
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 時過ぎ世替れば誠に夢の如し。世に稀なる珍味も舌の上にあるうち、伽羅蘭麝(らんじゃ)の薫りもかぐうちのみ。楽は苦の基、財貨は後世の障り、遊興はしばしの夢、他の富めるも羨まず、身の貧きを歎かず、唯慎むべきは貪慾、恐るべきは奢りなり。抑も田地は萬物の根元にて国家の至實なれば、父母の如く敬ひ、主君の如く尊み、妻子の如く育しみ、寸地をも捨てず、何處にても鍬先の天下泰平、五穀成就を願ふより外更になし。(小林一茶)と。
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 これを道徳的戒律命令と見れば成る程窮屈にならう。然し之はもっと和やかな芸術的比喩である。俳人一茶の詩情によって詠ひ出された農本生活への行進曲と見るべきである。
 以上縷縷述べて来たが、之等によって農本思想、農本生活の根本義が奈辺にあるかが大体ながら把握し得られることと思ふ。

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百人一首
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ほととぎす 鳴きつる方を 眺むれば
 ただ有明の 月ぞ残れる 【後徳大寺左大臣】81