晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

別所探訪(58) 西浜別所-5 6/13

2014-06-13 | 別所探訪

2014.6.13(金)曇り、雨

 では、正確な別所の位置を確認しておきたい。というのは私自身も別所の地を踏んでいないからだ。よくよく考えればどこの別所であれ、一回の訪問でその地を踏むことは出来ていない。
  別所地名事典の記事を見る限り、柴田氏が何度も別所を訪れている節は見当たらない。全国600ヶ所以上の別所をめぐるには何度も再訪することは出来ないのかも知れないが、読者としてその調査の結果に満足できないのはそのせいかもしれない。
 西浜小字別所(べっしょ)は、山崎山から南方に派生する最も西の尾根筋から真ん中の尾根の尾根筋までで、藤美寮を取り囲む山域である。その中に小分け地名として、山崎、岩ノ下、柳谷、別所、御墓がある。
 別所の南、藤美寮や藤波園、その南の別荘地などがあって、東西に走る印内川までが小字岩ノ下で、笠取、岩ノ下、山崎、夫婦岩の小分け地名がある。
 別所の東は小字穴虫で穴虫、福本、長谷の小分け地名がある。そして穴虫の南が小字福本で福本、穴虫、別所前の小分け地名がある。
 地域を複雑にしているのは、小分け地名が輻輳していることだ。例えば岩ノ下、山崎は小字別所と小字岩ノ下にあり、山崎などは小字岩ノ下の南に小字としても存在するのだ。同様に穴虫、福本は小字穴虫と小字福本の中にある。
 当初同じ小分け地名が数カ所にあるという風に考えていたが、連日奥野さんにいただいた地籍図を眺めていて、遂にひらめいた。
P1030142
 

連日、奥野さんにいただいた地籍図を眺める。
 それは小字の境が尾根や川、道路といった地理的に明確な要素で線引きされていることだ。今まであまり気にしていなかったがそれはどこの地域でも当然のことと思える。それは小字の成立が何時の時代か解らないのだが、行政上の必要に応じて境界線が引かれたためだろう。
 ところがそれ以前に人びとの生活のために必要な区域が存在していて、誰にでも解る地名を付けていたとしたらどうだろう。それこそが小分け地名になっている部分で、地名の意味のある区域なのだ。同じ小分け地名が隣接した小字に存在するということは、元々の小分け地名の区域の中を小字の境界線が走ったということだろう。P1020893
 


山の部分は小字別所である。しかし本来の別所はこの中の一部である。
 コロンブスの卵のようなことであるが、このことは一般的に地名の意味を考える時非常に重要なこととなる。別所にしても穴虫にしてもその元となる、本来の別所、穴虫を探して調査しないと何も得られないということだろう。つづく

【今日のじょん】久々にうみんピアにスイムに行く。もちろんじょんは車で待ってるのだが、その前の先端芝生広場の散歩が楽しみ。とにかく芝生がすっかり緑になってきれいなこと。よく見ると葉が細くて固い、少なくとも高麗芝ではない。冬は枯れていたので、バミューダーグラス系のティフトン芝かも知れない。じょんのびドッグランどにも少し植えたのでお楽しみに、、、。(1㎡のみだけど、、、
P1030150P1030151 

コメント
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