2913.3.21(木)晴れ
「地名を歩く」に続く沖縄地名の第二弾、発行年度は同様のものだが本書は著者の宮城真治氏が亡くなられて36年後に発行されているのである。
「沖縄地名考」県下の地名、三百四十一の意味を解く (宮城真治著)沖縄出版発行、平成6年第三刷、古書
この本を読む場合、「解説 宮城真治氏の沖縄地名研究について」(P183~)を先に読んで欲しい。氏が沖縄地名の研究に着手されたのは大正6年3月(1917年)で、昭和7年7月(1932年)にひとまず「沖縄地名考」が整えられたとある。つまり随分昔に書き上げられた内容なのである。ところが中身は実に科学的で、現在の地名考の手法以上に読者に納得のいくものである。
実に多くの語呂合わせ的、あるいは神話説話に基づいた地名考に出合ってきたが、これだけ古い時代の研究であって科学的な根拠に従って解明されているものは見当たらない。
文字に惑わされずに音韻で解釈すべきと言う地名考の原則もこの当時からはっきりと言っておられる。ところが沖縄の音、訛というのは本土の者には尋常に理解できるものではない。ところが本書では沖縄の言葉、沖縄弁、ウチナーグチをストレートに考証されているので、書かれている事項については理解できても、他のものに応用することが難しいのだ。
例えば首里の町名に「平良」というのがある。”ひらら”と読んで平な土地をイメージするが、沖縄では”てーら”と言うそうだ。余計に平らな地を想像するが、本当は”たーひら”と読まれるもので、高い坂を意味するという。”ひら”が坂とか崖を意味するのはアイヌ語のピラ、比良山のひらなどでも理解できるだろうが、沖縄の転訛する前のよみを知らないと絶対に解けない地名である。つづく
【晴徨雨読】177日目(2007.3.21)宇佐~山国
今日のメインは青洞門、耶馬溪なんだが、宇佐から耶馬溪に向かう県道44号線と耶馬渓鉄道廃線路のサイクリングロードが、通行も無く岩峰の景色が素晴らしい道で、自転車冥利に尽きる一日だった。岩峰って好きなのよね。
県道44号線沿い、耶馬溪鉄道サイクリングロードから見る岩峰。
【今日のじょん】:かみさんがビョウーインとビヨウインにでかけたので、じょん君はお留守番。見送るときはこれだもんね。「連れてってくれ~」
カーテンの隙間から出て行く車を見送っているところ。