2011.9.21(水)雨、台風15号
神殿手前の右の山手にへそ塚と和泉式部の歌塚というのがある。へそ塚というのが如何なるものか案内もないので解らない。和泉式部歌塚というのは石垣に囲まれた小さな宝篋印塔のことを言うのだろうが、誰かの供養塔であった宝篋印塔を丹後に住まいしていた和泉式部にかけて歌塚としたものかもしれない。娘の小式部内侍が、「大江山いくのの道の遠ければ~」と詠んだことに因んだものかもしれない。
和泉式部歌塚とへそ塚。
参道の脇に御門神社(みかどじんじゃ)というのがあり、石室ともとれる横穴がある。穴の中にはかわらけの欠片があり、かわらけ割り神事が行われているという。厄除けの神さまといわれているが、この横穴はなんらかの遺跡という感じがする。
御門神社と横穴、その内部。
その隣に「カネのなる石」という1m程の平たい石がある。長椅子のように下に台石があり、置いてあるこぶし大の石で叩くとカンカンと乾いた音がする。
三流の観光地にあるようななんとも俗っぽい呼び方だが、実はこの類の石は自転車旅行中にも佐賀県、島根県で見かけた。石を鳴らすことが呪術的宗教的な意味を持っていたのかもしれないが、見たものは神社や古墳といった場所ではなく、なんでもない場所であった。佐賀県杵島郡江北町の国道34号線沿いの丘にあり、扁平ではなくかなりどっしりしている。音は驚くほど澄んだ音でカーンカーンと感激ものであった。今ひとつは松江市の松江大橋南詰めには「大庭の音のする石」というのがある。これは細長くて大きなものだが、人身御供の悲しい伝説なども伝わっている。
カンカン石と大庭の音のする石。
なぜ大庭なのか不明なのだが、大橋から南に5,6Km国道432号線沿いに大庭町という町がある。この石そのものが、あるいは人身御供の源助が大庭に関係するのか調べても解らないのだが、大庭は古墳が多くあり、その石室の一部の石なのではないかと想像する。
大庭鶏塚、周辺にも大規模な古墳が多く存在する。
話がそれてしまったが音のする石はいずれも讃岐岩、いわゆるサヌカイトと言われるものであり、石器の原材料となった石である。
元伊勢内宮の「カネのなる石」がサヌカイトであるか否かは判断できないのだが、音はなかなか美しい音がする。もしこの扁平な石が他所から持ち込まれたものでなければ、古墳の石室などに使われていた可能性はあるのでは無かろうか。つづく
今日のじょん:雨で運動不足になっているせいかレインコート着ているにもかかわらず、散歩に行こうと言う。(言葉で言うのではなくアイコンタクトするのだ)増水が気になっていたのでカメラを持って上林川念道橋下に行く。
夏前の増水時ほどではない。河川敷には降りられない。