晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 謎の丹波路 9/19

2011-09-20 | 雨読

2011.9.19(月・祝)曇、雨

 「丹波路が謎であるのは 霧が深いせいだと思う、、、」という文学的表現に惹かれて本書を読む。といっても絶版になっており古本市場にも出回っていない。図書検索で探すと珍しく綾部図書館にあった。
 「謎の丹波路 京都・兵庫歴史散歩」春木一夫著 神戸新聞出版センター 昭和52年発行の本である。
 丹波の歴史的な名所や文化を紹介しているガイドブックの機能をもった歴史書とでもいうべき本である。こういう類の本は沢山でているが、それらと決定的に違うのはしっかりしたポリシーに基づいて書かれているということだ。歴史を紐解くことは時間と労力を掛ければ出来ることだが、一貫した思想をもって歴史を観ることはセンスがなければ出来ないことだ。Img_3797
 従前からの定説や言い伝えに批判的な目を向けている。疑問を持つことで新しい発見がある。例えば大原の産屋に対する「穢れ」の考え方には反対しているし、元伊勢という解釈も否定している。田捨女(でんすてじょ)の「二の字二の字の下駄のあと」について、実際には二の字はつかないという実験もしているのが面白い。
 おさん茂平、木食上人、丹波の赤鬼荻野直正、丹波布、義人清兵衛など一般に知られていない人や物についても大変詳しい考察がされていて驚く。
 基本的には丹波に対する愛着と丹波人に対する愛しみに貫かれている。著者は丹波に生まれてはいるが、ほとんどを神戸に居し、神戸が墳墓の地となるだろうと書いている。このことについて、「丹波に住んでいて、丹波を書くことは難しいだろうと思う。身近か過ぎて、自分のからだを自分で診断できないのに似ているからだ。その点、六甲山一つをへだてて距離を持っていると、冷静になることができる。」とあとがきで書いている。Img_3172 Img_3792

大原の産屋(左)や大江山(右)の鬼についても書かれている。



 最も大きな謎だったのは、読了しても頭書の「丹波路が謎であるのは云々」という文章が出てこないのだ。不思議に思い何度も見返すがやはり出てこない。丹波霧のようにもやっとしたまま置いておこうと思っていた矢先に春木氏の故郷である山南町の薬草薬樹公園の文学碑に刻まれているという情報を得た。何度か薬草風呂に入ったことがあるが、文学碑には気づかなかった。なんとなく霧が晴れた気がする。

今日のじょん:雨が続き運動不足になってるのか、久々に連獅子じょんをやっていた。じょん語録では連獅子じょんとなっているが、実際にはうーうーうーと呼んでいる。これだとじょんも理解しているみたいだ。Img_3744
 
 

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樹難 9/18

2011-09-20 | 違いのわからん農学士

2011.9.18(日)曇

 まだまだ油断は出来ないが、芝の大敵スジキリヨトウの発生が今のところ少ない。というより未だ姿を見ていない。台風12号の前まで、つまりカンカン照りの暑さが続いている頃芝の穂に卵が産み付けられているのをよく見つけ、捕獲していた。ところが今朝、久々に点検するとまるで卵が見られない。今年はスジキリヨトウの少ない年と勝手に決め込んで安心している。
虫そのものは多かったけれど、野菜などの被害は無くて助かったのだが、樹木だけはえらい目にあった。虫害を受けたのは白樺、オリーブ、ユーカリである。つまりこの地に少ない樹種が格好の餌食になったようだ。しかも生育の良い木がやられているのが特徴である。
 オリーブはアナアキゾウムシ(以下アナーキーと呼ぶ)にやられた。アナーキーはオリーブが大好きで、周囲に無い種類なので狙われたのだろうか。モリイの店の片隅にわけあり商品として並んでいたもので、弱り切っていたものを手塩に掛けて育てたもので悔しさもひとしおである。幹も太くなり、屋根にも届こうかという程育っていたが一気に枯れてしまった。
 食害のところからおが屑のようなものが落ちていれば注意というのを聞いていたが、発見するのが遅かった。(6月20日)Img_3103 Img_3104 Img_3397  
消毒後新たな害が、、。



 もう一本植えてある育ちかけのオリーブにもつがいのアナーキーを発見、捕獲して様子を見ているが今のところ被害はない。(8月22日)
Img_3557  
にっくきゾウムシ。


 完全に枯れてしまったので、引き抜いて被害箇所を観察する。土を入れ替えて新しくかったオリーブを植えることにする。(9月6日)あとはしっかり点検をすることが虫害予防かな。

 白樺は昨秋から原因が判らないまま枯れてきて、諦めて掘ったら根からすぐ上の見えない部分におおきな穴を開けられていた。いわゆるテッポウムシというものだか解らないけど、一発で枯れてしまうのだから怖ろしい。我が家の庭木で最高値の樹だからこれも悔しいが、あとの二本をしっかり育てたい。Img_3345

穴の部分は見えないところだった。 



 意外だったのがユーカリである。ハーブのように香りがきつく虫など付きそうにないからだ。ユーカリは虫よりも風の害に困っていた。でかくて枝が張る割に根が育たないのだ。そんなことは予想できないので、最も風の強い場所に植えてしまった。台風とはいわなくてもちょいと風が吹くたびに倒れて、その都度丈夫な支柱を立て、最後は杉丸太の支柱になったがそれでも先の台風で倒れてしまった。
 頭に来て穴を掘り、電柱よろしく杉丸太を立て縄でくくりつけた。これで完璧と思っていた矢先に、ぽつりぽつりと枯れてきた。根が起きて水が上がらなくなったのかと根元にじゃんじゃん水をやりながらひょいと見ると、目の高さに大きな穴を開けられている。針金で探ってみるがそれほど深くはないようだ。一応スミチオンで消毒しておくが、果たしてどうなるか。根元の被害はと点検するが大丈夫。それにしても少しずつ枯れていくのがなんとも身を切られるようでつらいものだ。Img_3321Img_3742_2 


何度も倒れるので、完璧な支柱をしたら、、、、




Img_3735_2
虫にやられて、枯れてきた。



今日のじょん:小さな虫に吠えているじょんを見ていると情けなくなるのだが、猿に対する反応は頼もしい。夕べ暗くなって雨も降ってきた頃、ぼーっといぢけていたじょんが飛び起きて凄い剣幕で吠えている。山の方を向いて吠えてるので外に出ると居る居る、あの不気味な鳴き声が聞こえてくる。鳴き声が聞こえるのか臭いがするのか、とにかくじょんはえらい。Img_3641

栗を取りに来た猿を追っているところ、なかなか凛々しい。

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