晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

28水を考える 9/6

2011-09-07 | 日記・エッセイ・コラム

2011.9.6(火)快晴

 台風一過というのは今日のようなことを云うのだろう。被災地ではまだ孤立している地域があったり、行方不明者の捜索が行われている。今回大きな災害となった原因の一つが長期大量の降雨による深層崩壊と言われている。今回台風の進路は四国から中国地方であったのに近畿南部で甚大な被害を出した。台風の渦が太平洋の湿った空気をこの地方に大量に供給したというものだが、昭和28年に上林に大きな災害をもたらした台風13号(上林では28水と呼ぶ)も進路そのものは紀伊半島の東岸から伊勢湾、長野県と進んだもので、なんで上林なんだということになるが、左巻きの渦が日本海の湿った空気を若狭湾から送り込み、海から山ひとつの上林に大量の雨となったのだろう。他の気圧配置等も関係するだろうが、海からの風を吹かせるコースの場合は大雨に注意しなければならない。
 28水で最も大きな被害は田の谷地区で19名の死者と1名の重傷者を出したという。ここの谷は大きな谷かと思っていたのだが実は浅い谷で、住民にとっても「まさかここが崩れるとは」という感じの谷である。9月25日の18:30~19:00頃に発生したそうだが、その時間には台風の中心は伊勢湾の辺りである。奥上林村誌には次のとうりの記述がある。
「土質は粘板岩で樹種は栗、クヌギ、上方に松又ケヤキで、樹令はケヤキを除き、二五年三〇年と推定され、下部は竹林であった。この山崩れは、古生層地質の特徴をよく現はして、山の肩が大規模に崩れ、約六十年と推定されるケヤキがなぎ倒され渓流と同方向に流出している。
 この山崩れの誘引としては、前述の如く土質と腐敗土が厚く、多量の水を含むと崩れ易い状態にあり、傾斜は三〇度位で大変急であり、地下水の作用がある。即ち渓流の起点にあったため、渓流に注ぐ地下水の流路が原因していると考える。」
 この地点は地滑り地形分布図にも載っており、航空写真でみてもそれらしい地形が見受けられる。被害の大きさと前記文章から察するに深層崩壊かもと思ったが、国土交通省の深層崩壊発生箇所には掲載されていなかった。
 堰堤、堤防等の整備が進んだ今日だが、想定以上の雨量がもたらされる可能性は大である。地滑り、土砂崩れなども、深層崩壊となると危険地域といわれて無くても被害に遭うこととなる。今回の12号台風の災害も我が事として肝に銘じておきたい。Img_3656

畑口川源流の市志も28水では孤立する。ただ土砂崩れがあったかどうかは分からない。地滑り地形は表示されていなくて、案外安定した地域なのかも知れない。




【作業日誌 9/6】
オリーブ(ミッション)、ムクゲ(ヒノマル)植えつけImg_3658

二つで1,100円は安い。



 今日のじょん:植木市に行くためにジローとこに寄る。ユキちゃんも付いてきたので、三匹でビミョーな関係、でも結構仲良くしていたみたい。Img_3646


お尻嗅ぎの三重連。  

コメント (1)
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