或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

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ピカソ(7)[総合的キュビスム]

2005-08-21 07:38:18 | 300 絵画
前回の“分析的キュビスム”の延長線上にある、“総合的キュビスム”の時代(1912年~1915年)です。分析的キュビスムの時代は、世間からまったく相手にされず完全に孤立。ところが1912年にキュビスムに対する評価が急変。音楽でも絵画でも、時代が変化する時ってテンポが速い。あっという間に価値観が変わる。まさに革命ですね。

キュビスムについては、あの岡本太郎が著書「青春ピカソ」の中で、“ピカソ芸術の真にピカソ的な展開は立体派に始まる。この芸術革命は既成の絵画理念を根底から破壊し去り、史上驚異的な20世紀アヴァンギャルドを確立する。立体派以後とそれ以前の世界との断絶は、美術史における最大の断層である。”と書いています。

技術的には、ブラックが発明したコラージュが、“総合的キュビスム”の時代の最大の特徴。紙や厚紙をハサミやカミソリで切り取り、そこにデッサンや彩色を施す。これって意外に、我々大衆には親しみ易さを感じさせますね。お洒落な雰囲気も出たりして。素人には、この時代が描くのに一番真似しやすいかもしれません。(笑)

この時代の代表作として、下の写真の、ロンドンのテイト・ギャラリーにある「ギター、新聞、グラス、ビン(Guitare, journal, verre et bouteille)」(1913年)と、ニューヨーク近代美術館にある「緑の静物(Nature morte verte “Compotier, verre, bouteille”)」(1914年)を紹介しておきます。黒や茶を主体としたダークでシンプルな内装のバーとかに似合いそう。

上の写真は私のお気に入りで、スイスのルツェルンという町のローゼンガルト画廊にある「カフェのヴァイオリン“ヴァイオリン、グラス、ビン”(Violon au café ”Violon, verre, bouteille”)」(1913年)。ヴァイオリンの先の渦巻き(スクロール)の部分の青がアクセントでいい感じです。

全絵画写真の引用元:「ON-LINE PICASSO PROJECT」(http://csdll.cs.tamu.edu:8080/picasso/)

ギター、新聞、グラス、ビン緑の静物


文庫 青春ピカソ文庫 青春ピカソ
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3 コメント

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そうそう (ダイアン)
2005-08-21 14:59:59
テイトで観た時、

「え?これがピカソ?」って思ったの

覚えています。

なんか妙にシンプルで拍子抜けした気分だったんだなぁ・・・
Unknown (とど)
2005-08-21 20:27:33
どの絵も初めて見ましたが、いいですねぇ。

何か音楽が聴こえてきそうな感じで。

特にジャズを感じますね。

カンディンスキーに通じるような世界のように思えました。(非常に感覚的な感想ですが。)
そうですね。 (ハンコック)
2005-08-22 06:52:57
ダイアンさん

そう言われてみると、キュビスムと感じないなあ。

特にこのテイトのやつは、やけにシンプルですね。

確かにピカソの個性という意味では薄いかも。



まあこういう手法そのものが斬新だったわけで。

いろいろなやり方を思考錯誤したんでしょうね。

真似だけならし易そうなんですけどね。(笑)



とどさん

この時代の作品って、技術的には深そうだけど、

図形や色とか感覚的にはすっと入りやすいですよね。



カンディンスキーの作品の中には、確かに似たものが。

彼も作風が幅広い。僕の中ではピカソとシャガールを

足して2で割ったような作品のイメージが強いんです。

音楽で言えば、ジャズじゃなくてロックやポップス。



まあ当時は二人共前衛芸術だったわけで。

カンディンスキーはピカソに相当対抗心があったみたいです。

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