或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

モンマルトル

2008-08-19 06:23:40 | 300 絵画
あっという間に終わってしまった夏休み。確かに船釣りを満喫しはしたけど、盆の墓参りを除いてほとんどが図書館通いの単調な毎日。こうなることは想定していて、これじゃあまりにも空しいと思っていた矢先に出会ったのが1枚の油絵。きっかけを憶えていないけど、ヤフオクでCDか何かを探しているときたまたま見つけたもの。

その瞬間からぐっとテンションが揚がってきたので、これは気に入った作品に出会った時によくあるやつだなと自覚しながら入札価格をみると、なんと数千円。ダメ元でもいいからと軽い気持ちで参加したら、すんなり落札できた。休暇に入って数日後に作品が届いていて。実際に見ると自分の想像通りの出来。ただし額縁の状態が想像以上にひどくて取り替えることに。

向かったのは広島市街にある画具専門店。2Fの額縁売場へ行くとガランとした広いスペースに店員さんがひとり。親切にいろいろと説明してくれて。実物を持って来ていることを告げると実際に合わせてみようということに。聞くと、ほとんどの客がそういう選び方をするらしい。それにしても額縁の値段はピンキリ。その中で最終的に選んだのが写真のもの。金色で派手だけどシンプル系。

帰宅して壁に飾ってみたけど、落ち着いた雰囲気があっていい感じ。作者は小西安夫という大阪出身の画家で、調べるとだいぶ前に他界していた。キャンバスの裏に「PARIS モンマルトル 1969」というサインが。これを見て思ったのが、おそらく”モンマルトルつながり”なんだろうなと。というのも少し前に美術館でユトリロの作品を見たばかりだし、色使いが佐伯祐三に少し似ているから。

嬉しかったのが娘の一言。「これって50万ぐらい?」だって。なんかねえ、絵より額縁の方が高価だったのに。ニヤニヤしながら思ったのが、絵は値段じゃないなと。これに気を良くしてヤフオクに出品されていたこの作者の作品を全部チェックしたけど、残念ながら他に気に入ったのは一枚もなかった。思ったのは、これからはじっくり時間をかけて好みの作品を安く手に入れようと。

ユトリロ ノルヴァン(1914)佐伯祐三 サクレ・クール(1925)