或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

忘却

2005-09-25 07:16:47 | 010 書籍
今日は情けない話の紹介。近年とみに物忘れが激しい。特徴は100%完全に忘れ去っていること。周りから言われても、そのかけらも思い出せない。ナッシング。思い出すには、物とか写真とか、そういう物的証拠しかないという世界。恐ろしい。

◆場面-その1
以前ブログタイトルを変更した時、松本清張の『或る「小倉日記」伝』って最近読んでないなあ、ネタに使ってるんだから、ちゃんと読まなきゃと、ブックオフに行って捜したけどない。それで図書館に行ったら分厚い全集があったのでそれを借用。
◆場面-その2
ちょっと前にカミさんと二人で夜食事にいったら、お店が満員で人が並んでた。それでカミさんに並んでもらって、私は近くの古本屋へ。文庫本コーナーを見ていると、なんとお目当ての本が。値段を見ると300円。すぐに購入。
◆場面-その3
この間久しぶりに自分の本棚の文庫本をチェック。五木寛之とか、最近亡くなった倉橋由美子とか、懐かしい本をたくさん発見。問題はこの後。なんと奥の方に見えたタイトルが。もう話の途中からうすうすお分かりですね。そう古本屋で買ったのと同じ。

こういうのありかよ?マジで?なんて感じで、がっくり肩を落としました。情けないのは、最初のやつをいつ買ったか、どこで買ったか、全く記憶にないこと。完全記憶喪失。ヤバイ状況。でも中古の文庫本で良かった。この調子じゃCDとかが危ないなあ。気をつけよっと。(笑)

ということで何故かこの時の私の気持ちにオーバーラップする、ゴッホの「医師ガシェの肖像」(1890年)を紹介しておきます。なんかうつろな目に、空虚さが拡がってますよね。なんて本当は違ってたりして。この絵には、すさまじい持ち主の流転があり、本にまでなってます。

ゴッホ「医師ガシェの肖像」の流転ゴッホ「医師ガシェの肖像」の流転