goo blog サービス終了のお知らせ 

或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

へぎそば

2010-08-15 05:43:28 | 600 グルメ
前回に引き続いて新潟県長岡市のグルメの話。というか2泊3日のプチ東北旅行も終わり、新潟の話も今日が最後。新潟、喜多方、長岡と続いたけど、今日は同じ麺でもラーメンじゃなくて蕎麦。出張する前にご当地の名物グルメは何かと会社の知り合いに質問すると、「へぎそば」ですよという答えが返ってきて。「へぎそば」を漢字で書くと「片木蕎麦」。片木(へぎ)というのはこの蕎麦が盛られる器のこと。もともとは”剥ぐ”が訛って”へぐ”、木を剥いだ板を折敷にしたのが始まりとか。

この「へぎそば」は新潟県魚沼地方が発祥地で、そばのつなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使っているのが特徴。もともとこの辺りは”縮”を中心とした織物が盛んで、麻糸の糊付けをするのに布海苔がつかわれていた。それをそばのつなぎに使ったたということで、江戸時代には「へぎそば」があったらしい。当時の薬味は”からし”。その後”わさび”が流通するように。

しかしねえ、よく食べたなあ、これを。通算すると2週間で4回も。たまたまだけど、全て小嶋屋。とは言っても小嶋屋にもいろいろあるらしく、自分が利用したのは写真の長岡小嶋屋が3回と、小嶋屋総本店長岡喜多町店が1回。なんてこの記事を書いていてそれを知ったのだけど。後者の小嶋屋総本店の本店は十日町にあって、この辺りがへぎそばの聖地なんだろうなあ。

それで十日町に程近い小千谷市に行く用事があって、これは本場でへぎそばを堪能できると早速調べて須坂屋にターゲットを設定。そこまでは良かったけど、用事の都合で須坂屋にはいけず、もっと言えば詩人、西脇順三郎の生誕地や墓所にも立ち寄れなかった。今思えばとても残念。西脇と言えばシュルレアリスム。おっと諸橋近代美術館のダリつながりか。

それで「へぎそば」の味なのだけど、つるりとした食感でさっぱりした中に腰もしっかりあって美味い。そうそう、長岡小嶋屋をよく利用した理由は、そばもだけど他もなかなかだったから。特にぜんまいと鰊。それから名物の栃尾あぶらげ。酒飲みにはたまらない肴だったなあ。

へぎそば栃尾あぶらげ

青島食堂

2010-08-12 05:52:17 | 600 グルメ
新潟と喜多方でラーメンを食べた話をしたけど、その前にちゃっかり賞味していたのが長岡のラーメン。地元の人に後で聞いて知ったのだけど、新潟で4大ラーメンと呼ばれている種類があって、ひとつは新潟の三吉屋で食べた薄い醤油系。次が燕市の背脂こってり系。それと何処だったか忘れたけどピリ辛味噌系。そして残りのひとつが長岡が発祥の生姜醤油系。

薄い醤油系、背脂こってり系、ピリ辛味噌系のどれも一応どんな味なのか、なんとなく推定できるのだけど、生姜醤油系というのはこれまで経験がない。客が常に並んでいるとの話から、仕事が終わってすぐに友人の案内で地元で最も有名な青島食堂へ直行。だけど店に着いてみれば時間が6時前と早かったせいもあって客は我々2人だけ。焦る必要はなかったということか。

食券を買い席に着いてメニューを眺めると、ラーメン以外に料理がないことに気づいて。自分的には夕食はこれだけなので、餃子と白飯でも注文しようかと思っていたけど甘かった。しかしねえ、餃子がない店はけっこうあるけど白飯がないのは初めて。まあそれで経営が成り立つのならそれも良しだけど、別に飲み屋街にある夜食中心の店でもないのにと思ったりして。

やや落胆しながら待っていると、これまた繁盛店によくいる無愛想なオバさんが無言でラーメンを運んできた。伝統がある店のラーメンは見た目ですぐに分かる。無造作な具のトッピングになんとも言えない風格が感じられて。うーん、これはと思いながら麺を口へ。美味い。スープから確かに生姜の味が感じられる。生姜と醤油が絶妙なブレンド。想像以上に合うんだなあと。

麺とスープもだけど、口に入れる途中でバラける程の柔らかいチャーシューがこれまた美味い。長岡ラーメンもなかなかやるねえと感心しながら周囲を見回すと、いつの間にか10人ぐらいが席に着いていて、徐々に混雑し始めていた。そうか、午後の開店直後だから空いていたのかと気づいて。いや、やはり有名店というのはそれだけのことはあると感服したかなあ。


さくらんぼ

2010-08-08 06:38:58 | 600 グルメ
いつからかは分からないけど、どうも数年前くらいからアレルギーになってしまったのがりんごや桃。最初は食べると喉が少し痒い程度だったのだけど、最近では喉から胸にかけて痛痒いし、最悪の場合は息苦しくなってくる。りんごはまだしも桃は大好きな果物。それが食べられないのはどうも冴えない。でも娘や息子がカニや海老がダメなのに比べればたいしたことないか。

それで会津若松で食事をした時にデザートとして出てきたのがさくらんぼ。2個だったので、たいしたことはないだろうと。口に入れるとやけに美味しい。自分の記憶の中にあるさくらんぼの味とは少し異なり、柑橘系のすっぱさが少なく、甘さも控えめで上品な味。これには少々感激してしまった。ひょっとしてこの辺りはさくらんぼの名産地で今が旬なのかと思い始めて。

そんな時に観光で山形県米沢市の上杉神社に行ったとき、お土産センターの前に軒を並べていたのがさくらんぼ売場。さくらんぼだけがこれだけ並んだのを見たのは初めて。店中には佐藤錦ともうひとつ忘れたけど2つの種類が置いてあって。試食できたので早速一粒ずつ口の中に放り込むと味の違いがはっきり分かった。会津若松で食べたのが佐藤錦だったことを確信。

なんだか嬉しくなって300円のパックを一箱購入。よくみると広島あたりで出回っているのと比べると色が薄くてやさしい感じ。これを出張している間に毎日3~4粒ぐらい食べたかな。予想通り喉は少し痒くなったけど食べずにはいられなかった。

後で調べて分かったことだけど、山形県はさくらんぼの生産では日本一で全体の7割以上を占めている。その中で最高級品が佐藤錦だとか。なるほどね、だから美味しかったのか。旬は5月下旬から7月上旬ということで、自分が買った時はそろそろ季節が終わる頃。だけどそんな時に山形を訪れて地物のさくらんぼを食べることができたなんて、今思えばラッキーだったかな。

米沢牛

2010-08-04 06:12:00 | 600 グルメ
プチ旅行2日目の夜に山形県米沢市に到着した後、満を期して出かけたのが街の中央部にある上の写真の山懐料理「吉亭(よしてい)」。いわゆる老舗中の老舗。大正年間に建てられた母屋は国の有形文化財に登録されている。今回の旅行のグルメ編の真打ちと期待していたが有名な米沢牛。ホテルから歩いて数分、表通り沿いにやけに大きな屋敷があると思ったらこの店だった。

米沢牛についてはネットで調べてみたけど、霜降りが細やかで柔らかいのが特徴とか。それを最大に引き出す料理がしゃぶしゃぶということで、夏にもかかわらず鍋料理を事前に予約。門をくぐり歴史を感じさせる庭園を横目に見ながら店内へ。さすがに上品な雰囲気。オードブルの後に眼の前に現れたのが米沢牛。これがしゃぶしゃぶ用なのと思うくらいの肉厚。

数枚しかないので、できれば分割して入れたいという気持ちを押さえて贅沢に一枚を一気に湯の中に投入。ごまだれをたっぷりつけて口の中に入れると評判どおりの柔らかさ。だけどこの辺りからが貧乏人の悲しさ。慣れていない食感に戸惑いが。やはりしゃぶしゃぶは、よくぞここまで薄く切ったものだと思うくらいの肉の方が合っているんじゃないかなと。

こりゃ、この時期にしゃぶじゃぶという選択がまずかったかなと反省し、前夜がかなり高額だったにも関わらず翌日のランチでリベンジをしようと。やはり肉料理としての王道であるステーキにしようと。あえて朝食を抜いて午前中の観光を予定通りこなした後に訪れたのが、これまた明治27年創業の老舗「登起波」の分店である「登(のぼる)」。前日より更に期待したりして。

それで注文したのが5千円のステーキ。ご飯と味噌汁付ではあるもののランチとしては超豪華。だけど出てきたのを食べて、これまた昨日と同じようなイマイチな気分に。確かに柔らかいのだけど、どうも自分の中にある高級肉の食感じゃなくて、悪く言えばハム。しかも味付けが塩コショウじゃなくて醤油。なんらその辺りの飯屋の800円の定食と変わらない。やはり貧乏人には良さが分からないのかなあと。

吉亭

坂内食堂

2010-07-27 05:59:12 | 600 グルメ
プチ旅行2日目に昼食を取るのをずっと我慢した理由は、喜多方ラーメンの有名店へ行くため。とても楽しみにしていた。ただしなかなかターゲットの店を絞れなくて。具体的には「あべ食堂」、「坂内(ばんない)食堂」、「さゆり食堂」そして「はせ川」の4店。この手の有名店の場合によくあるのは、行ってみたら営業時間帯じゃなかったとか、スープがなくなって終わっていたとか。

その轍は踏まないようにと、これらの店の営業時間と休業日は全て調べておいた。だけど喜多方市に入ったのが既に2時過ぎ。これで「さゆり食堂」と「はせ川」は候補から消えて。ガソリンスタンドに入って道を聞くと、残りの両方共に近くにあることが分かって。決め手は、「坂内食堂なら近くの市役所の駐車場に止めるといいですよ」との地元ならではの親切なアドバイスも。

車を止めて少し歩くと、見えてきたのが店じゃなくて行列。予想はしていたけれど、3時だし、そんなには並んでいないだろうと。これが甘かった。約50人ぐらいだったかな。せっかくだし並んでやろうじゃないかと開き直ったけど。周りでは静かなバトルで家族連れやカップルが火花を散らしている。「ねえ、マジで並ぶの?この暑いのに外で」「他の店にいっても同じだよ、待つしかないだろ」、なんて感じて。結局45分経ってからだったかな、店の中に入るまでが。食べ始めたのがちょうど1時間経ってから。

それで何を注文したかだけど、奮発して「肉そば」に。いわゆるチャーシューメン。普段なら頼まないのだけど、皆これを頼んでいたから。暫くするといよいよ「肉そば」が目の前に。チャーシューに隠れて麺や他の具が見えない。正確に数えたわけではないけど、おそらく14~15枚ぐらいは入っていたような気がする。これには参った、しかも厚みがあったし。スープも麺も最高。

たまたまカウンター席へ案内されたのだけど、そこから厨房が見通せた。若者からオジさんオバさんまで、せっせと働いている人の顔つきと手つきが実に素晴らしい。これだよな、有名店はと納得したっけ。期待通りの伝統の味に感服しました。


田季野

2010-07-20 05:50:55 | 600 グルメ
プチ旅行1日目の宿は会津若松。新潟からは磐越自動車道を利用して約100km。ICに着いた頃にはもうすっかり日が暮れていて。事前に予約しておいたビジネスホテルに近づくと遠くで花火が打ちあがる音がした。なんか夏だよなと。ホテルの周囲はいわゆる歓楽街。人口のわりにえらく飲み屋や怪しい店が沢山あるんだと感心したかな。それからやっと夕食。

事前にネットで調べて予約しておいたのが割烹「田季野」。やはりせっかくだから地元の名物を堪能したいなと。ここの名物は輪箱(わっぱ)飯。ホテルから距離的にはすぐだったけど、なかなか店が見つからなくて。最後の手段だと通りすがりのおばさん2人連れに聞くと、ひとりが急に大きな声を出し始めて。「私が道を教えてあげる、分かりにくいから」とえらく親切。でも助かった。細い路地を入ることを知らないと永久に見つけられなかったかも。

入り口はとても格式のある造りで、これはと期待させたけど、真打ちは中に入ってから。江戸時代にタイムスリップしたような気持ちになったかな。広い土間を囲むように2階席が用意されていて。活気のある声で若い女性が案内してくれるのだけど、奥にこれまた広い帳場があり、映画のセットかと思うくらいの雰囲気。2階席に案内されたけど、ここはここで趣きが異なる。

メニューを見ながら会津会席料理の中で田の膳を注文。一番安い値段にもかかわらず3800円もしたけど。料理は2度お盆の上に載って出てきた。最初が先付けの豆腐、駒刺し(会津では馬肉を駒というらしい)、鰊(にしん)の山椒漬けと鮭を乗せた寿司、それと郷土料理の小露という名のごった煮の4品。駒刺しは味噌だれで食べたけど、味噌の味ばかりが口に残ったかな。

次が名物の輪箱飯、味噌汁、天ぷら、そしてデザートの4品。輪箱飯というのはいわゆる釜飯の部類で、具として入っていた山菜としゃけがいい風味。天ぷらで驚いたのは、お菓子の饅頭があったこと。これはねえ、ちょっとって感じ。これも名物らしいけど。結局どれもとりたてて美味しいという訳でもなく、イマイチ不完全燃焼だったその時にサプライズが。デザートの中のさくらんぼがやけに美味しい。いつも食べているのより柔らかく香りも豊か。あとで調べると、東北地方はさくらんぼの名産地。なるほどね。隣のやけに楽しそうなカップルを横目に幾分気持ちを持ち直したかも。


三吉屋

2010-07-19 06:06:04 | 600 グルメ
こちらにくるまで知らなかったのだけど、新潟というのはラーメンの隠れメッカらしい。その特徴は、県内各地に実に様々な種類があって、それらを総称して新潟ラーメンと呼んでいるとか。出張先の長岡の話はまたの機会にするとして、新潟ジャズストリートを楽しむ合間に新潟市のラーメンを堪能できないかと。ネットで調べると、確かにたくさん出てくるわ出てくるわ。

それで事前にチェックしておいたのが、いわゆる伝統的な味。「来味」と「三吉屋」の2軒。だけど新潟の地理がまるで分からないのでとりあえずグーグルマップを用意しておいた。それでラーメンが頭をよぎったのが新潟ジャズストリートの会場である古町通りでパンフレットに載っていた地図を見てから。なんと「三吉屋」がある西堀通りは2ブロック程度の至近距離。

これは行くしかないなと。自転車に乗っていたお兄さんに場所を聞いて辿り着いたのが、けっこう車の通りが多い片側2車線の表通り。そこにありました、やけにこじんまりとして年期の入った店が。中に入ると客は自分ひとり。年期は入っているけど中は外よりはキレイ。主人の威勢の良い声と比べて、注文を取るおばあさんの愛想のないこと。有名店の雰囲気がムンムン。

それで迷わず600円の中華そばを注文。出てきたのが下の写真の醤油ラーメン。典型的な魚介系でしかも薄味。一切れしかないチャーシューの薄さに、なんか激戦を勝ち抜いてきたつわものの匂いを感じたりして。ややちぢれた中麺を口に入れると、いわゆる昔懐かしい味が口の中に拡がって。うーん、別に特別でもなんでもないあっさり味。だけど伝統をしっかり感じる。

感心しながら店を後にし、ジャズのライブを聴いた後に駐車場から新潟中央ICに向かったのだけど、その道筋にラーメン店の多いこと。それもこってりからあっさりまでいろんな種類があった。メッカと呼ばれるに相応しいなと。新潟ラーメン恐るべし。


山崎

2010-02-16 06:15:31 | 600 グルメ
この日曜日はバレンタインデー。だけど情けない話が、最近は娘が買ってきてくれるだけになっている。まあそれがあるだけでも喜ばなきゃとは思うけど。それでいつだったか「チョコのブランドで何か欲しいのある?」と事前に聞いてくれたので、「いや、別にないよ、もうあれこれほとんど食べたしね」と強がりを言いながら、「ロイズがあればそれでいいよ」と付け足してしまった。

これまた世相を反映したショボイ話になるけど、1個500円もする高級ブランドはもういいって感じ。美味しいとは思っても、値段に見合うかと言えばノーだから。まあそんな場面はないにしても、ひと通りウンチクも語れるようになったし。その点で個人的にコストパフォーマンスの素晴らしさを高く評価しているのがロイズ。なにせ20個入りで千円しないのがほとんど。なのに味は海外の有名ブランドに勝るとも劣らない。チョコの本当の味が分かっていないのかもしれないけど、ロイズで十分って感じ。

それで今年娘が選んでくれたのが日本のシングルモルトウィスキーとして有名なサントリーの山崎とのコラボ商品。食べてみると、やや控えめなウィスキーの香りと甘さを抑えたチョコのブレンドがオトナを感じさせて美味しい。さすがにウィスキーの銘柄まで分かるのかと言われるとちょっと難しいけど。というのも山崎自体がそんなに個性的なウィスキーじゃないから。

今から15、6年くらい前だったかな。仕事相手にシングルモルトが好きな米人がいて、彼が日本に出張で来た時に飲み屋で山崎を飲ませてみた。すると想像以上にウケが悪くて。確かにおとなしくて、酔っ払った後なんかに飲んだらインパクトがないだろうなとは思ったけど。その意味では同じ日本製でもニッカだとメリハリがあるから分かり易かったかもしれない。

そうそう、メリハリがあるといえば1ヶ月ぐらい前に”山崎つながり”で娘が買ってきたのがロッテの「シングルモルトウィスキーチョコレート(山崎12年)」。ロイズのコラボは知っていたけどこっちは知らなかった。調べると2008年の暮れに発売されていて。価格が400円でやや高めだけど、こちらはロイズと違ってメリハリがある。というのも食べたらクルマの運転は遠慮願いますと注意書きがあるくらいだから。自分としては「バッカス」以来かなあ、ウィスキーものは。こちらはこちらで美味しかったけど。

サントリー「山崎12年」&ロッテ「シングルモルトウイスキーチョコ」セット

ふぐ政

2010-01-21 06:18:36 | 600 グルメ
つい先日、家族で久しぶりにフグを食べに広島市街へ。夕方、近くのショッピングモールに出かけ、食指も動かないバーゲンにうんざりしながらぐだぐしていると、バスで雪山へスノボーに出かけた娘が広島駅に着くので迎えにいこうということになって。暇だし、クルマで出かけているし、電車の方がホントは速いはずだけど、なんのためらいもなくカミさんの勧めるままに。

運転しながらふと思い浮かんだのがフグ。今シーズンはまだ食べていないなと。正月に家族が揃った時にでもと思ってはいたけど、結局皆の都合がつかずお流れに。実はその時にどの店が良いかいろいろ調べてはいた。だけど何所もかなり高価。デフレで物価が下がっているというのにフグの値段は変わっていない。コースを食べると8千円から1万円ぐらいかかる。

しかしこの不景気に、この値段じゃどうも気が乗らないなと絞り込んだのが、市街地のど真ん中にあるフグ専門のチェーン店「ふぐ政」。ざく(皮の切り身ポン酢) ・刺身・から揚げ・雑炊だけの最も安い得々コースが4,500円。これならなんとか手が出るなと。

娘を駅で拾ってそのまま店の近くにあるパルコの駐車場へ。街中での家族の食事は久しぶり。娘が先に降りて店で個室を確保してくれていたので助かった。案内されたのは8人は座れる畳の座敷。ところが仲居さんは皆若い女性。おそらく二十歳前だろうなあ。日本料理屋というよりファミレスの雰囲気。メニューを見ると、ふぐグラタンなんかもあったりして。なるほどね。

そうこうするうちに出てきたのが、お待ちかねのフグ刺し。ところが一人用の皿に盛られたのは10切れ程度。うーん、そうなのか、そうだろうなあと納得はしたけど。おまけに包丁さばきがイマイチ。味気ないのっぺり感に少し興ざめしたかな。ただし活きだけは良さそうだった。お次はから揚げ。これまた小さい身が3切れ程度。さすがにカミさんからきつーいダメ出しが。

最後がフグちり。出てきたフグを見て驚いた。たった今さばいたのか、身がピクピク痙攣している。やはり活きは良かったんだと納得して。雑炊を食べた後に出てきたのが、お品書きになかったアイスクリーム。これは逆に量が多かった。終わってみれば、自分にはちょうど適量だったような。この店を選んで大正解。自分って安あがりに出来ているなあ、不況向きだなあと。

続・柿の種

2009-12-10 05:50:33 | 600 グルメ
だいぶ前に浪花屋の柿の種を記事にしたけど、今日はその続編。いつもはカミさんが名古屋に帰省した時に買ってきてもらっていたけど、灯台元暮らしというか、ひょんなことからこの会社の商品を広島でも売っているのを発見。若干遠いけど、品物が良いので土曜日によく利用している地元の百貨店の食品売り場。見つけた時は嬉しかった。少々興奮したかもしれない。

カミさんがレジで精算をしている間、暇だからお菓子売り場をうろうろしていると、柱の後ろの見えにくい場所だったけど、目に入ったのがロゴ。売っていたのは前回紹介した「大辛口 大粒 柿の種」と「大粒 柿の種」、さらに今回紹介する「元祖 柿の種」の3種類。商品のラインアップ的にはこれが正統派。食べてみると、さりげない醤油の風味が、まさに”The 柿の種”。

たかが柿の種、されど柿の種。こんなにこだわる自分はマニアックかなと気にしていたら、たまたま見たTVで、オリエンタルラジオの藤森が自分以上に柿の種フリークぶりを披露していた。彼の場合いつも食べているのは日本で最もメジャーな亀田製菓のピーナッツ入り柿の種。単純に食べるだけでなく、パスタに混ぜたりいろいろ。なんだかね、安心したというか、和んだというか。やはり日本人は柿の種が好きなんだなあと。しかし外国人には分からないだろうなあ、この渋くて地味な風味は。

だけど人の好みというのはそれぞれで、自分の家ではカミさんと娘が大辛口派で自分はどちらかと言えば正統派。どちらも譲る気がないから結局別々に買って別々に食べている。互いの侵犯は固く禁止。この間ちょっと大辛口を食べた時に娘から怒られたのなんの。そこまでムキにならないでもと思ったけど、カミさんが娘側についたのでこの勝負は勝ち目がなかったなあ。

浪花屋 柿の種 3種詰め合わせ