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或る「享楽的日記」伝

ごく普通の中年サラリーマンが、起業に向けた資格受験や、音楽、絵画などの趣味の日々を淡々と綴ります。

Oyster Harbor

2012-03-09 05:43:21 | 600 グルメ
先週の土曜日に、いつもの美容院でカットを。そこには広島のローカル情報雑誌がいつも置いてあって。普段見ないので、最近オープンした新しい店とかをチェックするのがつかの間の楽しみになっている。しばしページをめくっていると、自宅に程近い安芸の宮島の近郊で牡蠣を食べさせる特集が眼に入って。その中で興味を引いたのが今日紹介する”Oyster Harbor"。

おいおい、なんか米国の西海岸によくありそうな小粋な名前じゃないかと。こりゃとりあえず行くしかないなと、翌日の日曜日の昼過ぎにカミさんとドライブがてらに。最近とんと走らない国道2号線を大竹市方面へ。するとけっこうすぐ道路脇の看板が見えてきて。雨の中をとりあえず駐車場に止めたまでは良かったものの、建物に”Oyster Harbor"の名前が見当たらない。

おかしいなとキョロキョロしてみても状況は同じ。半信半疑で建物の中へ入ると、雑誌に写っていた見覚えのあるテーブルが。そこには「14番目の月」という看板が掲げてあって。案内されて座ったのがバーベキューのグリル付のテーブル。メニューをチェックすると、ウリは牡蠣の殻焼きで、サイズによって10個千円から4千円までバリエーションが豊富だった。

カミさんと相談して10個二千円のカキフライ、それにノンアルコールワインを注文。笑えたのがその後。店長と思しき初老の男性が牡蠣を運んできたのだけど、入れてある容器がピンクのプラスチックのバケツ。しかも横に少女マンガのイラストが。店自体は何処かの有名な業者に頼んだふうで内装もそこそこのセンスなのに、これはいけません。せっかくの雰囲気が台無し。

牡蠣は自分で10分ぐらいかけて焼いて食べるのだけど、焼き方マニュアルが充実していてとても美味しかった。ノンアルコールワインは初めて飲んだのだけど、意外にいけたし。それだけに惜しいなと。カミさんは、田舎なんだし別にそこまでこだわらなくてもいいじゃないと呆れていたけど、どうもね。帰りに充実した店頭販売でアサリを買って、なんとか気を紛らわしたかな。後で分かったことだけど、”Oyster Harbor”というのは、レストランや店頭販売を含めた複合商業施設全体の名称だった。


紫葉漬け

2011-12-09 05:51:53 | 600 グルメ
またまた京都の大原の話の続き。せっかく京都へ行くのだからと事前にネットでサーチをしてみると、必ず出てくるのが漬物。だからお土産は漬物にしようと決めていた。なかでも大原と言えば”しば漬け”。これは茄子を刻んだ赤紫蘇の葉で塩漬けにしたもの。だから正式には”紫葉漬け”らしいけど。これが寂光院ゆかりの建礼門院徳子とつながっているとは知らなかった。

逸話としては、建礼門院を慰めようと、しそ(紫蘇)と一緒に漬け込んだ夏野菜を里人が差し入れしたそうで、里人のやさしさと、その美味しさにたいへん感動した建礼門院が、しそ独特の色合いと香りから、これを「紫葉漬け(むらさきはづけ)」と名付け、それが現在の"しば漬"になったのだとか。なんか話が上手すぎるような気がするけど、確かに品がある色かもしれない。

それで昼食は漬物づくしにしたいなと事前に調べると、大原には土井志ば漬本舗の本店があり、その中で営業している食事処「漬物茶屋」に、漬物をメインにしたメニューがあることを突きとめて、こりゃ行くしかないなと。だけど寂光院から三千院にまわり、お寺参りを済ませた頃には昼の1時を過ぎていた。お腹も空いて何度近場の別の店で済まそうとしたことか。

というのもバスで来る時に、この店が大原の3つ手前のバス亭の傍にあり、とても歩いて行ける距離ではないことが分かっていたから。自分でもよく我慢したなと。観光を終え、この店に行くためだけにバスでわざわざ大原から花尻橋まで移動。しかも店には客が順番待ちをしていて、結局席についたのが2時頃。ビールを飲んでいると運ばれてきたのが写真の”季節膳”。

こだわった甲斐があり、まさに漬物三昧。ビールの後で熱燗もいただいたりして、昼間から完全に”ひとり宴会”状態。いや堪能したかな。帰りにはお土産としてこの店の紫葉漬けをしこたま買い込んだけど。帰宅して食べたけど、まさにその時の味だったのが懐かしかった。やや残念だったのは、同じ商品を京都駅の売店でいくらでも売っていたこと。まあ仕方ないか。

土井志ば漬本舗 京漬物詰合せ ...

土井志ば漬本舗 京漬物詰合せ ...
価格:1,995円(税込、送料込)



焼き牡蠣

2011-11-20 06:52:12 | 600 グルメ
先週の日曜日にカミさんと毎年恒例の紅葉狩りを楽しもうと安芸の宮島へ。例年なら11月末を狙うのだけど、どうも紅葉が終わりかけていることが多かったので、今年は2週間ばかり時期を早めて。天気は快晴とは言えないまでもまずまず。気候的には1年で最も過ごしやすい時期になっていた。市電に揺られること15分。広電の宮島口へ到着。とにかく家から近い。

本土から宮島まではフェリーで渡るのだけど、これがまた観光気分をくすぐってくれる。乗船している客も秋の観光客ばかりで、皆楽しそう。最近は切符を買わなくてもカードで乗船できるので楽。改めて気づいたのが料金の安さ。片道160円は安いなと。そうこうするうちに船は宮島へ到着。いつもの鹿たちが出迎えてくれて、まさに宮島って感じ。客も数もまずまず多かった。

とりたてて目的がない二人だけに、商店街をブラブラと。気づくのは、多くの店が結構改装してモダンになっていること。出かけたのが昼過ぎだったので、とりあえず食事でもしようかと店を探して。昔なら穴子飯を食べてるのが定番だったけど、年を取って食が細ってきているので、あれこれ考えて結局前に行ったことがある牡蠣屋へ。牡蠣の焼き方が手馴れていたから。

少し並んだ後で2Fのテーブル席へ。注文したのが大好きな焼き牡蠣、そして牡蠣フライ。この店は、酒の種類が豊富なのが嬉しい。内装も黒を基調としたシンプルな造りで、とてもモダン。客も他の店より若いグループが多い。黒ビールを飲みながら少し待っていると出てきたのが写真の焼き牡蠣。見た目は良くないのだけど、味は前回訪れたときより美味しかった。

こういう観光地の、しかも年に数回しかないシーズンの書き入れ時には、とにかく客の回転が重要。本来なら炭火でしっかりといきたいところだけど、なかなかそういう店はなくて、ほとんどがガスバーナー。かくいうこの店もそうなのだけど、殻が焦げるぐらいの強火で焼きながら風味を逃がさない焼き方をマスターしたみたい。半生が嫌いなカミさんもご満悦だったから。

冴えなかったのは紅葉。やはり早すぎた、予想していたとは言え。その後でリニューアルした水族館を横目に海岸へ出て、これまたいつもの清盛茶屋で、野外のテーブルでおでんを食べながら熱燗をちびちびと。いや充実した一日だった。


矢場とん

2011-09-26 06:09:31 | 600 グルメ
先日出張で久しぶりに名古屋へ。打合せが刈谷で午後1時からだったので、広島から名古屋へ新幹線で移動してから昼食をとろうということに。店を任されたので、迷いなく「矢場とん」へ。というのもチェーン店のひとつが名古屋駅の新幹線口に程近いエスカ地下街にあるから。なんて知ったかぶりをしているけど、この場所を知ったのはつい2、3年前なんだけど。

11時10分に名古屋駅に到着し店に着いたのが11時20分頃。さすがに並んでいる人はいなかったけど店内は満席だった。注文してしばらくして出てきたのが定番の“ロースとんかつ定食”。一般の人々には“味噌とんかつ定食”と呼んだ方が分かり易いかもしれない。平均的な八丁味噌より色はやや濃いめなのだけど、味は逆にあっさりしていて他の地方の人でも食べやすい。

席が店の入口に近かったので、客が外に並ぶ様子がよく見えた。皆が食べ終えて満足しながら店を出たのが12時10分前ぐらいだったと思うけど、既に20人以上は並んでいたかなあ。それを見て仲間から褒められることしきり。「早すぎると思っていたけど、ちょうど良かったんだねえ」とニコニコしながら話しかけてくれて。

だけど良かったのはそこまで。台風15号の影響をもろに受けることに。風雨が強まり、名古屋市で100万人を対象に避難警告が出されたというニュースが流れたのにはビックリ。打合せを終えてJRに乗り込んだまでは良かったけど、大府駅に着いた時に「枇杷島で事故が発生したため停車します」とのアナウンスが。「おいおい、もう少しだったのに、ここでストップかよ」と。

結局タクシーを使って地下鉄野並駅まで移動し、そこから名古屋駅へ。車中に掲示されている路線図を見ながら、自分が住んでいた頃と比べると、えらく整備されたことに気づいて月日の流れを感じたけど。幸い新幹線のダイヤは乱れていなかった。結局別の列車の自由席を使うハメになり、早目に並んで何とか席を確保。広島駅に到着して、ようやく安堵したかなあ。

横浜屋

2011-09-16 06:50:53 | 600 グルメ
モーション・ブルー・ヨコハマでジャズライブを堪能し、翌日の午前中にプチ鎌倉見物を終え、広島に帰るために新横浜へ移動する前に食べたのがご当地ラーメン。まあ、どこの都市にもだいたいあるような気がするけど、横浜ラーメンが”家系ラーメン”としてブランドになっているとはネットで調べるまで知らなかった。当然狙いは老舗とか総本家とか、そういう名店ということに。

今ネットで調べると、”家系ラーメン”の源流は「吉村家」とか。なるほどね、だから人気NO.1なのか。それで当日のこと、食べログの上位にノミネートされていたのでこの店をターゲットにしていた。横浜駅西口から歩いて10分程度ぐらいだったかな。それにしてもナンパをよく見かけたな、さすが横浜。すぐ前を歩いていた超ミニの長身ギャルも眼の前で声をかけられていたし。

そうこうするうちに岡野町交差点へ到着。ところが肝心の「吉村家」が見つからない。近くにいたビルのガードマンのおじさんに尋ねると、馬鹿にしたような顔をしつつ店の近くまで案内してくれた。だけどそこは工事現場。「なんだ、改装中か」とひと言。よく見ると、確かに看板はかかっていた。それでようやく置かれた状況に気づいて。なんか前にも同じような目に会ったなと。

こりゃ何処か他を探すしかないなと思い、辺りをキョロキョロ。するとあるわあるわ。いわゆるラーメン激戦区。「山頭火」、「一風堂」等等。だけどせっかくだから横浜ラーメンを食べたいなと思っていると、道路の対面の角に赤い「横浜屋」と書かれたのれんが見えて。まあいいか、ここでとすぐに妥協して店内へ。既に2時を過ぎていたけど、けっこう混雑していた。

食券を買って待っていると出てきたのが下の写真のラーメン。トッピングは大きな海苔が3枚とチャーシューとほうれん草。これらが”家系ラーメン”の3種の神器だと後で分かったけど。豚骨系スープも関西人にはやや塩辛かったけど、味はまずまず。600円という値段も良心的だったし。とりあえず横浜ラーメンがどんなものか分かったので結果オーライってところ。。


他人吉

2011-05-30 05:44:05 | 600 グルメ
たまには奮発してと、家族でそれなりの値段がする料理を食べてはみるものの、年を取って舌が肥えてきているせいか、フツーなお味にはよく出くわすけど、これはやるなと思わせる料理には滅多にお目にかかれない。おそらく何か一工夫施された、なるほどと思わせる味を求めているのかなと。そんな時に、あの店にもう一度と訪れたのが「他人吉(たにきち)」。

安芸の宮島の対岸にあって超有名な穴子飯の「うえの」の姉妹店。場所的には、「うえの」のすぐ隣。入口が何処にあるか分からないので、店の存在そのものを知っている人が少ないかも。ここは家族で数回、法事で1回使ったことがある。2階に個室がいくつかならんでいるのだけど、法事の時は4部屋ぐらいをぶち抜いて使っていた。雰囲気的には大正ロマンって感じ。

実は当日の昼間に予約を取ろうと今年に入って4、5回は電話したかな。案の定、全て満席で断られていた。それがGW明けの日曜日になんとかもぐりこむことができて。懐石コースが3,500円と4,500円の2種類と言われたので後者を。店に7時頃着いて案内されたのは、最も奥側の部屋。3人にはちょうど良い広さだった。それから食前酒からデザートに至るまで数えると全10品。

それぞれに嗜好が凝らしてあって。例えばお造りのツマ。大根にみょうがや大葉が混ぜられているのだけど、その量が控えめで上品。だけどしっかりと風味が感じられた。プロの職人の仕事だなあと。それからも変化に富んだ味付けが飽きさせない。そして上の写真が定番の穴子飯。大きな釜になんとも言えない風格がある。ワインで酔いがまわっていたせいもあり嬉しくなってきて。

満足感に包まれながら店の外にでると、宮島行きのフェリー乗り場ほ方向から柔らかい海風が吹いてきた。家から30分圏内のご近所なのにプチ観光気分。もし自分が広島の観光案内をして欲しいと言われたら、昼間の宮島は勿論だけど、夜の食事は、まずこの店にするだろうなあ。それくらいオススメ。その場合に重要なのは早めに予約をすることなのは間違いないけど。


安福亭

2011-04-26 05:41:48 | 600 グルメ
先週の後半は新潟県長岡市への出張。今年初めてだったということで、大雪が積もった冬の長岡を未だ知らずじまい。広島出身の自分には想像ができない世界らしいから、いつかはと思いつつも、できれば避けたいとも思っていたりして。確かに上越新幹線の越後湯沢駅を過ぎる頃から辺りが雪一色に変わったので、さすが豪雪地帯なんだなと納得はしたけど。

もちろん長岡にはもう雪はなく、ちょうど桜が満開だった。広島が4月第2週だったら、2週間遅れということか。車でいろいろと周ったのだけど、車中から眺める桜のおかげで気持ちが和んだかな。それで2日目の昼どき。一緒に出張したメンバーが先に帰るので長岡駅まで送っていった。思い出したのがその中のひとりの言葉。「駅から少し先に有名なラーメン屋がありますよ。」

そのラーメン屋が背脂系と聞いて興味を持っていて。というのも、これまで長岡市で生姜醤油系、新潟市で薄醤油系の2種類は経験していたけど、燕・三条市が発祥と言われている背脂系は食べたことがなかった。ひとりだし、車だし、昼食にピッタリじゃないかとラッキーな巡り合わせに、これを逃す手はないなと。長岡駅から車で走ること約2~3分。お目当ての看板を発見。

そのお店は安福亭。外観的にはごく一般向けのラーメン屋という風情で、とりたてて有名店の雰囲気は感じなかった。中に入ると長岡ではおなじみの食券販売機が。お腹が空いていたのでラーメンと半ライスを注文。席は8割ぐらい埋まっていた。しばらくするとお目当ての背脂系が登場。まず見てビックリ。麺が太くて思いっきり縮れている、しかも量が超大盛り。

トッピング用に用意されている白ネギをたっぷりふりかけて、いざひと口。なんか味が薄い。チャーシューも同じ印象。麺の食感はまずまず。最初は半ライスを注文してミスったかなと思ったけど、しつこい脂の口直しにちょうど良かった。時間がなかったこともあり、麺を半分ぐらい食べた時点でタイムアウト。悪くはないのだけど、なんか体育会系向きだったかなと。



八丁味噌

2011-02-03 05:51:59 | 600 グルメ
このところ名古屋への出張が重なっている。名古屋と言えば自分が学生時代の4年間を過ごした思い出の場所。もう30年も経つから勝手を知っているとは言えなくなりつつあるものの、それでもさすがに親近感がある。なかでも名古屋名物の食べ物が特に懐かしい。カミさんが帰省した時に買ってくるお土産をいつも楽しみにしている状態。

それでこの間の話。昼前に名古屋駅に着いたので、とりあえず食事をと駅北側のエスカ地下街へ。最初は“ひつまぶし”でも食べようと店の前でメニューをチェックしたけど、なんと定食が2千円以上もする。おいおい、そりゃ高すぎるだろうと断念。結局いつもよく行く味噌煮込みうどんの「山本屋本店」へ。平日の11時過ぎだったので店内は割りと空いていた。

最近ではご飯を一緒に注文すると全部で1500円近くもかかるのが不満。だけどそれを補うこの店のお気に入りが漬物。通常の定食ではあり得ない程の量があり、しかも美味しい。単品で注文したら5百円ぐらいはするだろうなあ。漬物とご飯はお代り自由ですと言われるのが、やや気分を逆撫でするけど。なんて愚痴をこぼしながら久しぶりの八丁味噌の濃厚な味を楽しんだ。

半日後、仕事が終わって帰る時に新幹線の待ち時間にふらっと立ち寄ったのが、新幹線乗り場の西方向にある手羽先の「山ちゃん」。ここは初めてだったけど、手羽先以外にも写真の味噌おでんや味噌カツ等の八丁味噌系の品揃えも豊富でしかも安かった。すぐ出られるようにカバンをテーブルと自分の間に置けるようにしてあるのも嬉しい。日本酒2合をちびちびやりながら過ごす時間はまた格別。

1週間後に再び名古屋へ。取引先に勧められて連れて行かれたのが、同じエスカ地下街にある「矢場とん」。有名な店なのだけど、これまで縁がなくて。ここでは定番の「味噌カツ定食」を賞味。やや万人向けに洗練された感はあるものの美味かった。ということで、久しぶりに名古屋の八丁味噌を堪能したって感じ。だけど時間が経てば、また食べたくなるんだろうなあ。

上海蟹

2011-01-18 05:45:25 | 600 グルメ
今回の上海訪問で、できれば食べておきたいと思っていたのが上海蟹。旬が10月から11月で、今はシーズンオフだということを知ってはいたけど、やはり名物だけにと。ネットで事前に調べた限りでは、日本人相手の高級専門店が数店あったけど、そのせいかとにかく高価だった。といって安い店では期待どおりのものを食べさせてくれるか不安だったのも確か。

ところがチャンスはすぐに巡ってきた。「客先からの帰り道に上海蟹の聖地に立ち寄れるけど、どうする?」なんて感じで。これを逃す手はないと快諾しておいたけど。場所は上海市街から北西に車で1時間半ぐらい走った昆山市にある陽澄湖。本来上海蟹とは、この湖で取れたものだけを呼ぶのだとか。ただし他で捕獲されたものでも一度この湖につかればOKなんて話もあって。なんだか関アジとか関サバと同じような話だなあと。まあ、それくらい有名なブランドだということは理解したけど。

それで当日のこと、仕事を終えて上海に帰る途中、高速道路を降りて走ること数十分。養殖地のすぐ傍にある上海蟹専門レストランが集う広場に到着。辺りはすっかり暗くなっていた。平日だからかシーズンオフだからか知らないけど、人影はまばら。その中でやけに派手なネオンが目立っていたのが下の写真の「蟹王兄」。ドアを開けると2階の個室へ案内されて。

紹興酒を飲みながら待つこと約30分。出てきたのが茹で上がったばかりの上の写真の上海蟹。1人分がオスとメス1匹ずつ。食べ方の説明を聞くのも程々に皆が一斉に食べ始める。思ったより臭みがない。想像通り身は少ないが、ワタリガニを思えばそんなもの。自分的にはオスの白濁したねばっとした部分が美味しいと思った。後で聞くと、それは”精子”だったけど。

値段は1匹40元程度。2匹で約1000円だから、中国にしてはまあまあの値段。まあこんなものかと。帰国後にネットで調べてみたけど、シーズン中のこの辺りの混雑は大変なもの。わざわざ遠方からここに食べにくる現地人も多いらしい。ということで、本場の上海蟹を堪能したので大満足。病みつきになりそうかって?いや、やはり北海道産の毛ガニの方が好きかな。


ひるがお

2010-11-26 06:00:46 | 600 グルメ
先週の出張の時の話だけど、幕張メッセで開催されていたイベントを見学するため、とりあえず東京駅周辺でカバンと四輪キャリーを一時的にどこかで保管しておく必要があった。もちろんそれはコインロッカーしかないのだけど、八重洲近辺が工事中で、かなり利用が制限されていて。中央口にあるのはあったのだけど、容量の少ない小型タイプのみ。これには困った。

結局北口に行ってみても小型タイプのみ。半ばあきらめムードの中、折り返して南口へ行くと、ようやく中型と大型が見つかって。もしあそこになかったらと思うとゾッとするけど。とりあえず保管場所が見つかったので一安心。それじゃ昼食をと地下街に入ると目に止まったのが東京ラーメンストリートの案内。「こんな所にラーメン横丁か、こりゃ食べるしかないな」と即時直行。

人が並んでいるので直ぐに分かったけど、問題はどの店に入るか。こんな場合、伝統的な老舗に入るのを常としているので、行列が最も長かった塩ラーメン専門店の「ひるがお」に決定。なんて決めておいて、いつ頃から塩ラーメンを食べるようになったのか自分自身で疑問を持ったりしたかな。学生時代によく食べた”サッポロ一番”も塩じゃなくて味噌だったし。

広島では豚骨醤油の広島ラーメンと豚骨の博多ラーメンの2つが中心で、味噌ラーメンも少数派、塩ラーメンなんてほとんどメニューになかった。それがポツポツと塩ラーメンを売りにする店が出始めて。特に女性にはヘルシーなイメージが好評で、自分の娘も最近よく食べているらしい。そんな状況の中で有名店の塩ラーメンを一度食べてみたかったという思いがあって。

混んだ店内で待っていると出てきたのが写真の塩玉ラーメン。まずはスープ。なかなか奥深い。鶏や魚介系が複雑に入り混じっているのだけど、その中ではホタテの風味がやや強いかなといった印象。全体としてはとても優しい品格のあるテイスト。なるほどねと納得。なんでも「せたが屋」という店の系列で、都内に姉妹店がいくつかあるとか。ニューヨークにも「せたが屋」の支店が2店舗あって、イーストビレッジ店の塩ラーメンが人気で、地元紙のベストオブニューヨークに選ばれたとのこと。