秘めし人想へば汗の沁みにけり
偶然に、40年以上も会うことがなかった片思いの秘めたる人と、歩くコースの新しく出来た「高橋まゆみ人形館」の前で遭遇した。私のほうは直ぐに、かの女性だと分かった。「こんにちはしばらくでしたねお元気でしたか、覚えていなさらないと思いますが長谷川です」と、自然体で挨拶した。女性は戸惑っていた様子でしたが、私を思い出したのか突如微笑を浮かべて、「あの長谷川さん」と言って思い出してくれた。一瞬安堵の気持ちがひろがった。彼女は数人の友達と来ていたようでしたので、長くは話すことが出来なかったが、また連絡下さいと、小さな紙に走り書きした、住所と電話番号のメモを渡してくれた。なんだか晴ればれとしたような冷や汗の出そうな一齣であった。
恋人になれず終ひよリラの花
三枝恵子
40年の歳月がさせてくれる心の動き、自分のことのようにほのかに浮かんできます。
なかなか戻ることのできない淡き気持ちが湧いてきました。
なぜか「高原の旅愁」が浮かんできました。私の青春の思いです。
”むかしの夢の 懐かしく
訪ね来たりし 信濃路の
山よ小川よ また森よ
姿むかしの ままなれど
なぜに彼の君 影もなし”
40年以上の歳月を経て偶然の出会いですのに、わかるものなのですねえ!
それも特別な方だったためでしょうか。
「覚えていなさらないと思いますが」、優しい言葉です。「一瞬安堵の気持ち」、わかるようです、伝わります。よかったですね~。
さて、このあとは??
連絡方法もわかりましたことですし…。(笑)
それから?!?!