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■第64回 日本水彩画会北海道支部展 (7月23~28日、札幌) 2024年7月26日は10カ所(6)

2024年08月05日 06時24分00秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
(承前)

 出品者の減少や高齢化に悩む団体公募展が多い中、日本水彩画会の北海道支部はことしも25人が計35点を出品し、盛んなところをみせています。
 ただし、本展に出していて、支部展には欠席という人も目立ちます。運送などがネックになっているのでしょうか。直近で会員推挙となった小林とよ子、下條睦子、伊藤英二の3氏はいずれも出品していません。

 支部長の寺井宣子さん(会員)「異国の秋」(F50)は、今回も、手首を痛めてしまうのではないかと心配になってくるほど精緻な文様が全面に広がっています。
 小樽のベテラン会員三留市子さんはここしばらく、画中画のようなひとひねりを加えていることがよくありましたが、今回の「運河慕情」(F60)は、ごくオーソドックスな、いかにも小樽らしい風景画です。
 西江恭子さん「文月・あなたに会いたい」(F60)は広い部分を覆う花の赤が鮮烈です。ほかに「Mom, I'm here.」(P20)。

 会友では工藤幸俊さんの「裏山雪景」(F80)、「早朝の陽射し」(P40)は明暗のメリハリをうまく生かしています。
 益満伸子さんは「華やぐ秋」(F50)が本展で石井柏亭賞を受賞し、今回は「雲上がる峰」(P60)を出していました。

 昨年、道彩展で最高賞を得た若杉博丈さんは、その受賞作と同じく函館の街並みを題材にした「港へつづく道」(F50)と、「ゆく夏」(同)。丹念な筆運びの、落ち着いた風景画です。
 関興一さん「黄葉の湿生園」(同)は北大植物園でしょうか。水と光のとらえ方が丁寧です。

 他の出品者は次の通り。
▽会員
中井戸紀子 春が来た、春が来た、どこに…(F60)
舎川栄子  藍染めと静物(F50)
 
▽会友
森井光恵  楽興の時(F60)
川端良子  羽黒山詣で(F60)
河合幹夫  赤い山(昭和新山)(F60)/花(F15)/ほおうづき(F6)
竹山幹子  囲んで(F40)
太田喜久代 群来の港(F60)秋の香(F25)
八幡郁子  ワインパーティ(F40)
砂山信一  大地・畑道の春(P50)/北の歴史・初秋(P20)
久野省司  早春4(F80)
岡本善信  冬のひだまり(F60)
小谷良   ベンチ(M50)

▽一般
田中町子  待ち合せ(F50)/ある風景(F20)
武田美佐江 牛を洗う(F50)
渋江君子  海辺のエゾニュウ(F50)
窪田敏子  青いワインボトル(F50)
村井初美  母国を想う(F50)/風香(P12)
宮本重範  輓馬の至福の朝(F50)/カントリーフェアパレード(F20)


2024年7月23日(火)~28日(日)午前10時(初日は正午)~午後6時
札幌市民ギャラリー(中央区南2東6)

過去の関連記事へのリンク
第63回日本水彩画会北海道支部 (2023、X=Twitter)
※以下、画像なし
第62回日本水彩画会北海道支部展 (2022)

第59回日本水彩画会北海道支部展 (2018)

第57回日本水彩画会 北海道支部展(2016)

日本水彩画会北海道支部50周年記念展 (2010)

第49回日本水彩画会北海道支部展(2008年)
第48回(2007)
第46回(2005)
2003年(7月19日の項)
01年(21日の項)


(この項続く) 


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